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テーラーメイド『SIM2』『SIM2 MAX』『SIM2 MAX D』を発表 前作からの進化は「溶接レス」のヘッド構造

ニュース 浅水敦

「2018年にツイストフェース、2019年はスピードインジェクションを搭載。昨年はこれらに加え、イナーシャジェネレーター(空気抵抗)に着目しました。我々の挑戦がここで終わることはありません。2021モデルは“革命的なヘッド構造”によりさらに飛距離と安定性が得られます」(マーク・シェルドンーアレン社長)

テーラーメイド ゴルフは、2月19日から発売する『SIM2(シムツー)/SIM2 MAX(シムツーマックス)/SIM 2MAX D(シムツーマックスディー)』シリーズの記者発表をオンライン上で行った。

前作『SIM』『SIM MAX』は世界15勝

昨年投入した『SIM』、『SIM MAX』ドライバーは、世界のツアーで15 勝を獲得。新型コロナウイルスの拡大により、世界中で様々な危機を経験した中で、テーラーメイドの2020年モデルは販売面においても順調な一年だった。新製品の『SIM2』シリーズは、これらの後継モデルという位置づけになるが、

「新開発のアルミニウムフレーム構造は、皆さんが驚くこと間違いありません。従来のヘッドの作り方ではありえなかった、想像のつかない製法を採用。革新というよりはむしろ爆発的な革命といっていいでしょう」

と前置きして、アジア地域のハードグッズプロダクトを担当する高橋伸忠ディレクターがこう話す。

「『M3/M4』では、方向性に大きな影響を与えるオフセンターヒット時の曲がり幅を抑えるため、フェースをねじる『ツイストフェース』テクノロジーを採用しました。

そして、『M5/M6』では『ツイストフェース』に加え、ヘッドの反発力を上げるためにSLEルール規定値を一旦超えてからギリギリに設定する『スピードインジェクション』を搭載。

さらに『SIM』シリーズでは、新たに『ジオメトリー シェイプ』を開発して、ダウンスイングからインパクト時の空気抵抗を抑制してHSのアップを実現した経緯があります。

新製品の『SIM2』シリーズでは、この3つのテクノロジーを進化させて継承しつつ、従来にないヘッド構造により設計自由度をアップ。フェース周りのチタン素材以外はカーボンとアルミニウムで構成しています」

『SIM』『SIM MAX』からの進化は革命的なヘッド構造

慣性モーメントの大きいドライバーはやさしいというのが定説だ。ただ、この数値を高めれば高めるほど重心は上に上がり、スピン量が増えるという相関関係にある。前作のSIMのヘッド形状は空気抵抗を重視した流線型を重視したため、クラウン及びソール部を上げなければならなかった。そこで、「イナーシャ ジェネレーター」をソール後方の低い位置に配し、さらに最後方へウエイトを配置。その結果、低重心かつ高慣性モーメントを獲得した経緯がある。

さらに『SIM2』では低重心ながら慣性モーメントを前作比10%アップすることに成功。前作よりも飛んで曲がりにくい仕組みになっているというが、

「新製品を出すときは、革新的なテクノロジーを用いてこのように進化を遂げた、というのが一般的ですが、『SIM2』は革新というよりはむしろ爆発的な革命といっていいでしょう。従来のドライバーヘッドの作り方にはない、皆さんの想像がつかない製法を採用しました。米国のR&Dセンターには通常のデザイナーのほかに機械工学や宇宙工学のデザイナーなど様々なエンジニアが集まっています。

我々は一般ゴルファーのベネフィットを高めるには何が必要か、どのような素材が必要かということを徹底追及して作ることができるのです」

と強調する。

溶接レスで4構造により得られるメリットとは?

『SIM2」のヘッド構造は、主に①カーボンクラウン、②フェースカップ、③カーボンソールプレート、④アルミリングの4つで構成されている。

「トゥ側のスピードインジェクションから樹脂を注入。フェース裏のミーリングは初めから一体で成型しますが、特にフェースのヒール寄りは反発が落ちるため、ここの数値が上がるようにミーリングを施しています。すると、先端寄りの端の部分とセンターの反発係数が上がってしまう。そこで、樹脂を注入してルール上限に設定することによりフェースの広範囲で反発を高める仕組み。実はチタン素材を使っているのはこの部分だけなんですよ」

③カーボンソールプレート

前作ではトゥ側がカーボン、ヒール側へチタンを使用していたが、『SIM2』シリーズではオールカーボンにすることで、余剰重量を生み出し設計自由度を増している。

④フォージド加工されたアルミリング

アルミニウムは非常に軽い素材。裏側もフェース同様にミーリング加工を施し、後方へウエイトを装着するが、

「何がすごいのか? アルミフレームをチタンのフェースカップにはめます。次にカーボンクラウンとカーボンソールを装着。これでドライバーヘッドの完成です。溶接の必要がないため、すべて接着です。溶接レスですから「バリ」が出ません。その余剰重量を必要な部分に配分できるのです」

