おしぼりサービスを来年廃止「マイ・クラブ拭き1万枚配布」シニアスタッフの発案採用

おしぼりサービスを来年廃止「マイ・クラブ拭き1万枚配布」シニアスタッフの発案採用
横浜市栄区にある練習場・第百ゴルフクラブは、約50名のスタッフで運営しており、各自の日頃の働きぶりは感謝の一言に尽きる。 女性のお客様もぐんと増えた。そのキッカケは、女性スタッフ(31名)のアイデアと実行力によるもので、お客様からも好評だ。女性スタッフが多い中、実はシニアスタッフの活躍がとても頼もしい。 当練習場ではシニア世代のスタッフは男性のみ8名、本当によく気づき、動いて、働いてくれている。今迄の職歴は様々で、経験、知識が豊富で、第二の人生、働き方を謙虚に器用にされているのだと思う。 もちろん、心の中までは見せてもらえていないだろうが、年下の私にいろいろ指示されても「仕事」として感情を上手にコントロール。尊敬に値する姿勢である。 若者に嫌われる台風後の泥や悪臭にまみれた汚い仕事、駐車場の雑草を細かく抜き、消火器もピカピカに拭いてくれる姿を私は決して見逃さないようにしたい。すれ違うお客様への挨拶にも笑顔と元気と心がある。なんといっても自発的に仕事に取り組む姿勢と責任感。問題意識をもって仕事をし、解決しようと報告・連絡・相談をしてくれる。 ところで、当練習場では令和2年1月1日より長年続けてきたおしぼり、クラブ拭きサービスを終了する。ビニールゴミの削減、クラブ拭きで出る洗濯水の地域流出を減らしたい(蛍が生きる川がある上郷)からだが、一方ではクラブ拭きの数が買い足しても減っていく問題がある。 おしぼりサービスを来年廃止「マイ・クラブ拭き1万枚配布」シニアスタッフの発案採用 おしぼりの使い方問題=衛生面に不安。それらにかかっていた経費をお客様のゴルフの上達に役立つ設備整備に充てたいと悩み考え、サービスの終了を決断した。 現場スタッフは賛成してくれたが、今後は先着1万名様へオリジナルタオルをプレゼントする。『このタオルをご自分のタオルとして、ご自分のクラブ拭きとして練習場にご持参いただく。』これはシニアスタッフの発案だ。「そのアイデア採用!」即手配し、配布準備が整った。 告知後早速「どこの練習場にもおしぼりは置いてある!再考を。」とお客様からの声。しかし、第百ゴルフではこの他多くのサービスをご案内している。お客様に喜んで頂けるようスタッフの手間や心がこもったそれらを当たり前のものとせず、おしぼりサービス終了POPの隣に、改めて様々なサービスのご案内POPを掲示し、スタッフ全員で自慢している。 そして、「サービス」と「おもてなし」の違いをスタッフ全員で認識し、お客様の居心地の良い練習場運営を今後も目指していきたい。世間同様、当練習場も人手不足という悩みを抱えているが、ゴルフが大好きで、自身も練習しながらゴルファーの気持ちになってアイデアをいろいろ出してくれる元気で前向きなシニアスタッフ。その活躍を、今後も期待したい。 支配人の私は、スタッフへの感謝の気持ちを忘れず、その思いを出し惜しみせずしっかり伝え、スタッフ自身も役割と期待を実感してもらいたいと考える。 おしぼり、クラブ拭きサービスを終了しますが、第百ゴルフはスタッフの心のこもったサービスいっぱいでお客様をお迎えします。
この記事は弊誌月刊ゴルフ用品界(GEW)2019年12月号に掲載した記事をWeb用にアップしたものです。なお、記事内容は本誌掲載時のものであり、現況と異なる場合があります。 月刊ゴルフ用品界についてはこちら