新ブランド『HONMA TOUR WORLD&VIZARD』が2月20日より投入されるが、大型スポーツ専門店「スーパースポーツゼビオ」、ゴルフ専門店「ヴィクトリア」を展開するゼビオと新たに販売契約を締結。また、二木ゴルフの取り扱いが全店舗へ拡大され、両社計142店舗で取り扱いがスタートする。
これまで直営店を中心に販売展開を行ってきた本間ゴルフだが、大きく舵を切った。同社西谷浩司社長によれば、
「日本有数の販売店さまとパートナーシップを組めたことを大変うれしく思います。ゼビオグループさんとはこれまでも客注での取引はありましたが、このほど新規で89店舗、二木ゴルフさんは全店53店舗で『ツアーワールド』がフルラインアップ展開となります。今後は特約店として、HP上へ掲載するほか、酒田工場見学会や専門店と直営店への誘導を両立させた試打会も行っていきます」
と饒舌だった。
契約の背景には商品の差別化が挙げられる。昨今の市場は、安売り合戦による客の奪い合いがヒートアップ。量販店の『ツアーワールド』投入は、販売価格是正へ向けた起爆剤としても期待される。
ブランドの若返りも急務だった。同社が行ったマーケット調査では、
「金ピカ、おじさん向け、という印象が大半でした」(西谷社長)―。
そこで、30~50歳代のゴルフに対し常に向上心を持ち続け、上達に対して探究心があるゴルファーを"熱意系ゴルファー"と定義。ここをコアターゲットに、『ツアーワールド』を立ち上げ、新たに契約した小田孔明、笠りつ子、上井邦浩、イ・ボミなど、新HONMAプロジェクト戦略を打ち出した経緯がある。
中期経営計画も合わせて発表された。2016年3月期に売上高40%増、利益5%増を目指すというもので、海外市場についてはブランドマッピングを見直す。具体的には成熟及び新規市場へ『ツアーワールド』、新興市場は『ベレス』及び海外専用モデルを展開する方針。
『ツアーワールド』の販売目標については、
「社内の目標数値はありますが、敢えて控えさせていただきます。増産となれば幸いですが、この6カ月間、酒田工場はフレキシブル体制ですので、問題はありません」(西谷社長)
と、無理をせず大事に育てていこうという意図も伺えた。
本間ゴルフはここ数年、中国、韓国を中心としたアジア市場やインバウンドの好調を背景に右肩上がりを続けてきた。2013年は販売チャネル拡大に加え、ゴルフスクールの強化など、国内基盤の足固めを行っていく。
なお、動画には「新HONMAプロジェクト戦略発表会」のもようを収録している。