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    ハッシュタグ「片山晋呉」記事一覧

    「質問が全部終わるまでやります」――。 片山晋呉の「プロアマ問題」について、日本ゴルフツアー機構(JGTО)は6月27日に都内ホテルで謝罪会見を行った。実はこの日、JGTОは会場を3時間借りており、すべての質問が終わるまで対応する準備を整えていた。また、前日夕刻までは会見の生中継を「冒頭の10分程度」とする可能性もあったが、結果的には午後5時過ぎから7時までの約2時間、すべて中継可能とした。 これにより組織の透明性をアピールするほか、男子プロに事の重大性を認識させて「プロアマ改革」を一気に進めたい意図が伺える。その意味でエンドレスの「質疑応答」は、JGTОの覚悟を披歴する場となった。 34社98名の報道陣を前にJGTОは何を語ったのか。本誌の質問を中心に、質疑応答の模様を動画(4本)と解説記事を交えて掲載しよう。登壇者はJGTОの青木功会長、石川遼副会長(選手会長)、野村修也理事(中央大学法科大学院教授・弁護士)、佐々木孝悦事務局長、片山晋呉の5名。 なお、調査委員会メンバーの野村理事は、一方の当事者である招待客(A氏)についての質問を、会見に同席してないなどを理由に受け付けないことを付言した。 <h2>経緯はともかく「不愉快」が問題</h2> 本誌は、5月30日のプロアマ当日、A氏の叱責を受けた片山が、その場でどのような印象を受けたかについて質問した。また、JGTОが6月6日に青木会長名で「公式謝罪文」をリリースした翌日、石川副会長が選手会長名で同じく謝罪文を出したことについて、「選手会理事会」の合意を得たかについても聞いた。 仮に合意がなければ、石川選手会長の独断となり、のちに選手会内部で問題化する可能性もあるからだ。となれば、ファンサービスを率先する新会長の立場が弱まりかねず、改革の後退も懸念される。その点を明確にしたかったもの。 <iframe width="788" height="433" src="https://www.youtube.com/embed/BK3AYqPK2_I?rel=0" frameborder="0" allow="autoplay; encrypted-media" allowfullscreen></iframe> 次にフジテレビが次の3点を質問した。青木会長が片山に伝えた厳重注意の言葉、石川選手会長は問題発覚後、片山とどのような会話を交わしたか。また、A氏が途中でプレーをやめて帰ったときの「片山本人の心象」を尋ねている。これについて片山は「他の同伴プレーヤーと同様、どうしたんだろう」と、A氏の行動が理解できなかったと答えている。 <iframe width="788" height="433" src="https://www.youtube.com/embed/n_Q8ITyuafM?rel=0" frameborder="0" allow="autoplay; encrypted-media" allowfullscreen></iframe> 会見では上記のほかに、複数の質問が行われた。片山は今回の事態の「重み」を問われ、「トーナメントプロとして自粛を発表していることが一番の重みであり、裁定を受け入れたことが一番の気持ち」と話している。 JGTОは5月30日のプロアマ終了後、トーナメント規程15条に則り30万円の制裁金を科し、記者会見当日の夕刻に「厳重注意」をしているが、片山はこれを「素直に受け止めたい」と答える一方で、 「20年以上プロアマに出ているが、アマから苦言を呈されたことは一度もない」 と、今回も普段通りだったことを繰り返し述べた。これに対して野村理事は、高いホスピタリティが求められる現代において、片山にその認識がなかったこと、また、招待客から過去に苦言を呈されたことがなかったことについては、「ファン心理として片山に苦言を呈すことは難しく、そのことに甘えてきた」と反省を求めている。 <h2>森ビルへの配慮が謝罪を急がせた?</h2> 本誌は今回のケースについて、調査結果がまとまる前の「公式謝罪」(6月6日)は、スポンサーへの過度な配慮が理由ではないかと指摘してきた。未確認段階での謝罪は憶測を呼び、混乱に拍車を掛けた面も否めない。それでも敢えて踏み切った背景に、スポンサーへの強すぎる配慮が透けて見える。 スポーツイベントが多様化する現代、国民の「可処分時間」をゴルフに向けるのは至難の業だが、これを実現しなければ本質的な成長は難しい。そのためには過度なスポンサー依存から脱し「ファン優先主義」に舵を切る必要がある。 その一例に、2014年から始まった「ダンロップ・スリクソン福島オープン」がある。同大会は東日本大震災の復興支援を意図したものだが、一方では賞金総額5000万円(ツアー最低額)の「小規模大会」のモデルケースが期待された。このような大会が増えれば、男子プロとファンが交流する接点が増え、各地にゴルフ文化を根付かせる原動力になるからだ。当時JGTОの会長だった海老沢勝二氏は本誌の取材に対して、 「ほかにも希望があれば同額の大会を増やしたいし、数年以内にトータル30試合が目標です」 と語っていたが、現状、賞金総額1億円未満の大会は「福島オープン」と「関西オープン」(7000万円)の2試合のみ。「福島オープン」は県の「プロ会」が地元企業の協力を仰ぎ、チケット販売等に注力するなど地元密着型として成功している。大口スポンサー頼みとは一線を画し、「自立」の道を歩んでいるが、この路線を強化する施策は見えてこない。 男子ツアーの1試合当たり平均賞金額は1億4000万円で、女子ツアーの9800万円に比べ4割増し。2億円以上の大会も6試合ある。トーナメントの運営コストは賞金総額の4倍程度が一般的だから、「2億円大会」の冠スポンサーの負担額は8億円ほど。今回の「日本ゴルフツアー選手権」は1億5000万円で、負担額は6億円と推算できる。 JGTОにとって大型スポンサーは大事な存在だが、ここへの営業に集中すると地元密着の小規模大会に意識が向き難くなる。実際、第二、第三の「福島オープン」が登場する予定は今のところない。 