• TOPページ
  • 工房ナビ
  • GEWとは
  • ライター一覧
  • GEW 購読申し込み
  • GEW 見本誌申し込み
  • 広告掲載について
  • 運営会社
  • 事業内容
  • 企業理念・ミッション
  • 編集長メッセージ
  • 会社沿革
  • プライバシーポリシー
  • サイトポリシー
  • お問い合わせ
  • ゴルフ業界求人
  • PGA会員専用求人
  • 月刊GEW10月号 「健康産業」としてのゴルフ その意義と可能性を徹底検証

    ライター個別情報

    記事一覧

    横浜市栄区にあるゴルフ練習場・第百ゴルフクラブ場内で、コロナの渦中で無くなったモノ。おしぼりとクラブ拭きサービス(昨年末にサービス卒業)、ハンドドライヤー、新聞・雑誌の設置、ゴミ箱、打席テーブル、ティールーム全28席、テナントゴルフショップ。今まで当たり前にあった多くのモノ・コト・意識が無くなった。 ゴミ箱を無くしたため、使用済みのマスク、ティッシュ、バンドエイドはもちろんご自身のゴミはお持ち帰りをお願いしているが、お客様のご理解9割に感謝。 逆に増えたモノ・コトは、非接触型手指アルコール除菌剤、靴裏消毒マット、スタッフのマスク・手袋着用、非接触型体温計、AI検温モニター、マスク姿、オリジナルネーム入りタッチペン販売、17時頃からの来場者数、そしてスタッフの新しい取り組みへの更なるチャレンジ精神と学び。 第百ゴルフクラブでは少し先の未来の変化にも対応できる意識を持って「チャレンジ」が続いている。 40日間のコロナによる臨時休業中は、プロスタッフのワンポイント動画配信、スクール生とのzoomミーティングを開催し、初夏に向けて練習場配信eラーニング(オンラインサイト)を開設する。 YouTubeでは有名なプロをはじめ、多くのゴルフレッスン動画が配信されているが、幅広いスキル層を対象にゴルフ練習場ならではの内容を予定している。 5人のティーチングプロは猛勉強中。目論見は、コロナ2波、3波の流行に備えて、台風や大雪、フィールド工事などによる致し方ないクローズに備え、また、プロスタッフの収入確保も意識し、時代に合わせたレッスンの形の基礎を作っておきたいと考えている。 69歳のベテランプロより「配信に向けて今回改めてルール等含めいろいろ確認したら、思い違いがかなりあった。勉強し直して良かったよ。大変だけど、仕事させるのが上手いね」と言われた。これは嫌味?いえ!「褒めてくれてありがとう!」です。 YouTubeを使いワンポイントレッスンの無料生LIVE配信にもチャレンジ。今回は「徹底的にコミュニケーション重視」でレッスンをしている35歳プロスタッフが担当し、生中継で3大お悩み(スライス、ダフリ、女性に多い番手を変えても距離が変わらない)解決レッスンを行う。同じような悩みを持つ当練習場のスタッフがレッスンを受ける形とし、後半は視聴者から送られてくるチャットから悩みをピックアップ、ワンポイントでお答えする。 リーダーシップをとっている私も「食生活アドバイザー」の資格を取得し、免疫力アップ、体作りのための食の大切さをeラーニングコンテンツに、そして心の豊かさを目的に、スタッフによる折り紙や押し花などのコンテンツも制作予定(Daihyaku文化部をサイトで復活!)。ファミリーでゴルフ練習場のeラーニングサイトをご利用いただけるよう制作していきたい。アフターコロナ、無くなってしまったモノばかりではない。 チャレンジと学びは一生続く! <hr> この記事は弊誌月刊ゴルフ用品界(GEW)2020年7月号に掲載した記事をWeb用にアップしたものです。なお、記事内容は本誌掲載時のものであり、現況と異なる場合があります。 <a href="https://www.gew.co.jp/magazine">月刊ゴルフ用品界についてはこちら</a>
    (公開)2020年07月31日
    横浜市栄区にあるゴルフ練習場 第百ゴルフクラブは、神奈川県知事による新型コロナウイルスについての会見を受け3月28、29日(土日)を臨時休業。 政府からの緊急事態宣言を受けた翌4月8日より完全臨時休業とした。本社指示だった。 3月2日の時点で場内ティールームでの飲食を止め、テイクアウトのみとした。きっかけは、混み合った店内での会話だった。高齢のお客様同士が「俺は37.5℃の熱なんてへっちゃらだ、普通にゴルフできるよ」「俺もだよ、熱なんて測ったことない」。 これは危ないと思った私は、翌日から当面の間臨時休店に踏み切った。 その後、日々情勢が変わったのは周知のとおり。世界はパンデミックに突入し、多くの業種が休業要請の対象になった。 屋外のゴルフ練習場は「対象外」となったため、近隣の練習場は営業続行し、休業の当施設にはクレームを含め多くの問い合わせが相次いだ。「第百はなぜ営業しないのか?」「休業要請外れただろう」「俺の健康維持をどうしてくれるんだ」―。 そこで我々はこう答えた。 「スタッフとその家族の命、お客様とその家族の命を守ること。地域感染の拡大を防ぎ、医療崩壊にならないように」と。一部のお客様からは失笑交じりにこんなことを言われもした。 「はぁ?馬鹿じゃないのか?命守るだって?」 未知のウイルスは怖い。スタッフを自宅待機とし、休業してすぐに私は考えた。第百ゴルフは元に戻らないかもしれない。臨時休業中に先を見据え、変化の形を作らなくてはならないと。 そこでランチデリバリーを始めた。場内の竹林から収穫したタケノコを100本近く販売し、近隣の方に喜ばれた。そしてeラーニングの準備に取り掛かった。 ツアープロやティーチングプロのeラーニングはよく見かけるが、ゴルフ練習場発信のeラーニングはまだ珍しいそうだ。専属プロの反応もそれぞれ違う。これまでSNSとは無縁だったが、急に理解しなくてはならなくなり、多少強い意見交換もあった。 その反面、新しい風を吹かせてくれる若いプロスタッフも入社して新鮮味が加わった。 5月10日、練習場主催でZoomミーティングを開催し、eラーニングに関わる反応を探った。午前・午後の部に30名のお客様が参加して、6名のプロスタッフを交えて建設的な意見交換ができた。 全てのご意見は宝物。その「宝物」が新鮮なうちにプロスタッフと一緒に形にしていく。ピンチの時は思い切ったことができるチャンスでもある。私は「チャンスを逃さずアイデア出して、スピーディに動きましょう!」と檄を飛ばし、プロの賛同も得て、まずは初々しい動画をYouTubeにもupした。 コロナ収束後、仮に元に戻れたとしてもそれはラッキーでしかない。 この機に新しいプラスαを創造すれば、第百ならではの差別化になるはずだ。 営業は5月18日に再開した。この40日間の休業で第百には、危機感と変化と希望が生まれた。大変なのは今ではない、これからだ。 <hr> この記事は弊誌月刊ゴルフ用品界(GEW)2020年6月号に掲載した記事をWeb用にアップしたものです。なお、記事内容は本誌掲載時のものであり、現況と異なる場合があります。 <a href="https://www.gew.co.jp/magazine">月刊ゴルフ用品界についてはこちら</a>
