「あえて言うなら競合はGoogleマップになるかもしれません」
そう語るのはマイキャディーの阿部晋代表だ。同氏はGDOを経て昨年末に独立。現在はゴルフ場へのコンサル事業を手がける一方、10月1日に全国ゴルフ練習場の口コミサイト「ゴルフメドレー」を開設した。同氏によると、
「練習場は専用のウェブサイトがなかったり、スマートフォンの画面に未対応だったりと、ゴルファーにとって情報が取りにくい。そこでゴルフ版『食べログ』のような練習場の口コミサイトがあったら便利だと思ったのです」
今年1月よりサイト作成に着手。同氏が愛用していたゴルフ場検索サイト「楽々ゴルフ」の制作者でエンジニアの宮崎雄介・瑞貴夫妻にSNSで直談判し3名体制でスタートした。
「現段階で1556件(10月20日時点)の練習場情報が掲載されていますが、Googleの衛星地図を拡大してバンカーの有無を見るなど地味な作業で1件1件入力しています。エンジニア2人にも通常300万円くらいかかる費用を手弁当でやってもらっています」
新しい事業を軌道に乗せるのは大変だ。発想を形に変えていく作業は並大抵の努力ではない。実際、収益構造はどうなっているのか?
「現段階では0円ですが、ゆくゆくはあらゆるゴルフ施設を網羅した総合口コミサイトを目指します。地図からゴルフ場を検索できるようにし、ユーザーにとって有益な情報が取れるサイトにします。あえて言うなら競合はGoogleマップです。
その一方、ゴルフ場の視点に立つと、客単価と来場者の減少に苦しんでます。ウェブ集客にかかる手数料や広告費で最大1000万円を投じているところもありますが、実際は立地と安さ頼みになっている。具体的な方法は企業秘密ですが、最適な集客方法を提案していきたい」
コロナ禍によって若者需要が増えたと言われる昨今だが、リソルゴルフの富樫孝之社長は、
「コロナの影響で、ゴルフ場経営を支えていた年配層が来なくなり、地方のゴルフ場は全体的に来場者が落ちている」
と指摘する。それだけに阿部代表は、
「有益な情報を発信するサイトには人が集まります。現在は月間1万PVですが、まずは30万PVを目標とします。業界の活性化と、ゴルファー、ゴルフ場両方にメリットのあるウェブサイトになると確信しています」
またひとつ、新しいサイトが産声をあげた。ゴルフ業界の活性化を支援できるか?
https://golf-medley.com/