アクシネットジャパンは11月13日、新ドライバー『TSi2』と『TSi3』(7万5000円~)を発売する。その特徴をゴルフクラブ事業部の木村秀樹部長に聞いた。
業界初のチタン合金で飛びも打音もこだわる

同シリーズは2年前に発売した『TS』シリーズの後継モデルで、米ツアーでは60%以上、欧州ツアーでは70%以上の選手が『TSi』ドライバーに切り替えたという。
ゴルフクラブ事業部の木村秀樹部長によると、
「発売日はちょうどマスターズの初日。タイトリスト契約プロの95%が新作を使う予定です」
モデル名の「i」にはinnovation(革新)、inertia(慣性)、integration(統合)、impact(インパクト)という4つの意味を込めるが、最もこだわっているのはimpactだという。
その理由は米国の特殊金属製造会社ATIの「ATI 425チタン合金」を業界で初めてフェース全面に採用した点で、従来の64チタンに比べて硬度、強度が高まった。木村部長によると、
「硬度や強度が増すと、硬い打感や甲高い音が出ると思われがちですが、『ATI 425』は軟らかい打感としなやかな音が特徴です。高強度でフェースを薄肉化でき反発性能を高める一方、深低重心化も実現しました」
『TSi2』と『TSi3』の2モデルをラインアップ

『TSi2』は許容性と高慣性モーメントが特徴で、競合は『SIM MAX』と『マーベリックMAX』に『G425MAX』。
一方、『TSi3』はクラシック形状で弾道コントロールが容易。競合は『SIM』『マーベリック』『G425LST』を想定するという。
「『美人顔』が特徴で、トゥの逃がし方と洋ナシ形状がユーザーにワクワク感を与えるでしょう」
プレミアムシャフトに『ツアーAD DI』

もう一つ興味深いのはシャフトの位置づけ。同社はこれまで他社同様、カスタムシャフトは各社の新製品を採用していたが、今作はグラファイトデザインの『ツアーAD DI』をプレミアムシャフトとした。あえて2010年発売の製品を採用した理由について、
「以前から『DI』は各クラブメーカーから新商品が出ると必ず出荷量が増える傾向にありました。
つまり、10年前のモデルであっても、それだけ多くのゴルファーにフィットする性能であるということ。実際にいまだにプロもアマも使っているプレーヤーが多い。
先端がしなるので、シャフトに打ち出しを担ってもらえる意味でもロースピンヘッドの今作に相性がいいのです」

販売対象は年間25ラウンド以上の「ベタープレーヤー」に設定した。
「タイトリスト=難しいというゴルファーが多いのは事実ですが、これは仕方のないこと。対象ユーザーは熱意のある『ベタープレーヤー』に設定しています」
フィッティングは3か月予約待ち
同社は近年、数々の講習を受けた公認フィッター5名(9月30日時点)を中心としたフィッティングに注力しており、90分9000円ながら3か月先まで予約が埋まっているという。
また自社ウェブサイトでは、ゴルファー向けにクラブの根本的な使い方を解説するなどコラムも充実している。(
同社ウェブサイト)
他の競合外資メーカーに比べて地味な印象だが、1to1の姿勢でゴルファーに向き合っていくという。