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    ハッシュタグ「ゼクシオ」記事一覧

    住友ゴム工業は、昨年11月に発売したゼクシオのゴルフグローブに搭載された技術が評価され、日本繊維機械学会が主催する「日本繊維機械学会賞」の技術賞を受賞した。 同学会賞は繊維並びに繊維機械に関する研究または技術開発の中で、創意があり、技術的に高い価値を有する業績を挙げた同学会の会員を対象としている。 今回の受賞は、ゴルフにおけるルールを満たしながらスイング中のグリップのずれを低減させる技術が評価された。 スイング中のグリップのずれは、手とグローブ(掌裏面)の間で起こっている点、グローブ(掌表面)とグリップの間に隙間がある点の2点に着目し技術開発を進め商品化。この観点から作られたグローブは、これまでの商品にはなく新規性、革新性があり、特許出願済である。 【受賞技術の詳細】 1)グリップのズレが大きな箇所(特に親指、掌部)に摩擦力の高い合成皮革をグローブ(掌裏面)に縫い付けることにより、グローブの掌裏側と掌側の摩擦力を向上させた。 2)グローブ(掌表部)とグリップが接していない部分については、グローブの肉厚を厚くすることにより、グローブ(掌表側)とグリップ間の隙間を埋め、グリップとの接触面積を増やし、グリップのズレを低減した。グローブの手のひらの内側を「3層構造」にした部分別肉厚設計により、従来品と比較して接地面積が28%向上。 受賞したグローブは、メンズがGGG-X020、レディスがGGG-X021W。
    (公開)2024年07月30日
    昨今、スイートスポットの広がりを喧伝するドライバーが多い。その中にあって特に「芯で打たせる」ことに重きを置くのが『XXIO12』であり、『XXIO X』だ。 アマチュアゴルファーの癖を知り尽くし、それを補い、進化して辿り着いた。今回はギアの賢者・ソクラテス永井延宏プロが『XXIO12』と『XXIO X』を各モデル推奨のヘッドスピードで試打。そして、アマチュアゴルファーの陥りがちなスイングの癖に対する『XXIO12』『XXIO X』の効果を検証した。 1969年埼玉県生まれ。アメリカ・オーストラリアでの経験をもとに、グローバルな視野と独自のティーチングメソッドを構築。NPO法人ゴルフアミューズメントパークの理事として、ゴルフ市場の発展や指導者の育成にも携わる。2006年度レッスンオブザイヤー受賞 “芯で打たせる”クラブ『XXIO12』『XXIO X』を徹底検証 <iframe src="https://www.youtube.com/embed/8L5I_3bECzU?rel=0" loading="lazy" width="788" height="433" frameborder="0" allowfullscreen="allowfullscreen"></iframe> ※試打クラブ 『XXIO12』 ロフト角10.5度/Sシャフト(ゼクシオ MP1200) 『XXIO X』 ロフト角10.5度/Sシャフト(Miyazaki AX-2) <h2>ヘッド、シャフトのデザインがクールになった『XXIO12』はグリップを含め高い総合力</h2> <img src="https://www.gew.co.jp/wp-content/uploads/2022/03/grip.jpg" alt="12代目『XXIO12/X』芯で打たせるは本当か? 永井延宏プロが徹底検証" width="788" height="525" class="alignnone size-full wp-image-70932" /> <strong>永井</strong>「ヘッドデザインがクールになって明るくなった印象があります。シャフトのコスメも白が施され、芝に映えるカラーリングです。特徴として見えるのは、クラウンにある突起構造が、スイング中の切り返しで空力に作用するということですね。 やはり『XXIO』らしい、楽に球が上がって飛ぶと想起させてくれる安心できる顔。そして『XXIO12』はネック調整式ではないスッキリしたネック回り。フェース全体がヒール寄りに位置するように見えて、つかまりの良さ、トップブレードの形状による方向性の良さが想起させる。全体的に上手くまとまっているヘッドです。 また、グリップも握り心地が良く、そしてうっすらと握り方のガイドラインがあります。ゴルフクラブとしては大切な要素です。」 <h2>高弾道に加え低スピン、気持ちよく高くだけではない。前へ行く弾道の『XXIO12』</h2> <img src="https://www.gew.co.jp/wp-content/uploads/2022/03/XXIO12-standart-HS-.jpg" alt="12代目『XXIO12/X』芯で打たせるは本当か? 永井延宏プロが徹底検証" width="788" height="525" class="alignnone size-full wp-image-70915" /> <strong>永井</strong>「割と撓りを感じやすいシャフトなので、切り返し部分でのタイミングに合わせて試打しました。少し重いヘッドが、ヘッド自体を遅らせたこともあり、少し右に打ち出しましたが、感じるのは何といっても低スピン感ですね。 HS44m/sで打った時に2200rpmほどなので、低スピンの要素が加わっています。重いヘッドと低スピン性能が『ゼクシオ』の新しい世界を見せてくれますね。 前作から踏襲されているウエイトプラステクノロジーが、スイングを身体に引き寄せて効率的なスイングに誘っている。総合的にみて、集大成モデルといえるでしょう。」 <h2>芯で打たせる『XXIO12』とアマが陥る余計な3つ切り返し</h2> <img src="https://www.gew.co.jp/wp-content/uploads/2022/03/XXIO123-2.jpg" alt="12代目『XXIO12/X』芯で打たせるは本当か? 永井延宏プロが徹底検証" width="788" height="525" class="alignnone size-full wp-image-70920" />ここからはHSを『XXIO12』の対象ユーザーに合わせて試打を行う。永井プロは「芯で打たせる『XXIO12』」に対して、アマチュアがスイング中に陥る3つの余計な切り返しに注目。試打を行った。 <h2>無駄な切り返し動作で、球が上がり過ぎて飛距離ロス</h2> 多くのアマチュアを指導する際、「芯に当たらない」理由にスイング中の余計な切り返しがあると永井プロは指摘する。この要素が『XXIO12』『XXIO X』の機能性に関わると永井プロは注目。実際、『XXIO12』をトップからダウンスイングに移行する際の切り返し以外に、アマチュアゴルファーが陥る余計な切り返し3回を加えたスイングで試打を行った。 <strong>永井</strong>「まず、(1)スイングの過程で始動時に手で上げる、(2)トップでの切り返しで余計に抱え込む、(3)は(2)によって余計にクラブを外に放り出すように切り返す、(4)は(3)で外に放り出したクラブをインパクトで戻そうとする切り返しです」 要点は身体の動きとクラブが連動しているか否かと、余計な切り返しを防ぐことだという。そして、この切り返しに効果的なのが、「アクティブウイング」だという。実際に余計な切り返し3回を加えて試打をしたデータが以下。 <img src="https://www.gew.co.jp/wp-content/uploads/2022/03/XXIO12-375.jpg" alt="12代目『XXIO12/X』芯で打たせるは本当か? 永井延宏プロが徹底検証" width="788" height="525" class="size-full wp-image-70923" /> (1)『XXIO12』 HS36m/s前後 切り返し4回 <strong>永井</strong>「HS35.7m/s でアマチュアの悪い癖を再現してみましたが、余計な切り返しと最後に手でヘッドを返すので、フェースが必要以上に上を向いて打ち出し角が17.5度。上がり過ぎて飛ばない結果です」 <h2>無駄な切り返しがないスイングで低HSならロフト多めを選択</h2> <img src="https://www.gew.co.jp/wp-content/uploads/2022/03/XXIO12-36-2.jpg" alt="12代目『XXIO12/X』芯で打たせるは本当か? 永井延宏プロが徹底検証" width="788" height="525" class="size-full wp-image-70925" /> (2)『XXIO12』HS36m/s前後 切り返し2回 そこで、『XXIO12』をHS36m/s前後で2回の切り返しで試打を実行。その結果は、打ち出し角の適正化によって、大幅に飛距離が伸びる結果となった。 <strong>永井</strong>「同じHSで試打したものの、切り返し動作が適正になり『アクティブウイング』の効果もあって、HSが少し増加。明らかに変わったのは12度と適正化された打ち出し角。2080rpmと低スピンで、総飛距離207.8やードまで伸びました。この程度のHSなら、少しロフト角も多めを選べば、低スピン過ぎず、飛距離もさらに伸びるはずです」 <img src="https://www.gew.co.jp/wp-content/uploads/2022/03/activewing.jpg" alt="" width="788" height="525" class="size-full wp-image-70926" /> アクティブウイング   永井プロは、HSが遅めのゴルファーに多めのロフト角を推奨。低スピン性能を活かすために、ロフト選びの重要性も説いている。 <h2>手首の切り返しがない 3回、打ち出し角が足らず飛距離減に</h2> 次に、少しHSが速めのHS38m/s前後で試打。最後の手首の切り返しがない3回の切り返し。 <img src="https://www.gew.co.jp/wp-content/uploads/2022/03/XXIO12-4.jpg" alt="12代目『XXIO12/X』芯で打たせるは本当か? 永井延宏プロが徹底検証" width="788" height="525" class="size-full wp-image-70928" /> (3)『XXIO12』HS38m/s 切り返し3回 <strong>永井</strong>「計測結果だけ見ると、ナイスショットですが、切り返しが3回とまだまだ無駄があることで、ヘッド入射角がダウンブローで、打ち出し角が少し低い。無駄な切り返しが1つ減れば、打ち出し角も適正化し、アッパーに打ち出します。結果として、飛距離は伸びますね」 先述の通り今回の『XXIO』シリーズには、トップからダウンスイングでのスイング挙動を安定させる「アクティブウイング」が搭載されている。その構造を意識して効果を発揮させるスイングをすることで、低HSでも飛距離は伸びると永井プロは力説する。 <h2>スムーズなスイングならHSも上昇し飛距離増</h2> 『XXIO12』最後の試打は、切り返し2回でスムーズなスイング。前回同様、HS38m/sのイメージだが、その結果が興味深い。 <img src="https://www.gew.co.jp/wp-content/uploads/2022/03/xxio12-5.jpg" alt="" width="788" height="525" class="size-full wp-image-70939" /> (4)『XXIO12』HS40m/s前後 切り返し2回 <strong>永井</strong>「スムーズな2回の切り返しで打つと、打ち出し角も15度と修正されてアッパーな打ち出しになりました。それに加えて、スピン量も2500rpm超と適正化され、バランスが良い弾道です。キャリーと総飛距離が伸びていて、『XXIO12』の性能を活かした結果となっています」 そして『XXIO12』を次にように評価する。 <strong>永井</strong>「アマチュアが陥りがちな切り返しの多いHS38m/s 切り返し3回スイングでも、『XXIO12』はスリクソンにも搭載されている『リバウンドフレーム』で厚いインパクトが機能してシッカリ飛んでいます。ですので、さらに『XXIO12』の性能を活かせる、少ない切り返しを意識してスイングすれば、HSも上昇して高弾道、そして前へ突き進む弾道になると思います」 <img src="https://www.gew.co.jp/wp-content/uploads/2022/03/re.jpg" alt="" width="788" height="525" class="size-full wp-image-70941" /> リバウンドフレーム 完成度が高い『XXIO X』は、スムーズなスイング、現代的なスイングで自動的に芯に当たる。 <h2>「スリクソン」『XXIO12』との融合モデル『XXIO X』は弾道調整スリーブがスッキリ</h2> <img src="https://www.gew.co.jp/wp-content/uploads/2022/03/XXIO-X.jpg" alt="" width="788" height="525" class="alignnone size-full wp-image-70943" /> 『XXIO X』は今回から弾道調整スリーブ「QTSスリーブフィッティングシステム」を搭載。そして『XXIO12』の想定使用者より少し体力もスピードもあるゴルファーが想定使用者層になる。その点、永井プロは次のように説明する。 <strong>永井</strong>「『XXIO12』は仕事が忙しくて頻繁に練習場に通えないが、週末のゴルフでは『一発目からナイスショット』を求めるゴルファーが見えてきます。