ヨネックスといえば、カーボン技術に定評がある。そのヨネックスは7月上旬、ヘッドスピード30m/s前後の女性ゴルファーに向けた『EZONE GT』のウィメンズシリーズを発売。ドライバー、FW、UT、アイアンと、それぞれの用途に合わせたフェース溝も搭載したシリーズだ。
カーボンクラウンに新素材で軽量化
『EZONE GT』には新素材「オープンウィーブカーボン」を複合成型。この「オープンウィーブカーボンクロス材」は、通常のカーボンクロス材と比較して、織による炭素繊維の屈曲性が低く、樹脂の含有量が少ない。それによって高強度化と軽量化を達成している。その軽量化は従来品で約2割と大きく、クラブ自体の軽量化にも成功している。
もちろん、このクラウンの軽量化は低重心化にも効果を発揮。女性ゴルファーの悩みの多くは飛距離だが、打ち出し角度が十分でない場合が多いとされる。その点にもクラウンの軽量化は大きな影響を及ぼし、高弾道で低スピンの飛距離が稼げる弾道を生み出すという。
ボールの初速をアップする新次元カーボン「Namd(エヌアムド)」
『EZONE GT』ウィメンズシリーズには、男性用と同様に同社が新次元と謳うカーボン素材「Namd(エヌアムド)」という素材をシャフトに採用している。カーボン素材にカーボンナノチューブを直接付着した新素材。カーボン繊維と樹脂の界面密着力が飛躍的に向上しており、速い速度で力が加わるほど、柔らかさを発揮するという。つまり、シャフトの挙動としては大きくしなって素早く戻るシャフトに仕上がっており、高初速を生むという。
縦研磨、斜め溝など方向性を高めるフェースデザイン
球も高く上がって、飛距離も追求できる。ならば、方向性も安定させたいと思うのがゴルファー。その要望に応えたのが、ドライバー、FW、UTのフェースデザインだ。ドライバーは男性向けの『EZONE GT』でも採用された縦研磨を採用。男性向けでは、スピン軸の傾きが軽減され、200ヤード先で左右のブレが5ヤードほど減少している。
FWとUTに搭載されたのは、斜めの溝。フェースとボールの間に入り込む芝や水を逃して、スピン量を安定させている。もちろん、結果として左右のブレも軽減。飛距離と方向性を兼ね備えた女性専用設計で、女性ゴルファーの支持を得たいところだ。