「笑う門には福来る」二人のミューズ(女神)から生き方学ぶ

「笑う門には福来る」二人のミューズ(女神)から生き方学ぶ
宮原真里さんとの出会いは昨年3月、日本体育大学で行われたスポーツ選手のセカンドキャリアを考えるシンポジウムだった。 ぱっと目を引く色白美人で、どんなお仕事をしているのだろうと名刺交換。「株式会社ゴルカノ」の代表取締役として、キャディスタッフの育成、手配、ゴルフイベントの企画運営をしていると聞いたが、その場では起業に至った経緯や詳細は聞けずじまいだった。 8月になり、「友人の紹介でキャディの派遣業をしている子とゴルフをして、いい子だから紹介したい」と、長年お世話になっている元ゴルフメーカーの方から久しぶりに連絡があった。 これはご縁があると、門前仲町の蕎麦屋で再会。 「普通のOLだったがゴルフを通して様々な方との出会いがあり、人生の幅が広がった。ゴルフをきっかけに女性が社会で活躍できるよう起業しました」と目をキラキラさせながら語る姿に、この信念はどこから来るのだろうと印象に残った。 昨年の6月に、もう一つセンセーショナルな出会いがあった。中目黒の行きつけのスナックでハイボールをたしなんでいたところ、若い男女のグループが入ってきて、その中の一人がピカピカと輝いて見えた。 ほろ酔い気分をいいことにすり寄っていき、怪しいものではないと名刺を渡したところ、「わたしプロゴルファーの中山綾香です!」と満面の笑みを返してくれたときのことを今でも鮮明に覚えている。 早速翌日に、「このような偶然な素晴らしい出会いを大切にしたいです」と涙が出るようなLINEメッセージをもらった。 その後、InterFMで放送している「Hot Shot with GDO」のコーナーで、これから活躍する女子プロゴルファーとして紹介させてもらい、多くのリスナーから応援したいと反響があった。 「Hot Shot with GDO」のコーナー 日本大学高等学校(神奈川県)在学中の2年生で単身ゴルフ留学をして、フルスカラシップで強豪のセントラルフロリダ大学へ進学し、全米チーム優勝を2度経験した。 欧州女子ツアーを主戦場にしていたが、今年初めて日本のプロテストを受験して不合格。悔しさをバネに、来年はアメリカ女子のシメトラツアーに参戦しつつ、プロテストの合格を目指す25歳だ。 「ゴルフだけが人生じゃない」と前置きをして、「黄金世代が活躍していますが、20歳前後でプロとしての覚悟ができることを尊敬します。色々な選択肢が欲しかったし、貴重な経験とスキルを取得できたことを誇りに思っています。 知り合いのビストロで一日店長も務めました。将来は子供から高齢者、障害者の方などの目的にあったゴルフのイベントを開催したい」とはちきれんばかりの笑顔で語ってくれた。 偶然出会った「ゴルフ界のミューズ」だが、共通点が多い。「受けた恩を社会へ還元する強い信念」「好奇心旺盛で行動力がある」「明るくて挨拶がきちんとできる」など。自分を振り返ると、昨年は上手く笑えなかったことも多かったと反省。 今年は「笑う門には福来る」でいきたい。
この記事は弊誌月刊ゴルフ用品界(GEW)2020年1月号に掲載した記事をWeb用にアップしたものです。なお、記事内容は本誌掲載時のものであり、現況と異なる場合があります。 月刊ゴルフ用品界についてはこちら