<h2>CRAZYの原点たる聖地</h2>
際立つのは奇抜なデザインと飛びへの拘りだけではない。フルレングス高弾性シャフトの先駆者としてCRAZYにはそれを成す聖地がある。東京足立区の東京工場の存在だ。
近年、地クラブ・工房ビジネスが台頭し、少量付加価値商材が注目され、それに呼応するようにシャフトブランドも雨後の筍のように生まれている。しかし、その多くがシャフトを自社で製造せず、製造拠点を有する企業にOEM生産を依頼しているのをご存知だろうか。
翻って、自社工場を有するニューアート・スポーツの東京工場には、少数精鋭の匠の技を持つ職人たちが、粛々とシャフト製造に勤しんでいる。1本約40kgのカーボンシートロール。素材から仕入れ、そのカーボンシートをシャフトの設計によって裁断していく。ただ、カーボンシートには、製造元による「不良部分」が表記されている箇所もある。
さらに独自のチェックでクレイジーは「使用に見合わない部分」を捨てる。なぜなら、
「僅かな不良でも、製品精度が低下するのは目に見えており、厳密な素材選定が高品質なシャフトを製造する絶対条件です」
こう話すのは製造部の並木嘉明工場長だ。
もちろん、素材の管理も徹底している。専用の保管庫を2台用意し、素材メーカー推奨の温度で管理。生ものといわれる素材の鮮度にも拘っている。
シートの裁断は自動制御されたオートカッターで行われ、予めコンピューターにインプットされたパターンに一枚一枚裁断していく。
シャフトを成形する際の芯金は30種類以上で、カーボンシートは25種類以上。そのパズルのような組み合わせが、クレイジーの豊富なラインアップを生み出している。
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<h2>高弾性シートをフルレングスで採用するための知恵と努力</h2>
高弾性カーボンシートをフルレングスでシャフトに採用するには、様々な障害が生じる。材料費が高く、その素材特性から加工には技術を要するのだ。
「手巻き台の表面温度にも配慮しています」
と語るのは、先出の並木工場長。
その製造工程での配慮は、巻き付けの最終工程でのローリング機でも垣間見れるが、
「高弾性シートをフルレングスで巻く際には、ロールのスピード、高さ、そして圧力の微調整が肝になりますね」
その圧力の微調整は、ゴムマットによるもので、試行錯誤の結果として、シャフトの種類別の高さや角度を決めている。そして、焼き入れ工程でも釜の温度と温度の上昇時間、全体の焼き入れ時間にも配慮しながらシートを硬化させていく。
そこからがクレイジーの神髄でもある。まず、重量を量り、研磨量を一本一本確認した後、第一研磨作業となる。その後、チップ径を研磨で8・5Φに合わせ、同時に4方向のフレックス、振動数を合わせていくが、
「この時点でシャフトのヨレを必ず職人の手で扱ぎながら確認します。厳格な検査基準に満たない場合には、性能に差が生じ、塗装工程にも進めることができません」
この作業を三度も繰り返すというから脱帽である。
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<h2>豊富な資金で攻めの体制</h2>
そのクレイジーの体制を支えるのが、ジャスダック上場の株式会社NEW ART HOLDINGSで、クレイジー(現:ニューアート・スポーツ)は2015年6月にその100%子会社となった。豊富な資金的背景によって、素材の仕入れやヘッド、キャディバッグなどのゴルフアクセサリーの製造など、関係各所と潤滑で安心できるビジネスが行える。さらに今春、銀座へ直営店をオープンする勢いだ。
「高弾性カーボンシートをフルレングスで使用して、シャフトが作れるのか?」
そんな問いは、クレイジーにとって愚問でしかない。高弾性カーボンシート、厳格な検査基準、そして多彩なラインアップ。さらに全力のバックアップ体制――。それが、デザインだけでもなく、異彩なる世界観でもない、クレイジーの真骨頂だといえるだろう。
<h2>ドライバーからパターまで80tで纏った『CRAZY DEAD』</h2>
その長年にわたる高弾性カーボンシャフトの構造のノウハウを基軸に研究、開発しこのほど完成に漕ぎつけたのがこれから紹介する『CRAZY DEAD』シリーズ。さらなる飛距離とヘッドスピードアップを追求し、プロやトップアマのテストを重ねながら新設計と職人の技術を集約したシャフトになる。80tフルレングス積層シャフトをドライバーからパターまでフルラインアップで展開する。
■CRAZY DEAD DRIVER
トップアマを唸らせたCB-80の圧倒的な飛距離性能とDNAをそのままに、新たな試みとして芯金設計から変更。クレイジーを知る者なら80LSの軽量版と言えばピンとくる人も多いと思われる、絶妙な粘り感でタイミングが取りやすく、従来よりレベルアップしたしなり戻りのスピードでボールへのエネルギー伝達を最高レベルで高め、高弾性80tカーボンシャフトが生み出す極限までの疾走感を感じられるドライバーシャフトが誕生した。