また、『XXIO X』のユーザーは『XXIO12』のユーザーと同じようにゴルフ熱が高く、それでいて体力があるゴルファーが見えてきますね」 <img src="https://www.gew.co.jp/wp-content/uploads/2022/03/QtS1.jpg" alt="" width="788" height="525" class="alignnone size-full wp-image-70944" /> そして、永井プロは続ける。 <strong>永井</strong>「今回の『XXIO12』『XXIO X』に搭載されている『リバウンドフレーム』はスリクソン由来の構造です。その意味でも『XXIO X』は、『XXIO12』と『スリクソン』が融合したモデル。 今回の『XXIO X』から初めて弾道調整スリーブが搭載され、ロフト角も±1度増減可能です。ですが、さすがの『XXIO』で、弾道調整スリーブを搭載しながらネック形状がスマート。接着式のクラブと遜色がない見た目は特筆に値します。クラブにこだわりがある人でも違和感なく構えられます」 ヘッド、シャフトのコスメも黒で締まった印象。意欲を掻き立てると永井プロは語る。それでは、『XXIO X』は『XXIO12』同様、切り返しに注意しながら、速めのHSで試打をした。 <h2>スタンダードなスイングに『アクティブウイング』が芯に当たるを後押しする</h2> 『XXIO X』の最初の試打は、想定ユーザーはスピードと体力があるゴルファーということで、スイング始動時に1回と、通常のトップからダウンスイング時の2回の切り返しで試打。 <img src="https://www.gew.co.jp/wp-content/uploads/2022/03/XXIOx5.jpg" alt="" width="788" height="525" class="size-full wp-image-70950" /> (5)『XXIO X』HS42m/s前後 切り返し2回 <strong>永井</strong>「始動時に右に一回切り返して、トップまでヘッドが行き、そこからクラブが遠回りせずに身体の近くをクラブが通ります。これは『XXIO』が過去取り組んできたことで、今回はクラウン部に配された『アクティブウイング』で、切り返しを安定させる構造です」 永井プロは身体の近くを通るスタンダードなスイング、そしてHS42m/s程度で試打を行った。 <strong>永井</strong>「切り返しが2回のスイングは教科書的なスイングで、その通りの結果になりました。HS41.9m/sで、身体の近くを通るスイングはインサイドからヘッドが向かい、且つ、アッパーにヘッドがインパクトを迎えます。結果、ヘッドの入射角と打ち出し角の関係性も適正化されて、低スピン性能が効果的に生かされています」 加えて、インサイドからの軌道でつかまるドロー系の弾道が実現。 <strong>永井</strong>「クラブの完成度が高いので、スムーズなスイングをするとオートマチックに芯でボールを捉えます。練習熱心なゴルファーには、成果が見えやすい。高評価です」 <h2>切り返し1回の現代的スイング 「アクティブウイング」が気づきを与えてくれる</h2> <img src="https://www.gew.co.jp/wp-content/uploads/2022/03/X45.jpg" alt="" width="788" height="525" class="size-full wp-image-70952" /> (6)『XXIO X』 HS45m/s前後 現代的スイング 最後は『XXIO X』でHS45m/s、現代的なスイングで試打に臨んだ。永井プロが言う「現代的なスイング」とは、体幹でクラブを始動させ、トップでプレーンから外れる方向にクラブを1回だけ外す切り返し1回のスイング。 <strong>永井</strong>「ユーチューブ等でトレンドのスイングとなっています。手首でクラブを上げ始めることなく、体幹でテークバックを始め、トップでの切り返しでプレーンからクラブ軌道を外して、身体の回転でクラブを振るスイングです」   永井プロによれば、この「アクティブウイング」が切り返しの多いゴルファーに気づきを与えてくれるという。そこで、『XXIO X』を現代的なスイング、HS45m/sで試打してみた。 <strong>永井</strong>「トップからの切り返しの方向をガイドしてくれる『アクティブウイング』がありますから、それを信頼して振ってみました。 自分としては思い切りトライしてみても、しっかり芯に当たってくれます。弾道計測器での計測ですが、弾道が整っていてOBもなく、強芯しても安心感があります。その点はクラブトータルの完成度の高さ、そして現代的なスイングを想定した切り返しをサポートする機能の効果が発揮されていると思います。 やはり信頼感があるというのは大きいですね」 <h2>『XXIO12』か、『XXIO X』か。最初から決めずに両方打ってみることが吉!</h2> <img src="https://www.gew.co.jp/wp-content/uploads/2022/03/12x.jpg" alt="" width="788" height="525" class="alignnone size-full wp-image-70951" /> <strong>永井</strong>「『XXIO12』『XXIO X』は共に完成度が高いので、初めから決めずに両方を打ってみると、『XXIO12』が合うと思っていたゴルファーが意外と『XXIO X』が合うということが起きそう。一回試打をしてみるべきですね」 「リバウンドフレーム」「アクティブウイング」「QTS スリーブフィッティングシステム」など、多彩な機能、そして性能は米国ブランドモデルにも負けないという。 食べず嫌いをせずに1度は12代目『XXIO』を打ってみるべきだろう。
    (公開)2022年03月05日
    ダンロップスポーツマーケティングから12月7日に11代目のゼクシオシリーズが発売される。 今回は60歳以上をメインターゲットに王道進化を謳う<strong>『ゼクシオ 11(イレブン)』</strong>、今までゼクシオはまだ早いと感じていた40~50歳代をターゲットに新鋭誕生と謳う<strong>『ゼクシオ X(エックス)』</strong>と二つのラインアップで展開する。 <img src="https://www.gew.co.jp/wp-content/uploads/2019/10/xxio_11-x1.jpg" alt="11代目ゼクシオは本当に進化しているのか?『イレブン』と『X』の実力を試してみた" width="788" height="525" class="aligncenter size-full wp-image-59645" /> ダンロップは、ゴルファーのパワーを最大限に引き出す“飛ばし方”を実現するために近年スイングを真剣に研究しているが、11代目で着目したのが「トップ・オブ・スイング」という。 トップポジションがダウンスイング以降のクラブの挙動に影響することはよく知られていることだが、そのポジションを理想の形にするテクノロジーが「ウエイトプラス」と呼ばれるもの。 <img src="https://www.gew.co.jp/wp-content/uploads/2019/10/20191025M.jpg" alt="11代目ゼクシオは本当に進化しているのか?『イレブン』と『X』の実力を試してみた" width="788" height="525" class="aligncenter size-full wp-image-59600" /> 具体的にはシャフト重量を軽量化して、グリップエンドに「シリコンラバーブッシュ」という重量を埋め込んだ構造。それにより、ゴルフクラブの手元に重量が集中されるのでテークバックでヘッドを支える力が軽減されるという。 その結果、深く安定した理想のトップの位置が確保しやすくなり、速く正確なインパクトを可能にするという理論だ。 果たして、その実力は!? GEW片山三将が実際に計測器を使って、ドライバーと7番アイアンをテストしてみた。その模様を動画でお伝えしたい。 <h3>XXIO 11 &amp; X ドライバー試打テスト</h3> <iframe width="788" height="433" src="https://www.youtube.com/embed/Jf-EqJVXby0?rel=0" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture" allowfullscreen></iframe> <h3>XXIO 11 &amp; X アイアン試打テスト</h3> <iframe width="788" height="433" src="https://www.youtube.com/embed/LDM2SCdMo2w?rel=0" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture" allowfullscreen></iframe>
    (公開)2019年10月30日
    住友ゴム工業は7日、都内のホテルで2019年12月7日に発売する11代目『ゼクシオ』の記者発表を行った。報道陣は160名と過去最多、2000年2月の初代デビューから20年の節目となるだけに、派手な「成人式」を演出した。 発表会は13時から15時までの2時間。契約プロの中嶋常幸、大堀裕次郎、新垣比菜、そして元メジャーリーガーの上原浩治氏によるトークショーも行ったが、伝えたかったことは「リブランディング」。つまり、世界観の一新だった。 <img src="https://www.gew.co.jp/wp-content/uploads/2019/10/xxio11.jpg" alt="ゼクシオ「成人式」を迎えて世界観を一新" width="788" height="525" class="alignnone size-full wp-image-59370" /> 19年連続国内ゴルフクラブ売上1位、累計2100万本を販売するなど不動の人気を誇っているが、一方では「おじさんのクラブ」という定評もある。 デビュー時の主要顧客が後期高齢者に突入する中、ブランドイメージを一新する必要に迫られた。そこで20年目の再出発に踏み切ったもの。スポーツ事業本部の川松英明本部長がリブランドの狙いをこう語る。 <img src="https://www.gew.co.jp/wp-content/uploads/2019/10/xxio10.jpg" alt="ゼクシオ「成人式」を迎えて世界観を一新" width="788" height="525" class="alignnone size-full wp-image-59369" /> 「世情は大きく変わっています。マスから『個』が主人公になった。SNSの普及で情報共有の社会になった。そして、モノ消費から『コト消費』になってきたこと。ゴルフ界に目を転じれば、接待ゴルフや社内コンペなどのビジネス需要が縮小し、プライベート需要が拡大傾向にあります。 価値観の多様化が進む中、ゴルフの楽しみ方も多様化している。これらを総合的に考えて、大幅なリブランドに踏み切りました」 <h2>「X」と「イレブン」の両輪で回す</h2> <img src="https://www.gew.co.jp/wp-content/uploads/2019/10/xxio9.jpg" alt="ゼクシオ「成人式」を迎えて世界観を一新" width="788" height="525" class="alignnone size-full wp-image-59368" /> ポイントは2点。ひとつは商品展開で、従来の『ゼクシオ』を継承する『イレブン』と、体力があるゴルファー向けの『X』に大別したことだ。これにより『ミヤザキモデル』は廃盤(シャフトのミヤザキは継続)となり、『X』の販売構成比を2割にしたい考え。 もうひとつは、ゴルフの多様な楽しみ方をスマホアプリの提供や「音楽配信」などによって立体的に感じさせる「体験価値」の提案だ。アプリはスコア管理、ショット解析、ナビ機能等があり、世界最大の音楽配信会社スポティファイと提携して「ゼクシオ・チョイスの楽曲」を提供するなど、順次コンテンツを盛り込む構え。「脱おじさん」に本腰を入れる。 <img src="https://www.gew.co.jp/wp-content/uploads/2019/10/xxio12.jpg" alt="ゼクシオ「成人式」を迎えて世界観を一新" width="788" height="525" class="alignnone size-full wp-image-59371" /> 『イレブン』は60歳以上のゴルファーが中心で、仲間意識が強く協調性を重視する層。『X』は40~50歳代が中心で、ゴルフ場への往復を含めてトータルで楽しむ層が対象だ。 注目すべきは『X』の存在である。これは『ゼクシオ』の若返りを担うもので、一見、従来の『ミヤザキモデル』と同系統と思われがちだが、実は違うという。前作までの『ミヤザキ』は『ゼクシオ』と同じヘッドを採用していたが、『X』は専用設計になる。『イレブン』はフルチタンヘッド、『X』はカーボン複合タイプで、インパクト音も低めに設定した。 このブランドがロングセラーとなった一因に爽快な「ゼクシオ・サウンド」があり、耳が遠くなりがちな高齢層には高音、聴力が瑞々しい世代には若干低音など、細部へのこだわりを重視している。 <h2>派手な外資系はウサギ、我々はカメです</h2> <img src="https://www.gew.co.jp/wp-content/uploads/2019/10/xxio14.jpg" alt="ゼクシオ「成人式」を迎えて世界観を一新" width="788" height="525" class="alignnone size-full wp-image-59373" /> 外資系大手が派手な「機能革新」を喧伝する中、国内メーカーはその面で劣勢の印象もある。