月刊ゴルフ用品界2017年8月号
53/208

外国人労働者の雇用条件は、就学ビザは比較的自由度が高いんですが、就労ビザは3年間で高度技術を習得することが条件で、帰国後その技術をベースに母国で仕事ができるのが重視されます。ということもあって、ゴルフ業界は対象外に置かれているんです」 ダメですか。キャディの接客マナーを学んで、母国でマナー講習を開くとか、立派な高度技術になりませんか? 「たとえば難易度が高い介護とは別に、家政婦業界は国との交渉でOKになった実例があります。多分、帰ったら仕事があるという流れで業界団体が交渉したと思うんですが、認可基準にはファジーな部分がありそうなので、今後、交渉術を考えていこうと」 交渉の窓口はどこですか。 「ひとつは厚労省ですが、外務省が関わってくるかもしれません。いずれにせよ、確実に人口が減る中で、外国人の雇用は必須なわけですよ。大泉町(群馬県)はブラ外国人労働者への門扉開放を交渉し人手不足の解消を営者団体です。JGA(日本ゴルフ協会)やKGA(関東ゴルフ連盟)などゴルフの競技団体は多いものの、我々のように経営者目線でゴルフ場の安定化や健全化を目的にしている組織はないので、重要な責務を負っています」 行政との関わりも強い。 「そうですね。行政・諸官庁との窓口がNGKなので、農薬問題であれば環境省や農水省と情報交換や協議をしたり、経済面では経産省、あるいは国交省や総務省、文科省とスポーツ庁など、非常に多岐にわたります」 加盟ゴルフ場数は? 「副会員を合わせて218です」 組織率はほぼ1割ですか。 「まあ、少ないでしょう。未加盟のゴルフ場経営者は、NGKの活動を知らないんだと思いますね。よく、JGAやKGAに『高い会費を払っているから』と言われますが、競技団体と我々は本質的に違うわけです。組織率が高まると行政に対する意見具申に説得力が増すし、少ないと『業界を代表しているの?』となりますが、まずはやることを明確にして、その後加盟を働き掛ける。そんな手順で進めたいと思います」 そこで活動目的です。新理事長が掲げたテーマは何ですか。 「ゴルフ市場の活性化と人手不足の解消、このふたつが両輪になりますね。双方とも喫緊の課題ですが、特に人手不足は深刻な問題で経営の根幹を揺さぶりかねない」 そんなに深刻ですか。 「ええ、かなり深刻ですね。ゴルフ場の所在地は過疎や山間部が多いじゃないですか。そこの人口推移を見るとほぼ100%減少しており、お客様への対応が満足にできず、コース管理やキャディさんを募集しても集まらない。もう、まったくの無反応で、ピクリとも動きません(苦笑)」 立地だけが問題ですか。ブラック的な要素はどうです? 「ブラック的な要素はあまり聞きません。様々な問題が重なっていて、土日が休みにくいから若者が敬遠するとか、外の場合は風雨に晒される仕事だし、通勤途中に猪や鹿に遭遇するとか‥‥。仮にブラックの要素があるとすれば、業界内の他社へ流れますよね。そういった話も聞かない中で、全体的に逼迫しているわけですよ」 外国人労働者の雇用で埋められませんか。コンビニなど、いろんな業界がそうなってますね。 「というか、規制があるんです。ジル人街になっていて、ブラジルレストランやブラジルの食材がスーパーで当たり前に売られたり、彼らを受け入れる学校とか先行事例があるわけです。ゴルフ場も自治体に働き掛けて、住居の提供や学校の対応など、大掛かりな青写真を描きながら雇用確保に努める必要があります」 ゴルフ場の給料は安い? 「もちろん最低賃金は上回っていますが、高くはないでしょうね。18ホールのゴルフ場は10人ほどの正社員で回せますが、職種としては事務系、接客・接遇、レストラン、コース管理に施設管理があって、ここにはリネン、清掃、施設点検など営繕が含まれます」 それを全部自前でやる? 「いや、委託業者もありますが、日本全体が人手不足ということは委託・専門会社も人手不足なわけですよ。近年は団塊世代のアルバイトも雇用しており、スタート係のバッグの積み下ろしは一流企業に勤めていたゴルフ好きが多いとかね(笑)。朝の積み下ろしと昼のターン、終了後の積み下ろしがメインだから、空き時間は練習場で球を打ったり、終わってから3~4ホールを自由にプレーしてくださいと。それでも人手不足は解53

元のページ 

page 53

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です