その上で本誌は、「早すぎた」謝罪の背景には冠スポンサーである森ビルへの過剰な配慮があったのではないかと質問した。また、発覚から謝罪文をリリースするまでの1週間にどのような経緯があったのか。併せて過度なスポンサー依存から「自立」する方策も尋ねている。 <iframe width="788" height="433" src="https://www.youtube.com/embed/gvJ0YY6NIQs?rel=0" frameborder="0" allow="autoplay; encrypted-media" allowfullscreen></iframe> <h2>選手会の合意は得られた?</h2> 最後に石川選手会長に再度、質問した。片山は史上7人目の永久シード選手だけに、ツアーメンバーへの影響力は大きい。仮に重い処分が下されていたら、選手会とJGTОの間に溝が生じる不安もあった。この点に関する懸念と、会長名で6月7日に謝罪文をリリースしたことについての経緯、心情を併せて聞いた。 JGTОは賞金の3%をトップオフとして徴収、運営コストに充てることから「選手の稼ぎ」に依存する面が大きい。そのため選手の声が反映されやすい組織でもある。仮に選手間で「片山がここまで責められる問題ではない」「過剰反応ではないか」との空気が強まれば、早期に謝罪文を出した石川の勇み足と言われかねない。以下はこれに対する石川選手会長の回答だ。 <iframe width="788" height="433" src="https://www.youtube.com/embed/zIGO2V6VNzA?rel=0" frameborder="0" allow="autoplay; encrypted-media" allowfullscreen></iframe> 以上、記者会見のポイントを記事と動画で要約した。 片山晋呉は「今後のゴルフ人生の糧にしたい」と結んでいるが、これまで様々な振る舞いが問題視されてきただけに、今後、積極的にファンサービスに取り組めば他のプロの模範となることも期待できる。 また、別の視点で注目されるのは、この記者会見にJGTОが強い姿勢で臨んだことだ。広報部は「ほぼ時間無制限」の会見を設定し、片山の登壇も比較的早い段階で決めたなど、機構執行部の意向が反映された形。機構と選手の「綱引き」において、前者が主導権を握る事例となった。 残念だったのは、質疑応答に際してゴルフメディアからの質問がほとんどなかったことだ。大半は新聞、テレビ、通信社からの質問に終始して、ゴルフ界の視点で問題を探る「専門誌」ならではの姿勢が欠如していた。大手メディアが片山バッシングを強める中、総花的な批判ではなく、ゴルフメディア独自の見解を披露する絶好の機会だっただけに、消極的な姿勢は存在意義を問われかねない。 いずれにせよ、今回のケースは単なるゴシップではなく、男子ツアーやゴルフ界が抱える様々な問題点を浮き彫りにしている。これらを丁寧に洗い出して、解決する努力が求められる。 <a href="https://www.gew.co.jp/tag/%E7%89%87%E5%B1%B1%E6%99%8B%E5%91%89%E3%83%97%E3%83%AD%E3%82%A2%E3%83%9E%E5%95%8F%E9%A1%8C">片山晋呉プロアマ問題関連の記事はこちら</a>
    (公開)2018年06月29日
    5月30日に行われた「日本ゴルフツアー選手権森ビル杯」(宍戸ヒルズCC、茨城県)のプロアマ大会で、片山晋呉が同伴競技者に「不愉快な思い」をさせ、「プレーの続行を断念」した一連の「プロアマ問題」について6月27日、記者会見が開かれた。 <img src="https://www.gew.co.jp/wp-content/uploads/2018/06/180627_katayama4.jpg" alt="" width="788" height="525" class="alignnone size-full wp-image-45286" /> 会見は都内のホテルで、開始は17時頃という案内だったが、1時間以上前に到着するも既に会場の外には報道陣の列ができている。報道関係者は34社98名と注目の高さを伺わせた。 17時を少し過ぎた当たりに、報道陣のフラッシュを一斉に受けて、出席者が入場。JGTOの青木功会長以下、石川遼副会長兼ジャパンゴルフツアー選手会長、佐々木孝悦常務理事兼事務局長、野村修也理事、片山晋呉の5名。 <h2>青木功会長より冒頭挨拶</h2> まずは青木会長が冒頭で頭を下げた。 「2018年5月30日に開催されました日本プロゴルフツアー選手権のプロアマ大会におきまして、参加されたご招待者様が片山晋呉プロの対応に関し不愉快な思いをされ、プレーの続行を断念したという事態が起きました。まずはこの招待者及び本大会に関わった全ての方々に対し、改めてお詫び申し上げます」 約5秒間頭を下げ、続けて日頃から男子プロを支え協力している全ての関係者への謝罪も述べられた。 「会長になり2年半、選手と共に頑張ってきたが、今回のことが起きてしまい残念。片山プロへの処分に対する意見は全て会長である自分が受け止める覚悟」 ツアー改革半ばで起きた今回の失態に苦渋が見て取れた。 <img src="https://www.gew.co.jp/wp-content/uploads/2018/06/180627_katayama5.jpg" alt="" width="788" height="525" class="alignnone size-full wp-image-45287" /> 青木会長によると、片山への処分はトーナメント規定(15条)に則り行われ、30万円の制裁金と、厳重注意処分を実施。規定上懲戒処分は適用しないとした。 <h2>経緯と再発防止策の説明</h2> 次に野村理事より、一連の事件に関する経緯と調査結果が時系列で報告された。今回は当事者及び、関係者などへのヒアリングを行う必要があったため、外部の弁護士に依頼して調査を実施したことも報告された。 <img src="https://www.gew.co.jp/wp-content/uploads/2018/06/180627_katayama8.jpg" alt="" width="788" height="525" class="alignnone size-full wp-image-45290" /> 続いて、佐々木常務理事より再発防止策の説明が行われた。プロアマでの個人練習に関しては同伴アマチュアに承諾を得た場合のみとするなど規定の整備を急ぐと同時に、プロアマ大会におけるホスピタリティの向上に向けた研修会を実施していくとのこと。また従来の制裁規定を見直し、より明確かつ厳罰化していくとした。 <h2>原因は片山晋呉プロの「ホスピタリティの欠如」?</h2> 今回の経緯は、プロアマ当日片山晋呉が招待客のプレー中に自分の練習を優先し、アマチュアの対応を疎かにしたことで、当該アマの気分を害したというもの。ただ、新たに分かったことは、当該アマが激昂してコースを後にする前に、直接片山に対して苦言を呈しており、その段階で片山も謝罪をしていたということ。また、一部の報道であったような片山による当該アマへの侮辱的な言動はなかったということだ。現に片山自身もこの招待客がコースを後にした際、 「なぜ帰るのか分からなかった。謝罪した段階で解決していると思っていた。同伴者も『どうして帰るんだろう?』という感じだった」 と困惑した思いを語っている。また、プロアマ中に個人的な練習をすることに関しても 「20年以上、プロアマに参加してきているが、今回のこと(練習)は昔から特に変わっておらず、アマチュアから苦言を呈されたこともない」 とも語った。しかし、野村理事によると 「他のプロに比べて片山プロは自分の練習を優先してきた。これまで一緒に回ってきたアマチュアが片山プロに苦言を呈さなかっただけで、当該アマチュアが過剰反応だというわけではない。片山プロが甘えてきたことが原因」 と片山の配慮の足りなさを厳しく追及した。これに対して片山自身も、 「初めてプロアマに出た時から、誰からもプロアマでの対応について指導がなく、そのまま来てしまったこともいけなかった」 <h2>石川遼選手会長「プロアマはゴルフにしかない良さ」</h2> 次に、石川遼選手会長より謝罪の言葉が述べられた。 「選手会を代表して、今回の件においてご迷惑をかけた方及びご心配をおかけした方にお詫び申し上げます。 プロアマはプロゴルフの良さの一つです。プロとアマチュアが一緒に一日を過ごせる時間があるというのは他のスポーツにはないと思います。今回の件はアマチュアの期待を裏切ることになってしまったと思うので、プロアマが魅力あるものと映るように、選手会を代表して一層頑張っていきたいです」 <h2>片山晋呉プロ「これからのゴルフ人生の糧にしていきたい」</h2> 最後に片山本人より謝罪が行われた。プレーをやめたアマチュアに対して、またゴルフを支えている関係者やファンに対しての謝罪を直立しながら述べた後、 「青木会長より、これからもゴルフトーナメント、プロアマをより良いものにするために一緒にやっていこうと言われました。今回のことを反省し、自分自身がやらなければいけないことを見極め、これからのゴルフ人生の糧にしていきたい」   <h2>質疑応答</h2> 最後に報道陣からの質疑応答が行われ、本誌は以下の質問を行った。 <strong>ゴルフトーナメントはスポンサー依存体質が強い。調査結果が明らかになる前に謝罪文を出したのは、森ビルへの過剰な配慮があったのでは?</strong> 青木功会長「(しばらく悩み)そのことにははっきり答えられないが、今回の件を教訓にして皆と協力しながら、会長として出来る限りのことをやっていきたい。全ての責任は自分がとっていく。それだけです。」   <strong>質問の意図は、ゴルフの「スポンサー依存体質」が今後の男子ツアーの発展を考える上で、どう影響していくのかを聞きたいということです。スポーツ興行は入場料と放映権料の収入を見込むための努力が必要、という見方もある。</strong> 佐々木常務理事「日本独特のツアーの形態があるので、スポンサーに依存ではなく、スポンサーの考えを尊重しながら共存していきたいと考えています。   <strong>「共存」に対するディテールが欲しい。具体的なアイデアはあるのか?</strong> 青木功会長「皆さんが納得できるよう頑張ります」   <h2>石川遼選手会長の公式謝罪は「個人的な判断です」</h2> <strong>(石川選手会長へ)選手会長とJGTOの副会長を兼ねる立場は、労働組合の委員長と会社の副社長を兼ねるようで大変だが、万一、片山プロに重い処罰が下されていた場合、選手会とJGTOの間に不穏な空気、選手が離反する流れになる心配はなかったか?</strong> 石川遼選手会長「もし罰則が重かった場合、プロアマというものが選手にとって『恐怖』のような形になってしまう可能性があるのではないかと心配でした」   <strong>6月7日に石川選手会長から出された謝罪文は選手会の理事会を通したのか?</strong> 石川遼選手会長「(一瞬の間の後、登壇者の間で言葉が交わされ・・)リリースを流す前日に臨時で選手会が開かれ通しました」   <img src="https://www.gew.co.jp/wp-content/uploads/2018/06/180627_katayama9.jpg" alt="" width="788" height="525" class="alignnone size-full wp-image-45291" />   <strong>臨時理事会の具体的な参加人数や規模は?</strong> 石川遼選手会長「都内某所にて、選手会から5~6名いました」   <strong>具体的にどのような話し合いが持たれたのか?</strong> 石川遼選手会長「JGTOの理事から、調査委員会を設置する旨のリリースをしたということが報告されたというだけなので、選手会長名としての謝罪文を出したのは個人的に判断しました」   <strong>「石川遼個人」として出した謝罪文が「選手会の総意」と受け取られたことに対して選手会から不満が出るのでは?</strong> 石川遼選手会長「そうですね。僕も時間をかけずに出してしまったことは反省しています。」   <strong>謝罪文のリリースを急いだのは、片山プロの行為に対する無念さ、怒りゆえのことか?