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  • 専門店がメーカーを順位付け 日米メーカーの得意分野が明確にわかれた

    片山哲郎
    1962年8月3日生れ。月刊誌GEW(ゴルフ・エコノミック・ワールド)を発行する(株)ゴルフ用品界社の代表取締役社長兼編集長。正確、迅速、考察、提言を込めた記事でゴルフ産業の多様化と発展目指す。
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    GEW(月刊ゴルフ用品界)は毎年7月、全国のゴルフ専門店に「メーカー総合力ランキング」というアンケート調査を行っている。6項目の質問に対してショップがメーカーを評価するもので、今年19回目を迎える長寿企画。 設問内容は以下の通り。8月13日に「総合順位」(1位キャロウェイゴルフ)及び設問1、2の順位を詳報したので、今回は3~6までを紹介しよう。ランキングはポイント制で、各設問につき1位5ポイント(5P)。以下、順位がひとつ下がることに1P減り、5位は1Pとなる。 設問1 コロナ対応力 設問2 商品開発力 設問3 広告・プロモーション力 設問4 ゴルフへの熱量 設問5 ブランド・利益還元力 設問6 先進・時代対応力

    広告プロモーション力は外資系3社

    設問3 広告プロモーション力 ■ツアーの中止が相次いでも独自の工夫で製品をアピール。 ■SNSの有効活用や顧客の囲い込み、演出力に優れる。 トーナメントの相次ぐ中止でツアー販促がストップして各社とも頭を悩ませたが、同時にプロを起用した従来の手法を見つめ直す契機ともなった。 ここでも日米メーカーの違いが浮き彫りとなり、1位テーラーメイド(404P)、2位キャロウェイ(395P)、3位ピン(266P)と外資勢の強さが目立っている。単に日米メーカーのPR力の差によるものではなく、国柄の違いも反映したようだ。ショップのコメントは、 「米国では有名プロのチャリティイベントが注目されたが、日本のプロの活動は注目されず、ゴルフに社会的な影響力がないのが残念だった」 「外ブラは、これを使えばPGAのトッププロになれるような錯覚をさせる演出が上手く、日本メーカーはコンプライアンスに縛られて演出が弱い」 つまり、日米の訴求力の違いは企業風土やツアーの社会的影響力など、複数の要素が背景にあるという見立て。 「国内企業は総じて企業活動を自粛」 「大手企業ほど職場感染などに神経を尖らせて思いきった活動ができず、トーナメントを主管する組織も同じ」 つまり、総じて事なかれ主義がPR活動の自粛につながった。 SNSの活用も外資優勢だが、注目株はアディダス(6位、43P)だ。 「アディダスはシューズ売上1位で、動画を含むSNSでの導線づくりが特に上手」 「アディダスはSNSでワクワク感を演出、日本メーカーは説明調が多い」 など、日本メーカーの生真面目な演出が指摘された。

    ゴルフへの「熱量」はダンロップ1位

    設問4 ゴルフへの熱量 ■経営トップ層のゴルフへの熱量が高く、一般社員まで浸透。 ■営業マンの来店頻度が高く、悩みの共有と解決力に優れる。 1位住友ゴム(250P)、2位ピン(216P)、3位アクシネット(166P)だった。この設問はコロナ禍における企業姿勢を尋ねるのが主目的で、「前向き」な企業姿勢はメーカー経営層の「ゴルフ熱」が支えるという主旨の質問。 「緊急事態宣言で一度も連絡がない営業マンもいたが、企業の事情は様々なので仕方ない」 「そもそもメーカーの社長と会う機会がない」 など、有事においてメーカーとの心理的つながりが希薄な面もあった。1位の住友ゴムは来店頻度、情報共有、コロナ後の企画提案が「前向き」との声が多く、今回の調査で同社は「コロナ対応力」と「熱量」のふたつで首位に立った。アクシネットも同じ2設問で共に3位と上位に位置する。同社の中村孝社長は、 「コロナ禍にあっても、営業マンは極力、通常の活動を行った。もちろん、本社が作成した感染防止ガイドラインを全員が徹底的に順守して、毎日の検温や体調報告をマメに行った。私自身半年間、夜の外食は控えています」 特筆されるのはグローブライド(5位、92P)とマジェスティ(6位、90P)への評価である。 「コロナで失った部分を必死に挽回する姿勢は1位グローブライド、2位アクシネット、3位マジェスティの順」 「営業マンの熱意が高い順にグローブライド、BS、マジェスティだと思う」 など、国内勢を推す声が目立った。国内メーカーは外資系に比べて営業マンが多いことも遠因している。

