初心者ゴルファーサポート企画

空前のゴルフブームがやってきた。新型コロナウイルスにより人々の生活スタイルが大きく変わり、GDOのゴルフ場予約における20代の比率は10%強とコロナ前から倍増。昨年9月に「Withコロナ時代のレジャーとしてゴルフの新規顧客が急増」と題した報道資料をメディアに配信したところ、取材依頼や問い合わせが相次いだ。
リモートワークで会社帰りの飲み会が減り、カラオケでストレス発散もできない。3密を回避して屋外でリフレッシュできるレジャーとして、にわかにゴルフが注目され、練習場やゴルフスクールも若者で大賑わい。反面、ゴルフを始めたはいいが、コースデビューをためらっている人が増加中という話も聞いた。
かつては会社の上司などが半ば強引にコースへ連れ出し、ルールやマナーを叩き込んだ。ゴルフが営業ツールだった時代の話だが、今は違う。人間関係の希薄化が進み、教える方も教わる方も、遠慮がちなのかもしれない。
そうであればと思いついたのが「初心者ゴルファーサポート企画」だ。週に1回程度、「GDO茅ヶ崎ゴルフリンクス(茅ヶ崎GL)」の最終組の後ろを確保して、経験豊富なゴルファーがサポーターとなり、ルールやマナーを教えながら9ホールをラウンドする企画。参加へのハードルを下げようと、「HONMA D1マルチカラーボール」3個をプレゼント。PINGからは最新クラブのフルセットを協賛いただき、なんとも豪華な「手ぶらでゴルフ」が実現した。
若年層の割合が急増中とはいえ、そもそもGDOのメイン顧客はコアなアスリートゴルファー。さて、どうやって初心者にリーチすべきか? 既存の露出では不十分なので、「初心者」「ゴルフ」などのキーワード検索で上位表示される「初心者ゴルフナビ」ページでのバナー告知を実施。コンテンツ更新の頻度は少ないが、継続的な流入数があるため、近日リニューアルを予定している。
募集開始後、反応が無かったらどうしようと内心穏やかではなかったが、そんな心配は吹き飛んだ。コンスタントに申し込みが入り始め、電話やフロントでの問い合わせが増加。極めつけは、4月の初回開催時にTBSの取材が入り、翌日夜10時~の「新・情報7daysニュースキャスター」で放送されたことだ。
SNSや動画配信サービスが台頭している近年だが、リアルタイムで数百万、数千万単位の視聴者にリーチできるのはテレビならではの影響力。ビートたけしさんと安住伸一郎さんの人気番組内で、若年層の間でゴルフが流行っているというコーナーで紹介された。結果、茅ヶ崎GLへのアクセスが急増、翌日は数多くの問合せ対応に追われた。
ダンロップとゴルフネットワークは、ゴルフ初心者と「初心者を教える人」向けの番組を制作したり、イベントを軸とした共同プロジェクト「ゴルフのたすき」を展開中だが、これと茅ヶ崎GLとは番組の収録を含めて様々なコラボレーションを進めている。今までにない、業界団結の気運が高まっていると感じる。
ゴルフに関心が集まる中、継続して楽しんでもらうには実際のラウンドで不安を取り除き、ルールやマナーをやさしく教える仕組みが必要。多くのゴルフ場で同様の取り組みができるよう、GDOではマニュアルの整備を進めている。