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    ハッシュタグ「sdgs」記事一覧

    アルペンは、スポーツを楽しむための自然環境を守るための取り組み『Alpen GREEN PROJECT』の一環として、今年も4月22日のアースデイに向けてアースデイアクションを実施する。 近年、気候変動や環境破壊などの影響により、スポーツやアウトドアをこれまでのように楽しめる環境が失われつつあることに危機感を感じている同社は、自然環境を守っていくために、「地球環境について考え行動する日」であるアースデイに、全社を挙げてアースデイアクションに取り組み、多くの人と一緒に活動し「地球環境について考えるきっかけ」にしていきたいと考え、2020年から毎年実施している。 今年も、スポーツを楽しみながら地球環境に対して個人でできることを知り体験できるイベントとして、全国の店舗でイベントを開催する中、ゴルフ5では、 使わなくなったゴルフボールや衣類の回収とリユース活動を開催する。 自宅やキャディーバッグの中に使わずに眠っているゴルフボールのリユースにつなげるもので、ゴルフ5のレジカウンターで従業員にボールを渡すと回収してくれる。回収期間は5月6日まで。 回収したゴルフボールは回収企業が買い取り、ロストボールとして次のゴルファーへとつなげる。この売上金は、同社が主催するプロゴルフトーナメント「ゴルフ5レディス」にて、子どもたちにゴルフの魅力を伝える振興活動に活用する。 なお、不要になった衣類の回収も行っているので、この機会にゴルフボールと一緒に店舗へ持ち込んではいかがだろうか。 その他にも、スポーツデポ、アルペンアウトドアーズでは、道具を長く大切に使うためのメンテナンス体験イベントや、Alpen NAGOYA、Alpen FUKUOKA ではジョギングしながらゴミ拾いを楽しむプロギングイベントを開催。さらにアルペン本社では、本社お よびAlpen NAGOYA周辺(名古屋市栄エリア) の一斉清掃や、特別な許可を得て名古屋城外堀エリアの清掃活動などを実施する。 アパレル回収については下記サイトまで。 <a href="https://store.alpen-group.jp/campaign/group/alpen-green-project/recycle/" rel="noopener noreferrer" target="_blank">https://store.alpen-group.jp/campaign/group/alpen-green-project/recycle/</a>
    (公開)2025年04月12日
    ゴルフダイジェスト・オンラインとキャロウェイゴルフは3月5日、ゴルフを通じてより健全な自然・人・社会の実現を目指すサステナビリティ活動で提携し、「WELL-GREEN PROJECT(ウェルグリーン・プロジェクト)」を発足させたことを発表した。 WELL-GREENとは「WELLNESS(ウェルネス)」、「WELL-BEING(ウェルビーイング)」、「WE(私たち/パートナーシップ)」、「GREEN(自然環境)」といった両社が共通して大切にする価値観を表現した言葉であり、我々が生きる世界をさまざまな視点で捉え、ゴルフという素晴らしいツールを使って、一丸となって明るい未来を切り拓いていこうとする旗印。 すでに両社は「キャロウェイの森」、「未来につなぐ森:共創プロジェクト」(キャロウェイゴルフ)、「ゴルフ菜園プロジェクト」、「湘南ベルマーレとの持続可能な地域を作る活動」(GDO)等のサステナビリティ活動に取り組んでおり、同プロジェクトはそれらの活動を可能な範囲で有機的に結びつけていく。 今後はこの2社に限らず、健全な自然、健全な人、健全な社会の実現を目指す同プロジェクトの主旨に賛同する企業との連携も積極的に実施していく予定。 2025年はキャロウェイゴルフが鳥取県智頭町で行っている「未来につなぐ森:共創プロジェクト」に参加する学生(大学ゴルフ授業研究会に参画する各大学にて、教養体育科目としてゴルフを履修する学生)を、GDO茅ヶ崎ゴルフリンクス(神奈川県茅ヶ崎市)に招き“地方の森林資源”から“都市の里山であるゴルフ場”まで、幅広い視野で自然が持つ価値や自然保護のあり方について学ぶ機会を提供し、同時に自然の中でプレーするゴルフの魅力に触れてもらうことを夏頃に予定している。 両社のサステナビリティ活動の詳細は下記WEBサイトまで GDO: <a href="https://company.golfdigest.co.jp/sustainability/" rel="noopener noreferrer" target="_blank">https://company.golfdigest.co.jp/sustainability/</a> キャロウェイ: <a href="https://www.callawaygolf.jp/sustainability" rel="noopener noreferrer" target="_blank">https://www.callawaygolf.jp/sustainability</a>
    (公開)2025年03月28日
    海に沈む国 南太平洋に浮かぶ数々の島嶼国は今、温暖化による海面上昇に苦しんでいます。島が沈む危機が現実のものになっているのです。これらの国ではオーストラリアやニュージーランドに移住する人が増えています。国を追われる人の悲しい顔がテレビで映しだされます。 しかし、ちょっと考えてみると、これら島嶼国には海面上昇の責任がないことが分かります。ながい間、石油を大量消費し、二酸化炭素など温暖化物質を空に吐き出してきたのは主に先進諸国です。途上国はつい最近まで温暖化物質をたくさん排出してきていません。中国やインド、ブラジルといった「途上国を脱している国々」は、かなりの排出量がありますが、太平洋の島々のように多くの途上国は温暖化物質の排出量が少ないにも関わらず、温暖化の被害をまともに食らっているのです。 これってなんかおかしいですね。どうしてこんなことが起こるのか。それを理解するには、世界の環境破壊の歴史、地球規模の環境問題と温暖化の歴史などを少したどる必要があります。 <h2>ストックホルムの環境会議</h2> <img src="https://cms-backend-gew.com/wp-content/uploads/2025/02/2411okajima2.jpg" alt="" width="788" height="525" class="size-full wp-image-86512" /> 26回COPで、SNSを通して海面上昇の危機を訴えるツバルのコフェ外務相<br />(Facebook より) 1972年、スエーデンのストックホルムで国連人間環境会議が開かれました。この会議は世界各国で頻発する様々な公害に対する初めての大きな国際会議でした。会議では「かけがえのない地球(Only One Earth)」がテーマとなり、26項目の「人間環境宣言」が発表されました。 このストックホルム会議がその後の環境問題についての大きな国際会議の始まりでした。しかしこの時、先進国と途上国との間に深刻な亀裂がありました。途上国は「我々は公害が欲しい」と叫んだのです。 その意味は「先進諸国は産業革命以来様々な公害物質を世界にまき散らし、自然資源を使い放題使って現在の発展を成し遂げた。我々はこれから発展しようとしているのだ。先進国がしたように我々も煙を出し、樹木を伐って発展したいのだ」ということでした。 確かに、日本でも戦後は黒煙が町を襲い、焼け跡に家や工場を次々と建設するために山林を伐りまくりました。学校の校歌に「煙もくもく発展の証し」などと歌われていたのです。 途上国の言い分もわかります。しかし、その言い分をも巻き込んで地球全体が壊れ始めているのも事実です。先進諸国は悩みました。 そしてケニヤのナイロビに国連の機関としてUNEP(国連環境計画)を設置し、世界の環境課題を解決する努力を継続することになり、途上国との対話を続けることになったのです。 <h2>途上国も公害に悩む</h2> それから10年後、ナイロビで国連環境計画(UNEP)の管理理事会が開かれました。この会議では日本が大きな役割を果たし、GEWの2024年6月号に書いたように、日本の提案で「環境と開発に関する世界委員会」の設立を決めました。この委員会は後に持続可能な発展という概念を打ち出しています。持続可能な(sustainable)という言葉は以後、環境問題解決のためのキーワードとなります。 一方、この会議ではもう一つ重要な変化がありました。途上国も環境問題の重要性に理解を示し始めたことです。それはストックホルム以来の10年間で途上国でも公害が頻発するようになっていたためでした。 ナイロビ会議では「環境問題は浪費的な消費形態のほか貧困によっても増大する」として先進国と途上国との共通の土俵ができ始めました。 <h2>リオ・サミット</h2> <img src="https://cms-backend-gew.com/wp-content/uploads/2025/02/2411okajima3.jpg" alt="" width="788" height="522" class="size-full wp-image-86513" /> 国連会議に出席した筆者(右)左はストロング事務局長、2番目はテッド・ターナー氏。 そのまた10年後、1992年6月「環境と開発に関する国際連合会議」がブラジルのリオデジャネイロで開かれました。世界172か国が参加し、首脳が100人以上出席。企業やNGOなど4万人以上が集まり、史上最大の国際会議と言われました。 この会議で温暖化防止の国際協力が一歩を踏み出しました。気候変動枠組条約が提案され、その場で締約国の署名が始まりました。これを受けて、1995年にドイツのボンで第一回締約国会議(COP1)が、次いで97年に日本の京都で開催されました。以来、会議は連綿として続き、今年は11月にアゼルバイジャンのバクーで第29回締約国会議が開かれます。 しかし、先進国の責任論と途上国への資金支援問題というお金の問題がネックとなってなかなか進みません。科学技術による努力、環境経営の普及、法律の整備など徐々には進展していますが、歩みは遅い。 その間にも世界各地で温暖化による被害が増え続けています。先進国も途上国も共に被害が出ている。もはやけんかをしている場合ではないはずです。 会議を引っ張るリーダーが欲しいですね。人類すべてに関係しているのだからみんなが協力すべきです。でも自己主張が出る。今こそ人間の知性が試されています。 島嶼国が海に沈んでからでは遅いのです。 <h2>気候変動に具体的な対策を</h2> SDGsの13項目です。その具体策として 1)全ての国の気候関連災害や自然災害に対する強靱性や適応能力を強化する 2)温暖化防止対策を国の政策、戦略に盛り込む 3)気候変動の緩和、適応などについて教育や啓発を強化する 4)開発途上国のニーズに対応するため、2020年までにあらゆる供給源から年間1000億ドルを共同で動員するコミットメントを実施するとともに、速やかに資本を投入して緑の気候基金を本格始動させる 5)後発開発途上国及び小島嶼開発途上国に対して、気候変動関連の効果的な計画策定と管理のための能力を高めるメカニズムを推進する。 <hr /> この記事は弊誌月刊ゴルフ・エコノミック・ワールド(GEW)2024年11月号に掲載した記事をWeb用にアップしたものです。なお、記事内容は本誌掲載時のものであり、現況と異なる場合があります。 <a href="https://bt3.jp/url/ts/g/z9lenol2">月刊ゴルフ・エコノミック・ワールドについてはこちら</a>
    (公開)2025年02月20日
