キャロウェイゴルフは2月下旬から2023年モデルの新ドライバー『PARADYM(パラダイム)』シリーズが投入された。
『パラダイムシリーズ』は、過去作では検討できなかった、既成概念を覆す革新的な機能を搭載した新モデルとなっており、〝それまで当然と考えられていた物の見方や考え方が劇的に変化する〟という意味の「パラダイムシフト(Paradigm Shift)」から命名されている。<img src="https://cms-backend-gew.com/wp-content/uploads/2023/01/IMG_2796-scaled.jpg" alt="" width="2560" height="1707" class="alignnone size-full wp-image-75364" />
今作の最大の特徴は、「360度カーボンシャーシ」「ジェイルブレイクAIテクノロジー」「新AIフラッシュフェース」「新フェースカップ」「アジャスタブルペリーメーターウエイティング」の5つの性能を搭載した新構造ヘッドだ。
「360度カーボンシャーシ」は、クラウンには強度に優れた「トライアクシャル・カーボン(3軸カーボン)」という長い炭素繊維を使用、ソールには「フォージド・カーボン」という短い炭素繊維の2種類の軽量カーボンを採用し、フェース周辺とウエイトのある後部を除く、ヘッド中央部は全てカーボン素材となっており、チタンシャーシより約44%軽量化に成功した。
「ジェイルブレイクAIテクノロジー」は、2017年に発売した『エピック』シリーズから継承している「ジェイルブレイクAI」を、2本の柱から1本のY字に変更したことにより約25%の軽量化に成功、ボディ剛性を高めながらもフェースの柔軟性を高め、安定性とボールスピードが高まる設計。
「新AIフラッシュフェース」 は、強度と弾性力に優れる「鍛造FS2sチタン」を採用、同社おなじみのAI解析技術によって「ボール初速」「スピン量」「打ち出し角」の飛びの3要素に、インパクト時でのフェースのズレからなる着弾地点のブレ幅を抑えるアルゴリズムを追加。これにより高初速エリアを拡大し、コントロール性能を向上させている。
「新フェースカップ」は、同社のフェアウェイウッドやユーティリティ、アイアンに搭載されていた「フェースカップ」をドライバーに初採用。ボールの初速性能が向上、さらなる飛びを実現している。
「アジャスタブル・ペリメーター・ウエイティング」は、スタンダードモデルの『パラダイム』ドライバーのみに搭載している機能で、ヘッド後部に13.5gのペリメーターウエイトを搭載、これにより慣性モーメントが大きく向上し、ウエイトの調整位置により、弾道を自分好みに調節可能となっている。
新たに誕生した『パラダイム』ドライバーシリーズは、ヘッド中間部がすべてカーボンに変更になっているが、どのような性能を秘めているのか?
主力ギアの豊富な試打経験を持つギアの賢者、ソクラテス・永井延宏プロにその実力を検証してもらった。
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まずは動画で
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<strong>永井</strong>
今回は、話題の『パラダイムシリーズ』をインプレッションして行きたいと思います。
今作は4モデルですね、スタンダードのパラダイム、ややドローバイアスなパラダイムX、最軽量でもっともドローバイアスなパラダイムマックスファスト、低スピンでより操作性がいいパラダイムトリプルダイヤモンド(♦♦♦)です。
また今回はヘッドパーツがあるので、分解して解説していきます。
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パラダイムの特徴としてはヘッド中間部が、カーボンになっており、現在特許申請中の『360度カーボンシャーシ』と呼ばれる新機能です。
クラウン側は長いカーボンシート、ソール側は細かいカーボンを使用し成型しているそうです
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次にジェイルブレイクAIですね、2017年に発売した『EPIC』シリーズから受け継がれている「ジェイルブレイクAI」の最新版は、2本の柱から1本のYの字に変更、オフセンターヒット時の安定性とボール初速がアップする設計になっているそうです。
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次にカップフェースですね、従来同社のフェアウェイウッドやユーティリティで採用されていた機能が、初めてドライバーに埋め込まれているそうです。
またスタンダードのパラダイムドライバーにはヘッド後方部にアジャスタブルペリメーターウェイトという可動式ウエイトが搭載されているので、ポジションを変えても打ってみます。
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昨年インプレッションした『ローグST』は、捕まり系ということで、今作は捕まりづらい位置になっているそうなので、どんなパラダイムシフトが起きているのか、早速打っていきましょう。
<strong>パラダイムドライバーを試打 </strong>
構えた感じは、非常にスクエアで構えやすいですね、ソールのすわりもイイです。実際打ってみて、やはり構造が非常に良く出ている気がします。
シャフトに対してフェース面が遅れてくる感じがしませんね。常にシャフトに対してクラブフェース面が左にある感じがしますので、ストレート系の球が出やすいと思います。
特に、球が散らばってしまう方には非常に扱いやすいモデルだと思いますね。
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<strong>『パラダイムXドライバー』を試打</strong>
前作『ROGUE MAX D』に相当するモデルだそうです。構えた感じは、変わらないですね。
打ってみてドローボールが自然と出てくれる感覚にありますね、捕まるけど捕まり過ぎないので、やや捕まりを求めたい方はおすすめです。
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<strong>『パラダイムマックスファスト』を試打</strong>
パラダイムシリーズの中では、最も軽量に値するモデルですね、唯一、可変式スリーブが付いていないモデルです。
ファストと製品名にもある通り、スピードを武器にしていると思います。打ってみましたが、非常にやさしいですね。
ヘッドスピードをあえて落としてみましたが、飛距離は変わっていないのでメリットがあると思います。
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<strong>『パラダイム♦♦♦(トリプルダイヤモンド)』を試打</strong>
いわゆるツアープロが好む形状ですね。
顔は、ディープフェイスでこのモデルは他3つに比べますと450㏄と少しヘッド体積が小さいので、いわゆる小顔好きには、もってこいなクラブです。
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結果では、一番ボール初速が出ていました。
ミート率が1.46と満点ではないのですが、1番飛んでいました。さすがツアーモデルですね。
特に、中・上級者には叩いて行けるクラブですし、方向性も出しやすい、また低スピンと文句なしのモデルだと思います。
『パラダイムドライバー』の後方ウエイトをドローにしてみて
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少し、内側からボールに対して内側にヘッドが走ってくれる感覚は、ありました。
出玉が右に出てくれる安心感もありますね。
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<strong>『パラダイムドライバー』の後方ウェイトをトゥ側のフェードにしてみて</strong>
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シャフト軸に対して一番離れた部分にウエイトがあるということで、キレイなフェードボールが出ました。
ウエイト部の違いがはっきりと出ています。
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<strong>『パラダイムドライバー』シリーズの総括</strong>
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今回のパラダイムシリーズは、非常に良かったですね。特に全体的にオフセンターで当たったとしても、距離のロスが少ないです。
結果でも、ランが出てくれていてトータル距離が出ている印象です。
またスピンや打ち出し角も安定していたということで、過去作とは全く違う顏を見れた製品でした。
是非皆さんも試していただきたいモデルですね。
1969年埼玉県生まれ。アメリカ・オーストラリアでの経験をもとに、グローバルな視野と独自のティーチングメソッドを構築。NPO法人ゴルフアミューズメントパークの理事として、ゴルフ市場の発展や指導者の育成にも携わる。2006年度レッスンオブザイヤー受賞