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  • コロナ影響の濃淡 ゴルフ業界3月初旬の声を聞く

    片山哲郎
    1962年8月3日生れ。月刊誌GEW(ゴルフ・エコノミック・ワールド)を発行する(株)ゴルフ用品界社の代表取締役社長兼編集長。正確、迅速、考察、提言を込めた記事でゴルフ産業の多様化と発展目指す。
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    新型コロナウイルスの猛威が止まらない。発生源の中国が、今度は各国からの入国制限に踏み切る一方、米国では英国を除く欧州からの入国を30日間禁止する措置を発表するなど、人の流れが止まり始めた。 このような状況で、ゴルフ界はどのような問題を抱えているのか? 3月初旬、業界の声を拾ってみた。

    「影響がない」から「大打撃」まで

    朝日ゴルフ 内本理己専務 「当社の主力はGPS距離計の『イーグルビジョン』ですが、昨年12月に大量発注した在庫が現在、過去最大規模でストックしてあります。コロナを想定したわけではなく、運が良かっただけですが、この在庫と1~3月の発注分が予定通り入荷すれば、夏頃まで在庫の心配はありません。 ただ、中国工場の状況が読めないため、1~3月の発注分は懐疑的に見る必要がある。販売が過去のペースで推移して、入荷が予定を下回れば夏前に在庫がショートする可能性もあります。 いずれにせよ、暖冬の影響で2月までのゴルフ市場は好調でした。ゴルフ場、練習場、ゴルフショップの売上は総じて良かったので、3月12日現在では切実な不況を感じていません。 問題はこれからですよ。昨日、WHOは『パンデミック』を宣言しましたが、これが消費マインドに与える影響は大きいはず。いずれ薬ができれば人心は落ち着くでしょうが、過度に委縮することなく、ゴルフの魅力を訴求することが我々の務めだと思っています」 WOO-EAST 北條雅弘社長 「当社は高濃度の水素ガスを生成できる『ダブル水素ボトル』を販売しています。水素は免疫力が高まると言われるため、コロナ報道が過熱した前後で売上が2~3割伸びました。これは、ウイルスへの不安の裏返しだと思います。 この製品は日本製なので、中国の状況は生産に影響していません。自粛ムードの蔓延で自宅で過ごす人は多いでしょうが、こんな時だからこそ良い空気を吸えるゴルフ場に行くべきです」 ケンコー・トキナー 古城一秀課長 「3月になり、コロナの影響で停止していた中国の工場とようやく連絡が取れました。ただ、工員が数%しか戻っておらず、主力製品の双眼鏡は大幅な納期遅れとなっています。5月中旬に発売予定だったレーザー距離計の目処も立ちません。 現状、中国の工場は再開する際、国への申請が必要で、コロナ対策の詳細を明記する必要があります。全工員の出身地も記入して、申請書の提出後も国が審査を行うため、稼働には時間が掛かるのです。 大手の家電量販店とも商談しますが、商談前には検温が必須、原則来社はNGで、メールや電話での対応が求められる。日々の業務に支障を来たしていますが、今後が読めないのが辛いところ」 マニューバーライン 坊野寿貴部長 「当社はキャロウェイのレーザー距離計や練習器具を販売していますが、サーフィンやスノーボード製品も扱っています。2月中旬にパシフィコ横浜で開催されたボード・フェアの『インタースタイル』(2月18~20日)は、来場者3割減という感じでした。 当社の主催で3月、スノボ催事をやる予定でしたが、これは中止を決めました。各所で中止の連鎖が止まらないのは、自社の催事で感染者が出たら困るという意識の蔓延でしょう。中国の工場は今も再稼働の目処が立ちませんし、バイヤーから納期への問い合わせが相次いでます。 在庫不足への対策は米国からの空輸で補填しますが、中国→米国→日本というルートになるため関税が25%も掛かってしまう。それでも上代は変えられないので、利益を削るしかありません。苦渋の決断ですよ。こんな時期だからこそ、メーカーと販売店が一体となり、協力体制を組む必要があります」 ゴルフリサーチ 長野豪洋社長 「当社はコンペの主催業務も行っていますが、『桜を見る会』と称した100名規模のコンペがコロナの影響で30名ほどしか集まらず、先頃中止を決めました。 このコンペは法人ではなく、個人が中心となって参加者を集めますが、万一感染者が出た場合、参加を呼び掛けた人の責任が問われてしまうから、積極的に動けない。そんな心理が働きます。 ただ、リモートワークやテレワークの普及などで、平日に安くプレーできるチャンスは広がっています。午前中はゴルフ、午後は仕事といったように自分で時間を管理できる風潮が強まっている。 屋外のゴルフは健康的だし、感染のリスクも少ないはず。そういったメリットを訴求しつつ、地域のゴルフ場同士が連携してキャンペーンを打つとか、今こそ力を合わせて活性化につなげるべきです」 日本プロドラコン協会 松谷伸次代表 「当協会はドラコンプロとアマチュアゴルファーが一緒にラウンドするプロアマスクランブルゴルフの『飛びゴル』というイベントを行っています。次回は茨城県常陸太田市のボボスカントリークラブ久慈川コースで3月22日に開催しますが、プロ70名、アマチュアゴルファー40名が現在参加予定です。 参加予定のアマチュアゴルファーから問い合わせが多いのが、『コロナウイルスの影響で大会は自粛ですか?』というものです。参加者と遣り取りすると競技というよりコンペに参加することをゴルフの楽しみとしているゴルファーが多く、『コンペ難民』というイメージです。 ゴルフは屋外のスポーツですから、今回の大会も通常の表彰式やトークショーも屋外で行い、各組のカートにも消毒液を用意するなど、対策すればコンペは開催可能だと思います。そういうゴルファーのプレー自粛の救済になりたいですね」
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