    函館 先月号でお医者様のコンペに募金箱を、という趣旨の文章を書きました。それを北海道の二つの病院の理事長に連絡しましたところ、お二人とも快諾してくれまして、9月に行われた病院のコンペで募金箱を置いてくれました。 先月号の原稿を書き終わって、函館の医療法人・雄心会(伊藤丈雄理事長)の金子達也本部長に「チャリティ募金箱」を設置していただけないか、と問い合わせたところぜひにという回答をいただきました。 8月31日夕、函館の大沼プリンスホテルに出向きましたところ、レセプションのすぐ横にコンペの受付があり、何とそこには「障害者ゴルフの普及に向けて」と銘打ったSDGsの募金箱がありました。約束通り金子本部長が用意してくれたのです。お手製の心のこもった募金箱です。 金子本部長は「今回の募金は障害者ゴルフの普及を目指す運動に寄付したい」と説明してくれました。夜には食事を兼ねてのコンペ前夜祭が開かれ、その席で金子本部長は2025年7月に函館で第7回日本スティニュレーションセラピー学会学術大会を開き、その後、日本障害者ゴルフ協会の大会を開催する予定で、今回の寄付金をその運営資金に贈呈したい、と説明をされ、続いて私が募金箱設置の趣旨をお話させていただき「千円程度の募金を」と呼びかけましたところ参加者の皆様から強い拍手が起こりました。 <img src="https://cms-backend-gew.com/wp-content/uploads/2025/01/oonma.jpg" alt="" width="788" height="567" class="size-full wp-image-84712" /> 夏の大沼ゴルフコース。駒ケ岳が生える。 翌日は「北海道カントリークラブ大沼コース」でコンペです。快晴に恵まれ楽しいゴルフができました。募金箱には想像以上の寄付金が入っていたそうです。 <h2>釧路</h2> <img src="https://cms-backend-gew.com/wp-content/uploads/2025/01/kibori.jpg" alt="" width="788" height="339" class="size-full wp-image-84715" /> 大沼ゴルフコースのティーインググラウンドにある木彫りの熊。 それから2週間後の9月16日、釧路の社会医療法人・孝仁会(斎藤孝次理事長)のコンペです。前夜祭の会場には函館に置かれていた募金箱が移動していました。雄心会の金子本部長が来年の学会と障害者ゴルフ大会について協力を求め、私が募金の趣旨をお話いたしました。函館同様参加した皆さまから暖かい拍手をいただきました。 16日の阿寒カントリ―クラブはまたまた快晴になり、グリーンの難しいアンジュレーションに苦労しながらも、「誰でもゴルフが楽しめるように図るべきだね」とプレーの手を休め、障害者以外の課題についても話し合うなどSDGsの趣旨について理解を高めていただきました。 <h2>日本障害者ゴルフ協会</h2> <img src="https://cms-backend-gew.com/wp-content/uploads/2025/01/1kai.jpg" alt="" width="788" height="703" class="size-full wp-image-84713" /> 第1回日本障害者オープンのポスター。DAG提供。 様々な障害を抱える方々にゴルフを楽しんでもらおうと1991年、東京に「日本障害者ゴルフ協会(DGA)」が設立されました。その後、特定非営利法人となり、現在にいたっています。代表理事の松田治子さんは「今は三つの目標があります。①ゴルフをパラリンピックに、②次は誰もが楽しめるゴルフを③DGA を末長く続く組織に、です」とホームページに書いておられます。 DGAは「誰もがゴルフを楽しめる環境づくり」をモットーに、障害のレベルに応じた大会開催や国際交流や研修会など様々な活動を展開しています。競技活動では、1996年11月に「第1回日本障害者オープンゴルフ選手権」を栃木県のウイングフィールドゴルフ倶楽部(現パインズ日光ゴルフ倶楽部)で開催して以来連綿として続き、今年は11月に福岡県の麻生飯塚ゴルフ倶楽部で第29回大会を開きます。 この大会も始めのうちは参加者が少なく運営にも苦労しましたが、最近は人気が出て、今年の大会では参加者70人を募集したところ募集開始2日で定員を超える盛況となっています。 <h2>国際大会からパラリンピックへ</h2> <img src="https://cms-backend-gew.com/wp-content/uploads/2025/01/28.jpg" alt="" width="788" height="800" class="size-full wp-image-84714" /> 昨年、千葉県で行われた第28回日本障害者オープンのポスター。DAG提供。 DGAは発足当初から国際的な活動を視野に入れていました。 1997年に代表理事に就任した佐藤成定氏は世界の障害者ゴルフ団体との国際交流を進め、2000年にはアメリカの「切断者ゴルフ協会」NAGA (National Amputee Golf Association)のチャンピオンシップに選手3人と役員2人を派遣しています。 その年の日本障害者オープンゴルフ選手権にはアメリカから2人、オーストラリアから1人の障害者ゴルファーを招き、国際交流大会となりました。また、2005年からは日本障害者オープンゴルフ選手権に「グランプリの部」を創設し、世界の有数の選手が参加するようになり、2021年からは世界ランキング対象試合となっています。 <h2>プロ選手の支援</h2> いよいよパラリンピックへの機運が高まってきています。加えて、今年から堀川未来夢プロがDGAアンバサダーに就任されました。有名なプロ選手が後押しをしてくれるようになれば、DGAへの期待は一気に高まっていくでしょう。 函館から始まった募金箱は釧路を経て次にどこに飛ぶか楽しみです。募金額はいくらでもよいのです。世直しプランともいうべきSDGsに力を貸すことで、スコアが伸びないときでも気持ちが軽くなると思います。 <h2>不平等をなくす</h2> SDGsの 10番目は「国内および国家間の格差を是正する」趣旨ですが、具体的な目標が10 項目あります。今回はその中から4項目を挙げておきます。 1)2030年までに年齢、性別、障害、人種、民族、出自、宗教、あるいは経済的地位その他の状況に関わりなく、全ての人々の能力強化及び社会的、経済的及び政治的な包含を促進する。 2)差別的な法律、政策及び慣行の撤廃、並びに適切な関連法規、政策、行動の促進などを通じて、機会均等を確保し、成果の不平等を是正する。 3)税制、賃金、社会保障政策をはじめとする政策を導入し、平等の拡大を漸進的に達成する。 4)地球規模の国際経済・金融制度の意思決定における開発途上国の参加や発言力を拡大させることにより、より効果的で信用力があり、説明責任のある正当な制度を実現する。 <hr /> この記事は弊誌月刊ゴルフ・エコノミック・ワールド(GEW)2024年10月号に掲載した記事をWeb用にアップしたものです。なお、記事内容は本誌掲載時のものであり、現況と異なる場合があります。 <a href="https://bt3.jp/url/ts/g/z9lenol2">月刊ゴルフ・エコノミック・ワールドについてはこちら</a>
    (公開)2025年01月16日
    <h2>知られざる名コース</h2> 7月末、所用があり青森に行くことになりました。青森山田学園を5月に退任した後、初めての青森訪問でした。仕事が終わってから、懐かしい夏泊ゴルフリンクスを訪ねました。時間がなくプレーはできなかったのですが、陸奥湾を背にして広がる緑豊かなコースと深いラフは健在でした。 この夏泊ゴルフリンクスゴルフ場は知る人ぞ知る名コースで、週刊ダイヤモンド24年5月18日号の「ゴルフ場ランキング2024・隠れた名コース」部門で、全国第1位に選ばれています。 支配人の最上悟さんが面白い話をしてくれました。1995年の日本プロゴルフ選手権大会がここ夏泊で開催されたとき、あのジャンボ尾崎選手があまりの強風で試合を諦めて帰ってしまったということです。それほど風が強いコースなのです。 そしてもう一つ名物があります。深いラフです。フェアウエイから外れると、そこはもう高さ1mほどのラフが広がっているので一度入ったらほぼ諦めです。だからボールの用意が半端じゃない。私はいつも1ダース用意します。 階段の壁に最上さんとノーベル賞受賞者の本庶佑先生が一緒に移っている写真が飾ってありました。本庶先生は昔、弘前大学に勤めていたことがあり、夏泊ゴルフリンクスによく来ていたそうです。 本庶先生はノーベル賞受賞が決まった時の記者会見で、これから何をしたいですか、と聞かれ「夢はエージシュートです」と答えたほどのゴルフ好きです。今でもこのリンクスに来られるということでした。 日本経済新聞の「私の履歴書」によりますと、先生は2021年7月にスコア80で、見事エージシュートを達成されています。そして「ノーベル賞は天から降ってくるが、エージシュートは自ら手繰り寄せるものだ」と書いています。 <h2>医療支援</h2> <img src="https://cms-backend-gew.com/wp-content/uploads/2024/12/image2.jpg" alt="" width="787" height="591" class="aligncenter size-full wp-image-84339" /> 本庶先生はがん治療薬・オプジーボの発見者として知られています。 この薬により世界中のがん患者の多くが救われました。 地球上にはさまざまな病気がはびこっており、治癒できる病気は少なく、多くは治療すら未解決のままです。人類を取り囲む病気はまだまだ多いのです。 特に発展途上国では治療薬や治療施設が足りず、先進諸国なら簡単に治せる病気でも途上国では致命傷になることが多いのです。 本庶先生のような方がたくさん増え、新しい薬や治療法が確立されれば、地球上の多くの人たちが救われます。また、今ある薬を途上国に寄贈し、治療できる人々をたくさん送るなどの措置が必要です。 先進国の一人ひとりが、ちょっとだけ寄付するだけでどれだけたくさんの人が救えるか。ゴルフ場にユニセフなどの募金箱を置いてほしい。ロータリークラブやライオンズクラブなどの団体がゴルフ場に途上国の医療支援の募金箱を設置したらどうでしょうか。 一つのゴルフ場で全ての募金をするのではなく、その地域やゴルフ場の性格に合うような部分を支援することを考えたら良いと思います。 大きな企業がSDGsについて何か実践するときにはその企業の性格に合わせた部分を支援します。例えばスーパーなら廃棄物問題に、お酒のメーカーは水問題に、というように自分の会社に関連する課題に支援を贈るのが普通です。そのようにゴルフ業界も自社に合ったSDGs支援を送っていただきたい。途上国の子ども支援、医療支援、教育支援など何でもいいので一つでも気にかけてくれると世の中が動いてくるようになるのではないでしょうか。 私が見ている限り、SDGsに真剣に取り組んでいるスポーツ団体は案外少ないのです。有名スポーツ選手の中でもSDGs関連に気を配っている選手もまだ少ない。 これに対し、ゴルフ業界はかなり取り組んでいると思います。紳士淑女のスポーツであるならば世界全体の課題を気にするのは当然です。ゴルフ業界に胎動しつつあるSDGs関連の動きを加速させ、あらゆるスポーツの先頭を走っていただきたいのです。 <h2>途上国に思いやりを</h2> <img src="https://cms-backend-gew.com/wp-content/uploads/2024/12/image4.jpg" alt="" width="788" height="414" class="aligncenter size-full wp-image-84340" /> 私の友人でゴルフ好きのお医者様がたくさんいます。全国の医療機関では毎年ゴルフコンペを行っているところが多いと思いますが、そのコンペの際、途上国の医療支援の寄付を集められないでしょうか。参加費の10%を寄付するなど方法は問いませんが、何か世界の医療不足を手伝うようなムーブメンントが起こらないだろうかと思います。 医療団体などで途上国支援をしていることも多いと思いますが、それとは別に個人で、SDGsの、特に医療部門への支援を掲げていただけないものか。この夏から秋にかけて、私の友人たちのコンペでそう提案するつもりです。 ゴルフができる境遇は世界の中では富裕層です。多くの人々は治らない病に苦しんでいます。食べ物もない生活を強いられています。ゴルフができることに感謝して、ほんの少しでも途上国の現状を気にかけてみるようにしたら、世の中が少し変わると思います。 <h2>SDGsの3番目の項目は健康と福祉で</h2> 1)2030年までに、世界の妊産婦の死亡率を10万人当たり70人未満に削減する2)全ての国で新生児死亡率を少なくとも出生1000件中12件以下まで減らし、5歳以下死亡率を出生1000件中25件以下まで減らすことを目指し、2030年までに、新生児および5歳未満時の予防可能な死亡を根絶する 3)2030年までに、エイズ、結核、マラリアおよび顧みられない熱帯病といった伝染病を根絶するとともに肝炎、水系感染症およびその他の感染症に対処する、など13項目を掲げている。 <hr /> この記事は弊誌月刊ゴルフ・エコノミック・ワールド(GEW)2024年9月号に掲載した記事をWeb用にアップしたものです。なお、記事内容は本誌掲載時のものであり、現況と異なる場合があります。 <a href="https://bt3.jp/url/ts/g/z9lenol2">月刊ゴルフ・エコノミック・ワールドについてはこちら</a>
