メジャー初の高反発PRGR投入へ「金egg」

メジャー初の高反発PRGR投入へ「金egg」
「シニアが末永く、アグレッシブにプレーできる。それが『NEW egg』のコンセプトです。シニアにとってゴルフがハッピーで元気になる、強い味方になるクラブが完成したと自負しています。新モデルでは、ルール適合外もラインアップ。市民権を得て、用品界全体が発展することを願います」(森田史夫社長)――。 PRGRは8月5日、本社会議室で『NEW egg』シリーズの新製品発表会を開催した。商品詳細はGEWWEBカタログを参照頂くが、開幕直後、「高反発モデル」の発売を声高に宣言。2008年に施行されたSLEルール規制後は、カタナゴルフやリョーマゴルフなどが適合外ドライバーを投入しているが、大手メーカーでははじめて。PRGRが、いよいよ勝負に出た。 『金egg』(ドライバー、アイアン、10月発売)がそれで、適合モデルの『赤egg』(ドライバー、FW、アイアン、UT、9月発売)の2枚腰で秋の大型商戦に挑む。 同社松尾剛太副社長によれば、 「新体制後、初の商材が『NEW egg』シリーズです。当社はエッグとナブラを隔年で発表していますが今年はegg年。こちらの方が数字的にも調子がいい。販売目標ですか? 9~12月の3ヵ月で15億円。金&赤ドライバーで計1万本、そのうち高反発は5000本を見込んでいます」 販売比率は5:5と控えめ。だが、心中察するに適合外を期待している? そう感じたのは筆者だけだろうか。以下、松尾副社長との一問一答を再現しよう。 ―高反発投入に際し社内でどんな議論があった? 「我々には横浜ゴムという親会社がある。ゴルフ事業だけのリスクでは当然なくなります。今回、総合的に判断し決断しましたが、適合外のクラブを出すことで、メジャーメーカーとしての立ち位置はどうなるのか? 我々が最初に出すわけですから。英断のひとことに尽きる」 ―中、長期ではシリアスゴルファーを囲い込む計画もある。ギャップは生じないか? 「大前提はルールに則ること。競技へ出る人は、金eggは使えません。このあたりをしっかり伝えていくことがメーカーの責務。一方、シニア層は長くゴルフがしたいんですね。様々なシニアの声を聞く中で、昔ほど距離が出ないし、パーオンしないと・・・。飛距離に固執することは、ゴルフライフの延命にも繋がり、ひいては活性化へ繋がる」 ―ビジネス的なリスクは? 「適合外クラブについては、販売店や当社WEB上でキチっと伝えていきます。ご安心ください」 ―ターゲットはスバリ? 「65歳前後を分析。社員がシニア疑似体験をして、意図的に関節を止めたり、シニアの気持ちになって製品化を行っている」 ―高反発と適合の飛距離差はどれくらい? 「ヒューマンテストで平均4、5ヤード。中には10ヤード弱まで伸びる人も」 ちなみに金eggアイアンも高反発仕様でウエッジも角溝。PRGRの掟破り破りシリーズに要注目だ。