</strong> 石川遼選手会長「調査結果が出る前ではあったのですが、事実としてお客様が不快な思いをしてプレーを続行できなかったという状況が普通ではないと捉えましたので、自分の名前で出させていただきました。このことに関しては次回のトーナメントの前に選手会でしっかりと説明したいと思っています」 <img src="https://www.gew.co.jp/wp-content/uploads/2018/06/180627_katayama7.jpg" alt="" width="788" height="525" class="alignnone size-full wp-image-45289" /> <a href="https://www.gew.co.jp/tag/%E7%89%87%E5%B1%B1%E6%99%8B%E5%91%89%E3%83%97%E3%83%AD%E3%82%A2%E3%83%9E%E5%95%8F%E9%A1%8C">片山晋呉プロアマ問題関連の記事はこちら</a>
    (公開)2018年06月28日
    JGTOは本日17時より、一連の片山晋呉「プロアマ問題」に関する記者会見を行った。 片山晋呉プロ本人、青木功JGTO会長、石川遼JGTO副会長兼ジャパンゴルフツアー選手会長も出席。 以下の動画はその時の内容を短くまとめたもの。 <iframe width="788" height="433" src="https://www.youtube.com/embed/Jkcu3L8lXt0?rel=0" frameborder="0" allow="autoplay; encrypted-media" allowfullscreen></iframe> <a href="https://www.gew.co.jp/tag/%E7%89%87%E5%B1%B1%E6%99%8B%E5%91%89%E3%83%97%E3%83%AD%E3%82%A2%E3%83%9E%E5%95%8F%E9%A1%8C">片山晋呉プロアマ問題関連の記事はこちら</a>
    (公開)2018年06月27日
    昨日に続き、大西久光氏が片山晋呉の「プロアマ問題」を語る動画第2弾。 日本ゴルフツアー機構の執行部の在り方、選手会の投票制度などを縦横に斬った。 最後は片山へのエールで締め括る。本日アップの「ゴルフ産業を創った男(4)」と併せて視聴して頂きたい。 <iframe width="788" height="433" src="https://www.youtube.com/embed/R68P3Vf3hsw?rel=0" frameborder="0" allow="autoplay; encrypted-media" allowfullscreen></iframe> <a href="https://www.gew.co.jp/tag/%E7%89%87%E5%B1%B1%E6%99%8B%E5%91%89%E3%83%97%E3%83%AD%E3%82%A2%E3%83%9E%E5%95%8F%E9%A1%8C">片山晋呉プロアマ問題関連の記事はこちら</a>
    (公開)2018年06月19日
    片山晋呉が起こした「プロアマ問題」について、日本ゴルフツアー機構の理事(前副会長)でゴルフ緑化促進会の理事長を務める大西久光氏が苦言を呈した。 同氏は、日本初のトーナメント運営会社(ダンロップスポーツエンタープライズ)を創業するなど、国内ツアー育ての親。黎明期にトーナメント数を増やすため、東急やサントリーのトップと直談判し、企業イメージの向上に寄与するとの口説き文句で試合数を増やしていった。国際トーナメントの先駆である「ダンロップフェニックス」の立ち上げでも知られている。 ゴルフトーナメントは「スポンサー依存」が強いのだが、その原型を創ったのが同氏という見方もできる。それだけに、現在も同様の方式が続くことに疑問を呈しながら、米ツアーに見られるプロアマ本来の「価値」に言及して「片山問題」の本質を斬る。 ゴルフ産業を創った男が動画インタビューで大いに語る。その第1弾をお届けしよう。<a href="https://www.gew.co.jp/column/g_45003">第2弾はこちら。</a> <iframe width="788" height="433" src="https://www.youtube.com/embed/R5oQu5mB2-E?rel=0" frameborder="0" allow="autoplay; encrypted-media" allowfullscreen></iframe> <a href="https://www.gew.co.jp/tag/%E7%89%87%E5%B1%B1%E6%99%8B%E5%91%89%E3%83%97%E3%83%AD%E3%82%A2%E3%83%9E%E5%95%8F%E9%A1%8C">片山晋呉プロアマ問題関連の記事はこちら</a> <a href="https://www.gew.co.jp/tag/%E6%B8%A9%E6%95%85%E7%9F%A5%E6%96%B0">大西久光氏回顧録はこちら</a>
    (公開)2018年06月18日
