ツアーサポートの舞台裏「シャフト、ヘッドだけではなく、パターの評価にも計測器は必要」
今回はビーヒット狭山スタジオからクラフトで使用している工具類の報告をさせていただきます。
基本的にはどこでも同じ目的の工具を使用していると思われますが、当社の使用機器の説明をいたします。
■バランス計
三光精衡所製(スイングバランサー)/バランス式で内部にバネを使用している計器より温度変化の影響を受けにくいことで使用。
■シャフトカッター
アルク社製(カッティングマイスター)/このモデルは作業が比較的早い、薄刃で切れ味鋭いという利点があります。屋外で使用するなら鉄筋カッターでも代用可能。
■シャフト抜器
ゴルフシステムワークス製/締め付けハンドルが長いので加熱時間短くできる。
■ソケットミルダー
ゴルフシステムワークス製/作業数が多い場合には絶対必要。
■振動数計
三光精衡所社製/一応の目安として必要。経験上、先調子では硬く 手元調子では軟らかい数値が出る。
■MOI計測器
ゴルフメカニクス社製/慣性モーメントでクラブ開発が行われ、ヘッドに装着するシャフトの評価が可能。また、近年のアイアン用シャフトでもクラブの振りやすさを評価する意味でも必要。
■ロフトライゲージ
フォーティーン社製/あくまで目安として使用。
■グリーンゲージ
フォーティーン社製/各クラブの正確な数字は、このグリーンゲージなくては計測できない。ただし人による計測値変化あり。
■ツアーパターゲージ
ミッチェル社製/パターのロフト・ライ調整はこのような器具がないと厳しい。
■グリッピングバイス
ゴルフメカニクス製/シャフトを簡単に固定できシャフト抜き、やすり掛け、ヘッド装着等が簡易。
■接着剤
セメダイン社製/610、611
■ソケット打ち込み工具
■その他
ドリル刃、平型リーマ、超硬ドリル、超硬エンドミル/アイアンのヘッド重量調整、チタンドライバーのネック内部の切削などによるフェースアングル、ロフト・ライ角などの調整。
特別に目新しいものはありませんが、近年の距離測定器を使用したフィッティングでは、ヘッドスピードに合わせた打ち出し角度の調整やスピン数のコントロールが必要で、ウッドのグルー充填機も必需品となってきています。
また、MOI計はクラブの評価を「振りやすい」「振り切れる」「うまく打てない」「振りづらい」原因を探るための計測器としてはぜひあったほうが良いと思われます。
近年は、パターに対するリシャフトや慣性モーメント増大のニーズに対応する為にもパターの計測器はぜひ用意したいものです。距離測定器もシャフトやヘッドの評価にはぜひ必要です。昨今では「スカイトラックMC-300」など、価格の安いものも出ているので、ぜひ活用したいものです。