池田勇太、ガムを噛んで「力強いスイング」と「バランスの安定」を実感
ロッテは先ごろ、東京歯科大学の武田友孝客員教授(口腔健康科学講座スポーツ歯学研究室)を招聘してプロゴルファー池田勇太の噛むチカラ測定を実施した。
池田は昨年6月より原因不明の顔面神経痛に悩み、ラウンド後に過度な疲労感や身体の痛みを感じてプレーへの支障が生じていた。神経外科や口腔外科で診断を受けた結果、顎のズレ、噛み合わせの左右差など顎関節の不調が理由で発症していることが判明。そこでロッテが展開している「噛むスポプロジェクト」を通じて「プロフェッショナルガム」の提供を開始することとなった。
「プロフェッショナルガム」は、噛んでいる間の硬さの変化が少ない特別な設計が特徴。アスリートのパフォーマンス発揮のサポートを目指し開発されている選手用のオーダーメイドガムだ。一般的なガムは噛んでいくにつれて硬さが大きく変化するのに比べ、しっかりとした噛み応えが続くため噛むことのトレーニングに適している。
まずは武田教授より、プレー中の噛むことへの意識やガムを噛むことについてヒアリングが行われた。その後、デンタルプレスケールⅡという器具を使用し、咬合力と左右のバランスを測定。その結果、左右のバランス差が30%近くあることがわかった。武田教授は、
「左2回右1回など、左側でガムを噛む回数を増やした方が、より左右のバランスが良くなると思います。ぜひ日頃のガムを噛む習慣にトレーニングとして取り入れてはいかがでしょうか」
とアドバイス。
その結果、ロッテは池田用に60種類の形状、硬さ、香味の組み合わせから最適な「プロフェッショナルガム」を作成。
「普段から好んでガムを噛んでいますが、治療中の顎や歯をプロテクトする意味を込めてガムを噛んだり、身体のバランスの安定性、リラックス、力強く噛みしめるためにガムを噛んだりしています。ストレッチと同じように身体を動かす前にガムを噛み始め、口も顎もならしてボールを打つことで、バランスが良くなり、強く噛みしめるタイミングに最適な噛むことの力が発揮できると感じています」
と効果を体感している。さらに、
「プロフェッショナルガムをひとつのキーとして、残りのシーズンを一緒に戦い抜きます」
と意気込みも語った。