この点について川松本部長は、 「我々はカメです。一見、地味に映るかもしれませんが、『ゼクシオ』は着実な進化を遂げており、そのあたりを注目してもらいたい」 と語気を強める。8代目の『ゼクシオ エイト』からスイング解析をベースにした開発に本腰を入れ、10代目の『テン』で開花させたが、今回もその流れを踏襲している。大西章夫副本部長によれば、 「ゴルファーのパワーを最大限に引き出す“飛ばし方”を実現するために、近年はスイングを真剣に研究していますが、今回特に注目したのは『トップ・オブ・スイング』です。新開発の『ウェイト・プラス・テクノロジー』(WPT)により、コックがたまり、深く安定した理想のトップを実現、より速く正確なインパクトを可能にします」 <img src="https://www.gew.co.jp/wp-content/uploads/2019/10/xxio6.jpg" alt="ゼクシオ「成人式」を迎えて世界観を一新" width="788" height="525" class="alignnone size-full wp-image-59365" /> 前作では、身体への負荷(力)を軽減するシャフト構造を研究し、クラブの遠心力によって身体に掛かる力を抑制することを目指した。さらに今回は「理想のトップ」を実現するための構造を加えている。それがWPTで、 「ゴルフクラブの手元に重量を集中させると、テークバックでヘッドを支える力が軽減できます。それで理想のトップ位置を確保しやすくなる。そのため、シャフト重量を軽量化して、さらにグリップエンドに『シリコンラバーブッシュ』を埋め込んだ。つまり、テコの原理を応用して、深く安定したトップが決まりやすくなるのです」 <img src="https://www.gew.co.jp/wp-content/uploads/2019/10/xxio2.jpg" alt="ゼクシオ「成人式」を迎えて世界観を一新" width="788" height="525" class="alignnone size-full wp-image-59361" /> 『イレブン』のドライバーには10g、『X』には6gのウェイトが装着される。シャフト手元側の軽量化を図ることで「重いヘッド+軽量シャフト+重いグリップエンド」という設計を施した結果、前作よりもコックが2度たまるという。 前作比で、トップでのヘッド位置、グリップ位置のバラつきが約40%軽減された。それがスイングとクラブの慣性モーメントを小さくし、素早く正確なインパクトを実現する効果を生み、平均飛距離も4ヤード伸びたという。 「たしかに大手外資系メーカーは派手な演出で注目を集めています。強いキャッチフレーズでアピールしやすいかもしれません。対して当社のニューモデルですが、これを表現する言葉は『ヘルシーなクラブ』と言えるでしょう。身体の調子を整える『機能性食品』が注目されていますが、今回のゼクシオはそんな感じかもしれませんね」(川松本部長) <img src="https://www.gew.co.jp/wp-content/uploads/2019/10/xxio3.jpg" alt="ゼクシオ「成人式」を迎えて世界観を一新" width="788" height="525" class="alignnone size-full wp-image-59362" /> 地味だが、濃い実質を備えている。このあたりを強く打ち出すことで、「AIドライバー」らに対抗する算段だ。また、各社ともヘッドの「内部機構」を複雑化して、いわゆるカチャカチャ系(可変機能)が主流になっているが、 「ゼクシオはシンプルな構造です。それは、複雑化することで不具合が生じる可能性を嫌ったからではなく、最適な重心やインパクト音を求める上でマイナスになると考えたから。今回の『イレブン』は、ソールとクラウンを薄肉・軽量化して、そこで生まれたフリーウェイトを後方に配置。慣性モーメントが増加したことでスイートエリアは前作比で72%向上しています」 『ゼクシオ』は過去、自動車の『クラウン』を目指してきた。それは、信頼されるハイエンドブランドへの挑戦だったが、性能を着実に進化させつつ、新たな世界観の確立に挑む。 <iframe src="https://www.youtube.com/embed/fodj6aWDHDA?rel=0" width="788" height="433" frameborder="0" allowfullscreen="allowfullscreen"></iframe>
    (公開)2019年10月08日
    あの『ゼクシオ』から飛び系アイアンが登場した。ゴルファーなら周知のとおり、このブランドは特にシニア層に強く、毎年売れ筋トップを快走する。今回、敢えて飛び系市場に挑戦して、ユーザーの選択肢を広げる構え。 発売元は住友ゴム工業の子会社、ダンロップスポーツマーケティングで、3月9日に投入。「飛び」と「直進性」がクロスするという意味で『ゼクシオ クロス』と命名した。「単なる飛び系ではありません」と、ゴルフ販売企画部二課の鎌田将太氏が強調する。 競合他社品を徹底的に研究し、それを越えるモデルに仕上げたという。『ゼクシオ』を冠にしているだけに、中途半端なモデルは作れない。そんな想いが、鎌田氏の言葉から伝わってくる。開発背景、そして『ゼクシオ』が提唱する「飛び系アイアン」の在り方とは何か。『ゼクシオ クロス』の全貌に迫ってみたい。 7番アイアン 「ロフト角27度未満」の台頭 <img class="aligncenter size-full wp-image-55135" src="https://www.gew.co.jp/wp-content/uploads/2019/03/xxio_cross1.jpg" alt="XXIO CROSS(ゼクシオクロス)" width="788" height="525"> 『ゼクシオ』初の飛び系アイアンと位置づけらる『ゼクシオクロス』だが、そもそもなぜ飛距離を打ち出すモデルを発売したのか。それについて鎌田氏は、「『ゼクシオ クロス』は今までのアイアンとは全くコンセプトが違うものです」 と前置きして、背景を次のように語る。 「当社がYPS(矢野経済研究所)の7番アイアンのロフト別販売構成比のデータを追っていく中で、ここ数年数字が大きく変化していることに気付きました。具体的には、7番のロフトを『27度未満」、『27~30度未満』、『30~32度未満』、そして『32度以上』の4つカテゴリーに分けています。 一番構成比が多いのが『27~30度未満』。ここに『ゼクシオ』も入っているのですが、注目したのは『27度未満』。 <img class="size-full wp-image-55102" src="https://www.gew.co.jp/wp-content/uploads/2019/03/9ec1148fa6eb5198a403841c6c2e6dfc.jpg" alt="ダンロップスポーツマーケティングゴルフ販売企画部二課の鎌田将太氏" width="788" height="525"> ダンロップスポーツマーケティングゴルフ販売企画部二課の鎌田将太氏 アイアンのストロングロフト化が顕著になったことで28~29度のロフトは増えているのですが、このカテゴリーが膨らんでも『27度未満』の構成比が10~15%程度と一定の割合を維持しているのです。 当初『27度未満』のカテゴリーについては、『ゼクシオ テン』でカバーできると考えていたのですが、競合他社の飛び系アイアンが台頭したことで、同じ番手の飛距離だけを見れば『ゼクシオ テン』はやや劣ってしまいます。 この市場をほったらかしにもできません。また、ゴルファーのアイアンに対する志向も安定性や距離感といった従来のニーズから、飛ばしへのプライオリティが高い人が増えています。 そこで、ここで戦える商品を『ゼクシオ』でしっかりと出していくことが重要と考え、発売したのが『ゼクシオ クロス』です」 同社の企業哲学は、「現地現物主義」である。市場性に重きを置き、ニーズに対応する。それは2000年に発売された『ゼクシオ』誕生の背景ともなる考え方。今回の『ゼクシオ クロス』は、この哲学から導き出されたといえるかもしれない。 <h2>飛び系アイアンのターゲットはシニアだけではない</h2> アイアンにも飛びを求めるゴルファーが増えてきたが、では、具体的に対象者は誰なのだろうか。 「飛び系という言葉の響きからユーザー層は飛距離が落ちてきたシニアと考えがちですが、一概にそうとは言えません。例えば、競合他社の飛び系アイアンの場合、ユーザーは年配者ばかりではなく、40代から50代前半の人が使うなどターゲットの幅は広いとみています。アイアンは形ではなく飛びと考えている人が飛び系に喰いついていると考えています」 アイアンは顔が命と言われて久しい。確かに、プロや上級者、キャリアの長いゴルファーほど顔にこだわる。 しかし、「顔の良さ」とは個人の主観的な要素も入るので、一括りにするのは難しい。一方、「飛び」は明確だ。誰もが数値として体感できる。 要するに、商品としての分かりやすさが受けているのではないか。「確かにそうですね。当社でも2年前に飛びに特化した『スリクソンX』ボールを出しましたが、商品特徴が分かりやすいということで好評です」 商品特徴の分かりやすさに年齢や性別は関係ない。そして、口コミにも乗りやすい。飛び系アイアンが広がる背景は、意外とシンプルかもしれない。 <h2>課題は「バラつき」!既存の飛び系アイアンを徹底調査</h2> そこで気になるのが、『ゼクシオ クロス』の商品特徴だ。飛び系アイアンとしては後発だけに、競合他社品を凌駕する理論武装が必要になる。 「その通りで、そこについては当社も飛び系アイアンのユーザーのニーズ、困りごとを徹底的にヒアリングしました。 その結果出てきたのは、無論飛ぶからということですが、それだけではありません。彼らが欲していたのが、アイアンに必要な弾道の高さ、そしてボールのバラつきを抑えたいという回答でした。 既存の飛び系アイアンに対する課題もこの部分に集約されていると考えました」 冒頭でも触れたように、飛び系アイアンは飛ばすためにロフトを立てているが、ロフトを立てれば必然的にボールが上がらない、つかまらないというデメリットも生じる。 その結果、ターゲットに対してボールが飛ばなくなる。それを克服するために各社はヘッド構造やシャフト特性に知恵を絞っているわけだが、ダンロップは改善の余地があると判断、そこを『ゼクシオクロス』で突き詰めたと語る。 <h2>全社一丸で追及した飛距離性能</h2> <img class="size-full wp-image-55136" src="https://www.gew.co.jp/wp-content/uploads/2019/03/xxio_cross2.jpg" alt="ゼクシオ テンのフェース厚" width="788" height="525"> ゼクシオ テンのフェース厚 まず、『ゼクシオ クロス』の飛距離性能だが、一つはロフトを立てたこと。7番アイアンで25度に設定しているが、これは競合他社品と比べてもストロングロフトだ。開発のベンチマークになった『UD+2』よりも1度立てている。そして、『ゼクシオ』の強みであるチタンフェースを飛び系バージョンに改良している点も見逃せない。 「『ゼクシオ』アイアンで支持されている打球音、弾き感はチタンフェースならではなので、これは外せませんでした。 ただ、今回の『ゼクシオ クロス』は『ゼクシオ テン』よりもさらに0.25mm(フェース厚:2mm)薄くし反発力を高めています。薄くできたのはフェースの高さを『ゼクシオ テン』よりも低くしたことで耐久性が確保できたからですが、より踏み込んだのはアマチュアの打点。 『ゼクシオ』ユーザーを対象にした調査でトウ下部にボールが当たるケースが多いことが分かったので、ここで打った際も反発力が高まるようにトウ側とフェース下部にスリット(溝)を設けました。これはスリクソン『Z585』で採用したテクノロジーでもあります」 <figure class="wp-block-image"> <img class="size-full wp-image-55137" src="https://www.gew.co.jp/wp-content/uploads/2019/03/xxio_cross3.jpg" alt="ゼクシオ クロスのフェース厚" width="788" height="525"> ゼクシオ クロスのフェース厚 <figcaption></figcaption> </figure> 同社には打点がバラつく位置の反発の高さを表す指標として「平均反発係数」というものがあるが、『ゼクシオ クロス』はこの値が『ゼクシオシリーズ』の中で一番高いという。 飛ぶだけではなく、やさしさも兼ね備えたというわけだ。さらに、飛距離性能を向上させているのは、ヘッドだけではない。『ゼクシオ クロス』はシャフトとグリップにも工夫を凝らした。 「飛距離とボールの上がりやすさはリンクしますが、今回はシャフトでボールを上げやすくしています。 『ゼクシオ』のシャフトの特徴は軽量手元重心になりますが、『ゼクシオ クロス』のシャフトは先端を少し走るようにしてボールを上げやすくしました。また、グリップも右手部分に0.8mm間隔で溝を施したマイクロパターンと呼ばれるデザインを搭載。右手の摩擦係数を上げて力まず振ることでヘッドスピードがアップする設計を施しています」 競合他社品に負けない飛距離性能をクラブトータルで実現したと同社では自信を見せる。 <h2>トウに28.8gのタングステンを装着 上下左右のMOIをアップ</h2> <img class="size-full wp-image-55138" src="https://www.gew.co.jp/wp-content/uploads/2019/03/xxio_cross4.jpg" alt="ゼクシオ クロスのヘッド構造図" width="788" height="525"> ゼクシオ クロスのヘッド構造図 そして、『ゼクシオ クロス』は飛距離だけではない。