
「渋野プロの影響とかではなく、子供たちは毎日、通学でゴルフ場を横目にしているので、単純な興味だったようです」
当日は14時に集合。まずはゴルフのことを説明し、続いて1番ティからの実打体験、6番グリーンでボールを転がしたり、新設した昔のサンドグリーンを砂場のように楽しんだ。ハウス内には開場時の古い写真が沢山並んでいるが、
「昔はカゴに乗って来場したり、小学生がキャディをしていたことも話しました。子供らしいと思ったのは、シューズ掃除のエアシューターが人気だったことですよ。男子が騒ぐと女の子が注意して、かわいかったですね」
お土産にボールマーカーとスコア用の鉛筆をあげたという。
同GCの会員は約550名で、その3割ほどが女性だという。それもあって子供のゴルフ場体験には総じて好意的で、地域の子供と交流を深め、ゴルフ場のことを知ってもらいたいとの声が多かった。「発祥の地」のメンバーとして、格別な想いがあるのかもしれない。
今年3月、神戸市ゴルフ協会が発足している。兵庫県内では廣野GCが所在する三木市ゴルフ協会がジュニア育成に前向きだが、そこへの対抗意識があったのか、遅ればせながら神戸市も立ち上げた。
同協会は神戸市観光局とも連携して、六甲山を中心とした観光事業にも協力するが、ゴルフの分野では神戸GCが拠点になる。
その流れで今年11月、神戸市ゴルフ協会と神戸GC、六甲山小学校の三者共同企画として、子供たちのマラソン大会が行われる。当日は若手女子プロの安田祐香が参加して、ショットの実演をする予定。
「安田プロを神戸市ゴルフ協会のイメージキャラクターにしようという話もありますが、我々としてはできることを何でもしたい。ゴルフって、捨てたもんじゃないですよ。やり方次第でいろんなことができると思います」
日本のゴルフ発祥の地は、ゴルフ開放運動を、穏やかな歩みで進めている。