    片山晋呉が日本ゴルフツアー選手権のプロアマ大会で起こした問題が、世間を賑わせている。SNS上では真偽入り乱れた情報が飛び交っており、片山バッシングに拍車が掛る。 日本ゴルフツアー機構(JGTO)は6月6日、報道関係者向けに簡単な経緯と謝罪文を配信し、その翌日、JGTOの副会長で選手会長の石川遼が、以下の謝罪文を配信した。 <blockquote> 今回のプロアマで起きてしまった件に関しまして、不愉快な思いをされたプロアマのお客様をはじめ、スポンサーや関係者の皆様に大変なご迷惑をおかけし、またファンの皆様にもご心配をおかけしましたことをジャパンゴルフツアー選手会として深くお詫び申し上げます。 </blockquote> 続けて、ツアー改革に着手した矢先の出来事だけに「遺憾であり、とても残念でなりません」と苦衷を明かしている。文面に、片山への批難を込めた印象もあるが、ツアー改革に挑む石川にすれば怒り心頭となるのも頷ける。 とはいえ、事実確認が終わる前の「公式謝罪」は様々な波紋を広げそうだ。片山のファンサービスに対する姿勢は以前から疑問視されており、もっと言えば評判が悪い。しかし、傷害を伴う日大の「暴走タックル」とは異なり「不愉快な思い」が発端だ。 2日続きの公式謝罪は、果たしてそれだけの大罪を片山が犯したのか?  仮に数試合の出場停止を含む重い処分が下されたら、選手会の紛糾を招きかねないなど、波乱含みの様相なのだ。 「早すぎる」公式謝罪の背景には、スポンサー企業(森ビル)への配慮があった。 トーナメントの開催には冠スポンサーが必要であり、長期低迷にあえぐJGTOは、スポンサーへの営業で「プロアマ」を売り物にしている。プロアマの参加者は主催企業の得意先が招かれるなど「接待効果」を期待するため、「不愉快な思い」はご法度だ。JGTOのトーナメント規程(36条)には、 <blockquote> プロアマトーナメントに出場する同伴アマチュアに不適切な対応をしたり、不快感を与えるような態度をする行為 </blockquote> を違反とし、初回は30万円の罰金、3回目以降は懲戒及び100万円など段階的に重くしている。 むろん、これ自体は選手の意識向上を図る上で必要だろうが、今回の片山のケースでは同伴アマが途中でプレーをやめ、帰ってしまったことから騒ぎが大きくなった。JGTOは6月末に詳細を公表する予定だが、急いで謝罪文を出したことが事態を複雑にした面は否めない。スポンサーへの配慮から自発的に行ったもので、日本のツアーが如何にスポンサーに依存しているかを改めて白日に晒した格好だ。 そもそも、男子ツアーはどのような成り立ちになっているのだろうか? ツアーを統括するJGTOの収支構造を見ることで、まずはこの点を明らかにしたい。   海老沢前会長が話したこと GEWは2014年4月号で、当時JGTOの会長だった海老沢勝二氏の取材記事を掲載している。4年前のインタビューだが、組織構造と規模感は現在と変わらないため参考になるだろう。なお、2018年度事業計画の最新数字をカッコ内に付記している。 <strong>JGTOの成立基盤を確認します。2013年度の収支予算を見ると、「受取会費」が1億2000万円ほどありますが、具体的にはどのような中身になっていますか。</strong> 「我々は選手が得た賞金の4%(現3%)をトップオフとして預かっており、試合会場に派遣するフィットネスカーの管理や選手会の事務局運営費もここから出しています。そのトップオフと正会員の年会費1万円を合わせて、1億2000万円(9000万円)ほどあるということですね」 <strong>JGTO全体の規模感はどうなります?</strong> 「そうですねえ、全体の賞金総額は33億5000万円(35億500万円)ほどですが、賞金は選手にいきますので機構の収益には入りません。チャレンジツアー15試合(現AbemaTVツアー12試合)と合わせて賞金総額は35億円(36億8800万円)ほどになります。で、これ以外にQTへの参加費や放映権料など、大会関連の収益もあるんですね。 全体の事業規模という意味では、我々の収益に賞金総額を合わせて49億円ぐらいかな。以上がJGTO全体の規模感です」 <strong>つまりJGTOは50億円規模の事業を運営していて、その4分の1程度が収益というイメージですね。経費面はどうですか。</strong> 「職員35名分の給料もありますが、一番掛かるのは競技の運営管理費です。海外と国内の全試合に競技委員を派遣するため、かなりの出費になるわけですよ。ただし、剰余金は4億数千万円(5億円)残っておりましてね、赤字になったこともなく、健全経営です。不景気が来ても大丈夫、ご安心ください(笑)」 <strong>JGTOの運営費は、選手の稼ぎに頼る部分が多いわけですが、機構と選手会、どちらの立場が上なんですか。</strong> 「それは、なかなか難しくてねえ。親子関係みたいなもんだけど、我々の人事権は向こうがもっています(笑)」 <strong>すると、会長が選手に罷免されることもある?</strong> 「そういうこと(大笑)。まあ、どっちが上ということじゃありません」 以上が記事の抜粋である。   <h2>男女ツアーの逆転現象</h2> 今季25試合の男子ツアーは、ピークの1982年に46試合を開催していた。バブル景気が頂点に向かう90年が44試合など、安定的に40試合台をキープした。それに比べればほぼ半減だから、凋落傾向が否めない。 賞金総額は約35億円で、1試合当たりの平均は1億4000万円。一方、今季38試合の女子ツアーは総額37億円を超え、6年連続で過去最高を更新中だが、1試合当たりの賞金は9800万円と男子に比べ3割ほど安くなっている。 賞金を含めたトーナメントの開催コストは、賞金額の4倍程度を概算とするのが一般的だ。すると、スポンサー企業の出費は女子で4億円弱、男子で5億5000万円超となる。女子は3日間、男子は4日間競技と拘束日数が異なるため、それがコストに反映される面もある。 スポンサー企業はその経費を販促・接待や宣伝費等で計上するが、仮にその企業の利益率を10%とした場合、5億5000万円のトーナメント費用を捻出するには55億円の売上が必要という見方もできる。企業がこれに見合う効果を期待するのは当然のことで、費用対効果を考えれば低コストの女子ツアーに人気が集まるのも頷ける。 その女子ツアーは、スポーツ興行として特殊なコンテンツといえるだろう。一時は不人気にあえいでいたが、2003年に宮里藍が女子高生V(ミヤギテレビ杯ダンロップ女子)を遂げ、プロ転向した翌年の初戦で地元優勝(ダイキンオーキッドレディス、沖縄県)を飾るなど、一躍時代の寵児となっている。 これによりテレビ視聴率が上昇し、日本女子プロゴルフ協会(LPGA)はプロアマ施策に注力する。参加プロは同伴競技者へのラウンドレッスンだけではなく、前夜祭やプロアマの表彰式で招待客の歓心を得るため、化粧や接遇・テーブルマナーに「ビールの注ぎ方」まで指導され「接待スキル」に磨きを掛けた。 