得意分野を活かして
<span style="font-weight: bold; color: #1c4ca0;"><strong>桑木野</strong></span> 長らく推奨してきた「距離計の二刀流」使用を遂にワンブランドで試す機会がきた。「GREENON」(グリーンオン)。GPS距離計の先駆者と言える日本のメーカーで、早い段階から補完衛星の「みちびき測位補強サービスL1S」を採用した精度の高さで、ゴルファーの信頼を積み重ねてきた。
そのGPS距離計で培ってきたノウハウをもとに、3年前からレーザー距離計に本格参入。総合的な距離計メーカーとして、創業以来の真摯なモノつくりにこだわった製品を展開している。
<h2>「OLED」コンビは鮮やかで見やすい</h2>
<img src="https://cms-backend-gew.com/wp-content/uploads/2024/11/d47f6642af898ab6807034777cf0d2af.jpg" alt="グリーンオン GS501 GL04" width="788" height="525" class="alignnone size-full wp-image-83799" />
用意されたGPS距離計『GS501』はフルカラーの四角いウォッチ型だった。これまで25万台以上の販売実績がある『ノルム』シリーズで高い評価を得ている「グリーンオン」らしい形だ。日ごろ丸いウォッチ型を使い慣れているが、画面表示は四角い方が目いっぱい使えて情報は見やすい気がする。
それにしても色が鮮明で見やすい。AMOLED(有機EL)ディスプレイでコース図も数字もはっきりと見える。
早速、左手首に装着する。軽い。わずか42g。通気性の良さそうな穴の開いたベルトは内側に収めるタイプで装着感が少ない。出っ張りもないから、手首の折れには四角い方が良さそうだ。
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一方のレーザー距離計は『GL04』。7月に初めて試して測距の速さ、特にピンサーチの速さに驚いた最新機種だ。フルパッケージの高性能レーザー距離計でコスパの高さが印象に残っている。
赤緑2色のOLEDを採用し、5段階の明るさ調整で見やすい。グローブサイズ23の筆者の手にきれいに収まり(98x57x32mm)、軽量の目安である150gを切る142g。「軽量・コンパクト」で二刀流に最適な条件が揃っている。
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<h2>最新機種の二刀流でラウンド</h2>
テストコースは、千葉セントラルゴルフクラブBコース。カートナビ未装着のため、GPS距離計をメインに据えた距離計の二刀流が活躍しそうなコースだ。1番ホールは377ヤード、PAR4。筆者の二刀流は、GPS距離計をメインに使用、必要な時にレーザー距離計を持ち出して実測を確認するスタイルだ。
左手首を覗いてコースレイアウトを確認する。F、C、Bと3段で距離が左右に表示。左グリーン、右グリーンそれぞれのフロントエッジ、センター、バックエッジまでの距離だ。正確なピン位置がわかり事前に入力できれば、Cに替わってP(ピン)の表示になる。GPS距離計の最大の特性だ。
その日は右グリーン。右の数字に人差し指を置くとさらに大きく拡大表示された。老眼持ちにはありがたい機能である。
ティーショットの落とし所を考える。ほぼ真っ直ぐなホールだが、左右のバンカーが効いている。画面を右にスライド。するとハザードまでの距離がピンポイントで表示された。右のバンカー入口、左のバンカー入口、右のバンカー出口、左のバンカー出口、ひと目で判断材料が揃うのだ。
普通にいけば左右のバンカーは越えると判断。次にミスした場合のリスクヘッジを考える。すると左バンカーの左側の大きな木の出っ張りが気になった。
<img src="https://cms-backend-gew.com/wp-content/uploads/2024/11/afa10c481693fb216c39caea7dfafbcf.jpg" alt="グリーンオン GS501 GL04" width="788" height="525" class="size-full wp-image-83801" /> 物理ボタンでスロープモードONOFFも簡単
今度はレーザー距離計の出番となる。ポケットから『GL04』を取り出し、左の大きな木に当てる。もたもたして時間がかかってはいけない。軽量、コンパクトだからポケットインで持ち歩き、瞬時に取り出し、スムーズな所作で計測できる。左サイドは絶対にダメ。右バンカーの上から軽いドローを打つイメージを膨らませて振り抜いた。
<h2>【動画】『GL04』と『GS501』をくわっきーがゴルフ場でテスト</h2>
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<h2>2機種を使い分けてコースマネジメントを磨く</h2>
2番ホールは、くねくねしたレイアウトで最後は左ドック。手堅く230ヤード飛ばした後の2打目地点で攻め方を悩んだ。グリーンまで250ヤード強。
『GS501』が推奨したクラブは7Wと4U。グリーン手前まで運ぶ戦略だ。ただコース図を確認すると落下地点の前と後ろの左右、計4か所にグリーンが配置されている。設計者の罠にかかりそうなところだ。しかもグリーン左手前は窪地。飛ばそうとして左に巻いたショットが出たらアウトだ。
そこで画面を右にスライド。一番手前の右バンカーの入り口を確認する。2オンは無理だけど長くない、左はアウト、4つのバンカーを避けたい。この3つの要素から冷静な判断を下す。右バンカーの手前に7番アイアンでレイアップが最適と判断した。
狙い通りに落とした3打目地点からレーザー距離計『GL04』を取り出し、ピンフラッグを狙う。83.2ヤード。念のため『GS501』でフロントエッジまでの距離を確認するが、AWで上から落とすイメージで8割ショット、計算通りに3オンした。
<img src="https://cms-backend-gew.com/wp-content/uploads/2024/11/8d271a21d2a716eba44dc95ae6433cc0.jpg" alt="グリーンオン GS501 GL04" width="788" height="525" class="size-full wp-image-83802" /> グリーンアンジュレーション&スマートグリーン
2つの距離計を常に使うのではなく、それぞれの特性を活かして必要な時に「確認」、「計測」する。冷静にインプットされた情報をもとに、コース攻略の最適解を瞬時に導き出す。このホールは理想的な活用法でリスクヘッジしながら確実にパーを取れた。常にこの動きとマネジメントができたら、確実に上達しそうだ。
GPS距離計の先駆者「グリーンオン」が長年のノウハウをもとにレーザー距離計に参入。一つのブランドで距離計の二刀流が組み立てられるようになった。機能自体が連動しているわけではないが、アプリを通した拡張機能があり、「Play Fast」をよく意識したノンストレスで、使い勝手の良い高性能な2モデルだった。
何と言っても「グリーンオン」はコスパが高い。2つ一緒に揃えても税込み7万円を切る価格は魅力的だ。ゴルファーにやさしい距離計の専門メーカーだと再認識したテストラウンドだった。
お問い合わせ:グリーンオン株式会社 ☎03-3662-5290 https://store.greenon.jp