    (公開)2020年06月10日
    「マスク500枚たまったわよー、毎朝早くから整理券もらって並んだのよ!」と、年配のご婦人。 路線バス車内で自慢気(聞こえる)に大きな声で話していた口元にはマスクがつけられていなかった。そして、周囲の目、そのほとんどがスマホ画面からご婦人へと向けられていた。 当面の間臨時休業を決めた当練習場ですれ違った飲料メーカー補充スタッフ20歳代の男性。飲料と現金を抜き出しながら元気よく挨拶してくれた。マスクの内側からブルーのハンカチが大きく出ている口元。 『おはようございます! 練習場臨時休業なんですね。そうですよね、非常事態宣言出ましたからね。』 「GW後になるかな、再開したらまたよろしくね」 『はい!』 「ん?ハンカチ?どうしたの?」 『マスクが全然無いんです。仕事帰りには1つも店頭になくて全く買えなくて...』 苦々しい笑顔で答えた。小さいけど良ければ、と私のマスクを2枚渡したら、とてもとても喜んでくれた。 「本当にいいんですか? 助かります! でも僕たちは何故働いているんでしょう、非常事態だっていうのに...わからない。」 マスクの価値が今までとは違う。臨時休業中の第百ゴルフでは、県外近県からたくさんのお問合せの電話を受けている。「横浜の練習場もどこも休業ですか!?」 東京03局からの発信だ。 来場されるお客様からの発言 「ゴルフ練習場は休業要請から除外されただろう! なんで休業なんだ!?」「え...、何故?って。(何故そんなに怒られなくちゃならないの?)感染拡大防止、命を守るためです。」と伝えたら、『は! 笑うね、命ね』とせせら笑われた。『何故オープンさせないんだ! え? 命を守るため? はあ!? ゲ! 馬鹿じゃないの!?』と言われたスタッフが唇を噛みしめて事務所に戻ってきた。 スタッフもよく耐えた。 横浜市に位置する第百ゴルフクラブは、4月7日政府より緊急事態宣言が発令されたために4月8日より、人との接触機会を減らすことによる新型コロナウイルス感染予防・拡大防止を目的とした政府の要請に応じ、近隣への配慮も意識し、スタッフへの感染リスクが大きな不安でもあっただけに当分臨時休業を決定した。 決して本意ではない。それでも今は、テイクアウトとデリバリー業務を社員で対応し、練習場のFacebookやTwitterで専属プロによる「外出自粛応援・ワンポイントレッスン動画」をお客様へ配信中。 新型ウイルスとの長期戦を予想し、先の未来構想と希望を持って、今までとは違う環境下でも「他の練習場にはない」「活気のある」第百ゴルフクラブの再開に向けて準備検討している。 今、第百ゴルフはガランと静かだ。とても穏やかな春 らしいゴルフ練習日和なのに、ウグイスの谷渡りが一段と響いている。 打席には誰もいない。なんとももどかしい...。今! 今! 今! 私が今、日本のために、多くの命を守るために何ができるのだろう。ジョン・F・ケネ ディの大統領就任演説での国民に向けた発信を思い出した。 これから何が起きるかわからない。だからできるだけ笑顔でいよう、優しくいたい。そして、人との接触を減らす我慢をしよう。変化に対応できる強さを意識しておこう。
    (公開)2020年05月22日
    11月の日本ゴルフサミット会議で「NO!プラごみ」に取り組むと宣言。とても心強く思えた。 微力ではあるが数年前より、第百ゴルフクラブでも練習場の現場でエコ活動を積極化。2年前、環境省の「Fun to share」に賛同登録し、ゴミ削減案から生まれたおすすめコーヒーの出がらしを再利用した消臭剤サービス(ゴルフシューズにぜひ!)がスタートした。 さらにレストランテイクアウト飲料のプラカップとストロー廃止、来場者数が少ない真夏の猛暑時間(13~17時平日のみ)には練習場をクローズ。それぞれの内容には環境保全のみならず、多くの目論見がある。 しかし、これらの活動はまだまだ顧客満足度と直結しない現実がもどかしい。お客様にはどうしても経費削減がメインと受け取られがちであることがとても残念である。運営姿勢を上手に伝えて理解いただけるよう、そのうえで練習場を選んでいただけるように発信し続ける努力と忍耐が必要である。 また、環境保全、マナー、モラル、サービス過剰問題、これらは繋がっていると感じている。第百ゴルフクラブでは、おしぼり、クラブ拭きサービスを卒業した2020年1月。早速多くのお声をいただいている。 そのお声はとてもとても厳しい。日本ではサービスにお金を払っていただく意識がどうしても薄く、「無料」が無くなると、即、サービスが悪いというご意見になることが残念だ。 みんな自分で買った物、自分の物は大事にする。ノベルティでもらった物よりもずっと。今回1万枚用意したタオルプレゼントの忘れ物が多いこともとても残念に思う。自分の物ではないから無料サービスのおしぼりで痰を吐き、鼻をかみ、靴を磨く。モラルの問題になってもくるのだと考える。サービスには限界があり、企業は予算を上手に使わないとならない。 時代に合った、そして顧客ニーズにアンテナを張り、それらに優先順位をもって必要な設備を整えていくために運営を続けていかなければならないからだ。 「エコ活動」の基本は、意識改革が最も必要だと考える。マイボトル持ち込みで飲料20%増量サービスを開始したが、概ね好評。マイボトルのご利用が増えてとても嬉しい。こういった形で、エコ活動をサービスに繋げることもできるという実感。 時代に合わせて、まずはやれることから必ず実行し、それを続けてみる。「今」でなく、「未来」を考え、何でも手が届くその先に必ずサービスがある環境に、変化していく必要がある。 もったいない意識を忘れずに、当たり前のことを見直し、必要なモノは自分で、必要な分だけ用意すれば良いのでは? 人間の便利さの追求や欲が環境に大きな代償を与えている気がしてならない。高価な食材フカヒレを人間が得るために、サメのヒレだけを切り取り、残骸を海へ帰す…まだ生きているのにヒレを無くして上手く泳げなくなったサメがクルクル回りながら沈んでいく。 そんな残酷な映像がTV放映されたことを思い出す。オーストラリアでの山火事も悲しい。 <hr> この記事は弊誌月刊ゴルフ用品界(GEW)2020年4月号に掲載した記事をWeb用にアップしたものです。なお、記事内容は本誌掲載時のものであり、現況と異なる場合があります。 <a href="https://www.gew.co.jp/magazine">月刊ゴルフ用品界についてはこちら</a>
