KEYTONEは6月30日、『WEDGE SCREW(ウェッジ・スクリュー)』を発売する。
聞きなれない名前もそのはず、KEYTONEは国内クラブメーカーとして今年登場した新しい企業。由来はゴルフクラブ収集家であったヨーロッパ北部生まれのMILO KEYTONE(ミロ・キートン)氏が、クラブ設計家として立ち上げたブランドとなる。
第一弾として登場した『WEDGE SCREW(ウェッジ・スクリュー)』は、多くのゴルファーがアドレス時に心地よいヘッドの座りを求めている事にキートン氏が着目し開発がスタート。
ヘッドの座りを重視し、バウンスの当たり方や芝の抜け感を何度もテストを行い、試行錯誤を重ねてソール形状を造り上げた。

またボールとフェースとの摩擦抵抗を最大限に保つ設計にもこだわり、最高の打感を味わえる軟鉄素材とFace Milledのコンビネーションを活かした。そこから発生する回転、及び渦を連想させることから、今回のウエッジシリーズを『SCREW』と名付けた。
最大の特徴は、ロフト36度から60度までの2度ピッチによるクラブ構成だ。近年、飛系と言われるアイアンが主流でアイアンのロフトとウエッジのロフトのバランスが崩れていると考えたキートン氏。特に36度と38度は8番アイアンで「140yd以内」を想定しアプローチのような感覚でグリーンを狙う。そんな新感覚のショットバリューを楽しめる構成になっている。

同シリーズではストレート形状やオフセット形状など、FP値別のモデル全36種類を用意。アドレス時のフェースの見え方の好みに応じた選択や、スイングに応じたバウンス角を選ぶことが出来る。
『SCREW 』が近い将来、ゴルファーのクラブセッティングに革命を起こし、キャディーバックの中にウエッジが6、7本と並ぶ時代が来ると確信している。
製造はSASAKI が行っている。SASAKIは「設計」「鍛造」「MILLED」「研磨」「塗装」「組立」のすべての部門工程を一貫して社内で行う、国内では唯一の工場。1本1本丁寧かつ正確にゴルフクラブを製作・生産し、最先端の技術を駆使しながら、他に類を見ない精度を誇っている。
キートン氏は、日本の数々の工場を調査した上でSASAKIへと辿り着いたのだ。
ヘッドは、熱間鍛造を採用。ウエッジに適した温度、製法の領域を探り出し、形状、重量、色艶を確認しながら丁寧に叩き上げて製造されている。
また丁寧な研磨、仕上げにこだわることで、手作りの美術品のような1本に仕上がっている。キートン氏はそんな彼らの姿や技術力の高さに着目し、製造を委託、今回のプロダクトが実現した。加えて製造工程の核となる3つの特徴をバックフェースに刻み込んだ。
1)SASAKIで特別に開発された同時5軸マシニングセンターロボット「5AXIS」を採用。通常航空機部品や精度の高い自動車分品で使用する機械で、人間の腕のような動きを可能にし、より精度の高い軟鉄削り出しヘッドを造ることが可能。高価な機械の為、ゴルフクラブでの使用は極めて少なく、1日に生産が可能なヘッドは約20本、多くの工程に時間を要しながら丁寧に製造されている。
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5Axisの証[/caption]
2)緻密なダイヤモンドクロスカットがバックフェース中央部に刻まれている。
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ダイヤモンドクロスカットデザイン[/caption]
3)ソール部分のMILLEDラインを残すことにより、ウエッジ本来の抜けと方向性を高めることが可能となる。キートン氏の高い要求に応え、その都度製造へと立ち向かい、度重なる課題をSASAKIはクリア。約3年の歳月を経て完成へと辿り着いた。
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MILLEDライン[/caption]
価格はヘッド単体5万2800円、シャフトは1本5万9400円~(工賃込み)。日本シャフト、トゥルーテンパー、島田ゴルフ製作所、FST JAPAN(KBS)、CRIME OF ANGELから選択可能。
KEYTONEは今秋にクラブ選びのバリエーションが不足しているレフティのために、左用ウエッジの発売を決定した。こちらも豊富なライナップの全20種類。さらに、ドライバー、FW、アイアン、UT、パターなど全ラインナップの製造を準備中である。
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KEYTONE
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