今作は「ぶっ飛び×一直線」を謳うだけに直進性にも重きが置かれているが、それを実現させたのが、ソールトゥ側に装着されたスーパーウェイトと呼ばれるタングステンニッケル。重さが28.8g(#7)とかなり重い。 「左右の慣性モーメント(MOI)を大きくするためのものです。一般的にアイアンヘッドはネック側に重量がいきやすいので、『ゼクシオ クロス』には5、6、7、8番のトウ部分にウェイトを装着、ネックとトウのウェイトのバランスを整えて左右のMOIを大きくしたわけです。 トウ側に重量を入れるとトウダウンが起きて少しボールがつかまり難くなるので、そこはシャフトの先端を走らせたり、ヘッド形状などに工夫を凝らしてつかまるようにしています。 また、左右だけではなく、上下のMOIも高くしました。『ゼクシオ クロス』を構えるとヘッド後部が少し出っ張っていて少しユーティリティぽいと言われるのですが、この形状は重心深度を深くするためです。 実際、『ゼクシオ クロス』の重心深度は『ゼクシオ テン』よりも2.6㎜ほど深いのですが、そうすることでフェースと重心の乖離半径が大きくなり上下のMOIが高くなります。 その結果、上下のヘッドのブレが少なくなりボールの縦方向のバラつきを抑えられます。言い換えれば、ボールの上下の高さが安定するので距離感が合いやすいというメリットが出てくるわけです。 もう一点、特筆したいのがワイドソールです。ワイドソールというと重心を低くするというイメージがあるかもしれませんが、低くなるだけではなく重心角を大きくしてつかまりを良くする効果もあります。 このヘッド構造には色んなメリットがあるわけですが、後ろが出っ張っているとアイアンらしくないという人がいるかもしれません。 しかし、フェースは構えてもらえば分かりますが、グースが強すぎず構えやすい形状にしています。 飛び系アイアンの中には、グースネックを強くしてつかまりをカバーしているモデルもありますが、グースネックが強すぎると構えた時のボールの位置が分からなくなるという声もあります。よって、バックフェースを出っ張らせて重心角を大きくして、適度にグースをつけることで構えやすくボールがつかまるようにしたわけです」 <figure class="wp-block-image"> <img class="size-full wp-image-55139" src="https://www.gew.co.jp/wp-content/uploads/2019/03/xxio_cross5.jpg" alt="グースがきつ過ぎず構えやすいゼクシオ クロス" width="788" height="525"> グースがきつ過ぎず構えやすいゼクシオ クロス <figcaption></figcaption> </figure> この鎌田氏のコメントでも分かる通り、かなり突き詰めて上下左右のMOIを拡大している。ただ、数値にこだわり過ぎると形状に違和感が出てしまうケースもある。 ゴルファーが構えた時にそこをどう感じるか。印象という点においても、『ゼクシオ クロス』はこだわったといえるだろう。 実際、ここまで突き詰めてボールのバラつきがどこまで抑えられるのか。同社はヒューマンテストを行った。 『ゼクシオ クロス』と競合他社の7番アイアンで目標地点(150~165ヤード)から半径10ヤード以内に収まるショットデータを取ったというが、その結果は競合他社品が47%だったのに対して『ゼクシオ クロス』は79%と圧倒的にバラつきが少なかったことが証明されたという。 そこまでの性能なら試してみたい。そこで筆者もゴルフ場で『ゼクシオ クロス』の7番アイアンを試したみた。 筆者のヘッドスピード(HS)はドライバーで43m/sほど。平均的なアマチュアのHSよりも少し速いくらいだ。7番アイアンだと普段は150ヤード前後を狙うのだが、今回は思い切って長いミドルホールのセカンドショット地点、190ヤードからグリーンを狙ってみた。 いつもならユーティリティで狙う距離だが、高い弾道を描いたボールはグリーンをとらえた。何発か打った後にグリーンの落下地点に行くと、グリーンを外したショットでもエッジから10ヤード付近にボールが落ちている。飛距離もそうだが、ボールのバラつきが少ないことを強く実感した。 <figure class="wp-block-image"> <img class="size-full wp-image-55140" src="https://www.gew.co.jp/wp-content/uploads/2019/03/xxio_cross6.jpg" alt="ゼクシオ クロスを使用したコースマネージメントのイメージ" width="788" height="525"> ゼクシオ クロスを使用したコースマネージメントのイメージ <figcaption></figcaption> </figure> <h2>コースマネージメントに効いてくる</h2> 筆者が体験したように、『ゼクシオ クロス』はただ単に飛ぶだけではなく、コースマネージメントをやさしくしスコアがよくなる可能性を秘めている。 まず、400ヤードを超える長いミドルホールの2打目。グリーン手前にハザードがあるようなケースでは、ゴルファー心理として「フェアウェイウッドで無理して狙う距離、しかしハザードが気になる、攻めたいけれど無難に刻もうか…」考え込んでしまうことがある。 また、長いロングホールの2打目で「左右へのミスショットは怖いけれど、3打目の距離を縮めておきたい」、長いショートホールのティーショットで「ピン手前にハザードがあり、距離が足らないとハザードに捕まる。でも、奥は怖い」といったケースはよくある。 フェアウェイウッドやユーティリティで攻めたいけど曲がるリスクがある。かと言って、短い番手で刻めば、バーディはおろかパーを取るのも厳しいかもしれない。 そこで飛んでバラつかない『ゼクシオ クロス』のような飛び系アイアンがあれば、リスクを回避しながら攻めのゴルフができるというわけだ。 その辺りはダンロップも『ゼクシオ クロス』を訴求するポイントに据えているという。 「ただ単に飛ぶというだけではなく、『あなたのコースマネージメントが変わる』という点を訴求していきます。 テーマとしては、飛んで曲がらないというよりも、飛ぶことでコースマネージメントの考え方が変わる。 このようにプレーに対するメリットを訴求した方が、クラブに対して情報感度が比較的高くない人でも『ゼクシオ クロス』に興味を持ってもらえるでしょうし、その流れでメチャクチャ飛ぶアイアンなのかと認識してもらう方が自然とも考えています」 飛び系アイアンのようにトレンド性が強く、市場が広がる過程では多種多様な層がターゲットになっていく。 その中には『ゼクシオ』を使ったことのないゴルファーも多いかもしれない。『ゼクシオ クロス』は『ゼクシオ』の飛び系アイアンということで話題にもなっているが、『ゼクシオ クロス』を入口に『ゼクシオ』へ興味を持つゴルファーが出てくるかもしれない。 いずれにしろ、『ゼクシオ クロス』は飛び系アイアンの位置づけだが、ただ単に飛ぶだけではなくアイアンとしての完成度を高いレベルに持ち上げている。飛び系アイアンという垣根を飛び越えて、新たなアイアンのカテゴリーを生み出すかもしれない。そんなポテンシャルを持ったニューモデルの誕生といえるだろう。 <h3>『ゼクシオ クロス』の価格</h3> 7本セット(#7~9、PW、AW、DW、SW)、4本セット(#7~9、PW)、単品(#5、6、AW、DW※、SW)での発売となり、メーカー希望小売価格はカーボン装着が1本2万4000円+税、スチール装着が1本1万9000円+税。 <iframe width="788" height="433" src="https://www.youtube.com/embed/pX41BwlDrzg?rel=0" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture" allowfullscreen=""></iframe>
    (公開)2019年03月22日
    今年1月にダンロップスポーツを統合した住友ゴム工業は先頃、9月22日から発売するNEW『スリクソン Zシリーズ』を発表。その詳細は当サイトで7月17日に配信したが、同社スポーツ事業の総責任者、川松英明本部長の動画インタビューを掲載する。まずは当日の様子を短い動画で。 <iframe width="788" height="433" src="https://www.youtube.com/embed/X4d3qrAdQ1k?rel=0" frameborder="0" allow="autoplay; encrypted-media" allowfullscreen></iframe> スパコン「京」も開発を支援 同社は今回、「ゼロ スリクソン」というキャッチコピーを掲げ、対象ユーザーの設定や開発コンセプトを根底から見直したという。特にドライバーにおいて顕著な動きで、 「『スリクソン』のドライバーはプロゴルファーや上級者御用達モデルの印象が強く、多くのアベレージゴルファーが、『使ってみたいけど難しそう』と躊躇してきた印象があります。そこで今回の『Z85シリーズ』は『ゼロ スリクソン』というコンセプトを掲げ、ゼロからドライバー作りを見直して、アベレージゴルファーでもやさしく飛ばせるモデルに仕上げたのです」(川松本部長) 『ゼクシオ テン』のドライバーに採用した「カップフェース構造」が特徴的で、これは「SUPER-TIX51AF」というチタン材を使ったもの。これにより、反発係数0.80以上の高反発エリアが前作比176%になったとか。 統合により、住友ゴムが蓄えてきた素材・シミュレーション技術だけではなく、研究者の人事交流も活発化する。タイヤの研究本部はスーパーコンピュータ「京」(ケイ)も導入、開発速度の迅速化等につなげており、スポーツ事業の商品開発にも反映される。 まずはこの点について川松本部長に聞いてみた。 <iframe width="788" height="433" src="https://www.youtube.com/embed/8hsSnYK16VQ?rel=0" frameborder="0" allow="autoplay; encrypted-media" allowfullscreen></iframe> <h2>『スリクソン』と『ゼクシオ』の棲み分け術</h2> 十代目を迎えた『ゼクシオ』は、レディスモデルの好調を含めて盤石の様子。一方の『スリクソン』は、特にドライバーでの苦戦が続いている。 奇数年が『ゼクシオ』、偶数年は『スリクソン』といったように、各々2年間の商品サイクルを維持しながら隔年発売を継続中。 ただし、対象顧客の若返りを図る『ゼクシオ』は『ミヤザキモデル』の投入など、「歯応えのあるゼクシオ」を展開中。アベレージ層までカバーしたいのが今回の『ゼロ スリクソン』だから、両者の歩み寄りが気になるところ。 『ゼクシオ』と『スリクソン』をどのように切り分けるのか。次の動画ではマーケティング戦略の肝について川松本部長が熱弁を奮う。 <iframe width="788" height="433" src="https://www.youtube.com/embed/OqTYsASp8kI?rel=0" frameborder="0" allow="autoplay; encrypted-media" allowfullscreen></iframe> <h2>『ゼクシオ』と『スリクソン』を自動車に喩えるなら…</h2> ITの加速度的な進化もあって、メーカーの商品開発は日進月歩。その反面、ゴルフクラブに関しては総じて性能が高まった結果、従来のプロ・上級者向け、アベレージ向けなどの棲み分けが難しくなった。性能アップが汎用性のレベルを高めた結果でもある。 そこで次のメーカーの課題は、ゴルファーのマインドを切り分けて、情緒的に訴求することだという。その手法について川松本部長の見解を聞いた。 <iframe width="788" height="433" src="https://www.youtube.com/embed/E4ZO05xpCpY?rel=0" frameborder="0" allow="autoplay; encrypted-media" allowfullscreen></iframe>
    (公開)2018年07月20日