    (公開)2020年04月06日
    休日。久しぶりにゆっくりとした時間を過ごしている。ショッピングに行こうか、映画を見ようか、大掃除をしようか、趣味であるエレクトーンを、ヘッドホン無しで気持ちよく弾こうかな… 結局、絵本を何冊も読んだ。活字が好きな私は、子どもが幼い頃から絵本に囲まれた環境にしたかったため、買い集めたそれらは今でも当時のまま、200冊以上を大事に残してある。 「ぐりとぐら」「めっきらもっきらどおんどん」「カロリーヌとゆかいな仲間たち」「100かいだてのいえ」「イソップ物語」どれもとてもとても懐かしい。 環境問題やいじめ問題、セクハラ問題を子どもにも考えさせる内容など、中には意味深く大人にも響く絵本もある。 絵本は、時には涙も流し、ドキドキワクワク冒険心がくすぐられ、子ども達に「やってみよう!」と勇気を与えてくれたり背中を押してくれたりもした。 人生を肯定する力を与えてくれたり、心を豊かにしてくれるだけでなく、現実的な社会問題に気付かせてもくれる。 読む年齢によって、経験と知識が手伝って読後感も変わってくる。この休日、手にした1冊、楳図かずお氏の「漂流教室」にはゾっとした。 40年ぐらいまえの物語だが、未来の環境問題について描かれている。当時、子どもだった私もドキドキしながらページをめくっていたことを思い出す。 「ふくろうくん」を読んだ。自分の膝小僧と気が付かず、毛布の中の動く物体が何なのか真剣に考えるふくろうくんの姿を思い浮かべると思わず笑える。寒い冬に暖かい部屋で読むのにぴったりな一冊だ。 いつもと違う、久しぶりの思考回路が働いたのか、良いアイディアが浮かんだ!思いついたコトがあった!これを練習場スタッフに話して意見を聞いてみよう!アイディアを実現するまでの準備思考にチェンジされた一瞬だった。 何冊もの懐かしい絵本を読み返し、明日からの活力と感性が満タンになった。気がつけば窓の外はすっかり日が暮れている。今晩はベッドの中で宮沢賢治の「注文の多いレストラン」を読もう。 そういえば、ゴルフが舞台になる絵本にはまだ出会えていない。絵本の世界からも子どもたちにゴルフを知ってもらえるのではないかしら…。 また、本棚のずっと奥に埋もれていた絵本で、改めて大和言葉を学んだ。「きょうは思いのほか絵本を手にしたお陰で、休日を心ゆくまで過ごすことができた」「めっちゃ楽しい休みだった!絵本サイコー!」高校生の娘に変換されそう…。 思いは同じなんだけどな、一瞬でその思いが消えてしまいそうな軽さとノリが少し怖い。ネットの世界だけでは足りないだろう心に残る活字の世界にしっとり浸る時間を惜しまず作ろう。 まだ帰宅しない息子や娘にも気がついてもらおうと、そっとリビングテーブルに数冊の絵本を平置く。たまには携帯を手から離して、絵本を開いて懐かしんでみて…。幼いころ読んだ時と、また違った自分を発見できるよ! <hr> この記事は弊誌月刊ゴルフ用品界(GEW)2020年2月号に掲載した記事をWeb用にアップしたものです。なお、記事内容は本誌掲載時のものであり、現況と異なる場合があります。 <a href="https://www.gew.co.jp/magazine">月刊ゴルフ用品界についてはこちら</a>
    (公開)2020年02月10日
    私は接客業に長く就いている。業界によって、時代によって、私自身がそのときに任されている立場によって、その背景や感じること、思うことに変化はある。接客の醍醐味「ありがとう」といってもらえること、取り組みに対して「なるほどね」などのお言葉もとても嬉しい。 最近の話、「早く修理せよ!」といった投書をいただいた。正直驚いた。 4つある男性個室トイレのうち1つの便器修理に対して、なぜ命令口調でそんなに怒られなくてはならないのだろう。企業予算には限りがあり、施設管理に優先順位をつけて、目論見を持って対処する。 「修理予定」の張り紙をしていたこの個室トイレは、近い将来簡易更衣室に変える決定をした。 練習場運営はマットやボールの更新、ネットや支柱、ウインチやワイヤーの管理、樹木剪定のほか、当練習場では遊水池管理も含まれる。さらに、時代の流れに合わせて、需要の少ないところ・モノの経費を削減し、それを需要の多いところ・モノに振り向ける。 これらは顧客満足、生産性、効率化アップが目的で、その結果お客様、スタッフが幸せになることを望んでいる。令和2年1月1日からおしぼり・クラブ拭きタオル設置サービスを廃止するのもその一例だ。 現場では、残念ながらご意見の域を超えたご意見も多い。スタッフの人格否定も理不尽なご意見だと思う。「接客」はお客様と施設、人と人との【信頼関係】が基盤であると、長年接客業に携わってきて強く感じている。 信頼関係を築くために運営方針やコンセプトをスタッフにはもちろん、お客様へもきちんと掲示してお伝えし、それらに基づきクリアな運営を目指し実行していく。 コンセプトをご理解いただき、第百ゴルフを選んでご来場いただくお客様、スタッフ一同公平に感謝の気持ちでお迎えしなくてはならない。その上で施設側からもお客様にお願いがある。 練習場にとって大事なボールを持ち帰らないでほしい。コースボールを打たないでほしい。粗大ゴミ(キャディーバックやクラブ)を捨てて帰らないでほしい。タバコポイ捨ては絶対にやめてほしい。施設の備品を大切に使ってほしい。練習場設置のおしぼりやその回収ボックスなどに向けて、直接痰を吐かないでほしい。施設利用ルールを守って、全てのお客様に気持ちよく使っていただけるようマナーを守ってほしい。 スタッフ一同、心を込めて一生懸命働いている。 先日女性のお客様からいただいたお声を紹介する。「私の通っている練習場は、こんな取り組みをしているのよ、と周囲に自慢しているの。クラブ拭き、おしぼりサービス終了や酷暑時間帯クローズなどね!」 私は気が付かれないように必死だったが、ウルルと涙がにじんできた。毎日時間は確実に流れ、世の中の変化は当たり前。その進化とスピードの速さを感知しながら広範囲にアンテナを張りマネジメントする。 しかしながら、その向かい風は相当強い。
    (公開)2020年01月28日
