ワールカップラグビーが大人気!
味の素スタジアムでの開会セレモニーと、釜石市鵜住居復興スタジアムで行われた「ウルグアイvsフィジー」戦を観戦してきました。
ラグビーは詳しくありませんが、あの雰囲気は大好きです。スタジアムでの大声援、観客同士の一体感を感じるウェーブ、トライやナイスプレーをみたときの興奮と感動!ゴルフでは「マスターズ」がそんな雰囲気を醸し出します。
津波で何もかも無くしたところに建てられた、全てが新しい釜石の復興スタジアム。
1万5000人で埋め尽くされたスタンド。試合前にはブルーインパルスが青空を駆け抜け、黙祷を捧げ、スタンドの地元小・中学生による「ありがとうの手紙 Thank You From Kamaishi」の大合唱。
普段、三陸鉄道は1両で乗客は1〜2人だそうですが、大会期間中は3両に増え、駅には行列ができるのです。
復興の象徴であるスタジアムには、どんどん人の波が押し寄せる。まるで映画「フィールドオブドリームス」のラストシーンを見ているよう。釜石の皆さんのここまでの道のりを思うと、胸に込み上げるものがたくさんありました。
当日の試合も最後の最後まで白熱プレーに盛り上がり、ラグビー音痴の私でさえも「楽しかった」と大満足でしたが、実は一番感動したのはスタジアムを離れてからでした。
何が素晴らしいって、ボランティアの皆さんの「笑顔」です。まず、入場時には多くの人が釜石を訪れてくれたことに感謝を伝え、「楽しんで行ってください〜」と屈託のない笑顔でお出迎え。
そして観戦後、会場を後にする時にはシャトルバス乗り場までずらりとボランティアが並び、満面の笑みでハイタッチを促されます。観客もこれに答え、1列に並んで笑顔のハイタッチ。
試合中は選手と観客が一体となり、試合後はボランティアと観客が一体となる。ゴルフの観戦では味わえなかった感覚です。
ラグビーワールドカップが終わると、いよいよオリンピックムード一色になってきます。ゴルフ界も大いに盛り上がりたいものですが、今回の釜石のように、スタッフも観客も思いっきり笑顔になれる「粋な場外演出」があれば良いなと思います。
ここで提案をひとつ。釜石では会場までの交通手段が、マイカーを大型スーパーに停めてそこからのシャトルバスか、駅から徒歩の二通りでした。中には足の不自由な方もいらっしゃいましたが、こんな時にゴルフカートを利用できれば楽なのに、と思いました。
ゴルフ界とラグビー界。接点はあまりないでしょうが、このような面で協力関係を築ければ、異種スポーツのコラボがどんどん進み、相乗効果が生まれるのではないでしょうか。東京五輪に向けて、そんなことを夢想しています。
この記事は弊誌月刊ゴルフ用品界(GEW)2019年11月号に掲載した記事をWeb用にアップしたものです。なお、記事内容は本誌掲載時のものであり、現況と異なる場合があります。
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