    2017年12月9日に発売された、シリーズ十代目となる『ゼクシオ10』。 今回は同年10月2日に都内のホテルで行われたゼクシオ10発表会の模様を、写真で振り返りたいと思います。 <a href="https://www.gew.co.jp/movie/g_32215">ゼクシオがついに10代目。ダンロップ、初代から40ヤードアップしたXXIO Xを発表</a> <a href="https://www.gew.co.jp/column/g_34047">芯を外さないゼクシオ10 平均飛距離5ヤードアップのカギを握る新構造</a>   <h2>初代ゼクシオからゼクシオ9までが勢ぞろい</h2> <img src="https://www.gew.co.jp/wp-content/uploads/2018/02/xxio2.jpg" alt="ゼクシオシリーズ勢揃い" width="788" height="525" class="aligncenter size-full wp-image-40811" /> 記念すべき十代目ということもあり、これまでの初代ゼクシオから九代目ゼクシオまでが会場のセンターに並べられていました。 <img src="https://www.gew.co.jp/wp-content/uploads/2018/02/xxio1.jpg" alt="ゼクシオシリーズ 勢揃い" width="788" height="525" class="aligncenter size-full wp-image-40812" />   <img src="https://www.gew.co.jp/wp-content/uploads/2018/02/xxio21.jpg" alt="xxio" width="788" height="525" class="aligncenter size-full wp-image-41280" />   <img src="https://www.gew.co.jp/wp-content/uploads/2018/02/xxio7.jpg" alt="分解サンプルも並べられていました" width="788" height="525" class="aligncenter size-full wp-image-40823" /> 歴代の分解したサンプル。   <h2>懐かしの初代ゼクシオ</h2> <img src="https://www.gew.co.jp/wp-content/uploads/2018/02/xxio3.jpg" alt="初代ゼクシオ" width="788" height="525" class="aligncenter size-full wp-image-40810" /> 2000年に発売された初代ゼクシオのヘッド体積は305cm³。『ゼクシオ10』のヘッド体積は460cm³です。 時代を感じます。   <h2>XXIO TOUR HISTORY</h2> <img src="https://www.gew.co.jp/wp-content/uploads/2018/02/xxio13.jpg" alt="XXIO TOUR HISTORY" width="788" height="525" class="aligncenter size-full wp-image-40827" /> <img src="https://www.gew.co.jp/wp-content/uploads/2018/02/xxio14.jpg" alt="XXIO TOUR HISTORY" width="788" height="525" class="aligncenter size-full wp-image-40826" /> ゼクシオを使用して優勝したプロ達の写真も飾られていました。   <h2>幻想的な雰囲気の会場</h2> <img src="https://www.gew.co.jp/wp-content/uploads/2018/02/xxio15.jpg" alt="ゼクシオ10発表会" width="788" height="525" class="aligncenter size-full wp-image-40829" /> <img src="https://www.gew.co.jp/wp-content/uploads/2018/02/xxio20.jpg" alt="XXIO発表会" width="788" height="525" class="aligncenter size-full wp-image-41278" /> わくわくさせる発表前の会場雰囲気です。   <h2>住友ゴム木滑専務の挨拶で発表会がスタート</h2> <img src="https://www.gew.co.jp/wp-content/uploads/2018/02/xxio4.jpg" alt="ダンロップスポーツ 木滑社長" width="788" height="525" class="aligncenter size-full wp-image-40817" /> キャッチフレーズは<strong>「飛びの芯食い体験」。</strong>芯で捉えて飛ばすことをテーマにしたクラブです。 <a href="https://www.gew.co.jp/column/g_34047">芯食い体験についての解説はこちら。</a>   <h2>ゼクシオ10のテクノロジー説明</h2> <img src="https://www.gew.co.jp/wp-content/uploads/2018/02/xxio10.jpg" alt="ゼクシオ10 テクノロジー説明" width="788" height="525" class="aligncenter size-full wp-image-40820" /> <img src="https://www.gew.co.jp/wp-content/uploads/2018/02/xxio11.jpg" alt="ゼクシオ10 テクノロジー説明" width="788" height="525" class="aligncenter size-full wp-image-40821" /> グローバルマーケティング部の山元部長が『ゼクシオ10』のテクノロジーについて説明。   <h2>登場したゼクシオユーザーの契約プロは4名</h2> <img src="https://www.gew.co.jp/wp-content/uploads/2018/02/xxio5.jpg" alt="ゼクシオユーザー 中嶋常幸、大堀裕次郎、横峯さくら、青木瀬令奈" width="788" height="525" class="aligncenter size-full wp-image-40815" /> 左から、大堀裕次郎、青木瀬令奈、横峯さくら、中嶋常幸の4名が発表会に登場。 <img src="https://www.gew.co.jp/wp-content/uploads/2018/02/xxio8.jpg" alt="ゼクシオユーザー 中嶋常幸、大堀裕次郎、横峯さくら、青木瀬令奈" width="788" height="525" class="aligncenter size-full wp-image-40819" /> トークショーも行われ、発表会を盛り上げました。     <h2>ゼクシオ10について詳しく知りたい方は</h2> 以上、ゼクシオ10発表会の模様を写真でご紹介しました。ゼクシオ10を詳しく知りたい方は下記のリンクも参考にしてください! <a href="https://www.gew.co.jp/column/g_34047">芯を外さないゼクシオ10 平均飛距離5ヤードアップのカギを握る新構造</a> <a href="https://golf.dunlop.co.jp/xxio/index.html" target="_blank">ゼクシオ10公式サイト</a>
    (公開)2018年02月14日
    シリーズ十代目となる『ゼクシオ10』が12月9日に発売された。 2000年のデビューから足掛け18年を経過して、業界最大のヒット商品に成長したが、今回の『ゼクシオ』は従来と異なり、「小売店泣かせ」との評判がある。 その理由は<strong>「飛びの理屈」がわかりにくい、説明するのに骨が折れる</strong>からでもある。 発売元のダンロップスポーツが掲げたキャッチフレーズは「芯食い体験」というもので、たしかにこれだけを聞けば難解だ。 一体、どういった理論なのか、噛み砕いて説明しよう。 <a href="https://www.gew.co.jp/movie/g_32215">ゼクシオがついに10代目。ダンロップ、初代から40ヤードアップしたXXIO Xを発表</a> <a href="https://www.gew.co.jp/news/maker-news/g_40784">写真で振り返る新製品発表会 ダンロップスポーツ「ゼクシオ10」</a>   柔道と同じ「引っ張り合い」 ダンロップが掲げた「芯食い理論」は、ヘッドのスイートエリアにボールが当たる確率を高める理論で、ふたつの要素によって成立している。 ひとつはヘッドのスイートエリアを拡大したこと。ふたつめは独自のシャフト構造により、安定したスイング軌道で「芯」に当たりやすくしたというものだ。 前者の理屈は単純だが、後者の理屈が難しい。それが「小売店泣かせ」といわれる所以である。ティーチングプロの永井延宏氏は、 「今回の『ゼクシオ』の特徴は、単に飛びやすいヘッド構造というだけではなく、ヒト、スイング、クラブの関係性に着目したところが斬新です。従来にない開発コンセプトといえるでしょう」 と前置きして、基本的な考え方をこう語る。 「ダンロップは新製品の発表会で、足場が固定されていないスイングロボットがクラブを振ると倒れてしまうシーンを流しました。 <iframe src="https://www.youtube.com/embed/9tHKRiXKLUg?rel=0" width="788" height="433" frameborder="0" allowfullscreen="allowfullscreen"></iframe> あの光景が示したのは、スイング中のクラブと人間のやり取りです。つまり、<strong>双方の関係は柔道や相撲と似ていて、クラブの遠心力で外側に向かう力と、これに負けまいと頑張る人間との引っ張り合いみたいなやり取りがある。</strong> これまでのティーチング理論は、スイングプレーンやフェースをコントロールすることに主眼が置かれ、この部分が見逃されてきたんですね。 ぼく自身、スイング中の現象は『相撲や柔道と似た関係』があると観念的に思っていたけど、その正体がつかめなかった。今回、ダンロップがスイングの本質を可視化してくれたのです」 言うまでもなく、スイングはヒトとクラブの「合作」だが、従来の指導法はヒトのみに焦点が当てられて、クラブとの関係が軽視された。これとは逆に、物理的な視点を重視するメーカー側は、クラブ単体の進化に多くの研究を費やして、ヒトとの関係を軽視してきた傾向がある。 永井氏のコメントはこの点を指摘したものだ。 これを受けてクラブコーディネーターの鹿又芳典氏は、永井氏と異なる視点で近年の開発傾向を説明する。メーカーによって「ヒト寄り」と「モノ寄り」の開発に分かれるという指摘。同氏の言葉に耳を傾けてみよう。 <img class="alignnone size-full wp-image-34055" src="https://www.gew.co.jp/wp-content/uploads/2017/12/kanumata-1.jpg" alt="kanumata" width="788" height="525" /> 「開発傾向には、ふたつの傾向があると思うんです。近年の例をあげると、『モノ寄り』の代表がキャロウェイの『EPIC』でしょう。 ヘッド内部の2本の柱でインパクトのエネルギー効率を上げる仕組みは、高度な製造技術も必要で、それらのテクノロジーにゴルファーが『頑張って着いて来い』という方向です。 一方の『ヒト寄り』が『ゼクシオ10』で、ゴルフで一番難しいのが芯に当てることだから、それを解決するひとつの方向を示している。ヒトはスイング中に遠心力で引っ張られ、前後左右にブレる中で、どうやってアジャストさせるのか。この点を研究課題にしています」 で、「ヒト寄り」と「モノ寄り」はどちらが正解なのか。鹿又氏はこう答える。 「一言でいえば、正解はないと思いますね。ヨネックスの『XP』もヘッドを重くしたカウンターバランスで当てやすく、曲がり難いという意味では『ヒト寄り』だし、『ゼクシオ』が行った今回の提案もひとつの方向だと思います。 いろんなアプローチがあるので、どれが正解とは言えないでしょう」 メーカーは、各社の持ち味によって様々な開発のアプローチを行っている。過去に蓄積した膨大なスイングデータとITの解析技術で他社との違いを追求しており、今回の『ゼクシオ10』もその産物といえるだろう。 <h2>ペットボトル20本分を振っている</h2> 以上の話を前提にして、「芯食い理論」の詳細に触れていこう。 前出の永井氏が指摘したように、人間の身体はスイング中、遠心力によって地面(前方向)に引っ張られる。その力はHS40m/Sのゴルファーがドライバーを振った場合、2ℓ入りのペットボトル20本分(40㎏)の負荷に相当するというのがダンロップの見解だ。 そして、その負荷が掛る中心点は両肩の間で「喉元」になる。これにより身体のバランスが崩れてしまい、ジャストミートの確率が低くなる。 そこで同社は、身体のブレを抑えるためには40㎏/f(キログラム・フォース)の負荷を減らすことが有効と考えた。減らすためには、シャフトが身体に近いところを素早く通れば、遠心力によって外側に引っ張られる力が弱くなる。 これを実現するために、シャフトの手元側を柔らかく、身体に巻き付くように振れるシャフト構造が効果的と考えた。円弧が小さくなればクラブは加速し、その反力で腕が減速するため、身体に掛る遠心力は小さくなり、結果、身体への負荷が減少するという理屈である。 そのようなシャフト構造を製品化した結果、ペットボトル1本分の負荷が軽減(2㎏、5%減)できたという。広報部の安達利也部長によれば、 「ヒューマンテストの結果、負荷が5%減ることで、<strong>打点のバラつきが前作比で平均28%減る</strong>ことがわかりました。5%と28%には計算式としての関連はなく、実証値としてのデータです」 このような新シャフトのメリットについて、前出の永井氏は、 「スイングは、時計の10時から8時で垂直方向への力が働くので、この間、手元を柔らかくしてシャフトが身体から離れ難くする。そして、6時のインパクトに効率的に向かうという意味では、理屈は合っていると思います」――。 <img class="alignnone size-full wp-image-34056" src="https://www.gew.co.jp/wp-content/uploads/2017/12/nagai-1.jpg" alt="nagai" width="788" height="525" /> 以上がシャフトの効果だが、『ゼクシオ10』は先述のように、ヘッドのスイートエリアも広げている。契約プロの中嶋常幸は、 「以前なら芯を外したと思えるショットでも、芯を食った感触が得られます。そこが『テン』の凄いところだよね」 と、多少リップサービスを交えて話しているが、実際、そのような構造になっているようだ。 