    横浜市栄区にある練習場・第百ゴルフクラブは、約50名のスタッフで運営しており、各自の日頃の働きぶりは感謝の一言に尽きる。 女性のお客様もぐんと増えた。そのキッカケは、女性スタッフ(31名)のアイデアと実行力によるもので、お客様からも好評だ。女性スタッフが多い中、実はシニアスタッフの活躍がとても頼もしい。 当練習場ではシニア世代のスタッフは男性のみ8名、本当によく気づき、動いて、働いてくれている。今迄の職歴は様々で、経験、知識が豊富で、第二の人生、働き方を謙虚に器用にされているのだと思う。 もちろん、心の中までは見せてもらえていないだろうが、年下の私にいろいろ指示されても「仕事」として感情を上手にコントロール。尊敬に値する姿勢である。 若者に嫌われる台風後の泥や悪臭にまみれた汚い仕事、駐車場の雑草を細かく抜き、消火器もピカピカに拭いてくれる姿を私は決して見逃さないようにしたい。すれ違うお客様への挨拶にも笑顔と元気と心がある。なんといっても自発的に仕事に取り組む姿勢と責任感。問題意識をもって仕事をし、解決しようと報告・連絡・相談をしてくれる。 ところで、当練習場では令和2年1月1日より長年続けてきたおしぼり、クラブ拭きサービスを終了する。ビニールゴミの削減、クラブ拭きで出る洗濯水の地域流出を減らしたい(蛍が生きる川がある上郷)からだが、一方ではクラブ拭きの数が買い足しても減っていく問題がある。 <img src="https://www.gew.co.jp/wp-content/uploads/2019/12/yamamoto2.jpg" alt="おしぼりサービスを来年廃止「マイ・クラブ拭き1万枚配布」シニアスタッフの発案採用" width="788" height="443" class="aligncenter size-full wp-image-60138" /> おしぼりの使い方問題=衛生面に不安。それらにかかっていた経費をお客様のゴルフの上達に役立つ設備整備に充てたいと悩み考え、サービスの終了を決断した。 現場スタッフは賛成してくれたが、今後は先着1万名様へオリジナルタオルをプレゼントする。『このタオルをご自分のタオルとして、ご自分のクラブ拭きとして練習場にご持参いただく。』これはシニアスタッフの発案だ。「そのアイデア採用!」即手配し、配布準備が整った。 告知後早速「どこの練習場にもおしぼりは置いてある!再考を。」とお客様からの声。しかし、第百ゴルフではこの他多くのサービスをご案内している。お客様に喜んで頂けるようスタッフの手間や心がこもったそれらを当たり前のものとせず、おしぼりサービス終了POPの隣に、改めて様々なサービスのご案内POPを掲示し、スタッフ全員で自慢している。 そして、「サービス」と「おもてなし」の違いをスタッフ全員で認識し、お客様の居心地の良い練習場運営を今後も目指していきたい。世間同様、当練習場も人手不足という悩みを抱えているが、ゴルフが大好きで、自身も練習しながらゴルファーの気持ちになってアイデアをいろいろ出してくれる元気で前向きなシニアスタッフ。その活躍を、今後も期待したい。 支配人の私は、スタッフへの感謝の気持ちを忘れず、その思いを出し惜しみせずしっかり伝え、スタッフ自身も役割と期待を実感してもらいたいと考える。 おしぼり、クラブ拭きサービスを終了しますが、第百ゴルフはスタッフの心のこもったサービスいっぱいでお客様をお迎えします。 <hr> この記事は弊誌月刊ゴルフ用品界(GEW)2019年12月号に掲載した記事をWeb用にアップしたものです。なお、記事内容は本誌掲載時のものであり、現況と異なる場合があります。 <a href="https://www.gew.co.jp/magazine">月刊ゴルフ用品界についてはこちら</a>
    (公開)2019年12月19日
    15号よりずっと大きく、勢力も強かった台風19号が関東以北に甚大な被害をもたらした。横浜市栄区にある練習場・第百ゴルフクラブは、台風上陸準備のため「10/11(金)13時に完全クローズ、10/12(土)は終日クローズ」のお知らせを10月9日に告知した。 安全安心準備のため、ギリギリまでの営業はしない。15号で鉄塔が倒れ、近隣の住宅を直撃した映像が日々テレビで流れる中、支配人の私は早めのクローズに迷いはなかった。 10月11日の午前中に業者が入り、2階打席の屋根テントの一部をたたみ、2階打席背面手すり幕を全てまくり上げ、予報があった南西の強風の抜けを良くするために、初めてここまでの思い切った事前対処をした。 防球縦ネットは13時に下ろし始めた。明るい時間に行うことで、近隣住民の不安を解消したかったからだ。場内では打席の備品やマット、ゴミ箱など全て屋内に移動。椅子テーブルは紐で手すりに括り付け、ボール貸出機や配電盤にも養生シートを巻き付ける。一連の対処は顧客から、お褒めの言葉を頂いた。 国交省からの指示で、ネットを下ろすことへの確認電話が入った。全国のゴルフ練習場に確認の電話を入れているそうだが初めてのこと。前日の確認電話に対して「下せません」と答える施設があったら、どう対応したのだろう。そんなことが頭をよぎった。 <h2>近隣とのコミュニケーションが大事</h2> この2~3日前には近隣へお伺い。台風上陸前に不安なことの確認などコミュニケーションを取りに出向いたのだ。近隣の方へは季節のご挨拶を年2回。その他に周辺見回り、箒塵取り片手にご挨拶しながら「ご迷惑お伺い」を日頃からしている。 運営にご理解をいただくためにも、近隣住民とのコミュニケーションは常日頃から支配人として欠かせない仕事である。遊水池管理も心配されるため、とても気を遣う。 台風通過後、少しでも早くオープンすることが求められる。お客様も売上も双方大事。でも、復旧作業をするスタッフのモチベーションを保つこともとても大事だ。全130打席、その通路の広さの水拭き、壁を拭いたりマットや小物、打席仕切り幕のセッティング、そして当練習場の場合、遊水池に流入する土砂とゴミ、枯葉、枝木の片付けが大仕事なのだ。 水の勢いでフィールドシートがめくれ上がり、水を含むそれはとても重い。女性スタッフ10人が声を掛け合って元の位置に戻す。支配人の誘導、ここぞとばかりの指示でフィールドの雑草を一斉にむしりながら戻る。 <img src="https://www.gew.co.jp/wp-content/uploads/2019/10/19101802.jpg" alt="" width="788" height="525" class="aligncenter size-full wp-image-59512" /> そして、何と言っても集球ピットと集球溝に残る土砂撤去掃除にどれだけの体力と気力が必要か。作業の中、台風一過の猛暑が戻るその日に「明日オープンじゃなくても構わない」とスタッフへ声掛け。勇気のいる一言だったが発して良かった。スタッフの顔色が一気に変わった。気張っていた肩がストンと落ちた感じ。少し笑顔で会話もでき、結果、翌日無事オープンを迎えることができた。 「世界が変わる、これまでに経験したことがない災害」という気象庁からのメッセージが頭から離れない。 甚大な被害をもたらした大型台風。全国の被災された方々へ、心よりお見舞い申し上げます。