純粋に、プロスポーツの在り方としてどうなのかという議論は別にして、ゴルフを媒介にした総合的な「社用興行」として地歩を固めているため、男子ツアーが「目指せLPGA」となるのも当然だろう。 <h2>プロアマの決め方</h2> トーナメントの数だけプロアマがある。今季は男女合わせて63試合が運営されるため、プロアマも63回ということになる。1回につき40組が定番で、スポンサー企業が40名のプロを選ぶ。プロアマに参加する招待客は、主催企業の重役や得意先、中継するテレビ局の関係者、試合会場となるゴルフ場関係者などに大別される。 プロとアマの組み合わせは前夜祭での「抽選」で決まるケースが大半だが、今回のツアー選手権ではアマがプロを指名する形で組み合わせが決まっている。 片山が関わった「プロアマ問題」では、トーナメント運営会社が招待客とプロの「相性」を事前に調べ、問題が起きにくい組み合わせをするべきだったとの指摘もある。 プロアマの招待客は「選ばれた存在」ではあるものの、すべてが一流の企業人というわけではない。たとえば「ゴルフ場枠」ではそのコースを代表する「強いアマ」が選出されることもある。プロアマの競技方法はベストボールによるチーム戦が一般的だが、「腕自慢」のアマがプロと張り合って、和気藹々のムードが壊れることもあるという。 プロゴルファーは「我」が強い。そのような男子プロと120名ほどの多様な招待客が一日を過ごすプロアマだが、翌日に本戦を控えるプロの一部が「余計な接待などしたくない」と思っても不思議ではなく、同伴アマの性格によっては「不適切な対応」が怒りに発展する場合もあろう。 途中で帰ったケースは今回が初めてということだが、そう考えるとプロアマは、常にクレームと背中合わせという面がある。 以上、男子ツアーの現状とプロアマの位置づけを見てきたが、「片山問題」では図らずも男子ツアーのアキレス腱が露呈した格好だ。プロスポーツ本来の収入源である入場料や放映権料ではなく、ゴルフはスポンサーへの依存度が極めて高い。 JGTOが「プロアマ需要」の掘り起こしに邁進するほど、さらに依存度は高まってしまい、綻びを露呈する可能性も高くなる。その一端が、「早すぎる」謝罪文の発表にも表れている。   <h2>「片山問題」が投げ掛けるモノ</h2> <img src="https://www.gew.co.jp/wp-content/uploads/2018/06/shingo1.jpg" alt="片山晋呉の「プロアマ問題」 その本質を考える" width="788" height="525" class="aligncenter size-full wp-image-44815" /> JGTOは6日、コトの詳細が明らかになる前に「謝罪文」を配信した。「日大広報部」の問題に触発されて迅速な対応を心掛けた面もあるだろうが、プロアマを重視するあまり、事実確認の前に謝罪するという「前のめり」の対応になった次第。 今回のケースを巡っては、片山を槍玉に挙げて溜飲を下げるネット社会特有のバッシングが賑やかだが、プロスポーツは人気稼業であるだけに、単なる流言飛語では片付けられない。その対応を含め、JGTOには解決すべき課題が多い。 どのような招待客が来たとしても、プロは一律、高いホスピタリティで同伴競技者を満足させる必要があるなら、教育制度の充実が不可欠だ。また、「不愉快に思わせる態度」が処罰対象になるならば、その行為を細かく規定することも必要だろう。セクハラを巡る議論と似ており、極論すれば、プロアマの全40組にビデオ撮影のスタッフをつけて、証拠映像を残す必要があるかもしれない。 コトは「処罰」を伴うだけに、罰せられる側の納得度も無視できない。これを怠ると「選手会」の離反を招きかねず、逸早く謝罪した石川選手会長がハシゴを外される可能性も否めないのだ。 同時に、過度な「スポンサー依存」を見直すべきとの声も高まっている。プロスポーツとしての魅力を高め、プロ野球やJリーグと同様、入場料と放映権料で運営を賄うべきとの主張である。正論だが、ここにもいくつかの課題がある。 ゴルフの場合は試合会場が遠隔地にあるため、アクセス面で大きなハンディを負っている。また、テレビ視聴率を高めるには見応えのある映像作りが欠かせないが、これには中継カメラの台数やスタッフの増員などコストアップを覚悟しなければならない。ひとつのボールをスタジアム内で追う野球やサッカーなどと比べ、ゴルフの特殊性を指摘する声は多いのだ。 また、世界基準の強い選手を輩出すればツアーは盛り上がるという「そもそも論」にしても、日本のゴルフ界には是正すべき課題がいくつもあり、そのひとつが「ゴルフ振興金」の在り方だ。 県単位のゴルフ連盟は、「県の選手強化」等を名目に、ゴルフ場来場者から1人数十円の「振興金」を徴収している。日本ゴルフ場経営者協会の調べによれば、都道府県の7割ほどがこの制度を導入しており、その総額は年間8億~13億円と推計される。10年間で100億円規模という莫大なものだ。 しかし、県連の大半は任意団体なため、多くはその使途を公表していない。霧消している可能性もあるのだが、これを一元化して強化費に充てればどれだけのことができるのか? 少年期に体験する機会が少ないゴルフは、その参入障壁の高さゆえに優れたアスリートが入りにくい。 その結果、練習場経営者や富裕層の子どもなど「人材」は限定的になる。この中で好成績を収めた者は「エリートジュニア」と呼称され、名門倶楽部にも出入りする。タニマチ気分の会員が昼食に「鰻重」をご馳走するなど、少年野球やサッカーではありえない光景だ。そのような環境が「上手ければ偉い」という土壌を生み、スコア至上主義による改ざん問題も散見される。   <h2>「賞金王」の時代遅れ</h2> 今回の「プロアマ問題」は、単に片山が「やらかした」という話ではなく、プロツアーの在り方や日本のゴルフ界そのものを見直すきっかけにすべきだろう。過度なスポンサー依存からの脱皮は、多くの難問を抱えており、これをやれば解決するという単純な構造にはなっていない。 しかし、本質的な部分ではすぐにできることもある。それは、本気で「ファン目線」に立つことであり、時代遅れともいえる「拝金主義」的な在り方を一新することも必要だろう。 国内男女ツアーは毎試合、表彰式で高額な賞金をプリントしたボードを手渡している。