ツアーサポートの舞台裏『オデッセイ』の提唱する新たなツアーサービス

ツアーサポートの舞台裏『オデッセイ』の提唱する新たなツアーサービス

メーカーとコーチのタッグによるアドバイス

今回はLPGA開幕戦でキャロウェイゴルフが新たに提唱するパターのフィッティングとコーチングについてです。 キャロウェイでは2024年にツアーでの使用率が60%前後で使用率No1を維持していましたが、2025年度から出場選手に対してより深く・正確なアドバイスやサービスを提供するため、LPGA・JGTOツアーでオデッセイのプロサービススタッフとパターコーチとして実績のある「橋本真和」と弟子の「鴻上みらい」がタッグを組んで情報を提供することになりました。 実際の活動を練習グリーンで見てきましたので、その内容をご報告します。 [caption id="attachment_87485" align="aligncenter" width="788"] 鴻池コーチと柏原明日香プロ[/caption] トーナメントプロであればハイレベルの技術と情報を有しているものの、有効活用ができていれば良いのですが、プレーヤーとしての結果、つまりスコアが出なくなると自分がやってきた方法に疑念を持ったり、知っている知識や情報に自信が持てなかったりするようになる傾向があるようです。 今回、鴻上コーチとのやり取りをしていたのはシード選手の柏原明日架選手です。柏原選手に会話のポイントをお聞きすると、 「これまで自分が作り上げてきた感覚で行ってきたパッテイング方法やエイミング(ライン取りの決め方)について、コーチと話し合ってみると、感覚・フィーリングの部分が大きかったことが明確になって、より理解が深まり自信が持てたと思います」 [caption id="attachment_87486" align="aligncenter" width="788"] 柏原明日香プロ エイムポイントの取り方確認[/caption] 鴻上コーチには選手とのやり取りについて聞いたところ、主に以下のような順番方法を取るようにしていると教えてもらいました。 基本的には日本のトッププロ選手であり、技術的な部分や方法論は知っているのが前提ですが、選手自身が持つフィーリングや現在思っていることに対しても明確な疑問点を聞き出しながら、選手に適した答えを出してあげること。ライン取りに対しては、エイムポイントの方法は知っているが、自分のやり方が本当に正しいのか、答えを欲しがっていることが多いので答えを出してあげる。選手のフィーリングでどれが正しいのか好みを聞きながら、違っていればより操作がしやすいヘッドモデルへとアドバイスを行う。 [caption id="attachment_87487" align="aligncenter" width="788"] フィッティング担当柳田氏と木村あや子プロ[/caption] ★コーチがこの方法がよい。このモデルがあっているということは言わないようです。選手自身が自分の考え方と知識があっているかに答えを出したり、少し理解が違っていれば正しい方法に訂正するようなアドバイスを提供する。あくまで選手に対してはホスピタリティを持って会話を進めているようです。筆者も、ゴルフクラブの開発、スイング解析やコーチング技術は進化しているものの、パター関連は少し遅れていたり未開発な部分を感じていたので、このようなシステムが構築されて実績を上げていくことがますます必要になることを痛感していましたし、このような試みが大きな成功をつかめることを期待しています。
この記事は弊誌月刊ゴルフ・エコノミック・ワールド(GEW)2025年4月号に掲載した記事をWeb用にアップしたものです。なお、記事内容は本誌掲載時のものであり、現況と異なる場合があります。 月刊ゴルフ・エコノミック・ワールドについてはこちら