国際スポーツ振興協会(ISPS)は7月、日本プロゴルフ協会(PGA)共催のシニアツアーを有観客で開催した。通常のツアーとは異なるエキシビジョン大会で『ISPS HANDA楽しく面白いシニアトーナメント』(賞金総額2300万円、7月8~9日茨城県・大洗シャーウッド)がそれ。関係者及び記者は全員PCR検査を義務付け、来場者の感染症対策も徹底した。ところで、「楽しくて面白い」とはどういうことなのか? 半田晴久会長が次のように話す。
「昨年はコロナ禍の中、有観客で7試合開催しました。今年は、試合はあるものの無観客が多く、観戦を楽しめません。そこで9日の表彰式の前にゴルフ場にリングを設置し、プロレス3試合を行いました」
と前置きして、こう続ける。
「なぜ、こういうことをするのか。メジャーの公式戦以外は興行ととらえて人々が試合に足を運び、男子ゴルフを活性化させるためです。ゴルフ、プロレスそれぞれのファンが触れ合うことで新たなゴルフ文化を創造していきたい」
当日は長州力、武藤敬司、蝶野正洋、ザ・グレート・サスケ、ジャガー横田ら往年のレスラーが参加し、試合と熱いトークで会場を盛り上げた。
会場内のギャラリーサービスも独特だ。『ガリガリ君』が食べ放題で、1日1万本、2日間で2万本を用意。また、毎日先着1000人のギャラリーにお弁当とお茶を用意し、初日は「人形町志乃多寿司総本店」の助六寿司が無償で配られた。
そして、クラブハウス前にはプロゴルファー専用の「いけす釣り堀」ブースを設置。タイをはじめ、アジやヒラメ、伊勢エビなどが1日400匹用意された。さらにテント内の即売ブースでは、同社系列の高級腕時計を販売、2日間で600万円超の時計が2本売れたという。
ISPSは続く10月、『グレートに楽しく面白いシニアトーナメント』を賞金総額5600万円で、2試合の合計が7900万円。これ以外にも男子レギュラー1試合(同8300万円)、チャレンジ1試合(同2300万円)を主宰し、今回を含めて総額1億8500万円をプロゴルフ界へ投じることになる。ジャンボ尾崎主宰のゴルフアカデミーに年間500万円以上、またISPSの専属プロも谷原秀人ら30名を超えている。
「そもそもISPSはブラインド(盲人)ゴルフの支援から始まりました。スポーツは人種や宗教、肌の色を超えて普遍的な価値がある。それがゴルフ界を支援する理由のひとつです」(半田会長)
と話している。