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    ハッシュタグ「フットゴルフ」記事一覧

    セブンハンドレッドクラブ(栃木県)では、国内の先駆けとしてフットゴルフの新興に取り組んできた。僕自身が2019年に代表に就任した際に「ゴルフ場が地域に馴染みのある存在になる」ことを目標に掲げ、サッカーという競技人口の多いスポーツこそがその鍵になると考えていたからだ。 代表就任直後、2020年にフットゴルフのワールドカップ招致がセブンハンドレッドクラブに決まり、栃木県内やゴルフ業界で俄かに認知度が向上したことは経営面で大きな追い風となった。しかし、コロナにより中止となり、追い風を活かすことができず、また、目標も道半ばで消滅したので、個人的には消化不良で終わっていた。とりわけ海外の選手が地元・栃木県さくら市を目指してやってくる光景を楽しみにしていた地域の方々に、申し訳ない気持ちでいっぱいだった。 <img src="https://cms-backend-gew.com/wp-content/uploads/2024/02/image6.jpg" alt="" width="440" height="293" class="size-full wp-image-80419" /> (C)メジャーフットゴルフ大会実行委員会 そのコロナが明け、2023年から国際ツアーが再開したタイミングで、再度、悲願の国際大会開催にアジアの開催地として真っ先に手を上げた。招致のコンペでも勝つことができ、「FIFG WORLD TOUR JAPAN FOOTGOLF INTERNATIONAL OPEN 2023」(以下、メジャー大会)を2023年11月3日~5日の期間、賞金総額250万円で開催決定。それからにわかに準備が始まった。 地域を巻き込んだ取り組み 日本で開催された同規模の国際大会は、2017年の軽井沢大会まで遡る。フットゴルフは新興スポーツであり、まだまだ大会の型が定まっていないからこそ、僕たちは「日本らしい」おもてなしと、地域の協力を得た国際大会を目指した。 当社はゴルフ場である。ただし、単にゴルフ場を提供するだけではなく、「地域に存在する意味を創る」ことを目標にホテル経営や農業など事業を少しずつ拡げてきた。そこで本大会も「地域大会」として意味を持たせるべく、思い切って地域企業にダメもとで「ゴルフ場で行うゴルフではない大会」に協賛・協力をお願いした。するとなんと!短い期間にもかかわらず、多くの企業から協賛・協力を頂くことができた。 <img src="https://cms-backend-gew.com/wp-content/uploads/2024/02/image1.jpg" alt="" width="1000" height="750" class="size-full wp-image-80420" /> (C)メジャーフットゴルフ大会実行委員会 中には「セブンがやることを応援するよ」と、即決して下さった企業の方も多い。協賛でどんなメリットを得られるかではなく、応援の気持ちで総額174万円の予算をつけてくれたことは本当にありがたかった。だからこそ、地域に意味のある大会にしようと強く心に誓った。 本メジャー大会にはフランスやイギリス、アルゼンチン、マレーシア等9か国から総勢112名の選手が訪れた。またとない地域交流のチャンス!ということで、地元の南小学校の6年生90名が、国際交流の一環として選手からフットゴルフを教えてもらう授業をセブンハンドレッドクラブで実施した。 また、地域文化の喜連川公方の和太鼓、お茶の体験などを通じた市民交流、さらには地域一体となってインバウンド旅行を受け入れられるかの実証実験も行った。小学生には良い機会になったようで、地域への貢献を強く実感できた。 <img src="https://cms-backend-gew.com/wp-content/uploads/2024/02/image5.jpg" alt="" width="561" height="374" class="size-full wp-image-80421" /> (C)メジャーフットゴルフ大会実行委員会 <h2>これからのゴルフ場の姿</h2> このような大会以外の取組みが功を奏してか、大会期間中には延べ400名以上の来場があり、栃木県スポーツコミッションから大会開催の助成も得ることができた。大会は最終ホールまで優勝が誰になるか分からない混戦で大いに盛り上がり、日本のゴルフ場を見せる上でも大成功だったと思う。 この大会を通じて、多くの人がゴルフ場に集い、交流することの可能性や美しさ、そして人としての優雅さを強く実感した。 悠久の心地よい時間を味わえるのは、他の場所ではできない、ゴルフ場という「広大な場」だからこそ。そのような場を経営しているからこそ、今回の機会を作れたのだと思うと、感慨深いものがあるのだが、僕はこれを、たったひとつのゴルフ場の特異な事例に収めたくない。 地域企業やさくら市、栃木県が、スポーツコミッションを通して本大会を応援して下さった意義は、目指す頂へ近づく上で非常に大きな力となって証明された。 「ゴルフ場で地域も交えて、こんなことも起きている」ということを、栃木県内はもちろん、全国へと発信していきたい。「これからのゴルフ場」の在り方を示すことができた、と実感できたことは大きな収穫。そんなフットゴルフ国際大会だった。 <hr /> この記事は弊誌月刊ゴルフ・エコノミック・ワールド(GEW)2024年1月号に掲載した記事をWeb用にアップしたものです。なお、記事内容は本誌掲載時のものであり、現況と異なる場合があります。 <a href="https://bt3.jp/url/ts/g/z9lenol2">月刊ゴルフ・エコノミック・ワールドについてはこちら</a>
    (公開)2024年02月26日