    (公開)2019年10月18日
    横浜市栄区の練習場・第百ゴルフクラブでは今夏(7月1~8月31日)、平日13~17時までの4時間を完全クローズにしていた。 その経緯は<a href="https://www.gew.co.jp/news/g_57909">こちら</a>で紹介したが、このほど初月が終了した。売上大幅減のリスクを覚悟しての決断だったが、時代と環境に対応した将来の練習場運営を見据えた試験導入。猛暑対策を筆頭に、その他いくつかの目論見があった。 <ul> <li>お客様とスタッフの熱中症リスクを減らす</li> <li>真夏の早朝、夕方以降の利用促進=健康維持のお手伝い</li> <li>無駄な人件費、光熱費、消耗品費等削減。メリハリのある効率的な運営=売上よりも利益重視の真夏2ヶ月間に挑戦</li> <li>場内修繕作業が可能(夜間工事費用の削減)</li> <li>CO2削減等環境への取り組み姿勢(環境省提唱温暖化対策運動賛同ゴルフ練習場)</li> </ul> 今年は梅雨明けが遅く、7月中旬も涼しかったため「クローズ期間が早過ぎるのでは?」「熱中症は自己責任では?」などのご意見もあった。しかし私は「自己責任を超えた将来予想としての対応」と答え続けた。 また、初年度は月単位で行わないと経費動向も見えてこない。我慢の7月だったが、梅雨が明け一気に酷暑になると「先見の明がある」「勇気ある素晴らしい取り組み」など、肯定的な声が急に多くなった。 さて、気になる来場動向を列記しよう。入客数は前年同月比2.2%減。売上は4%減。前年より休日数が1日少ないことが影響しても当初のdown予想を下回った。 あえて特別な企画をせず、静かに数字を見守った。人件費は有給支給を集中させた結果約3%増だったが、光熱費(環境放熱)は22%減と大きな成果があり、この面では「まだ行ける」との感触を得た。 レッスンプロの「夏の働き方」も変わった。モーニングコーヒー付きの早朝スクールが好評で、勤務時間が早まった分、ジム通いや家族サービス等に充てるスタッフが増えた。モーニングコーヒー付きスクールはプロのアイデアを採用し、スクール生の入会10名で売上増に寄与できた。 また、当施設は年中無休のため場内修繕作業(フィールド・ネット補修等)は夜間が中心だったが、これもクローズ時間中に捗った。 17時、再オープンの頃に吹く風は日中とは違う。10名程並ぶ日もあり「ボールが1つも落ちていないフィールドで練習するのは初めて、気持ちが良い」といった予想外の声も聞こえている。現場の混乱もない。クローズ時間内にAEDや心肺蘇生などスタッフの学び時間もでき、SNSでしっかりアピールもした。 酷暑時間帯のクローズを実行したことで、今後の運営に役立つ気付きも多くあり、実行する準備も進んでいる。これらは顧客満足向上と共に、地球環境にもきっと優しい第百ゴルフのコンセプトに沿った運営ストーリーとなるだろう。 スタイリッシュな空調服等がゴルフ市場にも登場した。日本の夏は益々暑くなることを予想し、常にアンテナを張ったお客様目線、運営目線、感性に磨きを掛けたい。 <hr> この記事は弊誌月刊ゴルフ用品界(GEW)2019年9月号に掲載した記事をWeb用にアップしたものです。なお、記事内容は本誌掲載時のものであり、現況と異なる場合があります。 <a href="https://www.gew.co.jp/magazine">月刊ゴルフ用品界についてはこちら</a>
    (公開)2019年09月12日
    横浜市栄区にあるゴルフ練習場・第百ゴルフクラブは、鶴岡果恋(つるおかかれん=20歳)プロのワッペンスポンサーとして契約、練習活動を支援している。 支援内容は練習打席および練習ボール利用の無償提供、当練習場HP 、SNS広告および応援メッセージ掲載試合や雑誌などのワッペン広告費支払いなど。小学生から第百ゴルフに通っていた彼女は、お客様とスタッフの希望の星だ。 支配人の私は、契約に含まれる支援内容とは別に彼女への「教育」を意識している。こんなシーンを思い出す。今年3月、人気ゴルフ番組「ゴルフサバイバル」(BS日テレ)に初出場した時のことだ。 横一列に並んだ選手の中で、一人だけ大きく足を広げて立っている姿、そして「鶴岡プロ脱落です」と進行役から言われた直後、「くっそー」の一言がピンマイクに拾われ世間に流れた。可愛らしい「くっそー」ではあったのだが、放映後、私は彼女に「くやしいの一言に変えましょう」とアドバイスした。 「え!? 足広げてました?」「うん、ほら、今も」「あ、ほんとだ!」「意識すれば治るね」「はい!ありがとうございます」。とても素直な性格だ。 今年のゴールデンウィーク、お客様から多くの要望があり、「鶴岡プロ応援サイン入りグッズ販売」を行った。 開催数日前、100枚のタオルとボールにサインを書く姿をお客様に見ていただきたく、打席出口の正面から見えるティールームで作業をしてもらった。口を尖らせた可愛い横顔で一生懸命サインして、1枚づつ丁寧にビニール袋にしまい、ボールも箱にきっちり戻し、最後は段ボールに並べてふたする。一連の作業は全て自分のこと。あえて手伝いはしなかった。 サイン会当日も机を運んで雑巾がけ、お釣りの準備やサイングッズを並べたりと、販売までの全てを鶴岡プロ自身が行った。「プロにやらせるの?」とのお声もあったが「はい、彼女のサイン会なので」と私はお答えした。もちろん、サイン会が始まったら、写真撮影等は私がしっかりサポートした。 努力と練習を積み重ね、多くのライバルがいる中、19歳だった彼女はプロテスト1発合格。我々が知る由もない厳しいプロ生活をスタートさせた彼女を、私は心から尊敬している。 先日、地元戸塚カントリークラブで開催されたレギュラーツアーに推薦枠で出場した「資生堂アネッサレディース」では38位タイだった。第百ゴルフの多くのお客様、スタッフが応援に駆け付けた。錚々たる選手の中、彼女の成長ぶりは感動ものだった。 鶴岡プロは、私の想像を超える厳しい世界で戦っている。今後は様々な可能性と輝きを放ちながら、たくさんの経験をして、もっと大きく広い世界に羽ばたいていくことだろう。 ゴルフが上手くて、スタイルがよくて、可愛らしいおしゃれなプロゴルファーはたくさんいる。彼女の人間性、知性、大人の女性としての魅力がファンに伝わるよう、我々の手が届かなくなってしまう前に、少しでも教えてあげられたらと思っている。その心情は母心に似たものかもしれない。 <hr> この記事は弊誌月刊ゴルフ用品界(GEW)2019年月8号に掲載した記事をWeb用にアップしたものです。なお、記事内容は本誌掲載時のものであり、現況と異なる場合があります。 <a href="https://www.gew.co.jp/magazine">月刊ゴルフ用品界についてはこちら</a>