    (公開)2024年12月11日
    ゴルフ界のジェンダー これまでSDGsの話をいろいろ書いてきましたが多くは環境問題の話題でした。しかし、実はSDGsの半分以上は環境問題以外の世界平和や経済格差、教育、人権、ジェンダーなど世界の人々が平等に、豊かに生きていくことを訴えています。 世界では、多くの人々はその日の食事に困っています。女性差別が依然として残っている。戦争が多発しているなどの課題もあります。もう一度、図を見ながらSDGsの基本について考えてみましょう。 こう書き始めたところに古江彩佳選手がエビアン選手権で優勝したというニュースが入ってきました。メジャー優勝は史上5人目で、松山選手を除くと残る4人はみんな女子選手です。6月には笹生優花選手が全米女子オープンで2度目の優勝を飾っています。凄いと思いませんか。 SDGsの思いの中で重要な課題の一つにジェンダーありますが、今回は古江選手の活躍もあり、ゴルフ界のジェンダーについて、2022年11月号に続いて再度考えてみたいと思います。 古江選手は身長153cmでやや小さめの体格です。日本人のほとんどの男性は古江選手より大きいと思いますが、どうして古江選手のように飛ばないのか、また、うまくなれないのか、不思議な気がします。 <img src="https://cms-backend-gew.com/wp-content/uploads/2024/10/2408okajima2.jpg" alt="" width="1000" height="667" class="size-full wp-image-83626" /> 小柄ながら大記録達成の古江選手(ブリヂストンスポーツ<br />契約発表)。 もちろん古江選手をはじめ女子プロの方々は小さい時から血のにじむような練習を続けてきたからよく飛ぶし、技術も素晴らしいのだと頭では理解しているつもりですが、アマチュアのおじさんたちはなかなか飛距離が伸びない、上達しない、という悩みを抱えているので彼我の差を簡単に受け入れることが難しいのかもしれません。 日本の女子プロは強い、そして世界に通用する選手が続々と出てきています。人気も男子よりずっと高いのです。でも、女性のゴルファーは少ない。どうしてでしょうか。 <h2>紳士のスポーツ</h2> ゴルフ場で女性が冷遇されているといったことを22年11月号で書きましたが、まだまだ改善のスピードが遅いようです。中年のおじさんが幅を利かせているゴルフ愛好家の中では女性の待遇改善について話題になりにくいのかもしれません。 ひとつにはゴルフは「紳士」のスポーツだ、という精神を取り違えている男性が多いようです。「紳士」のスポーツを「男」のスポーツと間違えているのではないか。プレー中にたばこを吸ったり賭けゴルフをしてみたり、プレーファーストができない自分勝手なしぐさなど紳士にあるまじきゴルフをしている方々は紳士ではなくただの男です。 こうした状況に対し、女性を受け入れる時に「紳士・淑女」のスポーツと考えればいいのです。今はまだ古い時代の男尊女卑的な考えの中で紳士の雰囲気だけを盾に「ただの男たち」が女性の参加を阻んでいるとすら思えます。 世界では女性の総理大臣、社長もたくさん出ています。昔は体力のない女性は家にいて家事をこなすのが主流でしたが、今は21世紀、コンピューターの時代です。ほとんどの職業に男女差はありません。スポーツの世界でも、記録的には男女差はありますが、選手の扱いに差はありません。 イギリス発祥のスポーツの多くはフェアープレイを基本に置いています。ラグビーの基本は前に投げてはいけないことです。ゴルフでは成績が自己申告です。卑怯なことはしない、正々堂々と戦うことが基本。それ故、世界に広まっていったのではないかと感じています。その精神には男も女もありません。そういった基本を忘れて、形だけ真似をしている「紳士」がゴルフ界に少なからず存在するのが問題です。 <h2>もっと女性を</h2> ビジネスから見ても女性ゴルファーは未開拓の分野です。ゴルフ場でもメーカーでもお客を増やすチャンスなはずです。このブルーオーシャンになぜ真剣に取り組まないのか不思議です。 7月号でも「船中八策」で倉本昌弘氏が、ゴルフの普及活動に対してJGAなどにもっと力を入れるべき、と提唱していましたが、同感です。ここはゴルフ界を挙げて突き進まないと、ゴルフという遊びは忘れられていく恐れがあります。ゴルフ界の方々が他のスポーツや企業、社会の様々な分野に目を向ければ、ゴルフ界の女性進出が遅れていることに気がつくはずです。 日本は世界でも女性の社会進出が遅れていると言われていますが、少しずつ変わってきています。ゴルフへの女性参加が少ないことを社会のせいにしないで、むしろゴルフ業界が率先して女性参加の先進事例を創造していったら、どうでしょう。 例えば、ある条件を満たせばプレー費用を半額にするとか、貸しクラブを増やし、電車でもゴルフ場に行かれるようにする。女子プロ選手のテレビでの露出を奨励し、社会活動に積極的に送り出す仕組みを作るなど、画期的な変化を起こすような作戦を業界あげて作ったらどうでしょうか。 <h2>「貧困をなくそう」</h2> SDGsの第1章は「世界中の貧困をなくす」です。ジェンダーそのものに対してはまた別な項目がありますが、この貧困の項目でも女性の地位向上は重要な位置を占めています。 五つのターゲットでは、2030年までに、極度の貧困をあらゆる場所で終わらせる。貧困状態にある人々の割合を半減させる。各国において最低限の基準を含む適切な社会保護制度及び対策を実施し、貧困層に対し十分な保護を達成する。国、地域及び国際レベルで、貧困層やジェンダーに配慮した開発戦略に基づいた適正な政策的枠組みを構築する。 <hr /> この記事は弊誌月刊ゴルフ・エコノミック・ワールド(GEW)2024年8月号に掲載した記事をWeb用にアップしたものです。なお、記事内容は本誌掲載時のものであり、現況と異なる場合があります。 <a href="https://bt3.jp/url/ts/g/z9lenol2">月刊ゴルフ・エコノミック・ワールドについてはこちら</a>
    (公開)2024年11月11日
    ヨウスコウカワイルカ 最近読んだ雑誌『図書』2024年6月号(岩波書店)に、すでに絶滅したとされるヨウスコウカワイルカの話が載っていました。 このイルカは揚子江に生息し、体長は2.5m程度。淡水に棲むイルカとして有名でしたが、1990年代になって急激に減り、2006年の大規模な調査で生息が確認できなかったために絶滅が宣言されました。これは21世紀になって初めて大型動物の絶滅でした。 中国の工業化、魚の乱獲、船舶による水上輸送、ダム建設などの影響により激減し、特に揚子江中流にできた巨大ダム・三峡ダムの建設は、致命的な被害を与えたようです。 <img src="https://cms-backend-gew.com/wp-content/uploads/2024/10/2407okajima2.jpg" alt="" width="1000" height="762" class="size-full wp-image-83614" /> 揚子江を堰き止めた巨大な山峡ダム 雑誌では2006年の大規模調査に参加した日本人研究者・赤松友成さんの話が紹介されていました。勤務先の水産総合研究センターでクジラの音響調査を続けていた赤石さんは、1996年に中国でまだ生息していたヨウスコウカワイルカの鳴き声を録音していました。 イルカの鳴き声は普通、ソナー音とホイッスル音の2種類あるそうですが、ソナー音は見えない目の代わりの役割で、ホイッスル音は個体同士のコミュニケーションに使われるというのですが、赤松さんはこのイルカ特有のホイッスル音の確認を担当しました。 調査は2006年11月から12月にかけて38日間行われ、揚子江中流、三峡ダムから河口までの1669キロを調査船2隻が時速15キロ程度で往復したということです。船上からの目視と船室からのホイッスル音の調査が並行して行われましたが、ついに確認はできませんでした。 この時、調査船は片道で19830隻の大型船に遭遇しましたが、これは100m当たり1隻を超えている数です。ひっきりなしに大型船が航行していたということです。 <h2>生物の絶滅</h2> <img src="https://cms-backend-gew.com/wp-content/uploads/2024/10/2407okajima3.jpg" alt="" width="788" height="551" class="size-full wp-image-83616" /> 絶滅危惧種のオオルリシジミ。九州亜種と本州亜種の2タイプがある。(環境省HPより) この記事を読んで、私は何とも割り切れない気持ちになりました。地球上には人間以外の生き物がたくさんいます。その生きものたちがお互いに影響を受けながら何億年も生き続けてきたわけです。 海に生まれた生命体が次々に広がり、やがて陸上に進出し、多様な生きものが共存するようになった長い歴史があるのです。 しかしながら現在、多くの生き物が絶滅し続けています。天変地異による大量の絶滅もあったのですが、それよりも人間の活動によって絶滅した事例が多い。 46億年といわれる地球の歴史があり、生命は40億年前に生まれたと言われていますが、生きものの大量絶滅のほとんどは近代工業文明が発生してからのことです。特に1950年頃からの絶滅が悲惨です。 <h2>地球のバランスが狂ってきた</h2> <img src="https://cms-backend-gew.com/wp-content/uploads/2024/10/2407okajima4.jpg" alt="" width="788" height="525" class="size-full wp-image-83617" /> 絶滅危惧種のヤンバルクイナ。国の天然記念物で、沖縄本島北部の<br />山原(やんばる)の森に生息。(環境省HPより) そもそも、この地球上に生命が生まれ、そこから次々と新たな生きものが広がってきたわけですので、生きものたちはみんな親戚のようなものです。それを人間たちが絶滅に追い込んでいることは天に唾吐くことに等しいのではないでしょうか。 私たちは今も、薬品のほとんどを野性生物に頼っています。水や食べもの、木材、石油、鉄など生きていく上で必要なものすべてを自然からいただいています。 