松山英樹が監修して生まれ変わった<strong>「太平洋クラブ御殿場コース」</strong>。
額賀辰徳の苦節13年での初優勝と、秋吉翔太の涙のOBで幕を閉じた「三井住友VISA太平洋マスターズ」。その撤収作業が行われる中、ゴルフメディアを招いてのラウンドイベントが行われました。今回はその模様をレポートします!
大会の熱が残る太平洋クラブ御殿場コース
早朝に降った雨は上がり、時折晴れ間を見せる太平洋クラブ御殿場コース。ラウンドするには最適の陽気だ。その中、100名以上のメディアが集まった。
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残された観客席や、撮影用のやぐら、リーダーボードからは、大会の足跡を垣間見ることができる。
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<h2>名門の息吹を感じられるクラブハウス</h2>
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クラブハウスは名門の空気が散りばめられている印象。特にロッカールームは一定数ごとに仕切られており、プライベート感を演出している。
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レストランの接客もホスピタリティが行き届いている点はさすが名門といったところ。食事は特別なメニューがあるわけではないが、どのメニューも味に外れのない印象。
<img src="https://www.gew.co.jp/wp-content/uploads/2018/11/gotemba7.jpg" alt="太平洋クラブ御殿場コース 食事" width="788" height="525" class="aligncenter size-full wp-image-51450">
また、レストランからは数々のドラマが生まれてきた18番ホールのグリーンを見渡すことができ、グリーン横に配置された池に吸い込まれるボールに一喜一憂するプレーヤーを高見から見物することができる。
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<h2>大会最終日のピンポジションと開放されたトーナメントティー</h2>
今回のイベントは三井住友VISA太平洋マスターズの雰囲気を存分に味わえるよう、大会最終日のピンポジションそのままで、トーナメントティーの使用も許可された。
トーナメントティーは、レギュラーティーに比べ遥か後方。全く違うコースをプレーしている錯覚に陥る。日本のコースはアメリカのそれと比べて易しいという論調もあるが、トーナメントティーに立つと改めてプロの凄さを知ることとなる。
<h2>ティーグラウンドはアマチュアゴルファーにとっての天敵</h2>
まずは、ティーグラウンド。ティーグラウンドからグリーン方向全体を見渡すことができ、ホールごとの全体像を掴むことができる。
しかし、ティーショットの落としどころには必ずと言っていいほどバンカーが絡むように改修されており、トーナメントティーからプレーするプロや上級者は待ち受けるバンカーに対するプレッシャーを感じる。
それに対してレギュラーティーを使用するアマチュアゴルファーにとってのプレッシャーは両サイドの林だ。
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とにかくなるべく真っ直ぐ、ティーショットを打ち出すことが先決で、少しでも打ち出しが左右にブレてしまうと、ボールは木にさらわれ、林の中に消えてしまう。
そうなってしまうと、林の中でのキンコンカンは必至で、出すだけで3打を覚悟しなくてはならない。総じて、プロとアマにとって、プレッシャーになるポイントが変わるコースという印象を受けた。
<h2>ショットがブレると餌食になる通称「リースバンカー」</h2>
効果的にかつ嫌らしく配置されているのは、前評判通りバンカーだ。改修を担当したリース・ジョーンズ氏が最もこだわった点で、彼の名前を取って「リースバンカー」と名付けられたという。
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特にグリーン周辺は、ほぼ全ホールでバンカーに囲まれており、果敢にグリーンを狙ったショットが少しでもブレてしまうと、バンカーの餌食になる。
ただ、特筆すべきはバンカーの砂質。ゴルフ場によって土と間違えてしまいそうなバンカーも散見される中、リースバンカーの砂は非常にサラサラでクラブが気持ち良く抜けてくれる。そういう意味ではショットの良し悪しが素直に結果に反映されるバンカーだと言える。
<h2>コース最長ショートの17番ホール 池とバンカーが行く手を阻む!</h2>
<img src="https://www.gew.co.jp/wp-content/uploads/2018/11/gotemba5.jpg" alt="太平洋クラブ御殿場コース 17番ティーグランド" width="788" height="525" class="aligncenter size-full wp-image-51448">
レギュラーティー164ヤードに対し、トーナメントティーは230ヤード。さらにグリーン手前には池。そして池越えに胸を撫で下ろす間もなくバンカーが控える。
グリーン右に逃げれば、やはりバンカーが、左に逃げようとしても木が視界に入り邪魔をする。もちろん、刻もうなどと思えば池に吸い込まれる。小細工無用。まさしく真っ直ぐグリーン一点に打ち込む必要がある。17番ホールはゴルファーの勇気を試されているホールだ。
ちなみに一緒にラウンドしたGEWの吉村真は、ティーショットがピンを直撃。あと少しでホールインワンというショットで楽々バーディを奪った。
<h2>数々のドラマを生んだ18番ホール</h2>
大会の中継で必ず映し出される、18番ホール。その場に立ってみると、この過酷なセッティングの中でプロは戦っていたのかと驚かされ、いかにテレビ中継が平面的にしか見えないかということが分かる。
プロの放つショットがグリーン横の池に吸い込まれる様子を中継で観ることが多いが、それも納得できてしまう。とにかくグリーン手前のフェアウェイが非常に狭い。2打目地点から見ると大枠では池の場所を掴むことができるが、フェアウェイと池の境目を判断することが難しい。
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3打目勝負に出て、池の横に刻むには見た目以上に極端に左サイドに落とさなければならず、少しでも右サイド寄りに落としてしまうと、傾斜に乗ってそのまま池に吸い込まれる構造になっている。
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もちろん左に逃げすぎると、やはりバンカーが待ち受ける。グリーン周りに行って初めて、その狭さを思い知ることになる。やはりここもゴルファーの勇気が試されるホール。
なお、GEW浅水敦の18番ホールのインプレッションを紹介。
「セカンド地点の左フェアウェイバンカーは、アゴが改修前に比べて高くなっているように感じました。グリーン手前には池があるので、刻みを余儀なくされました」
結果、浅水は3打目で池越えのショットをグリーンオンさせ、ナイスパー。
このホールはグリーン奥のバンカーに入ることを覚悟で、思い切って大きめのクラブで池越えの2オンを狙い、結果的に池に阻まれる方がまだ清々しいかもしれない。
<h2>人生で一度は挑戦したいコース</h2>
前述の通り、ティーグラウンドからホールの全体像を掴むことができ、ブラインドのストレスは少ない。ハザードの位置をあらかじめ知ることができるので、純粋にコースマネジメントに向き合うことができる。
季節ごとに顔を変える富士山の景色と、洗練されたクラブハウス。あらゆるゴルファーにとって、人生で一度は挑戦したいコースだと言える。
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