重量帯は60g台前半でR~XXの計6種類を用意。価格:10万円
■CRAZY DEAD FW
重厚なインパクト感、強い弾道を可能にしたハリ感としなり戻りの速さでシャープに振れ、当たりが分厚く、ミート率が上がる80tカーボン使用のFW専用シャフト。
60g台(5フレックス)、70g台(4フレックス)を用意。価格:4万8000円
■CRAZY DEAD UT
スコアメイクに重要な距離の正確性をアップする為に中間部の剛性の改良を重ね、重心位置の最適化を図った。80tのハリと粘りでタイミングが取りやすく、コントロールしやすいハイブリッド専用シャフト。
70g台(3フレックス)と90g台(同)がある。価格:4万円
■CRAZY DEAD IRON
アイアンシャフトは弾道コントロールと番手ごとに求められる性能を発揮できるように番手別設計を採用。80t特有のハリと粘りで優しく打てる、当たりが分厚く当たり負けせず、しっかり運んでくれる番手別設計により、全番手同じフィーリングでスイング出来るシャフトに仕上がっている。
重量帯は50g、80g、100gをラインアップ。ワンフレックス展開で、番手ズラしでのアッセンブルも可能。
価格:#4~PW、各1本3万8000円
■CRAZY DEAD PUTTER
細かいフィーリングを求めるパターに初めて80tフルレングスを採用。スチール部分とのハイブリッド構造により、ソフトな打感、安定したボールの転がりを実現。距離感を出しやすく、唯一無二の感触とヘッドの挙動が安定しやすいシャフト。
重量、硬さ、打感を追求した結果、80tシートで改良を重ねついに完成。中尺、長尺までラインアップすることにより、グリーン上のストレス軽減を実現するクレイジーの初代パターシャフト。
価格:スタンダード3万円、中尺:4万円、長尺:5万円
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<h2>CRAZYブランドのカスタムへッドも続々</h2>
CRAZY DEADのカスタムヘッドも一挙投入する。
■CRZ‐445 DRIVER
CRAZYが独自開発したドライバー用ヘッド(ヘッド体積438㎤)。ピラミッド構造を用い、カーボンクラウンの性質を最大限に活かし重心位置もフェース前方のクレイジーなポジションに設定。これにより低スピン&強弾道を実現する仕組み。さらに3つのウエイトシステムとスリーブ式調整機能も併せ持つ。スリーブ採用により、理想的な球筋、弾道を実現するだけでなく、その日の体調&コースレイアウトに合わせたシャフト選びを可能にする。ロフト角:9~11・5度、価格:7万円
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■CRAZY DEAD UT
クレイジーがこれまでも注力してきたフルチタンヘッドにUT用が初登場。チタン素材特有の打感のやわらかさに加え、深重心設計によりスピン量を多めに確保。やさしく球が上がる仕組みだ。
また、20度(#3)、23度(#4)、26度(#5)とややストロングロフトにしたことにより、球の吹き上がりを抑制し、飛ばしたい時に距離を稼げる設定になっている。さらに、好評発売中のFW同様、ソールにゲタを履かせることで低重心を実現。多少ダフったり、ラフでもソールが滑るため、やさしく振りぬけるという。価格:4万3000円
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■CRAZY DEAD IRON
クレイジー初のぶっ飛び系アイアンが誕生。フェース面にマレージング素材を採用し、弾きが良く初速がアップ。球がやさしく上がって、飛距離も稼げる理想のアイアンの登場だ。価格:2万5000円
■CRAZY DEAD WEDGE
ぶっ飛びアイアンの流れも考慮し48度からラインアップ。さらに52度、58度はトップブレードを厚くして、重心を高くすることにより新溝でも強烈なスピン性能を発揮する。58度はバンス角8度と12度を用意することで、ビギナーからツアープロまで幅広い層が使えるウエッジ。
形状はヒール側を落とすことで、フェースを開きやすく設計されているのも特筆すべき点だ。ただ遠くへ飛ばすだけでなく、スコアメイクを意識する人は必見。価格:2万3000円。
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CRAZY DEAD SHAFT&カスタムヘッドのお問い合わせは、ニューアート・スポーツへ。
TEL03-3566-9012
www.crazy-shaft.com