1. ニュース
  2. ランキング

2017年のゴルフ業界を振り返る。今年も色々なニュースがありました

ランキング 編集部

テーラーメイドのマーケティングディレクターが本間ゴルフの常務執行役員に

テーラーメイドのマーケティングディレクターが本間ゴルフの常務執行役員に

電撃移籍

テーラーメイドゴルフでマーケティングディレクターを務めていた菱沼信之氏が11月1日、本間ゴルフの常務執行役員に就任した。国内キーアカウント営業本部長とマーケティング本部長を兼務するもので、テーラーメイド時代に培ったキャリアを本間ゴルフの成長へ移植する。

テーラーメイドは10月、アディダスゴルフとの分離を終え、新体制による巻き返しを図っていた。その矢先にキーマンと目された菱沼氏が競合他社へ移ったことは、同社に少なからぬショックを与えた。菱沼氏はなぜ、新天地を選んだのか。以下、同氏との一問一答を再現しよう。

テーラーメイドから本間ゴルフに移籍した理由は何ですか?

「日本はゴルフ業界だけではなく、経済的にも産業構造的にも大きな転換点に立っている。それと、わたし自身は36歳ですが、そのような年齢や家族的なことも含め、挑戦するにはベストなタイミングだと思ったのです」

常務執行役員として、営業とマーケティングの本部長を兼務するわけですが、これについての意気込みは?

「マーケティングから営業まで、一気通貫で担う立場なので、製販一体のアプローチに丸々携われる。物作りをどのように展開して、消費者の需要を促し、店頭の消化を促していくか。ホンマは何をゴルファーに訴求したいのかを、1社ずつの小売店に掘り下げて提案したい」

テーラーメイドは革新的な商品開発、ホンマは職人集団で企業イメージは両極ですが、そこにギャップを感じないか。

「逆に、その両極を融合できればホンマの次のステージが描きやすくなるはずだし、その際、自分の経験を発揮すれば融合できると思っています。市場はイケイケではないので、一本一本の品質や付随するサービス、ソフト面を高める上で、これまでの経験を生かしていきます」

以上、菱沼常務との一問一答を要約した。同氏はテーラーメイド時代、日本モデルの『グローレ』に深く携わり、『ゼクシオ』の対抗商品として一定の地歩を固めた実績がある。

 

R&A、46インチ規制を導入か

スティーブ・オットー博士

3月、ゴルフ規則を統括する英R&Aで用具規則の最高責任者を務めるスティーブ・オットー博士が来日して、クラブ長を46インチに制限する方針を明らかにした。「高反発」以来の大型改定は、飛距離を抑制するのが狙いである。

ところが、長さ規制を巡ってはこれを受け入れる下地がまったく整っておらず、関係企業にとっては青天の霹靂。結論からいえば、新規制の導入は未定なのだが、R&Aがその方針を明かした影響は大きい。直後に我々がゴルフ工房に対して行ったアンケートでは約8割が規制の動きを「知らない」など、情報の共有化にも課題が残る。この点はメーカーも同様で、R&Aは今年1月を期限として関連企業に打診をしたが、返事は4社しかなかったという。

ゴルフ規則では「パターを除いて48インチ(1.219m)を超えてはならない」(付属規則Ⅱ、1c)と規定されるが、2インチ短尺化の方針は飛距離の抑制が目的だ。オットー博士は、

「平均的な男子ツアー選手は46インチから48インチになると飛距離が8ヤード伸びる」

と説明している。

また、今回の長さ規制案は別の問題を露呈することになった。長さ計測の方法が日本ゴルフ用品協会(JGGA)の方式とR&A方式が異なっており、さらにメーカーによって独自の計測方法を用いるところもあるなど、統一の気配が伺えない。

長さ計測はドライバーだけではなく全番手に適用される。ソール形状が独特のメーカーは、アイアンセットの長さ間隔を合わせるため独特の計測方法を用い、また、過去の製品との整合性を保つ必要性からR&A方式に転換できない。つまり、三者三様の計測方法があるところに、ドライバーの飛距離抑制を目的としたR&A方式が持ち込まれる。混乱に拍車が掛る所以である。

このあたり、ゴルフ用品業界全体の問題といえ、少なくとも計測方法の統一ぐらいは果たしたいところ。

 

高反発規制の新解釈

高反発規制に関わるR&Aの「新解釈」でどうなるのか?