ダンロップは、ゴルファーが「芯を食った」と感じる反発エリアを反発係数0.770以上(スイートスポットは0.820~0.822=COR値)に設定しており、 「前作の反発エリアは直径30.6㎜の円に相当する面積(735平方㎜)でしたが、今回の『テン』は35.4㎜(984平方㎜)に広げました。つまり、反発エリアが34%拡大したわけです」(安達部長) 反発エリアが34%広がったヘッドの効果と、打点のバラつきが28%減ったシャフトの効果を合わせて、ゴルファーが「芯食い感触」を得られる確率は前作の59%から73%、つまり14ポイント高まったという。 このような「芯食い確率」の向上によって、平均飛距離が前作比で<strong>5.0ヤード伸びた</strong>のが『ゼクシオ10』の成果だとか。 <h2>高反発規制で開発の方向に変化</h2> ところで、ダンロップが主張する「芯食い」の開発コンセプトは、どのような経緯で生まれたのだろうか。 この点、2008年1月に施行されたルール改訂(高反発規制)がきっかけだったと見るムキは多い。少し過去を振り返ってみよう。 1990年にチタンヘッドが登場して以来、メーカーのクラブ開発は長くて軽くて大きい「長・軽・大」が全社共通のテーマとなっていた。往時は金属メーカーとの素材開発やOEM工場の製造技術を高めるなど、物性としての完成度を高める時代だったといえる。 ところが、高反発規制はヘッド開発に多くのシバリを科すことになり、ヘッドを中心としたメーカーの開発姿勢に変化が生じはじめる。ダンロップの木越浩文企画本部長は、 「おっしゃるとおりです」 と前置きして、次のように続ける。 「当社はスイングとクラブの研究を『ヒューマン・プラットホーム』と呼んでいますが、これに本腰を入れはじめたのは『ゼクシオ7』からで、高反発規制を強く意識したものです」 そのような姿勢を如実に表すのが、申請特許の内容だ。特許に詳しいゴルフライターの嶋崎平人氏によれば、 「今回『ゼクシオ』の特許を過去に遡って調べたところ、七代目からシャフト関連の申請が多くなり、八~九代目からはスイング関連の特許が増えていて、ヘッドを重視していた六代目以前とは明らかに様変わりしています。 たとえば『スイングしやすくして飛距離が出るゴルフクラブ』といったもので、従来は感覚的だった『振りやすさ』を数値化したり、スイング軸周りの慣性モーメントの数字を規定するものもある。スイング解析や計測法の特許もありますが、これは他社も似たような傾向です」 規制の強化によって、多くのメーカーが新たな方向性を探ったわけだ。 このような変化は、「用具規則」の中でシャフトへの規制が甘いこともある。ヘッドは細部まで細かく規制されるが、シャフトについては長さ規制(48インチ以内)など比較的簡素で、「素材」や「積層」といった構造の領域に踏み込めないでいる。 シャフトの規制を明文化することは、ヘッド規制よりも遥かに難しく、ゴルフルール研究家の第一人者であるマイク青木氏は、 「R&amp;Aはシャフトの素材や構造等について規制したい考えがあるでしょうが、これを規則化するのは難しい。ですから、この面ではメーカーの設計自由度が保たれると思います」 と話している。「シャフトとスイング」に注力するダンロップの特許申請には、必然性があったわけだ。 高反発ヘッドが規制されて、多くのメーカーはドライバーの飛距離アップに苦慮してきた。一部では「ドライバーの飛距離競争は終わった」との悲観論も出ていたが、規制をテコにして新たな開発テーマを模索する動きが目立っている。 そのあたりの姿勢が、『ゼクシオ』に関わる特許の変遷にも表れる。 <img class="alignnone size-full wp-image-34057" src="https://www.gew.co.jp/wp-content/uploads/2017/12/xxiox-1.jpg" alt="xxiox" width="788" height="525" /> 以上、『ゼクシオ10』が提唱する「芯食い理論」について詳述した。初代から前作の九代目に至るまで、様々なキャッチフレーズを掲げてきたが、節目となる十代目で大きな挑戦を行ったようだ。 果たしてゴルファーの支持を得られるか? 12月の販売状況を注目したい。 <strong>訂正 12月19日 16時50分</strong> 読者から「芯食い理論」に関わる表現について「解釈が違うのでは」との指摘があり、ダンロップスポーツに確認したところ、下記の回答を得たので訂正します。 <strong>元文</strong> 円弧が小さくなれば遠心力も小さくなり、身体への負荷が減少する。 <strong>訂正文</strong> 円弧が小さくなればクラブは加速し、その反力で腕が減速するため、身体に掛る遠心力は小さくなり、結果、身体への負荷が減少する。
    (公開)2017年12月11日
    12月16日の発売に先駆け、『XXIO Xレディス』の試打ラウンドで〝芯食い体験〟をしてきました。コースは紫CCあやめ36(千葉県野田市)。当日は雨風が強くハーフで上がる予定でしたが、さすが王者『ゼクシオ』! 高打出しの美しい飛び姿と、「ゼクシオサウンド」に酔いしれて、気持ちよく18ホール完走となりました。 当日筆者の組には、ダンロップスポーツマーケティングのゴルフ企画本部長 木越浩文氏が同伴。ラウンド中は、52歳とは思えないパワフルなショットを披露してくれた木越本部長。ラウンド後に『XXIO X レディス』のPRについてインタビューさせていただくことに‥‥! <strong>まず、最新モデル『XXIO X レディス』のPR方法について構想を聞かせてください。</strong> 「『ゼクシオ』シリーズは、特に幅広い世代の女性に評価してもらっている点から見ても、力を入れる気はもちろんあるのですが‥‥正直、限られた経費の中では従来通りの純広告など、手堅い方向に行かざるを得ないでしょうね。革新的なことをしたいと思ってもアイディアがなかなか(苦笑)。 でも、メンズモデルの中のオマケ的な位置づけだった時代に比べたら、レディスモデル専用の広告制作をするなど投資はしているんですよ」 <strong>では新しいPRをするとしたらどんな内容になりますか?</strong> 「例えば、夫が妻に〝もう一度一緒にゴルフをしようよ〟と『ゼクシオ』を一式プレゼントするような、子育卒業世代の40代女性をターゲットにしたキャンペーンはどうでしょう。あとは女性たちを主役にした〝さぁ、これから新しい人生を〟といった感じのアナザーストーリー的なプロモーションビデオを制作するのもいいかもしれないですね」 <strong>御社全体の売上構成比の中で『ゼクシオ』シリーズはどのくらいを占めているんでしょうか?</strong> 「『ゼクシオ』シリーズは、ダンロップスポーツ全体の売上げの約6割、その内約2割がレディスモデルです。有り難いことに、その構成比は年々右肩上がりです」 <img class="size-full wp-image-32636" src="http://www.gew.co.jp/wp-content/uploads/2017/11/171109I2.jpg" alt="" width="788" height="525" /> ダンロップスポーツマーケティング ゴルフ企画本部 木越浩文 部長(右) <strong>全体売上の1割以上が『ゼクシオ レディス』なんですね!木越本部長が仰った「手堅いPR方法」とは、レディスの存在感が高まって「冒険をしにくくなった」という意味ですか?</strong> 「そう言われればそうかもしれないけど、誰もが最先端で革新的な何かを求めているわけではないんじゃないかな。ゼクシオの強みのひとつは、誰でも使えるクラブであることです。特定の誰かではなく、皆が楽しめるブランドにしていかなければならないと考えているんですよ」 レディスクラブ市場シェア5割をほこる『ゼクシオ』シリーズ。メンズモデルはシニアのイメージが強いようですが、レディスモデルに関しては幅広い年齢層にファンがいます。もうゼクシオレベルになると、レディス市場全体が動くほどの影響力があるといっても過言ではないのでは。 正直、筆者はクラブを評価できる程の腕前はありませんが、『XXIO Xレディス』の感想を書かせてもらうと、もはやダンロップはクラブを売るというよりも、芯食いの気持ちよさを売っているんじゃないかと思うくらい、芯を食った時の爽快感が気持ちよかったです。 わりと弾道と飛距離も安定して出てくれて、18ホール中15ホールくらい「おぉ~!」と同伴者から声援をもらえた気がします。いろんな意味で「ゴルフって楽しい!」と思えた1日でした。 木越本部長、お疲れのところありがとうございましたッ! 12月16日の発売を前に、11月9日から全国で試打会が開催されるそうですので、是非みなさんも芯食い体験を! 試打してみないとその気持ちよさはわかりませんよ! XXIX X全国試打会情報は<a href="https://golf.dunlop.co.jp/xxio/10/shidakai.html">コチラ</a>
    (公開)2017年11月09日
    「初代から今回の10代目で、ドライバーの飛距離が合計40ヤードも伸びました」 そう豪語するのはダンロップスポーツ。同社は10月2日、2000年の初代から数えて10代目となる『XXIO X(ゼクシオ テン)』を発表し、12月9日の発売に向けて前景気を煽った。 新商品はドライバー・フェアウェイウッド・ハイブリッド・アイアン・パターのフルラインアップで、10代目のキャッチコピーは「飛びの“芯食い体験”」というもの。クラブメーカーは、新商品の発売ごとにゴルファーの琴線を揺さぶるキャッチコピーづくりに悩んでいるが、『ゼクシオ10』は「芯食い」を掲げて勝負を挑む。 ご存知のように『ゼクシオ』は、クラブ史上に燦然と輝くロングセラーブランド。シニアゴルファーからの人気が高く、初代からの合計販売本数は1905万本を超え、185万本を目指す10代目で累計2000万本を突破したいと鼻息が荒い。 そのためかどうか、前作の9代目はドライバー価格が8万8000円だったが、今回は8万円に値下げして、キャロウェイゴルフの『EPIC』ら強豪がひしめく年末商戦にぶつける構え。 ところで、「芯食い」とは一体、何なのだろう? この言葉に、『ゼクシオ10』の新機能が集約されているという。 具体的には、スイング時の身体のブレを抑えることで打点を芯に集める新開発のシャフトと、芯の反発性能を最大限まで高めたヘッドの相乗効果で、同社はこれを「TRUE-FOCUS IMPCAT」技術と呼んでいる。 たとえばヘッドの場合、スイートスポット(芯)に当たらなくても、ジャストミートの感覚が得られる範囲をスイートエリアというが、『ゼクシオ テン』の場合は、 「当社では、フェース面におけるスイートスポットの反発係数を0・820~0・822に設定しており、芯を外しても芯を食ったと感じる反発エリアを0・770以上に設定しました。その反発エリアの大きさは、前作の9代目が芯を中心に直径31㎜でしたけど、10代目の今回は35㎜まで広げたのです」(開発担当者) これにより「芯食い」の可能性を広げたわけだが、シャフトについても「芯食い機能」が満載だという。 <iframe width="788" height="433" src="https://www.youtube.com/embed/L_yBwlvlLYI?rel=0" frameborder="0"></iframe> ダンロップスポーツの話を聞いてみよう。 「実は、『ゼクシオ10』で着目したのは、ゴルファーのスイング中の身体の動きです。アベレージゴルファーの多くはスイングの後半で最大約40kgf(ヘッドスピード40m/sのゴルファーの場合)もの力が身体、特にのど元の部分に掛かることでバランスを崩しやすくなり、それが打点のバラツキにつながることがわかりました。 そこで当社のシミュレーション技術を活用して、身体への負荷(力)を軽減するシャフト構造を研究。身体に掛かる力を抑制するには、クラブをできるだけ身体の近くに通しながら、インパクト直前にその力を開放し、クラブを素早く通過させることが効果的となったのです」 アベレージゴルファーの多くが、前のめりなどでフィニッシュが取れない経験をもっているが、クラブを身体の近くに引き付けて、一気に振り切ればバランスが保てる。これにより「芯食い率」を高めたという。 <h2>打点のバラつきを28%も抑制</h2> このシャフトの動きを同社は「粘って、粘って、最後に一気に走る」と表現する。東レと共同開発した新軽量素材をバイアス層にいれるなどで、スイング時の負荷が前作比5%減。モニターテストでは、打点のバラつきが28%も抑制されたという。 また、商品のバリエーションも増やしている。レギュラーモデルの「ネイビー」と「レッド」、競技ゴルファー向けの「Miyazaki Model」、そして「クラフトモデル」と盛りだくさん。シニア向けのブランドと見られてきた『ゼクシオ』だが、モデルを増やすことで40~50代の中高年層に需要を広げたいと考えている。 実際、その効果は出ているようだ。 「前作の『ゼクシオ9』から少しハードな『Miyazaki Model』を発売しましたが、これが多くの40~50歳代のゴルファーに支持されて、ゼクシオドライバー全体の2割まで構成比が上がっています。また、カラーカスタムの要望も年々増えているので、『ゼクシオ テン』では多様化するニーズへの対応や、新たな顧客の掘り起こしも行います」(広報担当者) ドライバーのヘッドスピード別の対象者は「レギュラーモデル」、「Miyazaki Model」ともにシャフトフレックスSが40~48m/s、SRが37~45m/s、Rが33~42m/s、そしてレディスが35m/s以下となっている。 国内市場では17年間トップシェアを誇る巨艦・ゼクシオ。その反面、シニアが多く集まるゴルフ場では1組に複数の『ゼクシオ』が並ぶ光景も珍しくない。普及率の高まりは、「マイ・ゼクシオ」の所有感が薄くなる痛みもあり、カラーカスタムやバリエーションの多様化は、これを解決するための一策といえる。 ゴルフ専門店の関係者がこう語る。 「今年の秋は豊作です。久しぶりに、各社とも素晴らしい商品が出揃った。その中で10代目の『ゼクシオ』がどのような評価をされるのか、楽しみですね」 多くのメーカーが、今年下半期の主力商品を9月に発売した。それより遅れて12月に登場する『ゼクシオ10』は、先行馬をまくれるか? 12月9日の出走が注目される。 <a href="https://golf.dunlop.co.jp/xxio/10/shidakai.html" rel="noopener" target="_blank">『ゼクシオ テン』全国試打会、開催!</a>
