テーラーメイドの新ドライバー『SIM2』、『SIM2 MAX』、『SIM2 MAXーD』が2月19日、発売された。既に発売から3ヶ月が経過したが、どのようなゴルファーが購入しているのか? 二木ゴルフ大宮店内田一樹店長に話を聞いてみた。
「まず、『SIM2』が『SIM』の後継モデル、『SIM2 MAX』が『SIM MAX』の後継タイプとなっています。そして新たに球のつかまりを重視した『SIM2 MAXーD』をラインアップ。計3種類から選べるようになりました。
『SIM2』シリーズでは、ツイストフェース、スピードインジェクション、イナーシャジェネレーターの3つのテクノロジーを進化させて継承しつつ、斬新なヘッド構造により設計自由度をアップ。フェース周りのチタン素材以外はカーボンとアルミニウムで構成し溶接ではなく接着しています。国内メーカーでは見られない製法で、実際に店頭で試打された方は、オフセンターヒット時の初速がアップする人が多く見受けられ、前作『SIM』との比較試打でも明らかに初速が上がります。性能面においても明らかな進化が伺えるので、顧客にも薦めやすい1本です」
まずは動画で
『SIM2 MAXーD』が堅調に推移
「上から構えると違いはほとんどわかりませんが、『SIM2』と『SIM2 MAX』は限りなく重心点をフェースセンターに持っていくことで、後方ウエイトとのバランスを取っています。
また、『SIM2 MAX-D』のDはドローバイアス設計でボールのつかまりを良くしたモデル。重心をヒール側と後方寄りにすることで、慣性モーメントを高めました。そのことは販売状況にもよく表れていて、今までテーラーメイドのドライバーで球をつかまえきれずに諦めていた人が『SIM2 MAX -D』を選択できるようになった。当店では『SIM2』に次ぐ人気商品になっています」
G 前作はどうだった?
「大宮店は、競技志向のお客様が多いので『SIM』の比率が高かった。そういう意味で『SIM』から『SIM2』への移行もスムースな印象です。また、今モデルから『SIM2』はセレクト店限定商品になりましたが、当店では全3種類すべて打ち比べ
することができます」
G 顧客への推奨方法は?
「まず最初に『SIM2 MAX』を打ってもらい方向性を決めます。ハードヒッターや操作性を重視する方は『SIM2』、安定したスピン量でオートマチックに打ちたい人は『SIM2 MAX』というのが基軸にありますが、『SIM2 MAX』でスライスボールが多く出る方には『SIM2 MAX -D』を推奨。実はここにミートする人は多くいて、当店ではSIM2ドライバーの3割を『MAX-D』で販売構成します。また、タイガー・ウッズやUSPGAツアーのトップ選手が使用しています、というセールストークは響きますね」
G 具体的には?
「当店ではお客様のスイングを見て、そのスイングに合ったヘッド&シャフトを推奨しています。その観点でいうと『SIM2/SIM2 MAX/SIM2 MAX-D』は、インサイドアッパーのスイングが最適といえるでしょう。明らかに『SIM2』は、引っ掛けやチーピンなど左サイドを消したい中・上級者向け。一方、ミート率がバラつく人に『SIM2 MAX』、スライサーに『SIM2 MAXーD』を打ってもらうと、飛距離と弾道が格段に安定します。つまり、平均飛距離が伸びるということです」
『SIM2/SIM2 MAX/SIM2 MAX-D』の販売状況
G 発売から3か月が経過、販売状況はいかがですか?
「前作の勢いのような先行予約は見られなかったものの、発売後はロケットスタート。近年はコロナ禍の影響でSNSやYouTube動画を見ている人が多く、その試打評価もチャンネルにより様々です。発売まで様子見の方が多かったようで、クチコミで情報収集してから店頭で試打→購入するという図式が多く見られます。また、前作『SIM MAX』から『SIM2 MAX -D』への移行も多くみられ、より斬新な機能をゴルファーは求めているといえるでしょう」
G 店頭の在庫状況は
「前作の『SIM』では店頭在庫があっという間になくなってしまい、お客様にご迷惑をおかけしたので、『SIM2』は万全の体制で臨みました。近年はコロナ禍で若年ゴルファーの新規参入が顕著ですが、当店でもその傾向が伺え特に30 代の方の来店が増えています」
G 若年ゴルファーのテーラーメイドのイメージとは
「ひとことでいうと『カッコいい』ではないでしょうか。カラーリングも鮮やかなブルーですし、USPGAツアーでの使用率や発信力も大きいですね。実際手に取ってもらうとさらに驚かれます。これまでも『エアロバーナー』に赤色を差したりするなど、テーラーメイドはそういうところが上手い」
G 今モデルでは標準装着シャフトが選べるようになった
「前作の『SIM』でできなかったことが一つ増えました。標準でTESEIシルバー(SIM2)とTENSEIブルー(SIM2 MAX、SIM2 MAX -D)が装着されていますが、オーダー時にシャフトを選択できます。既に『SIM MAX』でTENSEIブルーを持っている方は、『SIM2』購入時にTENSEIシルバーを選べば、2本の標準シャフトを使い分けできる。セールストークの幅が広がったので助かっています」
G 他社製品と比較して勢いはある?
「同時期に投入されたキャロウェイ『EPIC』と人気を二分しており、当店の顧客層は、競技志向が多いからかもしれませんが、発売から1ヵ月経過した現在の販売実績でも同じような状況です。今後、トーナメントでの露出やマスターズ開幕に向けて販売本数はもっと伸びると思います」
G スペックボリュームは?
「大宮店は『SIM2』セレクト店ですので、アスリート系のクラブを好む顧客が多い。ですので、標準シャフトよりも『スピーダーエボ7』、『ディアマナTB』などのカスタムシャフトを選択する方が5割を超えます。標準装着シャフト(TENSEI)もよくできていると思います。いずれも50g台ですが、しっかり叩けるシャフトです」

以上、二木ゴルフ大宮店の内田店長に『SIM2/SIM2 MAX/SIM2 MAX-D』の商材価値の可能性を語ってもらった。
商品のお問い合わせ: テーラーメイド ゴルフカスタマーサービスコール TEL 0570-019-079
取材協力: 二木ゴルフ大宮店〒331-0052 埼玉県さいたま市西区三橋6-768 TEL 048-623-0800