1. 米国ゴルフ市場不況は底をついたか?

米国ゴルフ市場不況は底をついたか?

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キャロウェイゴルフの2009年、2010年の売上は、2008年度実績の約15%減で、損失額も2009年度の2,100万ドル、2010年度の2,900万ドルと、ゴルフ用品業界を襲った不況の影響であえいでいた。
 
この不況の波は、同社最大のライバル企業、テーラーメイドやアクシネット(タイトリスト)も同様に、影響を与え、この両社共に2008年に始まった不況の影響で販売数郎、販売金額共に影響を受けっている。
 
実際のところ、米国市場全体のクラブ売上高は、ゴルフデータテックがまとめた統計資料によると、2007年以来、約18%ダウンしている。特に、高利益商品のドライバーやウッド関連製品は30%落ち込んでおり、アイアンの落ち込みは20%、パターの売上も2007年度から2010年度末までに24%の減少を見せている。
 
その中で、唯一2007年から伸びたクラブ分野はウェッジ類のみだった。これはUSGA及びR&Aが、2010年末移行に適用したウェッジ角溝(スクエアグルーブ)の規制によるものであることは言うまでもない。メーカーの製造は禁止されたが、一般エンジョイプレーヤー(全体の99%と言われる)が2024年まで使用することが許されている旧グルーブのウェッジに消費者は群がり、2010年単年度だけでウェッジの売上は対前年23%も伸びた。一般ゴルファーは、タイトリストのスピンミルドウェッジ、クリーブランドゴルフのZipグルーブウェッジ、そしてキャロウェイゴルフのJaws Mack Daddyウェッジのような人気商品が禁止になる前に買い溜めに動いたのだ。これにより米国市場におけるウェッジの販売単価も上昇し、2010年度は1本97ドルという記録を作っている。
 
振り返って、USGAが1998年にドライバーの性能規制を行ったときは、ドライバーの平均販売単価は1997年から32%もダウンしたが、2010年度はウェッジの販売単価上昇にルール改訂が影響したわけだ。
 
このゴルフクラブの売上ダウンは同時に、その他の商品、バッグ、シューズ、ボール、グローブの売上にも影響している。売上の前年比ダウンは先ず最初にアイアン、ゴルフボール、そして2006年半ば頃から売上数量が鈍化し始めていたバッグにも現れてきた。
 
しかしゴルフデータの分析によると「全てのゴルフ用品売上は底を打って、売上は回復に転じているようだ」とのことだ。この一年、ダウン傾向を続けているゴルフボール売上は、全米ゴルフラウンド数の落ち込みに一致しており、NGFの統計によると、そのピークは2006年の5億3,230万ラウンドだったとのことだ。
 
ゴルフデータテックの統計でも同様に、ゴルフ用品業界の最悪の不況は2009年半ばに見られている。当時、売上高の前年比は、ゴルフボールで12%ダウン、バッグとシューズが16%ダウン、ドライバー、アイアン、パターが17%ダウン、フェアウェイウッドで22%ダウン、ハイブリッドで24%ダウン、ウェッジで4%ダウンと軒並みに前年実績から大幅にダウンしていた。
 
しかしながら、2009年度半ばのその時期から、前年比ダウンの幅は次第に小さくなってきている。実際に一部の商品分野では前年比アップを記録するようになってきている。2010年度後半で伸びてきている分野では、勿論ウェッジの前年比アップ24%を始めとしてフェアウェイウッドも4%伸びてきている。
 
やっと2011年度に入って、パター、ハイブリッド、ドライバーの売上は相変わらず5%から10%前年度売上を割っているが、アイアン、バッグ、ボール、グローブの売上は安定してきている。
ゴルフデータテック社創業者の一人、トム・スタイン氏は「どうやら全てのゴルフ用品は底を打って、今は回復に転じたようだ」とコメントしている。実際に全ては年間ベースでは前向きに回復しているようだ。 
 
2011年度の巻き返しに賭けるゴルフ用具メーカーは、業界の売上増を経験し始めている。
今年は特に1月に発売されたキャロウェイのRAZR Hawkドライバー、テーラーメイドのR11白ヘッドドライバーなど主要商品があり、それらを使ったツアープレーヤーが好成績を残し始めている。
マスターズの結果が出る頃、全体の経済もかなり回復しラウンド数や売上も2007年のレベルに戻るものと期待されている。(BBC Business News 4/6 – GolfBiz.net WSG Daily Pulse 4/7)
 
これはあくまでも米国市場内での見通しであり、この段階で今回の東日本大震災がどのような影響を及ぼすかについては考察されていない。いずれにしろ米国ゴルフ用品メーカーは、これまでかなり日本市場に依存してきていたが、今回の災害で米国内戦略や輸出戦略の見直しを余儀なくされることは否めないだろう。
 

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