    (公開)2017年10月02日
    スパイクレスシューズが人気だ。ゴルフシューズは従来、グリップ力の強いスパイクタイプが主流だった。しかし、シューズメーカーの開発努力により、スパイクに負けないグリップ力を持つスパイクレスが続々登場、スパイクと市場を二分する勢いを見せている。 グリップ力の進化以外にも、スパイクレスの人気を押し上げる理由はいくつかある。値ごろ感やスニーカー感覚の軽い履き心地が受ける一方、カジュアルなデザインのものが多いので、昨今のゴルフウエアとのコーディネイトのしやすさも人気の秘密だ。 特に、ライトに着こなしたい夏場の装いとの相性はよく、少し軽めのホワイトの動きも好調という。   そんな中、ダンロップスポーツマーケティングは先頃、アシックスとのコラボ第2弾のスパイクレス『GEL-TUSK 2 Boa』(ゲルタスク 2 ボア)』を発売した。 このモデルも御多分に漏れず、グリップ力と快適性をセールスポイントにするが、デザインはカジュアル路線とは趣きが異なるクラシックタイプ。カジュアル過ぎない、大人ゴルファーの凛としたクラシックスタイルとの相性も良さそう。『ゼクシオ』クラブやボールの愛用者も気になるスパイクレスになりそうだ。 <h3>足元の乱れの解消と快適な履き心地</h3> 先述の通り、このモデルはグリップ力と快適性がセールスポイント。前作から継承する「TUSKSOLE」(アウトソール)がインパクト直前のグリップ力を高め、ヘッドスピードアップをサポートするという。また、4Eウイズと幅広でやわらかい人工皮革を使ったアッパーが、足とシューズの一体感を促進するとのこと。足元の乱れの解消と快適な履き心地。大人ゴルファーが気になるポイントを抑えた商品に仕上げている。 <img src="https://www.gew.co.jp/news/wp-content/uploads/sites/5/2017/07/20170725M2-300x285.jpg" alt="" width="300" height="285" class="alignnone size-medium wp-image-28702" /> 同モデルのサイズは24.5~28.0cm(メンズ、8サイズ)で、重さは約325g(片足26.5cm)。カラーはホワイト×ブラック、ブラック×ブラックの2機種。価格は1万9000円(税別)と一般的なスパイクレスよりも高額だが、『ゼクシオ』のバリューとアシックスのこだわりのモノ作りの融合は、充分に付加価値となりそうだ。 <dl> <dt>ダンロップスポーツ</dt> <dd><a href="https://www.gew.co.jp/web_catalog/2017dunlop/" target="_blank"><img class="catalog-thumbnail" src="https://www.gew.co.jp/web-catalog/wp-content/uploads/sites/9/2017/07/2017dunlop.jpg">2017年版製品カタログ</a></dd> </dl>
    (公開)2017年07月31日
    ダンロップスポーツは、ゴルフコンペの賞品や父の日のプレゼントなどに最適なゴルフボールのギフトセットを発売中。 これは、国内外の多くのプロも使用するNEW『スリクソン Z-STAR』、『同XV』、全番手でソフトなフィーリングを体感できる『ゼクシオ スーパーソフトX』、高級感のある『ゼクシオ プレミアム』に、タオルやゴルフグッズをセットしたボールギフト。 <h3>NEW『スリクソン Z-STAR XV』ボールギフト</h3> <img src="https://www.gew.co.jp/news/wp-content/uploads/sites/5/2017/06/170608dunlop-gift_xv.jpg" alt="" width="788" height="525" class="size-full wp-image-28381" /> NEW『スリクソン Z-STAR XV』ボールギフト 飛距離とスピンコントロールに定評のあるNEW『スリクソン Z-STAR XV』とゴルフグッズがセットになったボールギフト。 松山英樹選手の使用球に、ゴルフの時だけではなく日常使いもできるタオルなどをセットしている。 <strong>セット内容(価格:4000円+税)</strong> <ul> <li>ボール(ホワイト)× 4球、</li> <li>ウォッシュタオル(綿100%、約340×360㎜)×1枚</li> <li>ボールポーチ×1個</li> <li>マーカー×2個</li> <li>ソックス×1足</li> <li>ウッドティ×3本</li> </ul> その他、下記ギフトセットも用意している。 <ul> <li>1000円+税のセット(ボール1球、タオル、ウッドティ)</li> <li>2000円+税のセット(ボール2球、タオル、ウッドティ、マーカー)</li> </ul> <h3>NEW『スリクソン Z-STAR』ボールギフト</h3> <img src="https://www.gew.co.jp/news/wp-content/uploads/sites/5/2017/06/170608dunlop-gift_z-star.jpg" alt="NEW『スリクソン Z-STAR』ボールギフト" width="788" height="525" class="size-full wp-image-28383" /> NEW『スリクソン Z-STAR』ボールギフト スピンコントロールとソフトフィーリングに定評のあるNEW『スリクソン Z-STAR』とゴルフグッズがセットになったボールギフト。 <strong>セット内容(価格:3000円+税)</strong> <ul> <li>ボール(プレミアムパッションイエロー)×2球、(ホワイト)×1球</li> <li>ウォッシュタオル(綿100%、約340× 360㎜)×1枚</li> <li>マーカー×2個</li> <li>ソックス×1足</li> <li>ウッドティ×3本</li> </ul> その他、下記ギフトセットも用意している。 <ul> <li>1000円+税のセット(ボール1球、タオル、ウッドティ)</li> <li>2000円+税のセット(ボール2球、タオル、ウッドティ、マーカー)</li> </ul> <h3>『ゼクシオ スーパーソフトX』ボールギフト</h3> <img src="https://www.gew.co.jp/news/wp-content/uploads/sites/5/2017/06/170608dunlop-gift_super-soft.jpg" alt="『ゼクシオ スーパーソフトX』ボールギフト" width="788" height="525" class="size-full wp-image-28384" /> 『ゼクシオ スーパーソフトX』ボールギフト 全番手でソフトフィーリングを体感できるゴルフボールがセットになったボールギフト。さわやかなブルーのタオルやボールが載せやすいスウィングヘッドティなどをセットにしたボールギフトは男女問わずおススメだ。 <strong>セット内容(価格:5000円+税)</strong> <ul> <li>ボール(ホワイト)×5球</li> <li>ウォッシュタオル(綿100%、約340× 360㎜)×1枚</li> <li>ラウンドトートバッグ(ポリエステル・約L250× 360㎜)×1個</li> <li>クリップ×1個</li> <li>マーカー×1個</li> <li>スウィングヘッドティ×2本</li> </ul> その他、下記ギフトセットも用意している。 <ul> <li>1000円+税のセット(ボール1球、タオル)</li> <li>2000円+税のセット(ボール2球、タオル、マーカー、スウィングヘッドティ)</li> <li>3000円+税のセット(ボール3球、タオル、マーカー、スウィングヘッドティ、ボールポーチ)</li> </ul> <h3>『ゼクシオ プレミアム』ボールギフト</h3> <img src="https://www.gew.co.jp/news/wp-content/uploads/sites/5/2017/06/170608dunlop-gift_xxio-premium.jpg" alt="『ゼクシオ プレミアム』ボールギフト" width="788" height="525" class="size-full wp-image-28386" /> 『ゼクシオ プレミアム』ボールギフト ソフトな打感で大きく飛ぶと人気のボールがセットになった高級感のあるボールギフト。高級感のあるロイヤルゴールドカラーのボールに上質な素材を使用した国産タオルをセットにしたもの。 <strong>セット内容(価格:5000円+税)</strong> <ul> <li>ボール(ロイヤルゴールド)×5球</li> <li>フェイスタオル(綿100%、約340×800㎜)×1枚</li> <li>クリップ×1個</li> <li>マーカー×1個</li> <li>スウィングヘッドティ×2本</li> </ul> その他、下記ギフトセットも用意している。 <ul> <li>2000円+税のセット(ボール2球、タオル、マーカー、スウィングヘッドティ)</li> <li>3000円+税のセット(ボール3球、タオル、マーカー、クリップ、スウィングヘッドティ)</li> </ul> 父の日に日頃の感謝の気持ちを、プレゼントともにいかが?
    (公開)2017年06月09日
    ダンロップスポーツが昨年12月に発売した『ゼクシオ ナイン』のウッド・アイアンが、発売から2016年3月まで4ヶ月連続で販売金額シェアトップ(矢野経済研究所調べ)を達成した。 『ゼクシオ ナイン』は、いつも通りのスイングでもヘッド軌道が変わり、ヘッドスピードが上がるクラブとして注目されている。その効果を各地の試打会や練習場、ラウンドでのレンタルサービス「宅配試打キャンペーン」で実際にゴルファーが体感したことが販売促進につながっているという。 また、レギュラーモデルだけではなく、今作から加わった重い重量帯の『Miyazaki Model』のドライバーが、従来のゼクシオユーザー層ではなかったゴルファーからも関心を持たれ、『ゼクシオ ナイン』シリーズ全体の売上に貢献しているという。
    (公開)2016年04月21日
    ダンロップスポーツは12月12日より、「ゼクシオ」ゴルフクラブの9代目となる「ゼクシオナインレディス」シリーズを発売する。 ラインアップはドライバー(8万8000円)、FW(#3、#4、#5、#7、#9/各5万5000円)、UT(U4、U5、U6、U7/各3万8000円)、アイアン5本セット(#7~9、PW、SW/12万円)、アイアン単品(#5、#6、AW/各2万4000円)。 同シリーズは、メンズクラブ同様、クラブがコックの解放を抑えることで、ヘッド軌道が変わるという新たな技術を基に開発。その上で、女性専用の設計が施されている。 女性ゴルファーのパワーを最大限に引き出す重心位置やヘッド形状の設計により、ドライバー(ロフト12・5度、Lシャフト)で、前モデルを4・1ヤード上回っているほか、他のクラブでも前作を超える飛びを実現しているそう。(同社計測データによる) またレディスゴルファーのニーズに応え、ロングアイアンが苦手なユーザー向けに、今回UTの7番を新たにラインアップに加える。 デザイン面では、女性ゴルファーが楽しくゴルフができるよう、シンプルで飽きのこないデザインが特徴。シックなネイビーに明るいブルーをアクセントにしたクラウンや、女性らしさを表現した曲線的なフォルム、シンプルで繊細なドット柄のシャフトデザインなど、随所でそのこだわりを表現する。さらにソール部分のバッジにはアクセントとなるピンクが採用されており、幅広い女性の支持を得られるデザインと言えそうだ。 また前作で自分だけのコーディネイトが楽しめると好評だった「カラーカスタム」には、上品で落ち着いたテイストのボルドーをラインアップ。ヘッド・バッジ・シャフト・グリップの各部位をカスタムすることができる。 10月5日に行われた発表会では、第2部で女性記者のみを集めたレディス製品説明会を実施。会場には古閑美保プロも参加し、参加者の質問に答えた。また古閑プロは、実際にレディス製品を試打した際の印象を次のように述べている。 「軽いしシャフトも柔らかいのですが、意外にしっかりしているなという印象を受けました。初心者の方はもちろん、幅広い層に使っていただけると思います」――。 シャフトスペックもL、A、Rの3種類を用意するなどレディス製品にも力を入れている同社。現在は全体の15%ほどがレディス製品とのことだが、今後はレディス製品で売上の20%を目指していくとのこと。
    (公開)2015年10月13日
    12月5日、いよいよ『XXIO9』が発売される。2000年のデビュー以来、累積1600万本超の販売実績を誇るトップブランドだけに、年末商戦の大きな目玉になることは間違いない。 ただ、販売環境は刻々と変化している。国内市場の縮小、ゴルファーの高齢化など前作のデビュー時とは様相が大きく異なる。この変化に国内最大の巨人がどう対応していくのか。木滑和生社長に真意を問うてみた。 <iframe src="https://www.youtube.com/embed/vkltM8ZCV3A?rel=0" width="788" height="433" frameborder="0" allowfullscreen="allowfullscreen"></iframe>