    (公開)2019年08月14日
    横浜市栄区の練習場・第百ゴルフクラブは今夏(7月1~8月31日)、平日13~17時までの4時間を完全クローズする。理由は酷暑対策で、来場者の健康に配慮して試験的に導入する。 と聞けば、驚く業界関係者は多いかもしれない。支配人であるわたしの見解はこうだ。 <strong>「時代の変化を察知し、気温上昇の環境変化に合わせ、夏季猛暑対策としてお客様とスタッフの健康を第一に考えること」</strong> 将来の練習場運営を見据えたチャレンジでもある。 当練習場でも熱中症の怖さを何度も目の当たりにした。手足が痙攣、呂律が回らず話の辻褄が合わない、目が合わないなど、救急車を呼んだこともある。 高齢者ばかりではなく、若い方が急に倒れることもあり、命の危険を感じたが「家族には連絡しないでほしい。ゴルフをやめろと言われる」という一言が、鋭くわたしの胸を突いた。 練習場は半屋外だが、午後は西日も強く、無風の日は体感温度がグッと上がる。だから「夏のゴルフをやめて」ではなく「夏こそ朝(夜)活リズム!」をゴルフ練習場から提唱したかった。これによりスタッフの働き方も変わってくる。 むろんリスクは大きく、クローズ時間帯の来場者をそのまま失うとすれば前期比7~10%減となる。スタッフシフトも減となるが、有給休暇の支給で人件費は変えない予定。 凍ったおしぼりをスタッフが打席へお配りするサービス 来場者減の痛手をカバーするには無駄な経費削減が重要で、具体的には①ティールームメニューを「ブランチ」に大幅変更し、通常仕入内容・額を抑えてガスなどの光熱費も削減、②備品・消耗品の質や数量、発注方法の変更、③場内修繕を夜間からクローズ時間帯に行うことで外注工事費等を見直す。 これらで前年比±0に近づけたい。また、夏ならではのチャレンジ企画(60分打ち放題、1日何度来ても打席料216円、打席予約受付可等)も打ち出す方針。 5月27日、酷暑クローズの件をお客様にアナウンスしたが、その反応は様々だった。 ご家族からのお礼メッセージや経緯の説明を求められたり、中には「他の練習場に行くよ」との声もあった。意外に多かったのは40~50代のビジネスマンの声。 「運営方針に興味をもった」「新しい事をしてくれそう」「自社でこの姿勢を真似できるかも」「来場者を金(かね)と思っていない姿勢の表れ」等、励まされる声も多かった。 今回の決断は思いつきではない。例えばディズニーリゾートに「酷暑ガイドライン」の有無を問い合わせて知り得る範囲で確認した。ゴルフ産業以外のレジャー施設は何をしているのか、それらを確認して弊社の社長にプレゼンをした。 「近年、地球温暖化のスピードは予想以上。接客業の相手はヒトであり、時代の流れと練習場運営の将来を考える必要がある」という趣旨で、根拠と目論見を明確に示した。社長の賛同を得たことに驚く反面、チャンスを頂いたことに感謝している。施設内には中古ショップのゴルフパートナーが出店しており、同社の理解・協力にも感謝したい。 何をもって成功とするかは未知数だが、今回の軌道修正が数年後に実を結ぶことを信じてやまない。 <hr> この記事は弊誌月刊ゴルフ用品界(GEW)2019年7月号に掲載した記事をWeb用にアップしたものです。なお、記事内容は本誌掲載時のものであり、現況と異なる場合があります。 <a href="https://www.gew.co.jp/magazine">月刊ゴルフ用品界についてはこちら</a>
    (公開)2019年07月06日
    横浜市郊外の練習場「第百ゴルフクラブ」のフロントロビーには、甘い香りがほんのり漂っています。 一昨年12月より喫茶室で石焼き芋の販売を始めたからです。石焼きしたサツマイモの美味しさは格別。 品種は紅はるかとシルクスイーツで、ねっとりした濃い甘さは体がポカポカになって、思わず笑顔がこぼれるほど。スタッフにも大好評です。 <img src="https://www.gew.co.jp/wp-content/uploads/2019/06/daihyaku-golf2.jpg" alt="第百ゴルフクラブ 焼き芋" width="480" height="525" class="aligncenter size-full wp-image-57518" /> 実はこれ、出来あいではなく、180℃で90分間じっくり時間をかけて焼いています。サツマイモの蜜がじわじわと溢れ、まるでスイーツそのもの! 冬期には1本216円で1200本ほど売れるのです。 焼き芋の栄養について調べてみると、ビタミンE(老化を防ぐ効果)、ビタミンB(疲労回復効果)、ビタミンC(美容効果)、カリウム(むくみ防止)や葉酸など、ビタミンやミネラルがとても豊富。 300g食べるだけでこれら1食分の基準をクリアするとか。じっくり焼くことでサツマイモの良い栄養がギュッと凝縮されるようです。 当練習場では国産のサツマイモを使用しており、皮まで安心して召し上がれます。皮まで食べると便秘効果◎。 打席で召し上がっていただくだけでなく、ご家族へのお土産にも大好評。お客様によれば「意外にもコーヒーとの相性がGood!」とか。 この喫茶室では、週替わり3種類のブレンドコーヒーも大人気のメニューです。 ビターな味わい、スッキリとした苦味と香り、酸味が特徴の3種類を週替わりに提供して、喫茶室の利用客はグンと増えました。月間の客数はそれ以前の約1.5倍、回数券利用で1杯216円のコーヒーに舌鼓。 「喫茶店世代のお客様に喜んでいただける!」という確信もあり、スタッフと数十種類のコーヒーを吟味して3種類を選びました。 