サポート体制で使用者増のボイスキャディ
今回はLPGAにおけるレーザー距離計のLPGAプロおよびプロキャディにおける使用状況についてです。今シーズンよりヤーデージブックの内容変更とGPS距離計の使用が制限されました。
筆者個人的には一般ゴルファーにとっては、GPS距離計のほうがスコアに影響する部分が多く、今シーズンのレギュレーション変更には「なるほど」と納得する部分もありました。ではレギュレーション変更後のレーザー計測器はどのような状況になっているんでしょう?
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森田遥香プロ[/caption]
レーザー距離計は2022年シーズンより試合中での使用がOKとなり(LPGAのみ)、それまで距離計を使った計測は一切プロキャディ任せであった女子プロも、少しずつ自分で距離を計測するようになりましたが、計測距離が毎回違う、うまく目標のピンフラッグに当てられないとの声も多く聞こえました。
2022年度シーズン開幕では使用者がいなかったひさいスポーツ社が輸入販売するボイスキャディ社のレーザー距離計ですが、翌2023年シーズンの終了時点では「TL1」というモデルの投入もあり、出場プロの約70%程度がボイスキャディ社を使用する状況となりました。
ひさいスポーツでは年間30試合程度をツアーサービス活動に費やして、選手サポートをホスピタリティをもって展開していることが大きな要因だと感じています。
現在LPGAツアーで使用者が確認できるのは、ひさいスポーツのほかにB社とN社の2社ですが、女子プロにも扱いがしやすくピンにレーザーが当たりやすく、早く結果が表示される、毎週使用に対するメンテナンス(屋外の高熱条件、雨中の使用、バッテリーの消耗)に関するサービスを毎週行うことで、試合に何の支障もなく使えることから、圧倒的なシェアを獲得できたのだと思っています。
ひさいスポーツの栢木社長、島田氏によれば、
「選手の要望をなるべくかなえるべく、できるだけの試合での活動と、選手に対してホスピタリティを優先してサービスすることを考えています」
とのこと。
最近ではこのレーザー距離計だけではなくドップラー方式の弾道測定器SC4を使用するプロも出てきています。小型の機器で軽量ではありますがレーダーの受講部が縦に3列配置されており、この価格帯(8万8000円)の弾道測定器としては、プロも納得できる数値の精度が出ているようです。練習場で各プロに呼ばれてフォローする姿は相当忙しいそうだなと思わせます。
現在、ツアーでレーザー距離計を使用する主なプロ(敬称略)は、勝みなみ、川本結、岩井姉妹、若林舞衣子、桜井心那、菅沼なな、天本ハルカ、桑木志帆、佐藤心結、柏原明日香、川崎春花、西村優菜、森田里香子、木村綾子、臼井麗華、渋野日向子、アン・ソンジュ、アン・シネ、イ・ミニョン、イ・チヒ、新垣比菜 、森田遥などです。
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橋添プロ父親とヒサイスポーツ柏木社長[/caption]
光学機械や弾道測定器は本当に日進月歩で、スマホやPC同様最新式の物が精度も高く優秀です。3年前の高級機種もやはりプロが使う機器としては最新式の物と比べて落ちるようで、クラブよりもその差が激しいと感じます販売店サイドでもユーザーメリットとしての最新式機種への買い替えをもっと訴えたらと思っています。
この記事は弊誌月刊ゴルフ・エコノミック・ワールド(GEW)2024年9月号に掲載した記事をWeb用にアップしたものです。なお、記事内容は本誌掲載時のものであり、現況と異なる場合があります。
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