    (公開)2015年10月09日
    ダンロップスポーツは本日、都内ホテルで同社基幹ブランド『ゼクシオシリーズ』の9代目となる『ゼクシオ ナイン』を発表した。国内市場では16年間にわたりトップを張っているモデルの発表ということもあり、発表会場は開始時間(午後1時)の30分前にはほぼ記者席が埋まるほど。150名以上の記者が発散する熱気が場内を包み込んだ。 会場の照明が落とされ、いよいよオープニング。大音響とともに画面に映し出された木滑和生社長が、初代ゼクシオのドライバーをヒット、「当時は、こんなに小さかったのですね」と感慨深げに語り、改めて進化し続ける『ゼクシオ』を印象付けた。 満を持して発表された『ゼクシオ ナイン』の発売日は2015年12月5日(レディスは同12月12日)で、気になるラインアップはドライバー(各1本8万8000円+税)、フェアウェイウッド(#3、4、5、7、9、各1本5万5000円+税)、ユーティリティ(U3+、U3、U4、U5、U6、各1本3万8000円+税)、アイアン(#5~9、PW、AW、SWのスチールシャフト(NSプロ890GH DST for XXIO)装着8本セットが15万2000円+税、MP900カーボンシャフト装着の同セットが19万2000円+税など)、そしてレディスクラブ(後日、当サイトで詳細を発表)、パターとなる。 以上がレギュラーモデルだが、今回は、"よりしっかりとした振り心地のゼクシオを求めるゴルファー"に向けて、『ゼクシオ ナイン Miyazaki Model』のドライバー(各1本8万8000円+税)、フェアウェイウッド(#3、4、5、7、9、各1本5万5000円+税)、ユーティリティ(U3+、U3、U4、U5、U6、各1本3万8000円+税)のメタルウッドのカテゴリーに厚みを持たせ、今後2年間で総計210万本の販売目標を掲げる。 『ゼクシオ ナイン』は従来の『ゼクシオシリーズ』同様、「飛距離」、「爽快感」、「打ちやすさ」とブランドを象徴するコンセプトに変更はないが、機能性の進化を表現する言葉として打ち出すのが、「ヘッド軌道が変わる→ヘッドスピードが上がる→飛びが一新する」というもの。 ここで気になるのが、「ヘッド軌道が変わる」という点。同社によれば、スイングのトップからダウンスイングのポイントで、クラブがコックの解放を抑える(いわゆるタメができる)ことで自然とヘッド軌道が内側、言い換えれば身体の近くを通りやすくなる。その結果、スイングの回転半径が小さくなり、腕を振るスピードが速くなる。それがスイングスピードのアップ→ヘッドスピードのアップとつながり飛距離を増大させるという理論だ。 この新機軸を支えたのが、新シャフトとゼクシオ史上最も重いヘッドとのマッチングになるが、特にシャフトのさらなる軽量化と手元重心化が大きく貢献しているという。このシャフトテクノロジーにヘッドの技術進化(ボールスピードアップテクノロジー)とさらなる高打ち出し、低スピンを実現したという「ゼクシオテクノロジー」の三位一体により、前作よりもドライバーで+5.5ヤード、フェアウェイウッドで+4.9ヤード、ユーティリティで+3.2ヤード、そしてアイアンで+1.2ヤードの飛距離アップを達成したとのこと。 今回の発表会には、中嶋常幸プロ、山下和宏プロ、横峯さくらプロ、そして古閑美保プロが出席したが、4名ともすでにテストは終了、それぞれ使用感を披露した。まずは中嶋プロだが、「簡単にタメができてヘッドが走りますね。クラブの規制が厳しい中、開発で大事な要素がヘッドとシャフトのマッチングになっていますが、そういった意味で『ゼクシオ ナイン』の完成度は高い。昔のクラブは100%で打ったら100%の答えが返ってきましたが、このモデルは100%で打ったら120%返ってくる。やっぱり『ゼクシオ』は期待を裏切りませんね」と新クラブなら若手と飛距離で勝負できるといえば、古閑プロは「実は、現役の時よりもヘッドスピードが上がりました。体力・技術は落ちているのに...?シャフトが変わるとこんなにも性能が違うのかと実感しました」と驚きを隠さなかったが、それを聞いた中嶋プロが、「現役復帰しちゃえばっ!」と突っ込む場面も見られた。 さらに、山下プロ、横峯プロも『ゼクシオ ナイン』には手応えを感じていたが、山下プロは、「重めの『Miyazaki Model』を試しましたが、ボールも上がりやすくて楽。アマチュアのハードヒッターでも『ゼクシオ』を試すいい機会になりそうです」と『Miyazaki Model』に言及した一方、横峯プロは「世界のツアーを転戦していると天候や芝の違いもありますが、『ゼクシオ』ならどこでも戦えます」と厳しい条件でも『ゼクシオ』が頼りになると笑顔を見せた。 プロにもアマチュアにも力強い武器になりそうな『ゼクシオ ナイン』。今まで全世界で1600万本強を売り上げた実績は、正にブランドへの信頼感を表すものだが、『ゼクシオ ナイン』がその積み上げられた歴史を継承すべく、新たな一歩を踏み出した。 なお、動画は2015年10月5日の発表会の模様を収録したもの。 <iframe width="788" height="433" src="https://www.youtube.com/embed/Sqm7FDlUIPc?rel=0" frameborder="0" allow="autoplay; encrypted-media" allowfullscreen></iframe>
    (公開)2015年10月05日
    本間ゴルフは国内男子ツアーの新規大会「本間ツアーワールドカップ」(10月8~11日、石岡GC、茨城県)をアコーディア・ゴルフと共催で行うが、本戦への出場権を争う予選会のアマチュア出場枠を30名まで拡大。 その結果アマ3名、プロ10名が本戦に進めるもので、大会を熱意系の囲い込みに活用する。 アマ予選会を全国4地区(北海道、東日本、西日本、九州・中四国)で行い、ゴルフ専門誌を中心とした出版社主催のアマ競技にも出場権を与えている。 「『ツアーワールド』のブランドミッションは、熱意系の声に応え続けること――。トーナメントでのプレーの可能性を高めることで、真摯にゴルフと向き合い、モチベーション向上にもつながると考えています」(西谷浩司社長) ところで、予選会におけるアマの出場枠は全体の10%以内、つまり70名なら7名しか認められていなかった。一連のアマ枠拡大は、ホンマの熱意に日本ゴルフツアー機構が譲歩した格好だ。 7月21日に開催された東日本大会(習志野CCキングクイーン、千葉県)には高校生から60代まで幅広い層が参加。74で3位入賞、マンデー出場を決めた神奈川大学ゴルフ部の榎本翔太選手(19、画像右)が次のように話す。 「本選出場を機に攻略法や気持ちの切り替え方をプロから学び、自分のレベルを高めたいです。試合だからこそ、培えると思うんです」 それはともかく、伊藤康樹常務によれば同予選会における『ツアーワールド』の使用率は、 「3割を超えました。49名のアマに使用クラブを調べて明らかになったのです。特にTWウエッジの愛用者が多く、我々も驚いているんですよ。『VIZARD』シャフトもオレンジやパープルなどゴルファーが個性に合わせて選んでいる。その様子が見られたことも収穫でしょう」 実際、『TW727』シリーズは前作比で187%(本数ベース)の売れ行きと好調だ。同社は今後、トーナメントの開催に合わせて販促強化を打ち出すほか、大阪にフィッティングセンターを開業。全直営42店舗にエプソンの測定器「Mトレーサー」を導入するなど矢継ぎ早の施策を打つ。 年末には新ブランドの投入も決定。これはズバリ『ゼクシオ』対抗を掲げるもので、ゼビオ専用のPB商材だった『LB』シリーズもこちらへ統合されるもよう。ホンマが、熱い。
    (公開)2015年08月27日
    ダンロップスポーツは2015年2月10日、2014年12月期(1-12月)の決算説明会を都内展示ホールで開催した。同社によれば、同期の売上高は前期比6%増の709億円だったが、営業利益は25%減の21億円、経常利益は2%減の31億円、そして純利益は26%減の11億円と増収減益となった。 同社は増収減益の要因として、「ゴルフクラブ微減」、「ゴルフボール減」、「ゴルフ用品増」、 「テニス増」、「ウェルネス増」を挙げる一方、地域別では「日本増」、「アジア増」、「欧州増」、「北米減」としている。 売上高は3期連続増収を果たしたものの、損益は円安の影響で厳しくなった。今後は海外業務におけるコストの削減や海外での販売比率の向上、そして国内販売価格の引き上げも検討材料に入れながら、為替に強い企業体質の強化を図っていくという。 また、同社は2015年の事業方針も同時に発表、売上高を前期比11%増の790億円と過去最高を見込むとともに、円安の影響を増販や原価改善でカバーしていくという。 2015年の事業方針のトピックスを挙げるなら、国内ゴルフクラブの販売計画と海外のゴルフクラブ拡販となるだろう。 まず前者についてだが、これは前年比7億円増を見込む。全体的な市況は年末から年明けにかけてショップが仕入れを減らしたこともあり、メーカー出荷は鈍化している。だが、店舗在庫は減りつつあり、メーカーの出荷額は今後伸びると予想する。さらに、年末には『ゼクシオ』がモデルチェンジする。これもプラス材料と見ているのだ。 一方、海外のゴルフクラブ拡販は、昨年から強化する『ゼクシオ』と『スリクソン』をさらに広げる方針だ。『ゼクシオ』の拡販は、欧州・アジアは1~3倍の売上増を見込むが、世界最大の北米は32.7倍と大幅増を計画。「現状、北米の『ゼクシオ』の取扱店舗は90カ所程度です。当初はアジア系ゴルファーを中心に販売してきましたが、最近は白人ゴルファーの需要も伸びています。『ゼクシオ』のように値崩れしない商材を欲するショップも増えているので、このニーズにミートさせながら販路を拡大していきます」(野尻恭社長) また、『スリクソン』は、日本では展開しないアベレージモデルの今期投入も検討している。 「日本ではプロ・上級者用というイメージで棲み分けていますが、海外は市場性が異なります。『スリクソン』のクラブをアベレージ層に広げられる手応えはあるので、ここにボリュームを求めていくことを考えています」(野尻氏) PGAツアーの露出度アップもあり、ここ数年、『スリクソン』のブランド認知度は飛躍的に向上している。この上げ潮ムードに乗って、アベレージ層、米で言えば「エンジョイゴルファー」へ売り込みをかけていく。ただ、日本ほどゴルファーの腕前や趣向で市場がセグメントされていない北米向けの戦略としては、あまり前例がない。国土が広い北米に対して、ナショナルキャンペーンを張るのが大手メーカーの常套手段となるが、これを踏襲するのか、それとも欧州大陸で実績を積み上げている局地展開で面を広げていくのか。 いずれにしろ、為替に強い企業体質を作るには、北米のクラブ販売比率を上げるのが必然なだけに、この大いなる挑戦はダンロップスポーツの正念場とも言い換えることができる。
    (公開)2015年02月12日
    「国内のゴルフ用品市場は、昨年12月に投入した新製品の投入効果や3月の消費税率引き上げに伴う駆け込み需要もありましたが、2月の降雪や税率引き上げ後の市場低迷の長期化などにより、前年同期とほぼ同水準になりました」(ダンロップスポーツ) 地域別では、日本は前期比2億円増の195億円と微増だったが、世界第1位の北米市場が11億円減の40億円と奮わず、全体の足を引っ張った格好だ。「北米は悪天候もあり店頭の在庫調整が進まず、大手メーカーを中心にディスカウントが横行しています。当社は価格維持に努めましたが、全体的にはマイナスの影響を受けてしまいました」(野尻恭社長)一方、新興のアジアは、『ゼクシオ8』が好調で売上高は前期比7億円増の56億円を達成、勢いを持続する。 上期の製品別売上高は、クラブが前期比横ばいの165億円だったが、ボールが2%減の70億円と減収。ボールがマイナスとなったのは低価格化が最大の要因だが、同社は通年でもこの傾向は続くと見ており、前期比2億円程度のマイナスを想定している。 2014年通期の事業方針は「上期のマイナスを下期で挽回」――。内容的には、現行品の『ゼクシオ8』の増販、クラブの新製品(スリクソン NEW Z、クリーブランドウエッジ)の販売強化で、期初の計画通り、売上高675億円(前期比9億円増)、営業利益32億円(同4億円増)の増収増益を目指す。 地域別では、日本は前期比1億円増の437億円とほぼ横ばいを計画。上期に苦戦した北米は、クラブの増販で前期比5億円減の78億円を想定する。また、アジアは『ゼクシオ人気』が高い韓国・中国は引き続き『ゼクシオ』を軸に事業展開を図っていくが、USPGAの影響が強い東南アジアは9月に発売する『スリクソン』の訴求を強めていく。地域別に販促強化品目を変更する新たなグローバル戦略への取り組みも積極的だ。
    (公開)2014年08月08日
    午前中は練習場でのレッスンとマナーの説明、午後はラウンドレッスンを実施した。関東では親子スクランブル競技を行ったが、「初めての経験でしたがとても楽しかった。子供に助けられたホールも多々あり、自分では出したことのないスコアまで出て良かった」とは参加した親の弁。 子供といっしょに有意義な時間を過ごせたとのこと。企画は成功で、次につながる結果を得たようだ。 同スクールでは、熟練のダンロップゴルフスクール所属の日本プロゴルフ協会公認ティーチングプロが、コース内で実践練習をサポート。子供たちも練習場では味わえないバンカーやグリーンなどの実践を体験し、「先生がとても丁寧に教えてくれたので、午後の実践がうまくできた」と満足の声があった。 ダンロップスポーツマーケティングでは、「今後もジュニア育成や親子で楽しめるイベントを引き続き行い、ゴルフの楽しさ、魅力を伝えていきます」 リーディングカンパニーの市場活性化策が着実に実を結び始めている。なお、次回は2014年の夏休みに関西・中部・関東での開催を予定。
    (公開)2014年05月05日