それだけではありません。コーヒーの出涸らしを再利用した「コーヒーの粉の消臭剤」も大人気サービスのひとつです。 <img src="https://www.gew.co.jp/wp-content/uploads/2019/06/daihyaku-golf1.jpg" alt="第百ゴルフクラブ コーヒー" width="480" height="525" class="aligncenter size-full wp-image-57517" /> ゴルフシューズに入れれば効果抜群。出涸らしのコーヒーの粉を5日間ほど天日干し、粒々を潰しながらサラサラにして、スタッフが一つひとつ丁寧に包みご提供。最近では製造が追いつかない時もあるほどです。 消臭効果は2~3週間。その後はお庭や花壇に撒いて虫よけなどに再々利用。「また練習場に取りに来てくださいね」とお声掛けしています。 手間暇かかりますが、お客様が喜んでくださることに手間は当たり前。お客様の喜びがスタッフにも伝わると嬉しくなり、「また喜んでもらおう!」とスタッフも思う。 接客の循環がここにも存在します。 ゴルフ業界では少し遅れているのではないかと思う環境問題。小さなことですが、ゴミを出さない工夫からスタッフが考案したのです。 環境省の「Fun to share」にも賛同している第百ゴルフクラブ。ぜひ一度、ご来場いただき美味しい石焼き芋と週替わりのブレンドコーヒーをご賞味ください。 ついでにコーヒーの粉の消臭剤もお忘れなく! <hr> この記事は弊誌月刊ゴルフ用品界(GEW)2019年6月号に掲載した記事をWeb用にアップしたものです。なお、記事内容は本誌掲載時のものであり、現況と異なる場合があります。 <a href="https://www.gew.co.jp/magazine">月刊ゴルフ用品界についてはこちら</a>
    (公開)2019年06月12日
    横浜市郊外の練習場「第百ゴルフクラブ」でパート従業員だった頃の話―。 朝9時、混み始めた打席から「救急車!人が倒れた!」との声が響いた。私は思わずAEDとケータイを持って打席へ走る。 意識がないお客様の顔色は青く、倒れていた。社員不在。パートだった私は、怖くて固まる数人のスタッフへ救急車の要請、駐車場ゲートの開閉、救急車誘導、打席入場の一時中止、貴重品の確保、周囲のお客様への対応等、一気に指示を出していた。 電話で救急隊員に現状報告、指示を受けながら救急処置を始めるが、周囲の喧騒でAEDからのアナウンスが聞き取れない。 焦る。「静かにしてください!」シンとなった。「どなたか心臓マッサージお願いします!」とお客様に指示。AED処置と心臓マッサージを繰り返し、到着した救急隊と交代した。 それから2か月後、私は正社員に登用され、さらにその8か月後、社長から「支配人職に任命する」との辞令を受けた。 唐突とも思えるこの人事について、社長に真意を確認したことはない。察するに、救急処置の一件が伏線になったのかもしれない。 それ以前、私はいくつかの会社で働いてきた。財閥系素材産業メーカーの秘書室では、言葉遣いと立居振る舞いを学び、役員の接待ゴルフのお土産選びでは贈り先の家族構成も念頭に置いた。 <img class="aligncenter size-full wp-image-56952" src="https://www.gew.co.jp/wp-content/uploads/2019/05/daihyaku-golf-club.jpg" alt="第百ゴルフクラブ フロント" width="480" height="525"> その経験は、練習場で開催する「食いしん坊コンペ」の賞品選びに役立っている。 アパレルメーカーにも勤務した。ここでは営業数字を追いながら、期末にはわずか1枚の在庫商品でも小売に卸す営業トークを学ぶ。 在職中の5年間、月に一度担当する朝礼の進行役を務め、3分間スピーチのコツを学ぶ。 テーマは自由。窓外の景色を「枕」にしたり、日々の会話で思ったことや本の読後感など常にアンテナを張って素材を探した。 ベンチャー企業では仕事のスピードを学び、成果報酬の喜びを知った。同社の社長はトトロみたいに大きくて包容力がありながらも、その目は厳しくスキがない。私は、彼の文章が大好きだった。 挨拶状も型通りではなく味がある。ユーモアも持ち合わせて、他の会社社長とはどこか違った。 その後、子供2人を出産し、専業主婦になった。ママ友の洗礼をたっぷり浴び、それまで未経験だった人間関係を楽しんだり苦しんだり。忍耐も学ぶ。 親同士の付き合いは子供を介するため、面倒な揉め事も度々あった。むろん、我が子もままならない。母である私の「愛情」と「心配」が束縛となり、大学生と高校生の子供に疎まれている。 社会復帰してユニクロへパートで入り、柳井会長に質問する機会に恵まれた。「ヒートテックが真似されてますが、大丈夫ですか?」との質問に、会長は「良い物だから真似されるんです。ならば、時代の変化をキャッチして、さらに良い物を生み出せばいい」―。 忘れられない一言になった。今、練習場の支配人。私は「学び」の途上にいる。 <hr /> この記事は弊誌月刊ゴルフ用品界(GEW)2019年5月号に掲載した記事をWeb用にアップしたものです。なお、記事内容は本誌掲載時のものであり、現況と異なる場合があります。 <a href="https://www.gew.co.jp/magazine">月刊ゴルフ用品界についてはこちら</a>
    (公開)2019年05月17日
    多くの人は変化を嫌い、不安に思う。未来に安定があるのならタイムマシンで覗いてみたいが、変化には成長という「果実」もある。 わたしは横浜市郊外の練習場「第百ゴルフクラブ」で支配人を務めている。今年掲げた人事理念は「運営方針と自分の人生理念を結び付け、出逢いに感謝し、自身の成長と第百ゴルフの成長を共に達成できる人材の育成」――。 この方針に則って、全スタッフ50名が時代に合わせた創意工夫を行っている。「変化は続くよ!でも怖がらなくて大丈夫」。わたしはハッキリと言いきる強さを見せて、具体的に指導している。 変化には大小様々あるが、今の形をほんの少し変えるだけで十分な成果を得られるものもある。 たとえば、打席清掃。移動ワゴンに清掃道具を一式載せて、約120mの細長い打席を2時間かけて一周していた従来の「当たり前」を、仕事内容とシフト時間を細分化し、タイムスケジュールに沿って動く形に変えた。 具体的には、打席拭き清掃、おしぼり補充、ゴミ収集、通路清掃などその都度バックヤードとの往復を何度も行ったり来たり。