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  • 工房探訪 ゴルフプラス 価値、価格、性能の三位一体が 消費者の求める「合う」クラブ

    吉村真
    1974年生まれ、長崎県出身。 パーツブランド、ゴルフ場経営、中古ゴルフチェーン、ゴルフ雑誌を渡り歩き、現在は「月刊ゴルフ・エコノミック・ワールド」で地クラブの担当として取材、執筆。 国内を始め、中国、台湾、米...
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    細かい対応で客に合うクラブ提供で地クラブが増える

    群馬県高崎市に老舗専門店がある。有賀園ゴルフショップ(有賀商事)が前身のゴルフプラス本店だ。開業は2005年。当初高崎市吉井町に開業し、2011年に関越自動車道前橋ICから車で3分の立地に移転。2階建ての売り場は100坪を超え、ナショナルブランド(NB)と地クラブを扱い、NBでは北関東最大級のピンフィッティング店となっている。常駐するのは若林一店長を含む4名。この本店に加えて練習場(グリーウッドゴルフレンジ)とインショップの前橋店を統括するのが、有賀正起代表だ。 家業がゴルフショップだったこともあって、若い頃にはマルマン(現マジェスティゴルフ)の研修でリペアを学んだ。 「22歳くらいの時に、マルマンの松戸工場で1年間リペアを学びました。当時、特注課という部署があって、修理やプロの特注品に細かく対応していた。それがフィッティングにこだわる原点です」 開業当時からいち早くピンに注目し、その影響もあってフィッティングの幅を広げる過程で地クラブが増えてきたという。 「地クラブはエポンで始まり、中条カムイなどが続きます。5年ほど前にロマロ提供の番組で取扱店として紹介されたのを機に地クラブの問い合わせが増え、いまは多くのブランドを揃えています」  春には地クラブメーカー30社以上の合同試打会を開催するほど。ただ、有賀代表はストーリーのない地クラブは売りづらいという。

    高性能を前提に物語は必須価値、価格、性能を合わせる

    有賀代表の語気が強まる。 「地クラブには老舗だとか開発者の出自などのストーリーが必要不可欠で、それが価値となって、ゴルファーに納得してもらえます。その意味で、クラブとしての性能は大前提ですが、それが価格に反映される。どんなに高性能でも、その価値がゴルファー個々のライフスタイルに合わなければ、格好悪い。だからブランドのストーリーが必要なんです」  開業から数年はフィッティングでピンを中心としたNBの販売がメインだった。だが、NBよりも飛距離性能に長けたブランドの要望や新規顧客のライフスタイルに合わせて地クラブを提案している。 「新規のお客様でブランドの指定がなければピンのフィッティングをオススメしますが、話している中で独特のこだわりを持っていることが分かる時があります。その時は、その嗜好に合わせて地クラブを勧めています」  極端に言えばフェラーリに乗っているゴルファーに、性能がフィットしてもボリュームゾーンのリーズナブルな商品は提案しない。 「フィッティングで重要視するのは、スイングや求める弾道を実現するマッチングはもちろんですが、ゴルファーの価値観、そして付随する価格が重要だと思っています。その3要素が揃って初めて『合うクラブ』ということになるのではないでしょうか?」  そのゴルフプラスが考えるフィッティングは、上達を前提としたフィッティングだ。

    上達志向のフィッティング シャフト挿入長で微調整する

    こだわりのフィッティングはスイングリズムにあるという。 「敢えて言うならスイングリズムですね。バックスイングとダウンスイングの速さですが、バックスイングが速く浅い人は手打ちの傾向が強く、スイングのリズムは速くなりがちです。インパクトはダウンブローの傾向が強い。スイングの上達を前提に、ゆっくりバックスイングを上げてタメを作れるように手元がユルいシャフトを提案します」 例えば、トライファスの『バシレウス レジーロ』などで、現状のスイングを観察して、スイング技術の向上を加味したフィッティングを提供している。それに加えて、ドライバーならシャフトの挿入長で打感や操作性に味付けすることもあるという。 「昔と比べて接着材が進化しているので、シャフトの接着面積は少なく挿入長は短くてもインパクト時の衝撃には耐えることができます。ただ、シャフトの挿入は長いほど重心に近くなるので、打感と挙動はしっかり感がでて操作性もあがる。その部分は挿入長で調整しています」  基本的には打感を軟らかく仕上げる時に浅く挿入することが多いというが、長年修理やクラフトを経験してきて蓄積された知見が背景にあるという。 「スルーボアのクラブがあった時代に学んだことです。それでシャフトの挿入長で打感などを微調整しています」  同店は有賀代表以外で4人のフィッターが交代で常駐している。誰が対応しても分かるように顧客別のカルテがあるのも大きな特長。それが大きな財産だが、地方の老舗ならではで、ゴルファーの育成も大きな使命。だからゴルファーのライフスタイルに寄り添うフィッティングでゴルファーを育てている。 2020年12月現在、工房担当兼ショップスタッフが1名増え、工房機能を充実。全体では5名体制から6名体制へとゴルファーへのサービス体制も対応キャパも向上した。長年PINGのコンセプトショップとして営業する傍ら、直近ではPXGブランド、ロマロブランドの新商品にも注力してゴルファーに対応している。 ■企業情報 〒370-0001 群馬県高崎市中尾町1408-1 TEL:027-395-0763 FAX:027-364-8569 URL:http://www.golf-plus.net/ この記事は弊誌月刊ゴルフ用品界(GEW)2019年10月号に掲載した記事をWeb用にアップしたものです。なお、記事内容は本誌掲載時のものです。
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