    <strong>起:日本で開催されるはずだったフットゴルフW杯</strong> 本連載では、セブンハンドレッドクラブ(栃木県)が地域に開かれたゴルフ場の在り方を模索し、ゴルフ以外でどのようなことを仕掛けているかについて紹介してきた。お陰様で地域内外からも「色々とやっているゴルフ場」であることが認知され始めてきた。 3代目として継業した時から想いは変わらず、ゴルフ場の潜在的可能性を開放するためには、ゴルファーは勿論、ノンゴルファーにもゴルフ場の魅力を感じてもらうことが必要だと信じてやってきた。その際たる事例がフットゴルフだ。 本来であれば、2020年に40か国・1000人が集まるフットゴルフワールドカップがセブンハンドレッドで行われ、歴史に残る年になるはずだったが、コロナ禍のため残念ながら中止になった。ただ、僕たちはワールドカップ招致・開催の夢を諦めていない。国際フットゴルフ連盟では、フットゴルフの振興を促進するために2年ごとにワールドカップを開催しており、日本に誘致すべく今でも僕たちは水面下で取り組みを進めている。今回はその様子をお届けしたい。 <strong>承:フロリダで行われたワールドカップ</strong> <img src="https://cms-backend-gew.com/wp-content/uploads/2023/09/202307kobayashi2.jpg" alt="" width="1500" height="1149" class="aligncenter size-full wp-image-78505" /> 2023年5月27日から6月6日にかけて、フットゴルフワールドカップが米フロリダ州のOrlandoにて行われた。開催コースはなんと、ウォルト・ディズニー・ワールド・リゾート内にある、Walt Disney World Golf Courses。アメリカを象徴するエンターテインメント・リゾートの最高峰の場所で、39か国・1300人のフットゴルファーが集結した大会となった。 まず驚いたのは、その大きさ。ウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートは世界最大の広さのリゾートで、その面積は実に山手線内側の約1・5倍もある約12万2000km2。広大な敷地の中には、複数のラグジュアリーホテル・ビラ、巨大なスーパーからレストランまである最高の環境での開催。加えて、大会中はアプリで見られる生放送の映像も入れ、複数のスポンサーが付くなど2028年ロサンゼルスオリンピックでの種目化を目指した用意をしていた。 主催のアメリカフットゴルフ協会の会長は、このワールドカップを成功させるために、家族でフロリダに移住して用意を重ねていたそうだ。2025年は日本に招致を!とロビー活動のため勇んで乗り込んだものの、見事にその規模・本気度の違いを見せつけられた気分だった。 <strong>転:日本のゴルフ場の可能性は周辺地域の活用にある</strong> <img src="https://cms-backend-gew.com/wp-content/uploads/2023/09/202307kobayashi3.jpg" alt="" width="525" height="860" class="aligncenter size-full wp-image-78507" /> ワールドカップを通じてフットゴルフは勿論、ゴルフというスポーツが如何に身近であるか、日米の差を感じられたのは収穫だった。 Walt Disney World Golf CoursesはPGAツアーが行われるようなコースでもありながら、常設でフットゴルフが楽しめ、リゾートのパッケージとしても販売されていた。Magic Kingdom Theme Park(日本のいわゆる「ディズニーランド」)の真横にゴルフコースがあり、家族でレジャーに来て、ゴルフ組とテーマパーク組に分かれて楽しめる設計だ。 ゴルフが主目的でなく、レジャーや地域に遊びに来た人が、気軽にゴルフを楽しめる。これこそ、日本に必要なゴルフの文化だと確信した。アメリカ式のテーマパークは作れなくても、日本ならではの地域の魅力を磨き込み、活性化を通じて観光地に押上げ、そこにゴルフ場が存在するという姿。そんなセブンハンドレッドの未来を創りたいと、改めて強く心に決めた。 <strong>結:今後のセブンハンドレッドとフットゴルフ</strong> 規模の差を見せつけられ、諦めるなんて生半可な気持ちで取り組んでいる僕たちではない。2023年11月には日本で3回目となる、大規模な国際フットゴルフ大会の開催をセブンハンドレッドでは控えており、世界各国から約150名のフットゴルファーが集まる見込みだ。 既にイギリスやオランダ、マレーシア、アルゼンチン等からの問い合わせがあり、フロリダでもしっかりと彼らとコミュニケーションを取りながら「日本に行きたい!」という声をしっかり獲得できた。世界随一のリゾートでなくても、地域資源をフル活用しながら、独自のワールドカップ開催を目指して。 2025年に日本でフットゴルフワールドカップの招致が出来るよう、世界各国の選手と密にコミュニケーションを取りながら「日本への期待」を集めるべく、これからも頑張っていきたい。 <hr /> この記事は弊誌月刊ゴルフ・エコノミック・ワールド(GEW)2023年7月号に掲載した記事をWeb用にアップしたものです。なお、記事内容は本誌掲載時のものであり、現況と異なる場合があります。 <a href="https://bt3.jp/url/ts/g/z9lenol2">月刊ゴルフ・エコノミック・ワールドについてはこちら</a>
    (公開)2023年09月03日

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