レディス市場の開拓を熱望するゴルフ・ドゥの伊東龍也社長は、熱烈なラブコールを送っていた。その相手は、女性ゴルファー向けコミュニティサイトを運営するCURUCURU(キュルキュル)の時田由美子代表で、念願の対面は昨年8月のことだった。
目的は共同出資による新会社(資本金900万円、キュルキュル50%、ゴルフ・ドゥ50%、伊東龍也・時田由美子2人代表取締役)の立ち上げだ。今年4月に設立したもので、10月には女性ゴルファー専門のリユースECサイト『キュルキュル リユース』を開業する。事業内容はレディスの中古ウエア&クラブの買取・販売。キュルキュルの関香織営業マネージャーがこう説明する。
「お客様がサイト上で"タンス在庫"の買取を申し込むと、買取キットが送られてきます。それに売りたいものを詰めて当社へ返送。我々は届いたものを査定して、購入金額を提示。送り主が納得すれば支払いをさせて頂きます」
ちなみに両社の役割分担は、入口と出口をキュルキュル、買取キットの送付から査定までをゴルフ・ドゥが担当する。新会社の拠点はゴルフ・ドゥの本社(さいたま市)と同様だが、ユーザーからは名称の通り、キュルキュルの新事業にしかみえない。この点についてゴルフ・ドゥ側に不満はないのだろうか?
「ありませんね。我々は以前から、キュルキュルの名前に大きな魅力を感じていました。多くの女性ゴルファーが集まっているため、弊社にはないターゲットにアプローチできます」
こう語るのはゴルフ・ドゥ。5万人超の会員をもつキュルキュルへ大きな期待を寄せている。当面、新サイトからゴルフ・ドゥの店舗へ顧客を誘導する構想はなく、一義的には中古ウエアの買取を機にレディス市場の開拓を目指すもの。
「これまで中古ショップを訪れたことがない女性に"クラブって売れるんだ"と気付いてもらうことが大事。中古アパレルはブランドで価格を決めるのではなく、1品1品状態を見ながら査定していく予定です」(ゴルフ・ドゥ)
ちなみに、買取の支払いは現金に限らず、キュルキュルが運営するアパレルECサイトで使用できるポイントとの連携も視野に入れる。関マネージャーが補足する。
「クローゼットに眠っているウエアを売って得たポイントで、新しいウエアを買ってもらいたいですね。当社は昨年、『あったら使いたいサービス』に対するアンケート調査を行いましたが、これにも良好な結果が出ています」――。
キュルキュルにあったら利用したいサービスの1位が「ウエア買取」で、85%が「ぜひ、売りたい」「売りたい」と回答したという。
ところで、中古ウエアを買取ったら、再販する必要がある。他人が着たウエアを「買ってもいい」という回答はどれくらいあったのか?
「キュルキュルセレクト(アパレルECサイト)会員の約6割が買うと回答しています。オシャレゴルファーでも他人のウエアを買うことにあまり抵抗はないようです」――。
現在はサイトオープンに先駆け、先行買取を実施中。サイトは
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