ゴルフの技術やスコアの良し悪しは評価に直結するものではありません。当たり前の話ですが、まず『人として』どうなのか、なのです。マウント取ったり、ニギりの無理強いをしてはいけません。ゴルフが上手くてもなんにも偉くありません。ゴルファーにとっての最高の賛辞は「また行きましょう」と言われること。そのために避けるべきは『へぼ』じゃなく『やぼ』。ゆめゆめ油断なさらぬよう。
【みなさんどうぞお気遣いなく】
ラウンド中のビギナーは忙しい。あちこち散らばる打球を追いかけて心身ともに疲れ切ってる。それに加えて同伴者の気遣いというかお節介の相手までしなきゃならない。結果がどうあれ、自分で考えて自分のゲームを楽しみたいのに、いちいち指示されてそれを黙って拝聴しなければ生意気?無礼者?問題はそれらが一見善意に見えるところ。こちらにも気を悪くする権利があるのに、「ためを思って言ってくれてる」言葉を受け入れられない自分が悪いの?と罪悪感まで抱える羽目に。そんな不当な我慢を強いてはいけません。
ビギナーと回るときは、請われるまで構わない、見守らない、指図しない。進行を気にするだけでいい。時間がかかるなら、自分の持ち時間をあげればいい。ぼんやり観察してないでスピーディーに動け。たとえ傍目には未熟で間違ってても口出しは無用。自分でそこに気づかなきゃモノにはできない。余計な助言はひとさまの成長を妨げる愚行であると認識する。黙っているのが愛だよ。
この記事は弊誌月刊ゴルフ・エコノミック・ワールド(GEW)2025年8月号に掲載した記事をWeb用にアップしたものです。なお、記事内容は本誌掲載時のものであり、現況と異なる場合があります。
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