それを受け取る優勝者は誇らしげに「金額」を掲げ、副賞の高級外車や地元産品1年分など、贅沢な贈り物がわたされる。パー3ではホールインワンで100万円、過去数年達成者がいない場合は累計数百万円など、諸事、銭金の色を漂わせる。 ゴルファーである壮年の視聴者は、日々懸命に働きながらもそれだけの収入を得られない者が大半だ。あの表彰式の光景を、どのような心情で眺めているのだろうか。 賞金ランクも同様だ。成績を金銭で評価して、「皆さんのお陰で賞金王になれました」と本人は感涙する。六本木あたりの高級レストランで近親者に囲まれ、「祝・賞金王」の宴をSNSなどで配信する。 誰がいくら稼ごうと、そんなことは「ファン」の知ったことではない。ゴルフ界特有の拝金的な嫌らしさが、随所に垣間見えるのだ。 評価をポイント制に切り替えれば、簡単に片付く話だが、なぜかそれをやろうとしない。その一点をもってしても、ファン目線の欠落が如実に表れているのである。 ファンがいるからスポンサーがつく。そしてファンは、様々なジャンルのスポーツヒーローを目の当たりにしている。 メジャーリーガーの大谷翔平(23歳)は、凄味のあるプレーと「爽やかなスマイル」で人気だが、あと数年待てば多額な契約金を得られるにも関わらず、それを蹴って「最低保障金」(2億6000万円)で渡米した。25歳未満の外国人選手に課せられる上限規制等が理由だが、金銭的な価値を歯牙にもかけず、夢と理想を優先した。ファンはそのことを知っているから、あの笑顔に魅了される。 退潮傾向の国内ツアーで、賞金プレートを誇らしげに掲げるプロゴルファー。両者は雲泥の差といえるだろう。 ファンは鈍感ではない。まして、人生で様々な経験を積んだ壮年が視聴層の大半を占めるゴルフの場合、小手先のファンサービスなどには騙されない。 ファンを心底感動させ、応援してもらうのは至難の業だが、それを真剣にやらなければ今回のような問題は何度も起きる。そしてその都度、平身低頭することになる。 <a href="https://www.gew.co.jp/tag/%E7%89%87%E5%B1%B1%E6%99%8B%E5%91%89%E3%83%97%E3%83%AD%E3%82%A2%E3%83%9E%E5%95%8F%E9%A1%8C">片山晋呉プロアマ問題関連の記事はこちら</a>
    (公開)2018年06月13日
    日本ゴルフツアー機構(JGTO)は6日、報道関係者向けに1枚のプレスリリースを配信した。5月30日に行われた「日本ゴルフツアー選手権森ビルカップ」(宍戸ヒルズCC、茨城県)のプロアマ大会で、片山晋呉が同伴競技者に「不愉快な思い」をさせ、「プレーの続行を断念」したという内容だ。平たく言えば、片山の態度が悪くて同伴アマがプレーをやめた、という顛末である。一体、何が起きたのか? 「関係者に聴取中なので、今の段階で詳しいことは申し上げられません」 広報担当の田中謙治氏はそう前置きして、次のように続ける。 「片山プロへの聴取は終えてますが、プロアマの参加者とキャディ、あるいは調査の過程でほかの人の話を聞く必要があるかもしれません。より正確な情報をつかむために今後2週間ほど時間をかけ、まとまった段階で公表するつもりです」 憔悴しきった声でそう話す。 「不愉快な思い」は主観だから、双方に齟齬を来たす場合が多い。が、田中氏の憔悴は頷けることだ。JGTOは今季、石川遼を副会長に据えてトーナメント改革に乗り出しており、重要施策のひとつに「プロアマ改革」を掲げるからだ。 ゴルフトーナメントはスポンサーがつかないと成立しない。そのため男子ツアーは企業へのスポンサー営業に懸命で、その際、主催企業が得意先を招いてプロと一緒にラウンドする「プロアマ」が売り物になる。いわば接待目的で、企業が冠スポンサーになるのは「接待と宣伝」が大きなメリット。 一方、女子ツアーの隆盛は「プロアマ需要」を上手く取り込んだ面もあり、日本女子プロゴルフ協会は選手に接遇マナーを徹底教育、前夜祭での「ビールの注ぎ方」までレクチャーする熱の入れようだ。これに触発されたJGTOも、プロアマの充実に本腰を入れはじめたが、その矢先、今回の事態が発生した。ツアー選手権はJGTOの看板大会であり、スポンサーは森ビル。そんなわけでリリースでは、 =(前略)森ビル株式会社様をはじめ関係者の皆様方に、この場を借りて深くお詫び申し上げます= と、平身低頭なのである。 コトは、一人のプロの「不始末」にとどまらない。2期目の青木体制は「プロアマ改革」による営業強化で来季以降の試合数を増やし、その収益を若手育成につなげるなど体質強化を図る狙い。今年3月、再選された青木会長は記者発表で、 「スポンサーの評価が高まる施策を1、2年の内に作りたい」 と抱負を語り、同席した石川副会長も、 「なぜ低迷しているのかを検証することが大事です。プロアマの新しい在り方を含め、できることは何でもやっていきたい」 実際、様々なファンサービスを導入して好評なだけに、今回の問題は痛恨事。このような悪評が広がるとスポンサー営業に支障を来たし、選手・関係者の生活を脅かしかねない。ゴルフ界のイメージダウンも懸念される。 制裁委員長は青木会長 配信された報道資料には、以下の記述がある。 =幣機構は、選手が守るべき準則として「プロアマトーナメントの重要性に鑑み、プロアマトーナメントに出場する同伴アマチュアに不適切な対応をしたり、不快感を与えるような態度をしてはならないこと」を明記し、その違反を懲戒・制裁事由の1つと定めておりますので、今回の件は極めて深刻であると受け止めております。= 広報担当の田中氏によれば、今後2週間を目処に経緯の詳細と片山への処分の要否を決めるというが、これを決定するのがJGTO内の懲戒・制裁委員会で、委員長は青木会長が兼務している。 「もっとも重い処分は除名ですが、プロアマ関連で過去にこの処分を受けた者はおりません。厳重注意か、その他の罰則になるのかは、外部弁護士からなる調査委員会を設け、その報告内容によって決まるでしょう」 とはいえ、事態は少々複雑だ。JGTOの運営原資は会員の年会費(1万円)と選手が得た賞金の3%(昨年実績)をトップオフとして充てるなど、「選手の稼ぎ」に支えられる部分が大きい。その現役プロをまとめるのが「選手会」で、石川が選手会長を兼務しながら「選手会理事会」を運営する。