私たち人類は自然の中で生活し、自然とともに生きているのです。にもかかわらず、私たちは自然を痛めつけています。そして、自然が貧しくなれば私たち人類も貧しくなるのは自明のことなのです。 命の母体とも言うべき自然を痛めつけ、しかも気が付かないままこの消費文明を突き進めているのです。 一方、石油に代表される現代文明はついに私たち人類の生存をも脅かすところまで来てしまいました。地球「温暖化」も今では、温暖化ではなく地球「沸騰化」と言われるようになっています。いずれ平地での夏のゴルフが困難になるでしょう。甲子園の高校野球もどうなるか。 このまま手をこまねいていては手遅れになってしまいます。問題は人間の意識の改革です。それしか方法が見当たりません。 <h2>ゴルフのまち</h2> <img src="https://cms-backend-gew.com/wp-content/uploads/2024/10/2407okajima5.jpg" alt="" width="788" height="591" class="size-full wp-image-83618" /> ゴルフの街市原についての連携<br />協定を結ぶ小出市長(中央)と<br />PGA 吉村会長(左)、千葉プロ<br />会比嘉副会長(右)。(市原市HPより) ところで、私が住んでいる千葉県市原市には日本一の数を誇る33のゴルフ場があり、首都圏からのアクセスの良さから年間168万人がプレーを楽しんでいます。 実際、私の家に隣接して千葉国際があり、車で5分のところに浜野、10分で真名、ミルフィーユなどがあり、ハーフが終わった後、自宅で昼ご飯を食べることもできます。 市原市は子どもたちのゴルフ教室に力をいれており、小出譲二市長は「世界で活躍するゴルファーを育てたい。将来的に市原市が『ゴルフの街いちはら』から『ゴルフの聖地』と呼ばれるようにしたい」と語っています。 そして、紳士のスポーツを楽しむゴルファーにノブレス・オブリージュ(地位の高い人の義務)の精神を語り、各ゴルフ場に呼びかけ、里山の自然保護を進めています。 全国各地にこうした動きが広がるといいと思っています。 <h2>「レッドリスト」</h2> 世界の野生生物の絶滅の恐れのある種(絶滅危惧種)を選定し、まとめたものです。IUCN(国際自然保護連合)が作成しています。2012年2月に公表されたIUCNのレッドリストでは、ジャイアントパンダ、レッサーパンダ、ジャワサイ、アジアゾウ、チンパンジー、ソデグロヅル、ホッキョクグマなど哺乳類の20%、鳥類の10%、両生類の30%が絶滅危惧種とされています。日本における絶滅危惧種はコジュリン、ヤンバルクイナ、ハヤブサ、ニホンウナギ、オオルリシジミ、ゲンゴロウ、などです。 <hr /> この記事は弊誌月刊ゴルフ・エコノミック・ワールド(GEW)2024年7月号に掲載した記事をWeb用にアップしたものです。なお、記事内容は本誌掲載時のものであり、現況と異なる場合があります。 <a href="https://bt3.jp/url/ts/g/z9lenol2">月刊ゴルフ・エコノミック・ワールドについてはこちら</a>
    (公開)2024年10月23日
    キャロウェイゴルフは、鳥取県智頭町、智頭町大字芦津財産区、一般社団法人大学ゴルフ授業研究会と一般社団法人more treesとのパートナーシップに基づき、9月18日~20日の3日間で開催された第2回「未来へつなぐ森:共創プロジェクト」に中央大学と東京海洋大学の学生7名が参加した。 本プログラムでは“次世代に環境保全の大切さをつなぐ”ことをテーマに、地域の「課題」と「魅力」を発見・体験するワークショップや地域住民との交流プログラムを実施。面積の90%以上を森林が占める中、人工林率がその78.6%にもおよぶ智頭町は、林業の担い手不足に伴う森林整備が課題になっている。その中、1日目は林業家兼智頭町地域林政アドバイザーの國岡将平氏と山本福壽元鳥取大学教授によるナビゲートのもと、芦津渓谷の豊かな自然環境資源の天然林を視察。その後、2022年から森林整備活動を行っている「キャロウェイの森」で、学生たちは天然林で採取した種子を植える作業を行い、多様性のある森づくりに取り組んだ。また、視察を通じて、森林における鹿の被害の深刻さを目の当たりにし、獣害対策の重要性についても学んだ。その後、閉校した旧那岐小学校を改装して新たにコミュニティスペースとして生まれ変わった「ナギノ森ノ宿」にて芦津財産区議会を含む、地域コミュニティとの交流。地域住民が感じている地域課題について理解を深めた。 2日目は芦津地区でよもぎ摘みアクティビティを行った後、山里料理を提供する「みたき園」によるサポートの元、よもぎ餅作りに挑戦。豊富な自然の恵みを実感するプログラムに参加した。その後は住民自治を実践する智頭町百人委員会との交流を行い、住民が主体となって独自に地域課題解決に取り組む事例について学び、活発な意見交換を行った。 最終日には、国登録有形文化財に指定されている旧山形小学校にて、智頭杉を含む智頭町産材や国産材を活用したネームタグ作りに取り組み、3日間におよぶプログラムを終了した。 参加した学生からは「智頭には林業で木の価値を上げるための取り組みがたくさんあることが興味深かった」や「木を切り落としている伐採の光景は印象的だった」といった感想が聞かれた。 キャロウェイゴルフでは今後も「未来へつなぐ森:共創プロジェクト」を通じて、若い世代を巻き込みながら多様性の ある森づくりを推進。“美しい自然環境を次世代につなぐ”活動を通じて、智頭町が抱える課題の解決や未来像の実現に貢献をしていく。
    (公開)2024年10月22日
    <h2>氾濫する英字略語</h2> 北の国・青森にもようやくゴルフの季節が巡ってきました。早いところでは3月下旬から始まっていますが、やはり5月の連休明けからが本番です。久々のプレーに友人との話が弾みますが、今年は時節柄、環境の話題が多かった。 その中で、SDGsやESG、ESDなど様々な英字略語が使われていてそれがどうなのかよく分からないという声が聞かれました。今回はその点について説明したいと思います。 ところで、これらの略語に一つ共通しているのは「地球環境を守る」ということです。20世紀型の経済活動を続けていると、地球が、正確に言えば地球を覆っている大気圏のさまざまな仕組みが変調をきたし、現在生きているほとんどの生命が絶滅の危機に晒されているという現在の状況を直すための手段の一つなのです。例えば、温暖化がこのまま進めば地球上に生息しているほとんどの生物は生きていくのが難しくなる。これを何とかしようという試みである点では一致しています。 SDGs(持続可能な発展のためのゴール目標)は、自然の仕組みを壊さないように世界全体の経済発展をするための様々な目標、具体的な数値をまとめたものです。 ESG(環境・社会・ガバナンス)は、こうしたキーワードを軸に、企業活動や投資活動を行なおう、という考え方で主に経済界で使われています。企業にとっては、このESGが重要でしょう。 ESD(持続化可能な発展のための教育)は学校や社会、会社などで環境教育を普及し、一般市民の理解を高めていく活動です。 <h2>ハランベー</h2> こうした動きの中で真ん中に位置する言葉は「持続可能な」であり、英語ではsustainableです。この言葉が環境用語として使われるようになったのはいつごろからでしょうか。 1987年に「環境と開発に関する世界委員会」が公表した「Our Common Future(われら共通の未来)」という報告書に登場したのが初めてでしょう。この報告書では「将来の世代のニーズを満たしながら現在世代のニーズも満たす開発」が「持続可能な(sustainable)開発」である、と説明されており、以後、環境問題の主要言語として現在に至っています。 ところで、この「環境と開発に関する世界委員会」を作ったのは日本政府なのです。1982年5月、アフリカ・ケニヤの首都ナイロビで行われた国連環境計画(UNEP)管理理事会特別会合で、「ナイロビ宣言」などが採択されましたが、この時、当時の原文兵衛・環境庁長官が「環境と開発に関する世界委員会」の設置を提案しました。 私もこのナイロビ会議に参加したのですが、この提案にはかなり多くの国が賛同しました。それには原長官をはじめ日本代表の巧みな外交技術が功を奏したと思います。原長官は演説や各国代表との挨拶には必ずスワヒリ語で「ハランベー(よろしく)」と声を掛け、続いて「私の名前もハランベー(原文衛)」とユーモアたっぷりに相手、特に途上国首脳の気持ちを掴んでいったのです。 原長官がなぜこの委員会を提唱したのか、後にご本人から聞いたのですが、ナイロビに行くことが決まった後、鈴木善幸総理に会い、10億円の資金を要請したそうです。 国務大臣環境庁長官として会議に出る以上、世界が納得できる事業を提案したい、環境立国として世界に決意を表明するためにも資金が必要です、と説明した。鈴木総理はそれを聞いて了解してくれたということでした。 <h2>ブルントラント委員会</h2> この世界委員会は賢人会議とも呼ばれ、ノルウエーの環境大臣だったブルントラント女史が委員長に就任し、世界21か国の著名な方々が加わりました。日本からは経済学者であり外交官でもあった大来佐武郎さんが選ばれています。 委員会は2年半かけて世界をめぐりながら9回の会議を重ね、1987年5月、東京で最終会合を開き、報告書「our common future(われら共通の未来)」を公表しました。 ブルントラントさんは、その間、ノルウエーの首相になりましたが、委員長を辞めずにより精力的に取り組んでくれたのです。 委員会がロッシアで開かれた時、私はブルントラントさんにインタビューさせていただきました。その時には既に首相になられていたのですが、地球環境の課題について、委員会の意義について熱心にお話いただきました。 ブルントラントさんは、背はそう高くはなかったのですが、がっしりした体型で鋭い目をしていました。インタビューの途中で部下の方が書類を持って入ってきたのですが、片膝をついて説明をしていたのが記憶に残っています。 インタビューの最後に、日本がこの委員会を提案してくれたことに感謝している、と話していました。 日本のこうした努力が後に、この連載の第一回で書いた竹下元首相の活動に繋がり、1992年のリオデジャネイロの「環境サミット」を導いていったのです。 <h2>「われら共通の未来」</h2> 12章構成で、第1章で現在の環境課題を述べ、第2章で持続可能な開発に向けて、環境・資源基盤を保全しつつ開発を進める「持続可能な開発」の道程を提示している。次いで経済、人口、食糧、生態系、エネルギー、都市、海洋・宇宙・環境などの共有財産、平和、安全保障、第11章 平和、安全保障、開発と環境、学術研究国際的な法制度の充実などについて詳細な分析と方向性を打ち出している。邦訳は『地球の未来を守るために』福武書店1987年。 <hr /> この記事は弊誌月刊ゴルフ・エコノミック・ワールド(GEW)2024年6月号に掲載した記事をWeb用にアップしたものです。なお、記事内容は本誌掲載時のものであり、現況と異なる場合があります。 <a href="https://bt3.jp/url/ts/g/z9lenol2">月刊ゴルフ・エコノミック・ワールドについてはこちら</a>
    (公開)2024年09月28日
