楽天は6月18日、同社会議室で20代を対象とする「楽ゴル」の記者発表を行い、同時に企画を開始した。
発表会の冒頭、楽天ゴルフ事業長の田中健一執行役員は、
「この企画にはゴルフ市場の活性化という目的があり、ゴルフ市場活性化委員会(GMAC)の後援のもと新サービスを開始する運びとなりました。今回の事業で収益は見込みません。大事なのは若年層を取り込む種蒔きで、市場が大きくなったときに収穫したいと思います」
若年市場の開拓はリクルートライフスタイルの「ゴルマジ!20」が先行したが、新たに大手企業がゴルフ市場の活性化に本腰を入れる。で、どんなサービスなのか? 簡単にいえば楽天が運営するゴルフ場予約サイト「楽天GORA」が、提携ゴルフ場の利用日に20~29歳の男女に対し、初心者向けプランやクーポンを提供するもの。
具体的には、①『楽ゴルプラン』:全国約120以上のゴルフ場で9ホール以下を割引料金または特典付きでプレー②『楽ゴルクーポン』:HPから登録すると毎月3000円相当のクーポンがもらえる③『楽ゴル練習場クーポン』:「LINEゴルフ」を「友だち」登録すると対象練習場で無料レッスンのクーポンがもらえる④『楽ゴル無料レンタルクラブ』:全国10コースを対象にクラブセットを無料レンタル――。 因みに、3000円相当のクーポンについては月間1人1回の制約があるが、月内の上限人数は設けていないという。このような賭けに踏み切った理由について、田中執行役員がこう話す。
「『楽天GORA』の収益は、大半がゴルフ場への送客手数料です。さらに、過去1年間の利用者は8割が30~50代で、我々のビジネスは若年需要が多いと見られがちですが、そうではないのです。ゴルフ場の利用者は4~5割が60代なので、将来のことを考えれば20代を取り込むことは絶対に必要です」
そこで昨年10月、楽天リサーチでインターネット調査をしたところ、過去1年間にゴルフを経験した20代は6・6%。年代別では最も少なかったが、未経験の20代でゴルフをしたいと考える割合は39・4%と、潜在需要が一気に跳ね上がることがわかった。
さらにゴルフへの障害は「お金」「ルール等がわからない」「教えてくれる人がいない」に集約され、これを解決するために「格安」「体験」「レンタル」を軸にしてサービス内容が組み立てられたという。
「ゴルマジ」に「楽ゴル」と大手企業が呉越同舟で乗り込んできたゴルフ市場。若者開拓に追い風となることは間違いない。
なお、『楽ゴル』公式サイトについてのURLは以下のとおり。
■<a href="http://gora.golf.rakuten.co.jp/doc/rakugol/">http://gora.golf.rakuten.co.jp/doc/rakugol/</a>