そこでの話し合いがJGTOの理事会に反映されるため、選手の声は無視できない。 ツアー31勝の片山は、史上7人目の永久シード保持者であり、「実績主義」が幅を利かす組織では軽視できない存在だ。そういった諸々の事情を含め、2期目の青木体制は早くも不安材料を抱え込んだ。 <h2>「日大広報部」が反面教師</h2> それにしても、詳細が決まる前の今回の発表は異例の早業といえるだろう。片山のどのような行為が「招待客」の逆鱗に触れたかは現段階で不明だが、上記のリリース文を読むにつけ、看過できない事態であったと察せられる。さらにいえば、「日大広報部」の対応のまずさが反面教師となり、素早く踏み切ったと思えるフシもある。 「本来は調査を終えてからリリースすべきかもしれませんが、そのようなこと(日大広報部の対応)を含め、青木会長はプロアマ重視を掲げていることもあり、早めのアナウンスとなったのです。我々としてはマイナス要素ですけれど、出したくない情報でもきちんと出していく。ちゃんとやらなければ、ということです」 2週間後、経緯の詳細と処分内容が公表され、概ね1ヶ月以内に再発防止策を講じるというJGTO。処分が甘ければ拍子抜けとなり、厳しすぎれば選手会の反発を招く。双方の要職を務める石川にとっても、難しい舵取りを迫られそうだ。 <a href="https://www.gew.co.jp/tag/%E7%89%87%E5%B1%B1%E6%99%8B%E5%91%89%E3%83%97%E3%83%AD%E3%82%A2%E3%83%9E%E5%95%8F%E9%A1%8C">片山晋呉プロアマ問題関連の記事はこちら</a> 【合わせて読みたい】 <a href="https://www.gew.co.jp/column/g_39649" target="_blank">Abemaがチャレンジ完全生放送で「わかりにくいゴルフ中継」に一石</a> <a href="https://www.gew.co.jp/column/g_40730" target="_blank">AbemaTVツアーはノーキャディの「担ぎ」でやってほしい</a> <a href="https://www.gew.co.jp/column/g_43509" target="_blank">「石川遼」はどのように育ったのか? 父親・勝美氏が語る教育論</a>
    (公開)2018年06月06日
    先ごろ、都内で『リアラインゴルフ』の発表会が開催され、男子ゴルフの片山晋呉、さくらパパこと横峰良郎氏がトークショーに参加。歪んだ骨盤と胸郭を矯正するリアライン理論の考案者で広島大学の蒲田和芳准教授も同席した。 『リアライン』? 聞き慣れない言葉だが、運動用補助具で、商品名は『リアラインコア』。スポーツ選手やアスリートの体の可動域を広げることを目的に開発されたもの。昨年11月の「カシオワールドオープン」で28勝目を挙げた片山が、その効果を次のように話した。 「実はこの大会の3ヵ月前、重度の腰痛で起き上がることもままならず、日を追うごとに日常生活が困難になりました。接骨院や病院で注射を打っても良くならない。病院だけで一日に6軒回った日もありました。ところが『リアラインコア』を装着すると体を回せるようになったのです」 使用法は簡単。骨盤と胸郭(肋骨周り)につけて、足踏み、回旋運動や前屈後屈を10分程度繰り返すだけ。すると①骨盤を対称で安定、②胸郭の下部が左右対称で側方へ拡張、③骨盤と胸郭の対称性を維持する筋肉が効果的に働く、という仕組みで効果が得られるとか。 スポーツ動作の大半は非対称性で、日常の動作も同じだという。いわば、対称性を目的にするよりは、対称性を作ることで偏り過ぎたバランスから安定性を得やすくなり、本来の身体機能を発揮しやすくなる器具といったところ。 外した後も効果が持続するそうで、矯正力があるため、1回10分以上の使用はできないとか。開発者の蒲田准教授によれば、 「ストレッチなどをして関節が柔らかくなるのではなく、身体コアを安定させる器具です。様々なトレーニングの前に行えば、その効果をさらに引き出せます。肋骨、脊柱、骨盤が安定し、しっかり機能してくれることで、ケガや腰痛の防止にもつながります」 販売は基本的に「リアラインコア認定セミナー」の受講者に限り行う方針。主に医療従事者・トレーナー、スポーツ指導者、トレーニング指導者などが対象で1台10万円。ゴルフ事業はグータッチ社(濱町義孝社長)を通じ室内ゴルフスクールへ拡販する。 問い合わせはグータッチ(電話097~547~7838)まで。
    (公開)2015年02月13日
      片山プロは先頃、5年間に及ぶナイキとの契約を満了、改めて新規契約先を発表した。以前から様々に契約先が噂されていたが、晴れてこの舞台に登場したのは、4社。クラブ契約のダイワ精工、ボール契約のアクシネット、ウエア契約のウィッツ、そしてシューズ契約のアシックスだ。   クラブは、『オノフ』(10本程度)を来週から始まるマスターズで使用する予定。「男子プロでは唯一の契約なので『オノフ』の顔になりたい。今後いいクラブを作れるようにメーカーとともに切磋琢磨していく」と抱負を述べた。   ボールは、『タイトリスト プロV1』を使う。「横風に強く、とてもパフォーマンスの高いボール。世界のプロがこぞって愛用する理由がわかった」と、改めて"世界のV1"の力を感じたようだ。   シューズは、アシックス。「サンプルをもらった段階でそのよさがわかった。イチローなど世界のトップアスリートが愛用しており、そのよさをすでに実感している」   そして、ウエア。『ダンスウイズドラゴン』のウィッツについて、「誰も着ていないブランド。デザインが凄く斬新で気に入っている。僕の意見も取り入れてもらいながら、よりよいウエアをいっしょに作っていきたい」と語った。   個性的な片山選手だけに、個性が際立つ契約になった。今後、この4ブランドをどういった方向に導くのか、その動向が注目される。   なお、動画は3月30日の記者発表会を収録したもの。
    (公開)2009年03月31日

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