    アマゾンの英雄 1989年2月、私は南米のアマゾン川上流の小さな村にいました。1987年に国連の「グローバル500賞」を受賞したシコ・メンデスさんに会うためでした。メンデスさんが受賞した翌年に私も同じ賞をいただいた縁もあって、メンデスさんのインタビューを企画したのです。 しかしメンデスさんは私が村に着く前に射殺されてしまいました。 アマゾンの森林乱獲を防ぐ運動をしていたメンデスさんを憎む人たちがいたのです。政府の目を盗んで違法に伐採を繰り返していた地域の森林伐採業者です。彼らは暴力団を雇い、メンデスさんをつけ狙いました。そして1988年12月22日の夕刻、メンデスさんが自宅を出た直後に射殺したのです。 メンデスさんのお墓の前で奥さんが話してくれました。森林保護運動にのめり込んでからは命が狙われ続けていたそうです。メンデスさんは用心を重ね、変装したり、よその地域に逃げたりで森林保護運動もままならなかったようです。 しかし、メンデスさんの森林保護運動は周囲の国々まで巻込むほど強い運動に育っていきました。 <img src="https://cms-backend-gew.com/wp-content/uploads/2024/09/2405okajima2.jpg" alt="" width="600" height="419" class="size-full wp-image-82916" /> シコ・メンデスさんの家。世界的に有名な活動家だったが、自宅は小さな労働者向け住宅だった。 そんな状況に危機感を募らせた森林伐採業者たちは運動家を次々と暗殺し始めました。警察など全くあてにならない地域ですので、メンデスさんらは自分で自分を守らなくてはならなかったのです。 私が日本を発つ2か月前の出来事でした。メンデスさんに会って色々話を聞きたかった。そしてその手記を新聞に載せたかったのですが、日本を発つ直前に彼の訃報を受け取ったのです。 <h2>アメリカの視察団</h2> 私が村に着く前にアメリカの国会議員らがこの村を訪れていました。メンデスさんに会いに来たということでした。しかし彼らも私と同様に会うことができませんでした。その国会議員団と私はすれ違いでしたが、その中に若き日のゴア議員(後の副大統領)がいました。 団長は当時有名な自然保護家であり上院議員だったハインツさん。あの有名なハインツ・スープの御曹司です。当時はゴアさんよりハインツさんの方がはるかに有名でした。残念なことにハインツさんは後に飛行機事故で無くなってしまいました。彼が生きていれば世界の温暖化対策はもっと進んでいたのではないかと思います。 時が移り、ゴアさんは副大統領になり、世界に向けて環境保護の重要性を訴え続けました。有名な『不都合な真実』は彼の著作です。 <h2>副大統領晩餐会</h2> <img src="https://cms-backend-gew.com/wp-content/uploads/2024/09/2405okajima3.jpg" alt="" width="788" height="525" class="size-full wp-image-82917" /> 1999年6月18日、小渕首相はクリントン米大統領と首脳会談。この時の米国訪問で、小渕首相はゴア米副大統領とともに「市民代表会議」を行った それから10年後の1999年6月、私はゴア副大統領とお会いしました。当時、日本の首相は小渕恵三さんでしたが、小渕さんは環境保護や市民活動に熱心で、総理になって初めて渡米することになった際にゴアさんの晩餐会に日本の市民団体を連れていくことにしたそうです。ゴアさん側からの要請もあったのでしょう。 私は日本側の市民団体の代表の一人に選ばれ、ワシントンのある会館でゴアさん主催の晩餐会に出席しました。 主催のゴアさんの話は、まじめすぎてあまり面白みがなかったのですが、小渕さんのスピーチは抜群でした。ワシントンのポトマック川のほとりに植えられた桜並木(日本が寄贈)を引き合いに出し、日米両国の環境連帯を訴えたのです。大拍手でした。アメリカの友人たちが「やるねえ」と握手を求めてきたほどでした。 小渕さんはこれに先立ち、1993年の気候変動枠組条約の第3回締約国会議(COP3)が京都で開かれたときに外務大臣で、会場のNGOブースを訪れ「よろしく。市民と政府が一緒に頑張りましょう」と述べたのでした。それまでは日本の政府はNGOなど無視してきました。役人だって訪れたことのないNGOブースに、外務大臣が訪れ激励したのです。 みんな感激したのは勿論で、その時の様子がNHKニュースを通じて全国に流れました。私はこの瞬間、日本社会にNGOが認知される、と感じたことを憶えています。 <h2>闘い続ける活動家</h2> <img src="https://cms-backend-gew.com/wp-content/uploads/2024/09/2405okajima4.jpg" alt="" width="788" height="525" class="size-full wp-image-82918" /> アル・ゴア元米国副大統領 世界は広く、言論の自由や警察が機能しない所がたくさんあります。 そういった国々では、政府の指導者層の方針に逆らうと次々に殺されてしまうことがあります。 南米やアジア、アフリカのジャーナリストが何人も殺されています。みんな、国際会議や活動の現場で出会った正義感に燃えたジャーナリストたちでしたが、志半ばで凶弾に倒れてしまいました。非常に残念なことですが、これは現実のことです。先進国でもロシアなどでは政府にとって都合の悪い人間は粛清されると言われます。 地球温暖化を防ぎ、野生生物の多様性を守るといったことも誰かが言い出し、実践しないといつの間にか悪化していきます。最前線の方々が命を失うような活動をしていることに比べれば私たち日本の一般市民は楽なものです。せめて地域のさまざまな環境保護活動に力を貸したい。そして、小さな意識、行動が各地で積み重なって世の中が動きだすのだと思います。 <h2>国連グローバル500賞</h2> UNEP(国連環境計画)が、持続可能な開発の基盤である環境の保護及び改善に功績のあった個人及び団体を表彰する制度で、一般部門と青少年部門があり、毎年6月5日の世界環境の日に授与式が行われてきた。当初、1987年から1991年までの5年間に、約500人・団体を表彰する計画であったことからグローバル500賞と呼ばれたが、この表彰制度は1992年以降も継続されている。日本からは本田総一郎氏、原田正純氏、トヨタ自動車、北九州市、四日市市などが受賞している。 <hr /> この記事は弊誌月刊ゴルフ・エコノミック・ワールド(GEW)2024年5月号に掲載した記事をWeb用にアップしたものです。なお、記事内容は本誌掲載時のものであり、現況と異なる場合があります。 <a href="https://bt3.jp/url/ts/g/z9lenol2">月刊ゴルフ・エコノミック・ワールドについてはこちら</a>
    (公開)2024年09月13日
    ゴルフは自分より上手い人から教わりたいというニーズがあり、ゴルフが上手くなければ人に教える資格がないと考える人も多いでしょうが、本当にそうでしょうか? 自身を「運動オンチ」と公言し、ゴルフ未経験ながら多くのゴルファーを上達に導いている人がいます。その人は、日本脱力関節調律協会の代表理事・山本ゆう子さんです。 「脱力関節調律Ⓡ」という、身体パフォーマンスを高める独自のメソッドで、多くのゴルファーの身体機能を向上させ、飛距離アップやスコアアップの成果を出しています。またそのことを通じて身体の不調を解消、多くの人を健康増進に導いています。今回は山本代表の活動と脱力関節調律を紹介しつつ、ゴルフ指導のあり方を考えてみましょう。 6月6日、ゴルフ関係者のみならず、ヘルスケア関係者や施術家などおよそ90人が集まるイベントが都内で開催されました。日本脱力関節調律協会(以下、WJT協会)の設立5周年記念イベントです。(図1) <img src="https://cms-backend-gew.com/wp-content/uploads/2024/09/2409komorizu1.jpg" alt="" width="1000" height="563" class="size-full wp-image-82777" /> (図1)日本脱力関節調律協会の設立5周年イベントにて WJT協会の設立者で代表理事の山本さんは、大学在学中に柔道整復師と日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー資格を取得。某ストレッチ専門店でアルバイトをしていました。大学卒業後、大阪で施術の仕事をしている中、高齢者の身体がみるみる変化するのを目の当たりにし、脱力関節調律メソッドの原型が生まれたとのこと。  身体を良くする施術サービスは、ストレッチやマッサージ、整体など世の中に多くありますが、それらとの違いを本人に尋ねたところ、 「脱力を促し、正しい関節の動きを取り戻すこと。そしてお客様自身が解剖学を理解すること」 との返答。筆者も山本代表の講義を受けたことがありますが、一見難解に思える骨格の構造を、タブレットを用いてビジュアルで解説、分かりやすいと感じました。(図2) <img src="https://cms-backend-gew.com/wp-content/uploads/2024/09/2409komori2.jpg" alt="" width="1000" height="563" class="size-full wp-image-82778" /> (図2)タブレットを用いて身体の構造を説明する山本代表 その後、多くのゴルフ好きのお客様から、ゴルフに関する質問や要望があり、それに応えていたところ飛距離やスコアなどがどんどん良くなったそうです。そこで山本代表は、 「人は予防のためには頑張れないが、ゴルフのためなら頑張れる」 と気づき、ゴルフに特化した「ゴルフ関節調律Ⓡ」が生まれました。 ゴルフの上達は目的のひとつですが、それで完結ではなく、その先に健康増進を見据えている。そのことは山本代表が掲げるビジョン「歳を重ねることに夢が持てる世界をつくる」に表れています。 誰でもできる正しいスイング ゴルフ未経験の人間がゴルフを教えられるのか? 山本代表は、ゴルフスイングを学んだ経緯について、 「人体の動きとして最大効率の動作を伝えていたら、それがゴルフの理想的な動作だと気づきました」 と振り返ります。 筆者はかねてから「ゴルフはやさしい」「正しいスイングは誰でもできる」と述べています。なぜならゴルフスイングは、人間にとって極めて自然でシンプルな回旋運動だからです。にもかかわらず上達が難しいのは阻害要素があるからです。それは、①身体バランスの崩れ、②身体機能の低下(柔軟性の欠如、関節の可動域不足など)、③誤った情報や勘違い、④思考と感覚とのズレ、⑤誤った思考パターンや感情(メンタル)等です。詳しい解説は省きますが、阻害要素の殆どは身体と脳(思考と感情)に起因しています。 山本代表のメソッドは、その身体に起因する部分、①と②を脱力関節調律という新たな手法で改善し、多くのゴルファーをやさしく上達に導いています。山本代表と従来のゴルフ指導者との決定的な違いは、解剖学や生体力学など人体に関する基礎学問を学び、身体パフォーマンスを向上させる術があるか否か、です。この術によって阻害要素を取り除けば、ゴルフはやさしいのです。 「ゴルフは難しい」「そう簡単には上達しない」と、ゴルファーの夢を壊すようなことを平気でいう指導者がいますが、そのような人はもっと勉強して欲しいと思います。 ゴルフ指導者の要件とは? ゴルフ未経験者でもゴルフ指導はできますが、ゴルフに無知でいいわけではありません。山本代表はその都度、ゴルフやゴルフ用語などを調べる「学びの姿勢」を徹底しているそうです。以上の話を整理すると、ゴルフ指導者の要件が見えてきました。それは次のようなものです。 ・解剖学や生体力学など、身体に関する基礎学問を学んでいる人 ・上達の阻害要素が何かを把握し、それを解消できる人 ・マニュアル通りのスイングを指示強制するのではなく、学習者の能力を最大限に引き出すことが出来る人 ・分からないことは即学ぼうとする「学びの姿勢」のある人 ゴルフ指導者には、必ずしもゴルフの腕前が必須ではありません。ゴルフスクールでは見本を見せることが必要なので、最低限ボールを打つ技術は必要ですが、常に70台で回る腕前はまったく不要。「名選手必ずしも名コーチにあらず」です。 山本代表はある日突然、「このメソッドを1000人に広めよう」と思い立ったそう。しかし自分でセッションを提供できる数には限界があるため、このメソッドを提供できる指導者を育てることで、より多くの方に広めることができるという思いから、2019年、WJT協会を設立し、指導者の育成に乗り出しました。その結果、現在198名の資格認定者を輩出しています。(2024年6月現在)(図3) <img src="https://cms-backend-gew.com/wp-content/uploads/2024/09/2409komori3.jpg" alt="" width="1000" height="563" class="size-full wp-image-82779" /> (図3)多くの資格認定者を排出している日本脱力関節調律協会 ゴルフ指導者の認定制度を有する団体は、現在の認定制度を見直し、世の中に求められる指導者を輩出して欲しいと思います。 <hr /> この記事は弊誌月刊ゴルフ・エコノミック・ワールド(GEW)2024年9月号に掲載した記事をWeb用にアップしたものです。なお、記事内容は本誌掲載時のものであり、現況と異なる場合があります。 <a href="https://bt3.jp/url/ts/g/z9lenol2">月刊ゴルフ・エコノミック・ワールドについてはこちら</a>
