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パターのトレンドが変わる時代の スーパーストロークの存在意義

ニュース 吉村真

この15年でパターのトレンドが大きく変わった。

ピン型やブレード型だけではなく、大慣性モーメントの大型マレットパターなど、ツアープロやアマチュアの嗜好も変化している。

そのトレンドが刻々と変わる中、太いグリップの代表格である『スーパーストローク』の存在意義、そして潜在能力を、ギアの賢者でありクラブへの造詣が深い永井延宏プロと、販売の最前線で活躍するゴルフ5プレステージ広尾店の岡謙二郎店長に徹底討論してもらう。


永井延宏プロ
ゴルフインストラクター
岡謙二郎氏
ゴルフ5プレステージ広尾店 店長

パターのトレンドは見た目は鈍いが性能はシャープ

GEW 永井プロ、まずレッスンプロの見地から、パターのトレンドはどのように変化していますか?

永井 少し前のツアーの現場を見ると、グリーンのセッティングが厳しくなって、プロが使用するパターも繊細な仕事をしないパターが求められていました。それが『2ボール』などから始まった大型マレットですね。一時、長尺、中尺の方向もありましたが、規制でトレンドから外れた。そして、いまはテーラーメイドの『スパイダー』が代表格ですが、大型マレットでフィーリングを重視しない鈍さの見た目なのに、性能はシャープというのがトレンドだと思います。

GEW 岡店長はどうですか?

 そうですね。5年位前からフェースバランスの大型マレットで真っ直ぐ引いて、真っ直ぐストロークするというパターが流行っていますが、実際店頭でフィッティングすると真っ直ぐ引ける人は圧倒的に少ないですね。それで当店では、逆にフェースが開閉するピン型のパターが売れ筋になっています。

GEW 理由は?

 アマチュアの多くは、機械的で直線的なストロークにこだわるあまり、逆に右手が余計な動作をしているゴルファーが多いんです。その意味ではグリップは細目ではなく太目のグリップを推奨していますし、ピン型でも太いグリップを薦めています。

永井 鈍い(大型マレット)ヘッドには太いグリップ、繊細なヘッド(ピン型)には細いグリップというのは王道ですが、それが完全にクロスオーバーするというのは考えにくい。ただ、その中間で機能するのが太くても比較的軽量な『スーパーストローク』だと思います。

GEW そうですね。『スーパーストローク』の素材は「バイキャストポリフォーム」という素材で、グリップ重量の増加によりヘッドの重さを感じられない現象を抑えています。

重心位置を持てば動かしやすいだから手元重心は合理的

GEW 先ほどの話の通り『スーパーストローク』は軽い素材でできていますが、パターもウエイトバランスを気にされますか?

 アマチュアゴルファーでパターのクラブバランスを尋ねるお客様が多いですね。恐らく、ヘッドを感じてストロークしたいのでしょう。ただ、アマチュアのほとんどがストロークのスピードが遅い。特にテイクバックです。それで軌道がフラフラするんですが、その不安定を解消するために、さらにヘッドを重たくしがちです。特に最近では360g、370gといったヘッドのパターもあって、実は悪循環なんです。

永井 振り子スイングの弊害でもありますね。パターでも飛球線方向の動きだけではなく、ライ角がありますから、必ずフェースは開閉する。真っ直ぐ動かしたくても、ストロークは必ず弧を描きます。

ところが、クラブのバランスポイントを利き手で握ってストロークすると、ヘッドは真っ直ぐ動きます。つまり、手元に近いところにバランスポイントがある方が、クラブは真っ直ぐというか、操作しやすいんです。特にスーパーストロークなら「テックポート」というウエイト(25g/50g)を装着できますから、それで手元に重心を設定できる。それも大きな利点だと思います。

GEW そうなると、クラブバランスは無視してよいのでしょうか?

永井 そうですね。クラブバランスより総重量を重視した方が良いでしょうね。利き手が密着するから逆にフィーリングも伝わる

GEW もうひとつ、『スーパーストローク』の特徴は「ノン・テーパー・テクノロジー」という寸胴のテーパー形状ですね。

 そうですね。面白いことに、フィッティングすると利き手が下の場合、人差し指をグリップの側面に添えているゴルファーが多く見られます。これって細目のクラシック形状のグリップに多いのですが、グリップが細いため隙間ができやすく握りが不安定なんですね。

永井 利き手が寂しいんですね。

 うまいこと言いますね。その点、『スーパーストローク』はテーパー形状で利き手とグリップに隙間ができづらい。しっかり握ることができます。そうなるとインパクトでのフィーリングを、かえってきっちり感じられる。特に、繊細なタッチを求めるピン型のパターに装着することで、フィーリングの感じ方は格段に向上すると思います。それに、『スーパーストローク』は太さの割に軽い。バランスも変わりにくいので、ウエイトバランスを気にするゴルファーにも推奨できますね。

永井 いわゆる「右手問題」ですね。昔はクラシックタイプのグリップのエンドを切って、逆に装着していたプロもいたほどなんです。だから岡さんの指摘は納得ですね。

それと『スーパーストローク』はグリップ正面がフラットです。フラットな面をプレーンに動かすというのは重要です。なぜなら、クラブは塊ではなく、長い棒状の先にヘッドが付いている。見た目もそうですが、そういうモノだと思い込んでいる。確かに正しいですが、動かすという意味では、重さの塊を動かすイメージの方がクラブは操作しやすいんです。

 それとアマチュアはテイクバックを丁寧にゆっくり動かしすぎだと思います。早く動かすとグリップが安定してパターの挙動が安定します。

永井 おっしゃる通りで、特にパッティングストロークではテイクバックのスピードを使いこなすことで、距離の長短ができるんです。それには、バランスポイントは手元にあった方が良い訳です。ヘッドを感じようとしますが、バランスポイントをコントロールする。その時、適度なカウンターバランスのグリップならバランスポイントは手元にある。それで塊を振る。それが最近のパターを使いこなすコツだと思いますね。


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ライター紹介 ライター一覧

吉村真

吉村真

1974年1月22日生まれ、長崎県出身。
パーツブランド、ゴルフ場経営、中古ゴルフチェーン、ゴルフ雑誌を渡り歩き、現在は「月刊ゴルフ用品界」で地クラブを中心に取材、執筆。
国内を始め、中国、台湾、米国のゴルフ用品工場の取材経験もあり、地クラブ・工房ビジネスへの有益な情報発信、国内外の製造拠点などの取材を通してゴルフ用品市場の発展に貢献したいと、東奔西走。ほかには日本ゴルフ用品協会広報委員会アドバイザリースタッフ、販売技術者資格(日本ゴルフ用品協会認定)取得。
プライベートでは1歳男児の日々の成長と格闘中。

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