同社が『Z‐STAR』のプロへの供給を開始したのが2010年、使用率は20%弱だった。『タイトリスト・プロV1』の牙城を崩せず、苦労していたのだ。
しかし、同社は今季、新たなに23名の選手とボール使用契約を結びトップ奪取を図った。そして、悲願は5月に訪れた。「中日クラウンズ」で『プロV1』を抑えて国内男子使用率1位をもぎ取ったのだ。ただ、その後も『プロV1』との一騎打ちは続く。使用率NO.1が命題の両社だけに激しい鍔迫り合いが展開されたが、お膝元の試合で再び『スリクソン Z-STAR』がトップへ返り咲いた格好だ。
「ダンロップ・スリクソン福島オープン」での『スリクソン Z-STAR』の使用率は39・7%。「中日クラウンズ」の42・6%から若干数字を落している。それだけ『プロV1』とのシェア争いが熾烈になっているという証だ。
「多くのプロから製品評価を頂いた結果と受け止めておりますし、ボールはクラブほど頻繁に変えないので、この数字は今季を通じて維持できると考えています」(安達利也広報部長)
と自信を示すが、タイトリストも巻き返しに血道を上げる。今後も上位争いは苛烈を極めるだろう。