    (公開)2024年09月05日
    国連のプラネタリーヘルスとウェルビーイングに関する新たな報告書(2024年7月公表) 2024年8月も「観測史上最高」や「猛暑日過去最多」が各地で相次いだ。気象庁が発表している「観測史上最高気温ランキング」(2024年8月18日現在)を見ると、上位21件(41.1℃~40.4℃)のうち14件が2018年以降に観測されている。2000年以前に観測されたものは2件しかなく、この5年程度で地球が急激な気温上昇している状況がわかる(表1)。 表1.日本における最高気温ランキング(2024年8月18日現在 <img src="https://cms-backend-gew.com/wp-content/uploads/2024/09/hyou1.jpg" alt="" width="1000" height="994" class="size-full wp-image-82752" /> ) 2024年7月15日に国連環境計画(UNEP)と国際科学会議(ISC)は、プラネタリーヘルスとウェルビーイングに関する報告書(A global foresight report on planetary health and human wellbeing)を発表した。数百件のリファレンスを用いたこの報告書は96ページにも及び、世界の気候変動等に関する新たな課題を予測し示している(図1)。 <img src="https://cms-backend-gew.com/wp-content/uploads/2024/09/zu1.jpg" alt="" width="424" height="600" class="size-full wp-image-82754" /> 図1.<br />2024年7月に発表された報告書 <h2>報告書の内容は2024年9月に開催される国連未来サミットでの議論に反映される</h2> <img src="https://cms-backend-gew.com/wp-content/uploads/2024/09/zu2.jpg" alt="" width="880" height="649" class="size-full wp-image-82755" /> 図2.<br />8つの重大な世界的変化・現象(報告書より) 報告書では、中長期的な観点から、3つの地球の危機(気候変動、自然と生物多様性の喪失、汚染と廃棄物)を加速させている8つの「大きな変化」について言及(図2)し、18の「変化の兆し(Signal of change1~18)」が強調されている。この報告書は、9月22日~23日にかけてニューヨークで開催される国連未来サミット(Summit of the Future)での議論に反映される予定である。 <h2>報告書ではSDGs目標達成の遅れが指摘される</h2> <img src="https://cms-backend-gew.com/wp-content/uploads/2024/09/zu3.jpg" alt="" width="785" height="562" class="size-full wp-image-82756" /> 図3.<br />SDGsの17個の目標の進捗状況評価(報告書より) 2015年に国連加盟国が採択したSDGsについて、10年が経った現在の状況について、報告書は「成果は期待外れ」としている。項目によっては、2015年以降何の進歩も見られないばかりか、さらに悪化・後退しており、環境関連の項目についても目標から大きく外れている(図3)。 <h2>太陽光を宇宙に反射させて地球を冷却する研究</h2> 報告書に記載される18 の変化の兆し(Signal of change1~18)のうち、7番目に興味深い研究動向が示されている。(Signal of change 7:Deployment of Solar Radiation Modification,日射調整装置の導入) 具体的には、太陽放射修正:Solar Radiation Modification (SRM)と呼ばれる分野の研究が進んでおり、太陽光を宇宙に反射させて地球を冷却する(温暖化を抑える)ことを目指している。但し、本研究については環境や生物、社会経済への影響などの議論もあることが記されている(図4)。 <img src="https://cms-backend-gew.com/wp-content/uploads/2024/09/zu4.jpg" alt="" width="776" height="571" class="size-full wp-image-82757" /> 図4.<br />Signal of change 7:Deployment of Solar Radiation Modification(報告書より) 参考文献 1)気象庁(2024)歴代全国ランキング,https://www.data.jma.go.jp/stats/etrn/view/rankall.php(2024年8月18日確認) 2)United Nations Environment Programme International Science Council(2024)Navigating New Horizons: A global foresight report on planetary health and human wellbeing、https://wedocs.unep.org/handle/20.500.11822/45890(2024年8月18日確認)
    (公開)2024年09月04日
    <h2>SDGsはどこから来たのか</h2> 2015年9月、国連で参加193か国の全会一致で採択された文書があります。 「私たちの世界を改革する・持続化可能な発展に関する2030アジェンダ」と呼ばれ英文で36ページの文書です。世界を大きく変革していこうという趣旨で作られた世界の未来を方向付ける内容で、その中の14ページから28ページまでが「SDGsとその目標」であり、私たちが話題にしているSDGsなのです。 なぜ、こんなことを詳しく書くのか。それはSDGsに秘められた本来の意味を伝えたいからです。SDGsが書かれている元の文書の表題は、「私たちの世界を変革する」でしたね。これは世界を根本から変えていこうという意味です。 この文書で使われている「変革する」は、英語ではtransformingとなっています。transformingはデジタル・トランスフォーメイション(DX)やグリーン・トランスフォーメイション(GX)などにも使われているように、大きな変革を意味します。原型をとどめないような変革です。 これまでの人類の歴史の方向を大きく変えようということです。21世紀にその大変革をしないと人類は生き延びることすら困難になるという世界共通の意識があるのです。 DXやGXと呼ばれる世の中の大変革もその流れの中心にあるでしょう。その他にも貧困の撲滅、南北格差の解消、教育の普及など課題が山積しています。こうした現代の矛盾点を思い切って改革しないと人類の未来はない、という危機感です。 <h2>時代を読む力</h2> 経営で最も重要なことの一つに、時代の流れを的確に読み取ることがあると思います。この、地球大変革やDX、GXの流れを理解しないと経営はいずれ傾くでしょう。 私の父は横浜で土建屋をしていました。戦争から帰還し、闇市などで稼いでいるうちに縁あって鉄骨の組み立て業、そして建設業と発展していきました。景気の良い時には職人を連れて台湾などにも遊びに行っていましたが、ある時、東京の六本木で6階建てのマンション建設を請け負いました。かなり大きな仕事だったので父は張り切って、材料の仕入れまで一括で行う契約をしました。あの時の父の張り切った顔は今でもよく覚えています。 しかしその直後、第4次中東戦争(1973)が始まったため材料は全て大きく跳ね上がり、大赤字を抱えることになってしまいました。その傷がもとで会社は3年後に倒産。 湾岸戦争の危険は新聞等で盛んに報じられていましたが、父はそういった時代の流れをつかみそこなったのです。 私はゴルフ業界も世界の潮流を知るべきだと思います。日本のゴルフ業界はDXやGXという流れを掴み切っていないのではないか、と危惧しています。 いきなり世界の変革なんて大きなことを言われてもピンとこないでしょうが、大きな流れだけは掴んでおいていただきたい。 <h2>温暖化とゴルフ</h2> 例えば夏のゴルフに課題が出てきています。40度にもなれば、日本の平地でのゴルフはかなり危険になります。いや、ゴルフだけでなくどの屋外スポーツもできなくなる恐れがあります。これは明らかに地球温暖化の影響でしょう。 夏のゴルフは標高の高い所や東北・北海道もしくは外国ということになるかもしれません。それとも冷房がよく効いた室内ゴルフで、コースを回るように楽しむ人が多くなるのでしょうか。南の国の方々はどうするのでしょう。想像がつきません。 こうした状況への対策は業界全体の課題です。温暖化、気候変動による負荷は今後大きくなることを前提に運営計画を組み立てていかなければいけません。 また、温暖化防止に向けた活動にも積極的に取り組むべきでしょう。環境保全にしっかりと取り組んでいることを評価する一般ゴルファーが増えるかもしれない。 世の中が変わっていけばまた違った運営が必要になってきます。今は当たり前のことでも、この先の世の中の変化を読み取れば、変えていかなければなりません。 <h2>ゴルファーは社会的影響力がある</h2> ところで、ゴルフ場の会員の皆様の多くは地域の有力者です。銀行、企業、役所などのトップがほとんど会員であり、社会的影響力のある方ばかりです。 今、その方々のお力を結集できないでしょうか。地域の実力者の方々がチームを作ればかなりのことができると思います。どなたかが声を出せばすぐに新しいことができる可能性が高い。 地球大変革でなくとも地域大変革の動きを作りだしたらいかがでしょう。ゴルフ場とその周辺を整備してきれいな里山を作る。地域の人々がゴルフを楽しむような活動をする。郷土料理や芸能、食事などアフターゴルフを楽しむ工夫をして外国人客を誘致し、経済の活性化を図る。また、貧困に苦しむ国へのチャリティゴルフなども良いでしょう。 地域のリーダーであるゴルファーの方々の奮起を、心よりお待ちしています。 <h2>世界を変革する:2030年持続可能な開発のためのアジェンダ序文</h2> このアジェンダは、人々、地球、そして繁栄のための行動計画です。(中略)特に極度の貧困を根絶することは、最大の世界的課題であり、持続可能な開発に不可欠な要件であると認識しています。すべての国とすべての利害関係者が協力的なパートナーシップでこの計画を実施します。(中略)私たちの惑星を癒し、保護することを決意しています。私たちは、世界を持続可能で回復力のある道へとシフトするために、緊急に必要な大胆で変革的なステップを踏み出すことを決意しています。 <hr /> この記事は弊誌月刊ゴルフ・エコノミック・ワールド(GEW)2023年4月号に掲載した記事をWeb用にアップしたものです。なお、記事内容は本誌掲載時のものであり、現況と異なる場合があります。 <a href="https://bt3.jp/url/ts/g/z9lenol2">月刊ゴルフ・エコノミック・ワールドについてはこちら</a>