真夏のお客様の健康チェックまでも多くできる回数が増えた。一度に済ませることをしないので1人の作業効率は悪いと思われるかもしれないが、長い打席通路でスタッフの存在をアピールでき、お客様のお声もキャッチしやすくなる。 挨拶を交わす機会もグンと増えた。勤務時間を3.5時間と短くし、メリハリあるシフトで「スタッフがよく動く」配置とし、人件費も削減できた。 練習場には「プロ室」がある。当施設では5名のレッスンプロが働いているが、約3坪のプロ室で休憩をとったり雑談を交わす。その掃除も自分たちで行なう「当たり前」も始めた。 これにより意識に変化が生じ、打席通路に落ちているゴミを拾うようになった。誰もゴミをまたがないし、残置カゴも自ら片付けてくれる。クリーンスタッフだけの仕事ではない。 これ以外ではスクールシステムの変更もある。従来は日程、時間、内容を施設側がプログラムしていたが、毎回お客様が選べる形に変更。具体的には①週に66コマ設置の中から月に何回でも受講可、②いつでも入会OK、③プロも毎回選べるなど。これによりに1年で生徒数が130人増える結果をもたらした。 意識が受け身のレッスンプロは、当初大反対していたが、今では自分のスキルをアピールしてお客様に選んでもらう前向きな姿勢に変わった。大きな変化に理解をしてくれ感謝している。 まだある。わたしは以前から5千円、1万円以上の高額チャージにだけ10%、15%といったプレミアム(ボール代プレゼント)を付与することに疑問を感じていた。そのような過去の「当たり前」を廃止して、利用料金に対して全員にポイントを付与する料金システムに変更。近所のスーパーを見習ったケースだ。 これにより、1万円チャージを敬遠する若年層ゴルファーが増員するという結果を得た。学生バイトには「就活に役立つ接客や仕事観」を教えている。 今年も2名の学生が第百ゴルフを卒業し、社会人として巣立つ春を迎えた。 実は、わたしにもチャレンジの機会が巡ってきた。3月のジャパンゴルフフェアで「市場活性化セミナー」のパネリストに選ばれたのだ。主題はレディス市場の創造――。まったく予想外の出来事に、自分でも驚いている。 <a href="http://www.dai100.co.jp/" target="_blank" rel="noopener noreferrer">第百ゴルフクラブ公式サイト</a> <hr /> この記事は弊誌月刊ゴルフ用品界(GEW)2019年4月号に掲載した記事をWeb用にアップしたものです。なお、記事内容は本誌掲載時のものであり、現況と異なる場合があります。 <a href="https://www.gew.co.jp/magazine">月刊ゴルフ用品界についてはこちら</a>
    (公開)2019年04月18日
    「常に他業界にアンテナを張りヒントを得て、他の練習場がやっていない取り組みとサービスを提供する」 「接客が自慢できるゴルフ練習場、横浜No.1をスタッフ全員で目指す」――。 これは、横浜市郊外にあるゴルフ練習場「第百ゴルフクラブ」の運営コンセプト。 5年計画の運営改革はこの2月に3年が経過した。月間の女性来場率12%は、当初に比べて約5%アップの結果を見ている。 私にとって、乗り過ごすところだった思いがけない人生の始まりは2016年2月。その3年前に清掃パートスタッフとして入社したが、一転、ゴルフ練習場の支配人を任されることとなった。 この時、私の人生は大きく変わった。ゴルフ業界ではまだ珍しいといわれる練習場の女性支配人。ん? 珍しいの? 他業界では珍しくないよ...。 業界知らずのアラフィフ女性に突如の重責。今振り返ると、この時すでに私は恐ろしいほど前を向いていた。私がやるしかない! 緩やかな時間が流れていた練習場に、活気を取り戻すために。2階、131打席の場内を忙しく歩く日々が始まる。 <h2>練習場はサービス業</h2> 女性のお客様は、フラッグの色を変えただけですぐに反応してくださるほど敏感だ。清潔な場内、少し気が利いたセンスあるキレイさや可愛らしさ。これらがクルクル変わると、なお良い。女性客の増加で場内も華やいでくる。 お客様が話しかけやすい雰囲気と微笑みを絶やさず、しかし、時には毅然とイエス・ノーを言うことも大事だ。 たとえば「30年来てやっているんだ!サービス悪くなったぞ!」とのクレームに対しては「サービスのタイミングは、どのお客様にも公平にご案内しています」。また、愛煙家のお客様から「喫煙場所を元に戻せ!」と言われても、「喫煙場所は移動させていただきましたが、愛煙家のお客様も大事なお客様です」といった具合に、ひるまず主張する。 私がまず手がけたことは、プロ、設備管理も含め全スタッフの接客意識改革だった。 「ゴルフ練習場は、接客サービス業である」と伝え続け、その目的や具体的な方法もブレずに、セクションや年齢、立場に関係なく約60名のスタッフ全員に伝え続けた。 当時の目的は練習場の存続。同時に、40年経過していたハード面の一部リニューアル計画も立て始めたが、とにかく時間がなかった。 わずか1年の猶予期間で、テント、打席カーペット全面張替、ICカード料金システム導入、送球ライン、ボールベンダー全取り換えなど、真夏に休業10日間とその前後数か月間で順次打席クローズをしながらこなす必要があった。 「私達は変わります!みんなついてきて!」と戦いが始まった。 <h2>「思い込み物」は迷わず捨てる</h2> 特に、場内のクリンリネスの徹底。 いつか使えるかも、と取っておいた思い込み物は迷わず捨てる。節約の間違いを訂正し、必要な節約を徹底する。 適材適所のスタッフ配置。シフトの修正。場内掲示ポスターは真っ直ぐに張る。「手間がかかる」という発言は禁止。そして、なんといっても公平な接客対応。 来る日も来る日も、同じことを伝え続けて共有。新米女性支配人は率先垂範を基本とし、場内を走り回った。歩数計は2万歩を下らなかった。 方々から反発の矢が飛んでくるが、仕方ない。できることは山ほどあるし、深く勇気づけられる仲間もいる。『ホスピタリティ溢れる練習場を一緒に作るよ!』 ※写真の左が旧打席、右がリニューアル後の新打席です。 <hr> この記事は弊誌月刊ゴルフ用品界(GEW)2019年3月号に掲載した記事をWeb用にアップしたものです。なお、記事内容は本誌掲載時のものであり、現況と異なる場合があります。 <a href="https://www.gew.co.jp/magazine">月刊ゴルフ用品界についてはこちら</a>
    (公開)2019年03月20日