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  • フェアウェイウッドがバッグから消える日

    塩田正
    昭和7年、千葉県生まれ。昭和31年東京教育大学(現筑波大学)体育学部卒業。体育心理学専攻。同年(株)ベースボールマガジン社入社。ゴルフマガジン誌編集長を経て独立。会社役員、短大講師を兼ねながらゴルフライターとし...
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    この記事は弊誌月刊ゴルフ用品界2018年7月号に掲載した記事をWeb用にアップしたものです。なお、記事内容は本誌掲載時のものであり、現況と異なる場合があります。 月刊ゴルフ用品界についてはこちら
    去年の暮あたりから、フェアウェイウッドのナイスショットが極端に少なくなった。 中でもボールの頭を叩くトップのミスが目立った。最初のうちは、冬のゴルフは芝が枯れて、ライが悪くなっている。そのせいだとタカをくくっていたのだが、芝が伸びてきれいに刈りそろえられるようになっても、トップ癖は止まなかった。 最近になって、同年代の友人KさんやOさんも「フェアウェイウッドでチョロばかり出る」と嘆いているのを何度も聞いたし、見たりもした。症状はいずれも塩ジイと同じ“トップ病”である。 同年代のプレーヤー3人が、ほぼ同じ時期に、同じフェアウェイウッドで似たようなミスが出るようになったと聞いて、その病原は「年齢からくるものではないか」と勘が働いた。 フェアウェイウッドでトップばかり出るようになってから、塩ジイは、ラウンドのたびに「なぜだろう」と少々鈍くなった頭で考えてきたのだが、飛距離の落ち込みようや、スウィング中のバランスの悪さなどを自覚させられると「年齢からくるミスに間違いない」と確信できるようになった。 つまり筋力の低下はインパクトでのヘッドスピードを落とし、打球が高く上がりにくくなる。それを無理して高く上げようとすると、どうしてもすくい上げるような打ち方になってしまう。 すくい上げのスウィングでは、クラブヘッドがボールの手前で最低点に達し、上がりかけたところでボールに当たる。このことからボールの頭を叩く軌道になってしまうのだが、この図式はいろいろなプロの取材を通じ、常識として塩ジイの頭の中に残っていた。 そこでこの問題をどのように解決したらよいか。もちろん筋力を鍛えて強くすればいいのだが、85歳を過ぎての筋力アップは、塩ジイにとってはハードルが高すぎる。

    打ちやすいハイブリッド

    こんなときふっと気づいたのが、バッグに入れている24度のハイブリッドである。フェアウェイウッドのミスが多いことから、最近はハイブリッドの出番が急激に増えている。3、5番ウッドに比べれば、飛距離は出ないが、失敗のショットは格段に少ないからだ。 その理由は打ちやすさだ。ヘッドの形が平べったくて大きいフェアウェイウッドに比べると、ハイブリッドはかなり小ぶりに感じる。それにシャフトも短い。フィーリングはどちらかというとアイアンに近い。使い始めた頃のこんな印象が強く頭にあって、なんとなく打ちやすさを感じていた。 24度のハイブリッドは、塩ジイが77歳の頃、3、4番アイアンがいまのフェアウェイウッドのように打てなくなって、その代わりにバッグに入れたものである。 であれば、今使っていてミスばかりしている3、5番ウッドをお払い箱にして、新しくハイブリッドを入れればいいのではないかと考えた。 こんな悩みを解消するために、塩ジイは昨年1月号から今年6月号にかけて、アメリカのゴルフマガジン誌(月刊)に「MY BAG」というタイトルで、ツアープロのバッグの中身を紹介するページに何回も目を通した。 昨年から今年にかけて、傾向としてはフェアウェイウッドの数が少なくなっているのに気がついた。例えば、昨年はフェアウェイウッドを1本しか入れていないプロが5名、2本が7名(女性1名を含む)であったのに対して、今年は6名中(うち女性1名)、2本が1名、1本が5名という内容で圧倒的に1本組が多くなった。 そしてその1本とはロフトからみて、ほとんどが3番ウッドである。そして消えたフェアウェイウッドに代えて入れているのがハイブリッドであり、ユーティリティアイアンであった。 もちろんアメリカのプロのクラブ構成が、塩ジイのクラブ選びの基準になるとは思っていない。ただ、フェアウェイウッドからハイブリッドへの流れは雑誌からも理解できた。こうしたクラブ構成の変化は、激しい賞金獲得争いの中で、フェアウェイウッドからハイブリッドに変えた理由は、まさに打ちやすさなどのメリットを認めたからに違いない。この流れは塩ジイにかなりのインパクトとなった。フェアウェイウッドが打てなくなった今、ハイブリッドに替えるのになんの躊躇があろうかという気になった。

    新クラブ構成に期待

    去年の1月号から今年の6月号まで、前記の雑誌で16人の男女アメリカツアープロのバッグの中身を拝見してきて「これは参考になりそうだ」と目にとまったのは2人の女子プロのセットである。 その1人はリデア・コ(ニュージーランド)の14本。内容はドライバー、フェアウェイウッド2本、ハイブリッド2本、アイアンは5I~PWまで6本、ウエッジは2本。そしてパターを入れて14本である。 もう一人はミッシェル・ウィ(米)だ。バッグにはドライバー1本、フェアウェイウッドはなく、ハイブリッドが4本、アイアンが5本(6I~PW)、ウエッジが3本、パターという組み合わせである。 ちなみにL・コのドライバーの平均飛距離は255ヤード。対するM・ウィは245ヤードとある。 塩ジイの頭の中には、前記女子プロを参考にフェアウェイウッド1本(3番ウッド)、5番、7番ウッドに代えて新しくハイブリッド(19度、22度)を入れるという案が浮かんでいる。 このようにクラブ構成を考えると、ドライバー、フェアウェイウッド各1本、ハイブリッド3本、アイアンは6本(5I~PW)、ウエッジ2本、それにパターという内容に落ち着きそうである。 長時間考えた割には、大した変化がないが、これで85歳の“ゴルフ坂”をなんとか越えてみようと思っている。
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