    (公開)2024年08月29日
    ハワイでのゴルフ この正月に友人二人とハワイでゴルフをしてきました。以前は毎年のように行っていたのですが、学校の仕事が忙しく、またコロナがあったため長らくご無沙汰していました。8年ぶりでしょうか。 私がいつも行くのはハワイ島のコナにあるワイコロア・リゾートで、ヒルトンホテルが経営しているコンドミニアムです。部屋はコースに面していて、朝のコーヒーを飲んでいる人のすぐ目の前でティーショット。うまくいくと「ナイスショット」と声がかかります。 のどかな気分でゴルフができるのが良いところです。また、私が特に気に入っているのはOBがほとんどない点です。広いフィールドのどこに飛んでいこうがまずOBはない。そこから打てばよいのです。時たま海に落ちたり、溶岩の間に飛び込んで回収不能がありますが、ほぼOBの心配はなく気持ちよく打てます。 OBがなく広い青空の下で伸び伸び打てるので案外スコアは良くなります。私には合っているゴルフスタイルです。ま、下手は下手なりの楽しみを見つけるもんですね。 <h2>98歳の名人</h2> <img src="https://cms-backend-gew.com/wp-content/uploads/2024/08/2403okajima2.jpg" alt="" width="788" height="443" class="size-full wp-image-82512" /> レギュラー・ティから打つ山田さん。98歳とは思えない強烈な振りでした。 ハワイに来ると必ず思い出すのが山田21のオーナーである山田真早志さんです。最近は車いす生活のためゴルフはされませんが、98歳の時にゴルフをご一緒させていただいたのが最後のラウンドでした。 山田さんとは年に何回か、七、八年にわたりプレーをしましたが一度も勝てませんでした。山田さんはいつも80台を出され、私は90を切ることができませんので、当たり前ですが、とにかくどんな時でも基本はボギーなのです。 パー4の場合、私は200ヤード程度ですが山田さんは160ヤードで、ここでは私が一歩リードです。しかし、山田さんは必ず3オン、2パットでボギー。私は2オンを狙ってバンカーにはまったりチョロしたりで大体3、4オンで、下手をしたら3パット。このようにして、引き離されていく。終わってみれば10ストロークぐらいの差になる、というのがいつものパターンでした。 間違いなくボギーオンを続け、2パットが基本で、たまにパーとダブルボギーが交差する。そして調子が良ければ80台、というのが普通のアマチュアの基本だと思うのですが、実践になると欲が出てつい力む。その結果100をオーバーなんてことになります。 ここで言いたいことは、軽く振っても3オンは可能であり、あとは2パットを決めることなんですね。 山田さんは寸分狂わずこのペースを維持できるんです。何しろ公式戦でエイジシュートが78回、80過ぎてからはほとんどエイジシュート、若いころはシングルだったというのです。怪物のような山田さんはきっとこのハワイでのプレーのように軽く楽しんでおられるのだなといつも思うのです。 <h2>力まないでSGDs</h2> <img src="https://cms-backend-gew.com/wp-content/uploads/2024/08/2408okajima.jpg" alt="" width="756" height="756" class="size-full wp-image-82511" /> 熱い日差しを浴びてコースを進む。右側にはコンドミニアムが並ぶ。 ゴルフの名人が言うように、何事も力むとよろしくありません。でもこれは全てに当てはまるのではないでしょうか。 SDGsにおいてもそうです。あんまり生真面目にやろうとすると人はついてきません。いや、やろうとしても続かないのです。ちょっと遊び加減を入れて進めていかないと人はなかなかついてきません。 なるべく余裕のある試みをすることです。多少のズレや失敗があっても気にしない。少しでも進展していればそれでよし、とするのです。 例えば、30by30にしてもゴルフ場が推進しようとする場合、日の長い時に近所の子どもたちに林の中で自然遊びをしてもらい、樹木の数や樹種を調べる。虫取りをする。また、高校生や大学生、大人らに動物調査をしてもらう。しっかりした指導員がついていれば、それだけで健全な生態系が維持されているかの調査になります。 その調査結果を写真や図などにまとめてレストランに展示しておくのも良いでしょう。案外、お客様が反応すると思います。子供の頃を思い出して話が弾み、力みが消えるのではないでしょうか。そしてスコアが良ければ皆さん喜ぶでしょう。 キャディさんにも勉強してもらって、ゴルフ場回りの林や鳥、虫、小動物の状況がプレーの合間の話題になれば、またそれも力みをなくすことにも繋がるでしょう。ゴルフを通しての環境教育です。 日本では、女性や子どもが環境問題に敏感で、おじさんはかなり鈍感なのです。女性ゴルファーにも理解を深めてもらい、ゴルフ場での話題をリードしていただければことはスムースに運ぶでしょう。 しかし、おじさんたちは問題に気が付くと力を発揮します。ゴルフを通じて社会的影響力のある方々が環境問題に立ち向かってくれると、課題解決に向けて大きく前進すると思います。 <h2>30by30の要件</h2> <img src="https://cms-backend-gew.com/wp-content/uploads/2022/11/okajima3.jpg" alt="" width="567" height="801" class="size-full wp-image-74397" /> 30by30の認証に必要な手続きや仕事が書いてあります 30by30についてはこの連載18回で詳しく説明しましたが、2030年までに世界の陸域の30%、海域の30%を自然度の高い地域とする計画です。現在の日本では陸域の20.5%、海域で13.3%が保護地域ですが、環境省はこれに「保護地域以外で生物多様性保全に資する地域(OECM)」を加えて30by30を達成する計画です。このため環境省では昨年から「自然共生サイト」を選定しています。ゴルフ場ももちろん参加OKです。 その条件は1)境界が定まっていること2)管理する人と土地があること3)生き物が正常な形で生きているか確認できること4)保全のための管理やモニタリングができることの4点です。 Word設定=1行17字×30行×2段 <hr /> この記事は弊誌月刊ゴルフ・エコノミック・ワールド(GEW)2024年3月号に掲載した記事をWeb用にアップしたものです。なお、記事内容は本誌掲載時のものであり、現況と異なる場合があります。 <a href="https://bt3.jp/url/ts/g/z9lenol2">月刊ゴルフ・エコノミック・ワールドについてはこちら</a>
    (公開)2024年08月16日
    今回のレポートはヨネックスレデイスゴルフトーナメント2024に出場した林心恩(リン・シンエン)選手を通してヨネックスのジュニア活動について報告します。 林選手は8歳で父親からゴルフを習い始めて18歳の現在まで父と活動を共にし、ヨネックスレディスへは2023年8月に開催されたヨネックスジュニアチャンピオンシップで、2日間トータル8アンダーで優勝してヨネックスレディス本戦への出場権を獲得しました。 <img src="https://cms-backend-gew.com/wp-content/uploads/2024/08/2408nagase2.jpg" alt="" width="718" height="569" class="size-full wp-image-82445" /> 林心恩選手のアイアンショット スイングはまだまだ粗削りですが、日本のジュニアにはあまり見られない下に向けたダウンスイングと左ひじを巧みに使うスイングです。ターフをきっちりと取ってくるスイングで、きれいなスピンの効いたボールを打ってきます。ショットメーカータイプで将来が期待できる選手です。 ヨネックス出場のジュニア選手といえば、2016年大会で11歳288日で本戦出場したアレクサ・パノ選手が思い出されます。プロ転向後には欧州で1勝、米国で1勝と、この舞台を出発点として世界に羽ばたき成功した選手です。林選手もぜひ世界で活躍してほしいと思います。 ヨネックスレディスでは昨年新設されたヨネックスジュニアチャンピオンシップの優勝者が本戦出場を果たせることで、予選会とは別のルートで本戦出場という目標ができ、多くのジュニアゴルファーの励みとなっています。 今後は別の大会でもこのような仕組みが増えればジュニアゴルファーの大きな励みになると考えます。 <img src="https://cms-backend-gew.com/wp-content/uploads/2024/08/202408nagase2.jpg" alt="" width="900" height="809" class="size-full wp-image-82447" /> ヨネックスジュニアレッスン会に参加したプロ ヨネックスでは全国で51か所(関東中心に東海、近畿、九州)でジュニアゴルフスクールを展開し、多くのジュニアゴルファーからプロを輩出しています。 また、今回のトーナメントでもジュニアゴルファーのレッスン会も開催され、多くのトーナメント出場選手がジュニアにレッスンを行い(若林プロ・池ヶ谷プロ・青木プロ・蛭田プロ・安田プロ、吉本プロ・笠プロ・泉田プロ)、参加したジュニアからは喜びの声があふれて、ゴルフを真剣にやりたいという声が多く聞こえました。 このような仕組みが増えれば日本もゴルフ強国へ向かうと考えられます。 <hr /> この記事は弊誌月刊ゴルフ・エコノミック・ワールド(GEW)2024年8月号に掲載した記事をWeb用にアップしたものです。なお、記事内容は本誌掲載時のものであり、現況と異なる場合があります。 <a href="https://bt3.jp/url/ts/g/z9lenol2">月刊ゴルフ・エコノミック・ワールドについてはこちら</a>
    (公開)2024年08月15日
    ヨネックスは9月下旬、本来は廃棄されるはずの茶殻を配合したグリップ『茶殻配合グリップ』を発売する。 同グリップは伊藤園の「茶殻」を有効活用する独自のアップサイクルの取組み「茶殻リサイクルシステム」とコラボしたもので、素材に茶殻リサイクル材を使用。消臭・抗菌機能を実現している。エンドキャップ先端にはお茶を連想させるディープグリーンを採用する。 実際に手に取るとほんのりお茶の良い香りがし、清潔感がある。またグリップすると手への吸着力も感じられる不思議な握り心地だ。 近年SDGsが叫ばれているが、ゴルフ業界、特にゴルフ用品メーカーは対応が遅れている。そんな中、今作のようなエコ素材を活用したグリップを同社が発売することは、用品メーカーのSDGsの具体例として価値がある。同グリップはカスタムや単品販売にも対応予定。販売現場においても、性能だけでなく開発の背景を伝えることでゴルファーの所有感も高まりそうだ。 ■製品概要 素材:エラストマー(合成樹脂)、茶殻リサイクル材 原産地:日本 スペック:口径60、重量50g 価格:1650円 発売日:9月下旬
    (公開)2024年08月13日
