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  • 連載SDGs 第10回 女性の地位向上

    岡島 成行
    学校法人青森山田学園・理事長、(公社)日本環境教育フォーラム・会長、NPO法人自然体験活動推進協議会・会長。1969年読売新聞入社、80年環境庁担当となり環境問題専門記者に。87年東京開催の「環境問題国際ジャー...
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    ネパールの山村

    あれは確か1965年頃だったと思いますが、ネパールからの留学生、ヨゲンドラ・トラチャンさんと友達になりました。彼は医学を志し、西北ネパールのツクチェという村から日本にやってきたのです。当時、東京工業大学の教授だった川喜田二郎さんの紹介だったと思う。 同じような年ごろだったせいかトラチャンさんとはすぐ仲良くなり、「シゲ」「ヨゲンドラ」と呼び合うようになりました。明るくいつも笑みを絶やさないナイスガイのヨゲンドラでしたが、一つ悩みがありました。彼は目指す医学部になかなか合格できなかったのです。寂しくつらい時も、お金がないので国にも帰れません。会うたびに慰め、励ましたものです。 それから3年が過ぎ、ヨゲンドラは弘前大学医学部に合格し、私はネパールに行くことになりました。私はその時、あることを思いついた。ヨゲンドラの「声の手紙」を届けてあげようと考えたのです。 彼が両親などに向けて、日本に来てからのことをテープレコーダーに向かって話してもらい、その声を聞かせてあげようという寸法です。

    美しい妹、プラサンナ

    バンコクからカトマンズまで飛行機に乗り、カトマンズからバスで一日かけてポカラと言う美しい街に向かいました。ポカラから6日ほど歩いてやっとヨゲンドラの実家があるツクチェ村に着きました。 この村は川喜田さんたちが西北ネパールを探検し、珍しい「鳥葬」の撮影に成功した時に出発基地とした村でした。その縁もあってヨゲンドラが日本に留学することになったのでしょう。 ヨゲンドラの実家に着くとお父さんお母さんが歓待してくれました。おいしい夕飯が終わって、私は日本から持ってきたテープレコーダーを取り出し、ヨゲンドラの声を聞いてもらいました。 テープが回ってすぐ、お父さんもお母さんも涙をポロポロ落としはじめました。30分ほどの間、身じろぎもしないで聞き入っていた。聞き終わってご両親は私の手を握って、何度も何度もお礼を言うのでした。 翌朝、起きて台所に行くと、若い娘さんが朝ごはんを作っている。声をかけるとヨゲンドラのすぐ下の妹ということでした。名前はプラサンナ。21歳でした。清楚な感じの美しい娘さんだった。今思い出してもはっきりと顔が浮かびます。 2か月ほど滞在していましたが、時折、冗談めかしてプラサンナに私の嫁になって日本に来ないか、と言い寄ってみましたが、受け入れてもらえなかった。

    過酷な労働

    それから12年後、またヨゲンドラの実家を訪ねる機会がありました。プラサンナはポカラのホテル経営者に嫁いでいました。 仕事が終わってポカラでプラサンナに会っていこうと思い、ホテルを訪ねたのですが、出てきたプラサンナは私の目には50歳ほどに見えました。33歳のはずだったのですが、どうしたことだろう。 1時間近く昔話をして笑いあったのですが、とても苦労したようでした。出産が続いたうえ日々の重労働によって体が悲鳴をあげていたようです。聞けばどの女性も同じような生活だという。 これはネパールだけのことではなく、途上国の女性は一般的に働き詰めで老化が早いようです。SDGsでも女性の教育や地位向上が課題とされています。5番目の「ジェンダー平等を実現しよう」と言う項目をはじめ、「質の高い教育をみんなに」「すべての人に健康と福祉を」などにも当てはまるのではないか。 私自身のささやかな経験からも、世界には貧しく重労働にあえぐ人が多い、と思います。中でも女性が虐げられているのです。世界の子どものうち女の子は半数も小学校に入れてもらえていない。 友人の登山家・野口健さんはネパールに幾つも小学校を建設しています。日本で古くなったランドセルをネパールに送り、子どもたちにプレゼントしている。

    女性の地位向上を支援する

    様々な統計から、女性の学歴が高くなると出生率が下がることが言われています。日本では子どもが生まれないことが問題ですが、途上国の多くは人口爆発に悩んでいます。地球人口は増え続けている。 原因は女性に「産む、産まない」の権利がないことです。女性の社会的地位が低いからです。ひどい所では女性が出産、家事、育児そして畑仕事まで担い、男性はほぼ遊んで暮らす地域もあります。 世界全体を見ると女性の社会的地位は非常に低いのです。美しかったプラサンナが結婚して10年で肉体的に老いてしまう。それどころか売られてしまう子もいる。 私はゴルフが好きです。時々ゴルフショップに行き、何を買うのでもなく品定めをします。それが楽しいからです。息抜きですね。買わなくてもよいものを買ってしまうこともあります。ボールだったり中古のクラブ、ティーだったり、2、3千円のものを買い込んで一度試してもう使わなかったりで、ゴルフ用の引き出しには使わないもので一杯です。 ゴルフショップに「世界の女性を助けよう」募金箱があれば何回かに一度は寄付をすると思います。「プラサンナ基金」といった、特定の女性の名をつけても面白いですね。

    SDGsの目標5

    SDGsの目標5「ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児の能力強化を行う」では、さらに9項目の細かい政策を提案しています。 主な項目は次の通りです。 「女性及び女児に対するあらゆる形態の差別を撤廃する」 「人身売買や性的、その他の種類の搾取など、すべての女性及び女児に対する、暴力を排除する」 「未成年者の結婚、早期結婚、強制結婚及び女性器切除など、あらゆる有害な慣行を撤廃する」 「あらゆるレベルの意思決定において、女性の参画及び平等なリーダーシップの機会を確保する」
    この記事は弊誌月刊ゴルフ・エコノミック・ワールド(GEW)2022年2月号に掲載した記事をWeb用にアップしたものです。なお、記事内容は本誌掲載時のものであり、現況と異なる場合があります。 月刊ゴルフ・エコノミック・ワールドについてはこちら
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