同氏はドラコンプロとしても有名で、過去、日本選手権で3位の成績を収めたこともある実力者。なんと、自己最高の公式記録は384ヤードだという。現在、プロコーチとしても活躍中で、ツアープロやジュニアゴルファーのレッスンも実施。飛ばしに関する著書も多数だ。同製品の開発にあたり、吉田氏は次のようにコメント。
「これまで飛ばしのスペシャリストとして、クラブには自分のこだわりを追求してきました。しかし、形状、打感、操作性など、いくつかの要素に満足することはあっても、私のこだわりをすべて満たしてくれるクラブに出会うことはありませんでした。自分自身が満足できるクラブが作りたい。そんな想いから『グランディスタ』は誕生しました」
同モデルは、膨大なゴルフクラブの分析データとプレーヤーとして実際の現場での経験を基に、クラブヘッドの重心位置を追求。構造や形状、素材、細部のマスキングに至るまで、そのすべてをイチから吟味し、徹底的に研究したという。そんな吉田氏が理想とするクラブとは?
「私が理想とするクラブは、ずばり『思いっきり振って曲がらないクラブ』です。一見単純に聞こえるかも知れませんが、これがとても重要なんです。というのもヘッドの形状、見え方、すわり、重心位置・距離など、クラブを構成するそれらすべての要素のどれか一つ、いや、ほんの些細なことでも不安な部分があれば、思いっきりスイングすることはできません。特に試合では、緊張する場面が数多く存在します。その緊張した場面で完璧に信用できるクラブは、メンタルに悪影響を及ぼさない。絶対的な武器になりうるということです。ですから、『グランディスタ』は私が考える理想のクラブ。『世界で一番飛ぶクラブを作りたい』という、私のこだわりがカタチになりました。ぜひ実感してください!」
同ヘッドのフェース素材は、かつて高反発ドライバーに採用された大同特殊鋼のβチタン合金「DAT55G」を採用(グランディスタはルール適合品)。ボディに「Ti‐6AI‐4Vチタン」、クラウン部にカーボン素材を採用した複合構造により、大きく飛んで曲がりにくく、しかも操作性も兼ね備えたモデルに仕上がったという。
また、ウエイト交換(2、4、6、8、10g)を容易にするロールバーを2ヶ所ソール部に配置。レーシングカーを思わせる雰囲気は、ゴルファーのアスリート魂をかきたて、さらなる飛ばしの領域へと導いてくれるだろう。と、ここまでの説明を聞くと「上級者や競技ゴルファーしか使えないんじゃ?」というムキも多いはず。
「いや、そうではありません。構えた感じは完全スクエアのプロ・上級者モデル。いわゆるプロゴルファー目線からみて良いカオつきですが、打ってみると非常にやさしいモデルなんです。例えるなら『狼の皮をかぶった羊』といったところ。対象ゴルファーは、アベレージから中級ゴルファーです」(吉田氏)
ヘッドサイズは460cm3、ロフトは9度、10度の2モデルを用意。価格はヘッド単体で本体価格6万円。現在、工房を中心に全国約20店舗で展開中。将来的には取扱い100店舗ぐらいまで増やしていきたいという。5月の発売開始からわずか2か月間で、すでに初回ロットは完売。巷で話題沸騰中の同製品。今後も要注目の商材になりそうだ。
ちなみに、『グランディスタ』は、イタリア語の「Grande(大きな)」、「Distanza(飛距離)」、「ista(~する人・専門家)」を組み合わせた造語。つまり、大きな飛距離の専門家「飛ばし屋」を意味している。
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