ヨネックス、産学協同第2弾は「シャンク」「ざっくり」撲滅ウエッジ

ヨネックス、産学協同第2弾は「シャンク」「ざっくり」撲滅ウエッジ
ヨネックスは4月上旬、福岡大学スポーツ科学部の清永明教授と共同開発した、「シャンク」「ざっくり」といったミスがしにくく、プロのような寄せが可能となる『TRIPRINCIPLE(トライプリンシプル)・ウェッジ』を発売する。 医学博士の清永教授は、周知の通りあの『トライプリンシプル・パター』の開発者でもある人物。清永教授が製品開発の背景を語る。 「『シャンク』や『ダフリ』など、ミスショットの原因解明は病気の研究となんら変わりません。仮説を立て、分析・追究して実証する。そのようにしてアプローチにおける様々なミス撲滅を可能にするウエッジを作ろうと思ったのがきっかけです。構想から完成まで1年半ほどの期間をかけ、自分の所有するウエッジも含めれば40本以上は、研究用に削るなどしましたね(苦笑)」 同ウエッジのフェースは、ヒール側のスコアラインを排除することで、トウ側で打球しやすくシャンクがしにくい設計になっている。また、ソール部分はダフリを防ぐため、ヒール側を段差状に大きく削り、バンスをなくした新ソール形状を採用。格段に振り抜きがよくなったという。清永教授が続ける。 「プロ数十名のウエッジの『傷』も調べました。ヘッドの入射角と出射角のデータは、ゴルフのほか、野球やサッカーなど、様々な球技で10年ほど研究しており、基礎データの数は4000以上。理論がわかればアマでもプロみたいなアプローチが打てますよ」 その研究に基づいてデザインされたのが、「ピン目標の角度方向性1:2の法則」に基づいたスイングが容易にできる新デザインのフェース面。ヘッドのトウ側のラインは、目標方向に対して平行にするとフェースが10度開いた状態でセットアップできる仕様。フェース面には打球方向に対して20度で振り抜くためのガイドがデザインされている。説明すれば、フェースを10度開いた状態で、打球方向に対してアウトサイドインの軌道で、20度で振り抜けば、ボールはフワッと上がってピン方向に飛ぶという。それが分かりやすくフェース面にデザインされているというワケ。 「これは、先述したトッププロたち数十名のデータの平均値で、この法則で振り抜けば、プロのようなアプローチショットを体感することが可能です」 さらに注目したいのが、同ウエッジに採用されたシャフト「TPW100」。同シャフトは、スイング軌道が安定する硬・重カーボンシャフト。一般的なスチールシャフトよりも硬さを大幅にアップさせた低トルク仕様で、ヘッドのブレを軽減、インパクトの正確性を高めるという。 ラインアップは56度(バンス12度)、59度(バンス10度)の2機種。本体価格は1本3万円となっている。パターに続き、今回はウエッジを産学協同で開発したヨネックス。今後はドライバー、アイアンなどの産学協同開発モデルも視野に入れているという。ファンのみならず、売れ筋商材として販売店の期待も高まる。 問い合わせはヨネックスへ、03~3833~3526。