    「利益還元」はミズノに軍配

    設問5 ブランド・利益還元力 ■強い商品イメージで訴求力が高く、売りやすいブランド。 ■販売エリア・チャネル政策に優れ、価格競争に陥り難い。 ■売場の利益を確保しやすく積極的に売りたいと思える。 ミズノ(278P)がピン(253P)を僅差で制してトップ。両社は昨年まで「カスタマイズ力」で激しく鎬を削る間柄で、その流れがこの設問にも反映されたが、ミズノは「限定品」が利益確保に寄与している。ショップのコメントは、 「ミズノは特約店政策が機能している」 「カスタムがあるのでフィッティング後に他店に流れない」 など、特約店→限定品→カスタムの充実がミズノの強み。 ミズノ 世界戦略モデル『ST200X』『ST200』ドライバー、『JPX200X』アイアン 大型量販店への大量供給を得意とする大手外資メーカーはこれまで、価格競争に陥りやすく「利益還元」の評価が低かったが、今年の設問は「ブランド力」と合体したこともありキャロウェイ(3位、198P)とテーラーメイド(4位、168P)が高位だった。 国内メーカーで2番目に高い評価はグローブライドの5位(155P)で、同社はこの設問の得点が唯一、三桁台と最高だった。これに住友ゴム(6位、128P)、マジェスティ(7位、97P)が続く展開だ。 「マジェスティは対抗商品がなく、高価格で価格競争がない」 「ソムリエ制度の充実で、販売員への教育が深く、高額商品ならではの緻密さが伺える」 マジェスティゴルフは近年、特約店の「ソムリエ制度」に注力しており、流通の足場固めを強化中だ。

    「先進性」は大手外資2社トップタイ

    設問6 先進・時代対応力 ■時代の変化を先取りして対応する能力が高い。 ■ITを駆使したリモートワークや商談など進歩的。 ■ECを駆使した販売とリアル店とのバランスが優れる。 キャロウェイとテーラーメイドが同点(284P)で1位タイ、これに僅差でピン(277P)が続くなど外資3社が金、銀、銅の表彰台を独占した。4位は住友ゴムの99Pだから、外資3社が横並びで国内勢を圧倒した。 「市場の縮小傾向で、時代に対応できない企業は淘汰される」 新クロムソフトボール との危機感が強い中、売場が評価する時代への「対応力」はスマホやタブレットから確認できる在庫、納品システムが重視される傾向だ。外資3社への評価は、 「サイト、オンラインショップ等からの発注システムはキャロウェイ、テーラー、ピンの順」 「ネット発注で優秀なのがピン。他社はページが多く動きが重いため不便でしかない」 「タブレット入力で顧客の最適仕様が出るので効率がいい」 「オペレーターの電話対応やFAXではなく、ネットの受発注が優れているのはピン、ミズノ、ダンロップの順」 コロナ禍にあって受発注システムの充実度は、小売りビジネスに影響を与えた。在宅勤務や営業マンの少人数化は各社とも今後の課題だが、コロナで各社の進捗状況が明らかになった。 「総じて地クラブは遅れている」 との声もある。面白いのは、商品開発の先進性と受発注システムが相俟って、トータルで企業イメージをつくるという見方。 「特に外資系はAIの商品開発と受発注システムの融合で、先進的なイメージがある」 そのようなイメージが専門店に刷り込まれ、結果、先進性は外資系メーカーという評価が訴求されているのかもしれない。
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