    「ゴルフ界はウェルビーイングな社会の実現に貢献する!」 これは、日本ゴルフ場経営者協会(NGK)が掲げる中長期ビジョンです。去る5月30日、都内でNGKがウェルビーイングに関する講演会を主催し、私も聴講しました。講師はウェルビーイングの第一人者、慶応義塾大学の前野隆司教授です。 「ウェルビーイングをビジョンに掲げる以上、我々はウェルビーイングとは何かを学んでおく必要がある」 と、NGKの大石順一専務理事が講演会を主催した意図を語ってくれました。今回はウェルビーイングについて学んでみましょう。 2021年、私はウェルビーイングに関するセミナーを聴講。そこでは次のように説明していました。 「健康(ウェルビーイング)とは、単に病気や虚弱でないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態である」 これは世界保健機構(WHO)憲章の前文を、日本WHO協会が訳したものです。主語は「健康」ですが、これは身体が健康(Health)という狭義な意味ではなく、広義な意味での健康「Well(良好な)-being(状態)」と解釈しています。 またウェルビーイングに似た言葉に「ウェルネス」があります。これは豊かな人生、輝く人生のための基盤とし、身体的にも精神的にも健康であると定義されています。かつては身体的(Physical)に健康であることが良いとされてきましたが、近年は精神的(Mental)にも健康であり、幸福感が得られている状態がウェルネスで、これを目指す考え方に変化しました。更にこれからは職場環境や地域、福祉なども含め、社会的(Social)にも健康(健全)であるべきだという考え方に発展し、これがウェルビーイングであると私は理解しています。(図1) <img src="https://cms-backend-gew.com/wp-content/uploads/2024/08/komori2408.jpg" alt="" width="900" height="675" class="size-full wp-image-82351" /> 図1 ウェルビーイングとは 歴史に見る人の価値観の変化 日本では、国民の価値観が大きく変わる、歴史上の転換期がありました。その一つが1853年の黒船来航にはじまる開国です。大名や武士が絶対的な存在でしたが、その価値観が明治維新によって崩壊。欧米諸国から近代文化を学び、文化と産業を発展させる「文明開化」と、1873年にはじまる徴兵制度で「富国強兵」の時代に突入。欧米列強の植民地政策に抗すべく、明治政府が軍事力の増強を進めた時代です。当時の価値観は「産業の発展と軍事力の増強で国を豊かにする」で、それが1945年の敗戦で閉幕。 次に日本人の価値観は「経済至上主義」へと移りました。経済的な豊かさが価値観の中心となり、高度経済成長期を経てバブル経済に発展。1991年のバブル崩壊から「空白の30年」といわれる低迷期を経て、今それが終わろうとしています。 このように、日本人の価値観は「文化」「軍備」、そして「経済」と時代と共に変化し、今は「ウェルビーイング」という価値観に移る過度期というわけです。 そのことを認識する出来事の一つが、2011年の東日本大震災ではないでしょうか。震災をきっかけに「絆」という言葉が多く語られるようになり、家族の絆、地域の絆が重要視されるようになりました。 学生の多くは給料よりも、やり甲斐や好きなことで社会貢献できる企業を選ぶ傾向だとか。結婚の条件もかつては三高(高収入・高学歴・高身長)でしたが、三平(平均的な収入・平均的な容姿・平穏な性格)に変わり、今は三低(低姿勢・低依存・低リスク)や三合(性格・価値観・好みが合う)だそうです。心の豊かさや幸福感が価値観の中心になりつつあるのでしょう。 <h2>ゴルフに学ぶ幸福の4因子</h2> <img src="https://cms-backend-gew.com/wp-content/uploads/2024/08/komori240802.jpg" alt="" width="1000" height="1000" class="size-full wp-image-82350" /> 図2 幸福の4因子(資料提供:日本電信電話株式会社<br />「Sustainable Smart City Partner Program」) NGKの講演会で登壇された前野先生は、幸福学の基礎として、幸せになるには「やってみよう因子」「ありがとう因子」「なんとかなる因子」そして「ありのままに因子」の4因子(図2)が大切だと述べていますが、私はこの4因子はゴルフそのものだと感じました。 「やってみよう」は、ゴルフに必要な主体性やチャレンジ精神、上達意欲そのものであり、マズローの欲求5段階説の最上位「自己実現欲求」を満たす原動力です。「ありがとう」も、ゴルフの基本的な考え方である他人ファースト(利他主義)であり、感謝思考とイコールです。「なんとかなる」という楽観主義やプラス発想もゴルフでは大切です。「ありのままに」も、球はあるがままにプレーするというゴルフの基本ルールそのものですし、現状を受け入れることの大切さや、自分軸を持ち、自分らしさを大事にすることもゴルフを通じて学べます。 となると、学校の総合教育や社員研修でも、ゴルフを通じてウェルビーイングが学べるでしょう。ゴルフを通じて子どもの人格形成を行う「ファースト・ティ」の大人版です。 更に前野先生は、幸福度と仕事との関係を次のように述べています。「幸福度が高い社員の創造性は3倍、生産性は31%高くなる。一方欠勤率は41%、離職率は59%、業務上の事故は70%減少する」と。また幸せと感じている人は、そうではない人と比べ寿命が7・5~10年長い。つまり幸せは予防医学とイコールだと説明されています。(図3) <img src="https://cms-backend-gew.com/wp-content/uploads/2024/08/komori240804.jpg" alt="" width="1000" height="563" class="size-full wp-image-82353" /> 図3 NGK主催の講演会でウェルビーイングについて語る<br />前野教授 GEW(2023年10月号)の本連載で、ゴルフは健康経営®ツールとして最適だとお伝えしたように、健康経営を切り口にゴルフ施設の利用促進を図ることも可能になると思います。学校の総合教育や社員研修、健康経営をゴルフ事業者のみで提供するのが難しい場合は、コンサルティング会社や健康経営サービスを提供する企業と協業しても良いでしょう。ウェルビーイングでゴルフの可能性はまだまだ広がると思います。 <hr /> この記事は弊誌月刊ゴルフ・エコノミック・ワールド(GEW)2024年8月号に掲載した記事をWeb用にアップしたものです。なお、記事内容は本誌掲載時のものであり、現況と異なる場合があります。 <a href="https://bt3.jp/url/ts/g/z9lenol2">月刊ゴルフ・エコノミック・ワールドについてはこちら</a>
    (公開)2024年08月04日
    アパレルのODM・OEM事業を展開するオールド・ワークスは、自社ブランドの「Tシャツ型」ファン付きウエアを展開する。ファン付きウエアはワークウエアとして広がったが、近年は猛暑の影響もあり、ゴルフやアウトドアでも活用されている。同社はその流れに注目。昨年より、普段着として着用できるファン付きウエアの開発に着手し、ついに今夏「Tシャツ型」を発売する。 Tシャツと言っても、単にTシャツにファンを付けているだけではない。裏地は風が衣服内を循環するように適度な厚みを持たせている。さらに裾を二重構造にすることで、内側をドローストリングで絞って風を逃さない仕様にしつつ、外側は通常のTシャツのシルエットを保てるように意匠を凝らす。また、ファンを脇の下に配置することで、手を下げた時に隠れる構造にして、一見普通のTシャツに見えるように工夫。さらにファンを装着する穴の周りは強度を持たせ、ファンの重みでTシャツのシルエットを崩さないようにしている。 バッテリーは、ポケットの中に配置されたバッテリー専用ポケットに入れられるようになっているため、シルエットが崩れにくく、ポケットの上から電源のオンオフや風量調整ができる仕様になっている。 <img src="https://cms-backend-gew.com/wp-content/uploads/2024/07/202407ord.jpg" alt="" width="1000" height="1000" class="aligncenter size-full wp-image-82120" /> 全てにおいてファン付きウエアの機能性とTシャツとしてのシルエット、カジュアル感を徹底的に追求するあたり、長年アパレル業界に携わってきた同社の拘りが垣間見える。 カラーはホワイト、ブラック、カーキの3色展開を予定。オリジナルブランドのロゴをつけたタイプに加え、あえて無地のタイプも展開し、各社のロゴやブランドのプリントや刺しゅうにも対応する構えだ。例えば少人数の練習場やゴルフショップ、工房のスタッフ用、クラブメーカーの期間限定イベントや試打会時用などにも合いそうだ。ファンとバッテリーは別売りだが、同社でも販売可能だという。 今夏の暑さ対策に! 興味あるゴルフ関係者は問い合わせてみてはどうか? Tシャツ型 ファン付きウエア オールド・ワークス TEL052-265-5336
    (公開)2024年07月16日
    チノーから、ゴルフ場の温湿度管理に活用できそうな製品『リアルタイム無線ロガーMZシリーズ』が発売中だ。同製品は、温度を計測する無線データロガー、さまざまなインターフェイス通信・GPSを搭載した受信器、アプリケーションソフトで構成されている。 データロガー本体には視認性の良い大きめの液晶がついており、記録として重要な時刻も確認が可能。IP54の防滴構造を採用しており、雨に濡れても安心の設計だ。また名刺サイズより小さく、設置だけでなく携帯しても邪魔にならないコンパクトサイズを実現している。 さらに無線通信システムを内蔵しており、無線データロガーを分散配置することで、各所の温度・湿度データを測定・無線送信し、受信器を介してパソコンに一括データ収録することができる。 また、受信器には、タブレットやスマートフォンからアクセスし、データを確認することもできる。 例えば、ゴルフ場のカートに1台ずつ無線データロガーを設置し、各カートの温湿度を計測。そのデータをコース各所に配置された受信器を通してクラブハウスのパソコンやモニターに集約し、各カートに乗るゴルファーの熱中症の危険度を把握するといった活用法などもできるかもしれない。また、ゴルファー自身もカートに設置されたデータロガーの本体で温度や湿度をリアルタイムで知ることができるため、水分補給の目安にもできそう。 お問い合わせ チノー  tel0120‐41‐2070
    (公開)2024年07月15日
    東急スポーツシステムが4月にオープンした東急ゴルフスクール新綱島は、7月15日に「インドアゴルフ夏祭り」を開催する。 当日は施設を会員以外にも一般開放。ゲームチケット500円で、シミュレーターを活用したドラコン、パターゴルフ、ゴルフボールすくい、ボーリング、ストラックアウト、わなげ、ぬりえ缶バッジなどが1回ずつ楽しめる。また、賞品(お菓子予定)も用意するなど、家族で楽しめるイベントだ。入場料は無料。開催時間は12時~17時。 同施設は2017年に閉場した練習場「綱島ピーチゴルフセンター」の跡地に建てられたこともあり、地元のゴルファーからも支持されている。和モダンがコンセプトの落ち着いた内装が特徴で、全打席にゴルフゾンの最新ゴルフシミュレーターを設置。スクールとレンジ利用を融合した24時間営業のインドア施設となっている。 同社は東急ゴルフスクール新綱島のほかにも、武蔵小杉にインドアを1店舗、屋外練習場の「スイング碑文谷」「東急あざみ野ゴルフガーデン」、ショートコース「東急ゴルフパークたまがわ」も運営している。 なお同施設では8月まで、会員向けに系列のゴルフ施設を優待利用できるキャンペーンを実施中だ。
    (公開)2024年07月10日