R&Aは10月、日本のクラブメーカーに「高反発クラブ」の規制(SLE規則*1)に関わる新たな解釈を通達。来年1月1日から発効する旨を明らかにした。

新品クラブの購入時に適合であったものが、使用頻度が高まるとフェース面が摩耗して、規制値の上限を超えるケースが生じてしまう。この点についての対応を具体的に示したのが、今回通達された「新解釈」というものだ。

これを受けて業界関係者の間には「R&Aが使用中のクラブも厳しく規制するのでは?」との憶測が飛びはじめた。

結論からいえば、その心配はなさそうだ。日本ゴルフ協会(JGA)の説明によれば、

「今回のリリース文は、新品時にSLE規則に適合していたヘッドが、『通常の使用』によってSLEの上限を超えていることが判明した場合、それは『摩耗(規則4-1b)』ではなく、『損傷(規則4-3)』として扱うことで、次のラウンドから使用できないという解釈になる」

つまり「新解釈」は、「高反発状態」になった使用中のクラブヘッドについて「摩耗」か「損傷」かの定義を明確化したもの。継続使用が許される「摩耗」ではなく、継続使用できない「損傷」と定義することで、ペナルティの根拠も明示した。

ちなみに、「損傷状態」が発覚したときは、その前のラウンドでは適合だったとみなされ、過去にさかのぼっての罰則は課されないという。

R&Aが敢えて「新解釈」を打ち出したのは、昨今、ツアー競技などで違反者が出はじめたことと無縁ではない。プロ仕様のモデルも基本的には市販品と同じ構造であり、薄肉フェースは各社共通の開発コンセプトでもある。一般より遥かに使用頻度が高いプロゴルファーは、その分、摩耗のペースも速い。JGAはR&Aの決定について、ここに警鐘を鳴らす意図があったと推測している。

一方でCT値*2が適合か否かを計測するペンデュラム試験機は一般に流通しておらず、ゴルフ場の月例競技などでは物理的に測れないとの現実がある。

「一般的に、競技現場でSLEのテストをすることはない。従って、今回の通達は、主にプロツアーにクラブを提供するメーカーに対して告知の意味合いが強いのではないかと推察される。一般プレーヤーはメーカーに問い合わせたり、適合リストに照会することで適合性を確保できる」(JGA)

極論すれば、一般ゴルファーにとっては従来と何も変わら ないことになるのだが、皮肉な見方をすれば、高反発規制そのものが機能不全に陥っているともいえる。

計測できない規則という意味では、前述の「長尺規制」と同様の印象を与える。

 

以上、駆け足ではあるが、2017年に起きたゴルフ業界の大きなニュースをまとめてみた。皆様良いお年を。
 

*1 SLEルール:Spring Like Effectの略で、フェース面の反発係数を0.83以内に抑えなければならないルール
*2 CT値:Characteristic Timeの略で、フェースとボールが接触している時間


\ SNSでシェアしよう! /

GEW - 「ゴルフ通」に刺さるオリジナル情報メディアの注目記事を受け取ろう

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

GEW - 「ゴルフ通」に刺さるオリジナル情報メディアの人気記事をお届けします。

  • 気に入ったらブックマーク! このエントリーをはてなブックマークに追加
  • フォローしよう!

    この記事をSNSでシェア

ライター紹介 ライター一覧

編集部

編集部

この人が書いた記事  記事一覧

  • コーヅゴルフ、店舗移転のお知らせ

  • 株式会社フラッグ、事業譲渡並びに商号変更に関するお知らせ

  • IOMIC、人事異動のお知らせ

  • アジルパートナーズ、事務所移転のお知らせ

関連記事

  • 専門店がメーカーの実力評価 2020年上半期はキャロウェイがテーラーメイドに僅差の1位

  • 【2018年5月】ゴルフシューズ売れ筋ランキング プーマが2ヶ月連続で1位を獲得!

  • 【2018年1月】ゴルフシューズ売れ筋ランキング スパイクレスが人気の中、キャロウェイSOLAIREが急上昇

  • 【2017年10月】ゴルフシューズ売れ筋ランキング フットジョイが秋以降に急上昇 12月発売のキャロウェイにも注目集まる

  • 【2017年5月】ゴルフシューズ売れ筋ランキング 男女で共にトップを獲ったのはあのブランド

  • 【2017年5月】桁外れのドライバーが1位を獲得! 今月のドライバー売れ筋ランキング