シャフト作りのスペシャリストが放つユーティリティ専用モデル3タイプ

シャフト作りのスペシャリストが放つユーティリティ専用モデル3タイプ
「ゴルフはドライバー1本でプレーするわけではありません。トレンドを追いかけ過ぎると、ドライバーだけ極端な性能になりがちです。そうするとドライバーと他のクラブがつながらなくなる。ナイスショットしても、次のクラブでミスしたら意味がありません。14本のクラブをどのように使うのか? シャフトでゴルフを良くしたい。『アーチ』が考えるシャフト哲学です」 こう話すのは『Arch』シャフト製造元・HopeFulの浅井淳一取締役だ。 設計及び監修は、シャフト作りのスペシャリスト村上雅一氏が行っており、高弾性繊維のノウハウと、そのメリットを活かした作り込みを得意とする。 そのアーチからユーティリティ専用モデルシャフト3タイプが新発売。「UTL」(48~58g)、「UTM」(85~90g)、「UTH」(108~110g)がそれで価格は各1本3万3000円。 「今回のUTシャフトは、使い方や振るイメージがアイアン的な人向けというコンセプトを明確にして作りました」 と前置きして、村上氏がこう続ける。 「カーボンは重くするとどうしても硬くなり棒になる・・・。これを解消するのに苦労しました。一般的に、スチールは重くて柔らかいので軽くすると柔らかすぎる。一方、カーボンは軽くて硬いから、重くすると硬くなりすぎてしまう。 では、どの部分でスチールの良さが消え、カーボンの良さが消えるのか…。アーチでは85gあたりでは? と考えています。技術革新により最近はゼロスなど60g台のスチールも出てきましたが、今回は特に100gのカーボンで、いいもの(しなりのあるもの)ができたと自負しています」 早速、人気ユーチューバーで新宿御苑ゴルフスタジオ代表の坂本龍楠プロに『UTL』、『UTM』、『UTH』の3機種を検証してもらったところ、 「前回、アーチのドライバー用シャフトを試打しましたが、しっかりさと振り抜きやすさを併せ持つ特性です。今回のUT用も同様のフィーリンが得られ、開発姿勢に“芯”があり、ブレていない。デザイン、性能面においてもトレンドに左右されることなく、“メーカーが考える道具”という思想が伝わってきます。 そういう意味で、新製品は上級者がピンを狙っていく、というシチュエーションで活躍するシャフト。球の高さを抑えるなど操作性も抜群でアイアンの延長で振っていける特性がある。 でも60g及び70g台がラインアップに入っていません。そういう人達はどちらかというと飛距離重視ですので、FW用の60~70gシャフトを使えばいいと思います。その場合、アーチのFW専用設計『WL』、『WH』が視野に入ってくるでしょう」 特に坂本プロは、100g台の『UTH』が気に入ったそうで、 「カーボンなのに硬さを感じさせず、振りやすい。重量級カーボンはガチガチというのが定説ですが、それを覆すのが『UTH』。とてもコントロールしやすい」 と絶賛する。 チップ径も9・4㍉の設定だから、UTをアイアンの延長としてとらえている人で合致する。また、現在使用するアイアンシャフトからも導きやすく、アーチでは次のように推奨している。 ■DG、モーダス120などの120g相当を使う人 UTH⇒105g UTM⇒85g ■モーダス105、NS950など95g~105g相当を使う人 UTM⇒85g ■その他、カーボン使う人(50~60g)を使う人 UTL⇒48g~58g