ブリヂストンスポーツは『TOUR B JGR』のボールを2年振りにリニューアルして発売した。今作はコアが進化しているが、外観からは分かりにくいのも事実。
そこで常住充隆プロが同ボールを徹底試打。前作との3球対決で性能の変化を検証した。
【動画】新旧『TOUR B JGR』ボールを常住充隆プロが打ち比べ!
まずは『TOUR B JGR』ボールの試打インプレッションを動画で観てもらいたい。常住プロとGEW記者が前作との3球打ち比べを実験してみた。結果はどうなったのだろうか?
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<h2>ドライバーで新『TOUR B JGR』を試打</h2>
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<span style="font-weight: bold; color: #1c4ca0;"><strong>常住</strong></span>
早速ドライバーで打ってみましたが、まずスピン量が2010回転と低スピンになったのには驚きました。というのも、一般的にフェードボールはスピン量が若干増える傾向にあります。
私の普段のスピン量(2500回転前後)にフェードボールを加味すると、2500回転を超えてくると思ったのですが、理想的なスピン量に収まったことには正直驚いています。
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実際のコースでアゲインストの場合、どれだけスピン量を抑えられるかが飛ばしのポイントになってくるのですが、これくらいのスピンに収まればフェードで攻めても風に負けず飛距離も落ちません。普段からこのくらいのスピンで打ちたいと思ってしまうくらい理想的です。
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今作は一応ディスタンス系ボールのカテゴリーになると思うのですが、一般的なそれと比べて打感が柔らかい。しかし柔らかいということは、ボールが潰れているということになるので、自分の中では飛距離というよりもスピンで球をコントロールする感覚になるのですが、意外にも初速感を体感できます。
感覚としてはフェースがボールを受け止める一瞬の間があった後に、瞬間的に「ドーン」とボールが飛んでいくイメージです。打感も初速も通常のディスタンス系ボールとは全く異なる感じです。
<h2>アイアンで新『TOUR B JGR』を試打</h2>
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<span style="font-weight: bold; color: #1c4ca0;"><strong>常住</strong></span>
次に7番アイアンで試打しましたが、データを見ると初速50.6m/sと、やはり初速がすごく速いですね。ただ一方で、アイアンショットの際のスピン量に関しては懐疑的だったのですが、実際のデータを見ると、5680回転とそこまで低スピンじゃない。それに着地角も42.9度なので十分高さで止められる弾道になっています。
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近年のストロングロフト化したアイアンで打つと、スピン量が4000回転前半になることも多く、低スピン過ぎて止まらないのですが、今作は、飛距離も出てスピン量も適度に出るボールに仕上がっている。そんな懸念も払拭してくれそうです。
<h2>新旧『TOUR B JGR』ドライバー3球対決</h2>
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<span style="font-weight: bold; color: #1c4ca0;"><strong>常住</strong></span>
では実験として、新旧の『TOUR B JGR』ボールをドライバーで3球ずつ打って比較をしてみました。
打ち比べてみて改めて感じたのが新作ボールの初速感です。旧作はボールがフェースに乗りながら、そのまま飛んでいくような感覚だったのですが、今作は一度「グッ」とフェースの上でパワーを溜めたボールが一気に爆発して飛んでいくのを体感できます。
実際に3球の分布図を見ても新作の方が平均して飛んでいることが見て取れます。飛距離以上に驚いたのがやはり低スピン性能で、全体的に2000回転前半に落ち着いていたのは驚きです。
<img src="https://cms-backend-gew.com/wp-content/uploads/2023/10/1732be879da6d88abfe0e9e2fd2c88cf.jpg" alt="TOUR B JGR 2023 ボール" width="788" height="525" class="size-full wp-image-79093" /> 大矢記者3球比較
今回はGEW大矢記者にも3球比較をしてもらいましたが、分布図からもやはり新作の方が飛距離が出て、着弾点も安定しています。
それと大矢記者はフェースを開きながらインパクトするという典型的なアベレージゴルファーで、スピン量も多い上に数値にバラツキがあります。実際に旧作で打つと3000~4000回転の間で乱高下していましたが、新作に関しては3000回転前半で安定していました。
アベレージゴルファーは一発の飛びはあっても、平均飛距離がなかなか出ないのは、実はスピン量がバラバラなことが原因です。さらにアマチュアは1ラウンドで違うメーカーのボールを使ってしまうこともあるので余計に安定しない。そういう方にこそ今作を1ラウンド通して使ってほしい。
今作は私のようなHS40m/s後半~50m/sくらいのゴルファーはもちろん、HS40m/s前後のアベレージゴルファーまで幅広い層に合うボールだと思います。ボール一つで違いが出るということを私も改めて実感しました。