JGTO2021年ツアーは24試合 「選手の営業」で新規大会獲得
日本ゴルフツアー機構(JGTO)は25日、2021年度のツアー日程を発表した。これによると来季は24試合で、今年予定されていた25試合(コロナ禍により国内開催5試合)から1試合減。「賞金未定」の大会も2試合含まれており、「SMBCシンガポールオープン」と「ANAオープン」が開催か否かを調整中。今なお不透明感が漂っている。
ちなみに「賞金未定」を除く22試合の総額は27億1180万円で、1試合の平均は1億2300万円超。2020年の予定総額(32億6060万円)が平均1億3000万円超だから、単価下落も起きている。
具体的なスケジュールは以下の通り。
4月 東建ホームメイトカップ、関西オープン、中日クラウンズ
5月 ジャパンプレイヤーズ選手権by RICHARD MILLE、アジアパシフィックオープンダイヤモンドカップ(海外ツアー共催)、ゴルフパートナープロアマ、ミズノオープン
6月 日本ゴルフツアー選手権森ビルカップ、ダンロップ・スリクソン福島オープン
7月 日本プロゴルフ選手権、ISPS HANDAガツーンと飛ばせ!
8月 長嶋茂雄招待セガサミーカップ、Sansan KBCオーガスタ
9月 フジサンケイクラシック、Shihan Donghaeオープン(海外ツアー共催)、パナソニックオープン、バンテリン東海クラシック
10月 ブリヂストンオープン、日本オープン
11月 マイナビABC選手権、三井住友VISA太平洋マスターズ、ダンロップフェニックス、カシオワールドオープン
12月 日本シリーズJTカップ
新規大会は「ISPS HANDA」と「ジャパンプレイヤーズ選手権」の2試合だが、後者はスイス製高級時計のリシャール・ミルがスポンサー。宮里優作が同社と契約を交わす縁で大会の開催を持ち掛けて合意、初の選手会主催大会となったもの。
コロナ禍による景気の不透明感でスポンサーの大量離脱が懸念されるなか、「選手の営業」で実績を作った。これ以外のスポンサーも大半が継続の意思を示したことで、安堵感が漂っている。
ただ、過去の隆盛期と比べて長期低迷の印象は否めない。男子ツアーのピークは1982年の46試合で、AONの黄金期とバブル景気の入り口が重なっていた。以後、1990年には44試合など安定的に40試合台を維持。往時の経済環境を考えれば、単純に比較することはできないが、スポンサー頼みの体質は今も昔も変わらない。
ちなみに今年開催された国内5試合の賞金総額は5億8750万円。これを平均的な出場選手数120名で割ると1人当たり489万円となり、ツアーレベルの選手でも容易に稼げない一年だった。