松山英樹が凱旋会見「五輪で金メダルも取りたい」
男子ゴルフの海外メジャー・マスターズで日本男子悲願の海外メジャー初優勝を果たした松山英樹が4月14日、オンラインでの凱旋会見を行った。
13日に帰国した松山はマスターズチャンピオンの証しであるグリーンジャケットを身にまとい、オンライン会見に登場。現在の心境について次のように語った。
「まだ日本に帰ってきてから誰とも会っていない。不思議な感じです。帰ってきてからニュースを見るたびに凄いことをしたんだなと」とマスターズ制覇の実感が湧いてきているという。
松山が最終日を振り返る。
「1番ホールから最終ホールまでずっと緊張しっ放しだったので、余裕があるという感情は一度も抱くことなく、最後までプレーしていました」
15番で池に入れるピンチもあったが、「それまでリードしていたものが無くなるというのはしんどかったですが、トーナメントをリードしていたので自分を鼓舞する気持ちでプレーしていた」と強気を崩さなかった。
マスターズ初出場から10年で大きな目標を達成した松山だが、今後10年の目標については、「先のことは分からないのでどういう10年が待っているか分かりませんが、今まで通り目の前の試合を一生懸命にやることは変わらない」と従来の姿勢を貫く。
マスターズの優勝後は、松山のプレーだけではなく、早藤将太キャディーがコースに一礼する姿が話題になった。このことについて聞かれると「あの映像を見たのは夜11時くらいでした。こんなことしていたんだと思いながら、いい行動だったと思いますし、僕も一緒にできたらよかったなと思っています」と感慨深げに語った。
グリーンジャケットが似合うとオンラインの質問者から言われると大きな笑顔も作った。米国から帰国する際、空港でグリーンジャケットを持った姿がSNSで拡散され、話題にもなった。
マスターズ優勝者の称号であるグリーンジャケットは1年後に返却するのが慣習。それまでは自身で保管することになっているが、今後の保管方法は「常に持ち歩こうと。どこかに置いてなくなるよりは自分で持っておこうと。着ることはないにしても手には持っていると思います」と、肌身離さず大切にするという。
松山は予てからメジャー優勝と五輪の金メダル獲得を公言していた。今夏には東京五輪も控えているが、「正直まだオリンピックがどうなるかわからないところはありますが、今のところ順位的にも選手に選ばれると思うので、無事に開催されて自分がそれまで怪我にも気を付けてできれば、金メダルに向けてしっかり頑張りたいと思います」と東京五輪への意気込みを口にした。
13日の帰国後は2週間の自主隔離に入る。5月下旬には次なるメジャー、全米プロゴルフ選手権も控えるが、「ホントに終わったばかりで、まだクラブはあんまり握りたくないなと思っている状況。そこ(全米プロ)に頭が切り替わっていない状況なので。なんとも言えないですけど、切り替わったときにまたメジャーで勝てるように、いい戦いができるように、日本のファンの皆さんにいい報告ができるように頑張りたいです」とまずは一息つき、英気を養う。