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小学2年生が描いたゴルフ「発祥」の地 神戸GCの近所づきあい

ニュース 片山哲郎

今年開場117年を迎えた神戸ゴルフ倶楽部は、日本のゴルフ「発祥の地」だ。六甲山頂に18ホールを展開し、往時の手造り感を随所に残している。

手で地面を叩いて造ったようなやわらかなアンジュレーションや、土地の原型をそのまま残す全体像は、大型機械で造成した近代のゴルフ場とはひと味違う。

歴史は古いが、オープンな体質をもつ。今年7月、社会見学の一環として近隣の小学生にコースを開放し、11月には子供のマラソン大会も実施する。池戸秀行支配人がこう話す。

「ゴルフの世界も捨てたもんじゃない。そう感じてもらいたいのです。見学に来た子供たちがゴルフ場の絵を描いてくれました。心の底から感動しました」

その感動を読者と共有しよう。

近隣の子供たちとは「お互い様」

六甲山頂へ向かう道にはいくつもの支流があり、そのひとつを小さく曲がると質素な小屋が建っている。神戸GCの倶楽部ハウスだ。その出口に隣接するような形で六甲山小学校がある。

「日頃から、ゴルフ場のメンバーと子供たちが行き交うなかで、いろいろとお互い様なんですね。ゴルフ場と地域は共存している。その意識を高めつつ、交流を深める企画を行っていきたい」(池戸支配人)

そんな経緯で7月2日、ゴルフ場体験は行われた。授業は「自分たちの町を知ろう」という町探検の一環で、ほかに警察署や郵便局等の見学もあったが、2年生の9名(風邪で1名欠席)がゴルフ場を見たいと手をあげた。

「渋野プロの影響とかではなく、子供たちは毎日、通学でゴルフ場を横目にしているので、単純な興味だったようです」

当日は14時に集合。まずはゴルフのことを説明し、続いて1番ティからの実打体験、6番グリーンでボールを転がしたり、新設した昔のサンドグリーンを砂場のように楽しんだ。ハウス内には開場時の古い写真が沢山並んでいるが、

「昔はカゴに乗って来場したり、小学生がキャディをしていたことも話しました。子供らしいと思ったのは、シューズ掃除のエアシューターが人気だったことですよ。男子が騒ぐと女の子が注意して、かわいかったですね」

お土産にボールマーカーとスコア用の鉛筆をあげたという。

11月にはマラソン大会も開催

別掲の絵は、参加した子供たちが描いたものだ。それぞれ視点が違って面白いが、

「小学校の中谷先生のアイデアで、ゴルフ場の絵を描いてもらいました。一人ひとりが違う目線で、一生懸命に描いてくれた。それを思うと感動します」


同GCの会員は約550名で、その3割ほどが女性だという。それもあって子供のゴルフ場体験には総じて好意的で、地域の子供と交流を深め、ゴルフ場のことを知ってもらいたいとの声が多かった。「発祥の地」のメンバーとして、格別な想いがあるのかもしれない。

今年3月、神戸市ゴルフ協会が発足している。兵庫県内では廣野GCが所在する三木市ゴルフ協会がジュニア育成に前向きだが、そこへの対抗意識があったのか、遅ればせながら神戸市も立ち上げた。

同協会は神戸市観光局とも連携して、六甲山を中心とした観光事業にも協力するが、ゴルフの分野では神戸GCが拠点になる。

その流れで今年11月、神戸市ゴルフ協会と神戸GC、六甲山小学校の三者共同企画として、子供たちのマラソン大会が行われる。当日は若手女子プロの安田祐香が参加して、ショットの実演をする予定。

「安田プロを神戸市ゴルフ協会のイメージキャラクターにしようという話もありますが、我々としてはできることを何でもしたい。ゴルフって、捨てたもんじゃないですよ。やり方次第でいろんなことができると思います」

日本のゴルフ発祥の地は、ゴルフ開放運動を、穏やかな歩みで進めている。


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ライター紹介 ライター一覧

片山哲郎

片山哲郎

1962年8月3日生まれ、東京都出身。
「月刊ゴルフ用品界」(GEW)を発行する株式会社ゴルフ用品界社の代表取締役社長兼編集長として、ゴルフ用品産業及びゴルフ界全般の動向を取材、執筆。2014年4月から3期6年、日本ゴルフジャーナリスト協会会長(現顧問)

ほかに武蔵野美術大学特別講師(ゴルフビジネス論)、インタラクティービ(J:COM)番組審議会委員、大学ゴルフ授業研究会理事、ゴルフ市場活性化委員会マーケティング委員(各現任)

信条は「人の至福は健康で長生きすることであり、これに寄与できるゴルフは『善』である。善なるゴルフ産業が健全発展するために、建設的な批判精神をもち、正確、迅速、考察、提言を込めた記事を書く」――。

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