BSの新『TOUR B X/XS』ボール タイガー・ウッズも即採用

BSの新『TOUR B  X/XS』ボール タイガー・ウッズも即採用
「Bマークを自分でマジックで書きこんですぐに試合で使いたいよ」 タイガー・ウッズからそんな言葉が出るほど今回のボールは進化したという。ブリヂストンスポーツは1月22日、都内の同社施設で新ボール『TOUR B X/XS』(ツアーB X/XS)の発表会を開催した。

『ツアー B X/XS』は「飛ばして飛ばさない」?

『ツアー B X/XS』 『ツアー B X/XS』はタイガー・ウッズやマット・クーチャー、ブライソン・デシャンボーなどのPGAプレーヤーも使うボール。昨年のマスターズにおいてタイガー・ウッズが『ツアー B XS』を使用してメジャー復活優勝を飾ったのは記憶に新しい。 前作の『ツアー B X/XS』はプロや上級者から好評だが、その大きな理由は「スピンコントロール」にあるという。つまり、ドライバーは低スピンで飛ばし、アプローチは高スピンで止めるという相反する性能をスピンでコントロールしている点が特徴だ。 一方で、プロや上級者からはアプローチの際に、「球離れが早い」、「スピンは効くがキャリーが出てしまう」、「フェースに乗る感覚が足りない」という声が多かったとか。 『ツアー B X/XS』 つまり、要求されていることは「ドライバーでは飛ばして、アプローチでは飛ばさない」という矛盾する性能。少しでも遠くへ飛ばすということに拘ってボールを開発してきた同社にとって、この相反する要求を実現するには、スピンコントロールだけでは限界があったという。 そこで同社は新しい技術開発に着手。インパクトの瞬間のボールの変形箇所を解析した結果、ドライバーショットにおいてはコアの部分が大きく変形し、30ヤード以内のアプローチショットにおいては外側のカバーが変形していることが分かったとか。 『ツアー B X/XS』 つまり、カバーの部分のみ反発を抑えることができればドライバーの飛距離を損なうことなく、アプローチは飛び過ぎずにコントロールできるという二律背反の性能が実現できるというわけだ。 その結果、約10年の歳月を費やして開発したカバーが「リアクティブウレタンカバー」で、それにより「ドライバーは飛んで、アプローチは飛ばない」ということが実現(「スピードコントロール」技術)できたという。

『ツアー B X/XS』でザックリが解消

『ツアー B X/XS』 アマチュアゴルファーのミスにおいて多いのは、短い距離のアプローチ。短くなればなるほど飛び過ぎを嫌ってインパクトの瞬間に緩んでザックリというシーンはよくある話。 今回の『ツアー B X/XS』は30ヤード以内をしっかり振っていっても、「リアクティブウレタンカバー」の低反発性能で飛び過ぎることがないため、そのような心配はなくなる。 一方、コア部分は前作よりも径を大きくすることで、エンジン部分が強くなり、ドライバーなどのフルショットの場合にはより飛距離性能が増したという。

『ツアー B X』と『ツアー B XS』の違いとは?

『ツアー B X/XS』 今回のボールも前作同様『ツアー B X』と『ツアー B XS』の2種類をラインアップしている。 どちらかと言うと飛距離性能寄りの『ツアー B X』と、スピン性能寄りの『ツアー B XS』という棲み分けだったが、上述のようにこの2つの性能を同時に実現できたのであれば、今回は1種類でよかったのではないかという疑問も残る。 その点について、同社のボール企画の担当者は、 「確かに1種類でもいいのではという話もありました。ただ打感や打音の好みはプレーヤーよって全然違います。全ての好みを満たすことは難しいですが、2種類をラインアップすることでプレーヤーごとのフィーリングも大切にしたいという想いです。 『ツアー B X』と『ツアー B XS』は中心コアと外側のカバーの硬さを変えています。『ツアー B X』の方が硬くしっかりとした音が出て、『ツアー B XS』は柔らかくソフトな感覚です。 前作同様、飛距離性能寄りの『ツアー B X』、スピン性能寄りの『ツアー B XS』ではありますが、どちらもドライバーは飛んで、アプローチは止まるボールになっています」

宮里優作「手で投げているみたい」

吉田優利 発表会には、同社契約で既に新『ツアー B X/XS』を実践投入している、宮本勝昌、宮里優作、堀川未来夢、渡邉彩香、吉田優利、稲見萌寧が登場。新『ツアー B X/XS』の性能をアピールした。 宮本勝昌 「昨年の『ブリヂストンオープン』から使っていたのですが、『HEIWA・PGMチャンピオンシップ』で同組だった飛ばし屋のチャン・キムを2回もオーバードライブしました。4日間で途中まではドライビングディスタンスも1位でした。まあ成績は大したことなかったんですけどね(笑)このボールを使った途端に飛距離が伸びて、50歳を前に非常に良い武器を手に入れた気分です」 宮里優作 「前作のボールの大ファンで、これ以上のボールはないのではと思っていましたが、前作を上回る性能に驚いています。風にも強いし、グリーン周りではまるで手で投げたみたいなスピンコントロールが可能です。できれば他の選手に使わせたくないです(笑)」 堀川未来夢 「新しいボールを使うようになってから、1ラウンドで消費するボールが1球なんですよ。嬉しいことなんですが、計算すると12ラウンドで12球しか使わないことになるので、メーカーは販売する上で大丈夫なのかなって心配になっちゃうくらいです(笑)それだけ傷つかないし、丈夫になったと思います」 稲見萌寧 また新しく同社とボール・クラブ・用品契約をした吉田優利は、 「私は打感が硬いボールが好きなのですが、今度の『ツアー B X』は硬い中にも吸い付くような柔らかさを感じますので、パター以外のショットにも良い影響が出ると感じました」 と語ると、昨年のルーキーイヤーに初優勝を飾り、同じく同社とボール・用品契約になった稲見萌寧は、 「実は各社のボールを打ち比べたのですが、『ツアー B XS』はアプローチとパターで柔らかいのにしっかりとした打感もあるところがとても良いと思いました」 と語った。

タイガー・ウッズのメッセージを動画で

発表会の最後には、その日の朝に撮れたてのタイガー・ウッズのビデオメッセージが流された。その内容は以下の通り。 「新しい『ツアー B XS』を今週使い始めるのですごくエキサイティングです。確実にドライバーで飛距離が伸びたし、グリーン周りもしっかりスピンが効いています。 開発チームに常に言っているのは、ショートゲームの性能がすごく大切だということです。さらにアイアンでの距離の精度も重要です。 これらは絶対条件で、その上でドライバーで20ヤードアップさせたら最高だよと開発にはお願いしていましたが、さすがに20ヤードはいかないですが、確実に飛距離が伸びています」

『ツアー B X/XS』の発売日・価格

■発売日 2月21日 ■価格 オープン(想定売価:6300円) ■カラーラインアップ ホワイト、ホワイト(コーポレートカラー)、パールホワイト、イエロー