でもカーボン素材だと、インパクトは頼りない音になりがちだ。それを解決してくれるのがアルミリングでもある。

「金属のフェースカップと比重の軽いアルミフレームの金属同士が結合することにより、インパクト音の問題をクリア。これだけカーボンを使用して金属音の出るヘッドはこれまでにありません。従来のヘッド製法ではできなかった。すごいと思いませんか」

どのようなゴルファーに合うのか

ドライバーは3タイプともヘッド体積は460㎤を採用するが、それぞれ性格が異なる。各モデルで重心ウエイト及び後方ウエイト(SIM2=16g、SIM2 MAX=24g、SIM2 MAX D=22g)を装着する。

投影面積は『SIM2』がやや小さく、ヘッド後方のウエイトは16gとなる。一方の『SIM2MAX』は24gで、より慣性モーメントを高めたモデルとなっている。『SIM2MAX D』は22gで、球のつかまりを優先している。

「『SIM2』と『SIM2 MAX』は限りなく重心点をフェースセンターに持っていくことで、後方ウエイトとのバランスを取っています。また、『SIM MAX D』のDはドローでボールのつかまりを良くしたモデル。重心をヒール側と後方寄りにすることで、慣性モーメントを高めました」

換言すると、

・『SIM2』→さらに慣性モーメントが大きくなりやさしさが向上 (中弾道・低スピン)

・『SIM2 MAX』→重心を上げることなくやさしさを増やすことができた (高弾道・低スピン)

・『SIM2 MAX D』→やさしさ(つかまり)と慣性モーメントが大きくなった (高弾道・中スピン)

と覚えておくといいだろう。

3モデルともにカチャカチャを搭載するが、重心距離を変えられるスライデングウエイトは廃止。ヘッドの差別化が明確になったことに加え、今モデルでは余剰重量を重心設計に充てているのが伺える。

カスタムシャフトは全3種類を用意

標準装着シャフトは、59g(トルク4・4°)の「TENSEI SILVER TM50」(『SIM』へ装着→硬度Sで総重量310g)、50g(トルク4・4°)の「TENSEI BLUE TM50」(『SIM MAX』へ装着→硬度Sで総重量300g、『SIM MAX D』へ装着→硬度Sで総重量299g)を三菱ケミカルと共同開発。オリジナルデザインに仕上げるなど、細部にわたってこだわりを見せる。

『SIM2』、『SIM2 MAX』のカスタムシャフトは下記のとおり。

・グラファイトデザイン「Tour AD HD6」(中調子、重量66g、トルク3.1)
・藤倉コンポジット「スピーダー661 EVO Ⅶ」(中先調子、重量66g、トルク 3.4)
・三菱ケミカル「Diamana TB60 」(中元調子、重量64g、トルク3.7)

なお、ドライバーの価格は『SIM2』、『SIM2 MAX』、『SIM2 MAX D』すべて7万6000円(カスタムシャフト9万4000円)で統一。『SIM2』が『SIM』比2000円ダウン、『SIM2 MAX』が『SIM MAX』比3000円アップとなっている。

なお、『SIM2』については、テーラーメイドセレクトフィットストア対象モデルになる。

「デザインがカッコいい、進化が革新的」田島基晴氏

ゴルフギアに詳しいフリーライターの田島基晴氏に今回の新製品について聞いてみると、

「まず、デザインがカッコいいですよね。進化具合もキャロウェイよりも革新的に感じます。3モデルの棲み分けもスッキリしているし、カスタムストアのみの販売になる『SIM2』については、『マーベリック サブゼロ』みたいに販売店を絞ってうまく飢餓感を演出しています。

ネガティブな部分でいうとヘッドの強度。ほとんどカーボンで構成されていて、溶接ではなく接着ですから。でもキャロウェイのFTiではそういった問題はなかったので大丈夫かな。インパクト音もいいですし、個人的には新しくラインアップされた『SIM2 MAX D』に興味津々。あと、ヘッド単体で販売してくれるとうれしいですね」

と話している。

問い合わせはテーラーメイド ゴルフ カスタマーサービスコール 0120-558-562


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ライター紹介 ライター一覧

浅水敦

浅水敦

1971年東京生まれ。(株)明光商会入社後、7年半シュレッダー&パウチッ子&ボイスコールの営業(新規開拓営業部→第3直販部配属、外務省、宮内庁、旧富士銀行、日本興業銀行、大手宗教法人を担当)を経て1997年(株)ゴルフ用品界社入社。本誌及びWEB広告営業&編集、クライアントのビジネスマッチング、JGGANEWS編集委員などに従事。ゴルフ業界歴20年のベテラン記者。2003年取締役、2009年常務取締役、2017年1月専務取締役。

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