2026年1月、テーラーメイドが発表した「Qi4D」ドライバー4タイプ(各1本10万7800円)は、スピードを構成する要素そのものを再定義することで、新たな地平を切り開いたといえるかもしれない。まずは、本日開催された記者発表のもようを動画で↓
フェース、シャフト、ヘッド、そしてフィッティング。
4つの次元(4 Dimension)を同時に最適化することで、ゴルファー個々のスイングが本来持つ“速さ”を最大限に引き出す──それがQi4Dの設計思想である。
テーラーメイド ゴルフの比留間育洋社長は、Qi4Dの狙いをこう語る。
「飛距離を伸ばすという目的は同じでも、そのアプローチは大きく変わっています。Qi4Dでは、単に速く振れるクラブを作るのではなく、ゴルファー一人ひとりのスイング構造に適合することで生まれる“必然的なスピード”を追求しました。フィッティングを前提に設計されたドライバーであることが、これまでとの決定的な違いです」
スピードを“出す”のではなく、“生まれる状態を作る”。Qi4Dシリーズは、その思想を製品全体に貫いている。
フェース設計が安定した初速を生む
Qi4Dのフェースは、ミスヒットを単に「許容」するのではない。上下の打点ズレによるスピン量の過度な変化に着目し、フェース縦方向にわずかなロールを持たせた新形状を採用。これにより、弾道とスピンの再現性が大きく向上した。
加えて、60層構造のカーボンツイストフェースが左右の打点ズレを補正。結果として、ミスヒット時でもボール初速のロスを最小限に抑え、「距離のブレが小さいドライバー」という実戦的な性能を獲得している。
シャフトを“選ぶ”時代から“分類する”時代へ
Qi4Dシリーズ最大の特徴のひとつが、新開発の「REAX™」シャフトだ。テーラーメイドは過去20年で蓄積した1100万件以上のショットデータを解析し、スイング中のフェースローテーション量に着目。ゴルファーを以下の3タイプに分類した。
•ハイローテーション
•ミッドローテーション
•ローローテーション
この分類に基づき、三菱ケミカルと共同で開発されたREAX™シャフトは、スイング特性とインパクト条件を一致させることを最優先に設計されている。単なる重量やフレックス選びではなく、「フェースがどう動くか」という本質的な要素から最適解を導く──Qi4Dは、シャフト選択の考え方そのものを変えた。
ヘッド設計に宿る、4モデルそれぞれの明確な役割
Qi4Dシリーズは、4モデルすべてが異なる“速さの質”を持つ。
Qi4D:スピードと寛容性の均衡点
Qi4D MAX:高MOIによる直進性と安定感
Qi4D LS:操作性と低スピンを重視したツアー志向
Qi4D MAX LITE:軽量化による振り抜きやすさとドローバイアス
共通するのは、空力性能を徹底的に追求したヘッド形状と、新設計の貫通型スピードポケット。フェース下部でのミスヒットにおいても、初速とスピンを適正域に保つ設計が施されている。
フィッティングを前提とした“完成形ドライバー”
Qi4Dは、明確にフィッティングありきで設計されたシリーズだ。可変式TASウェイトと±2°のロフトスリーブにより、弾道・スピン・つかまり具合を細かく調整可能。さらに、GC Quad対応の反射型マーカーを内蔵したフィッティング専用ヘッドを用意することで、計測精度そのものを高めている。
比留間社長は、フィッティング戦略についてこう語る。

「Qi4Dは、クラブ単体で完結する製品ではありません。フィッターとゴルファーが対話しながら、最適解を見つけるプロセスまで含めて“Qi4D”です。だからこそ、我々はフィッティング環境への投資も同時に進めています」
「TaylorMade Fitting Lab Tokyo」を起点に、全国へ広がるフィッティング拠点。Qi4Dは、製品とサービスが一体となって初めて完成するドライバーといえそうだ。発売は1月29日~。