グローブライドは3月、3年ぶりのフルモデルチェンジとなる『ONOFF LADY』(オノフレディ)を発売した。今作は60通りのカラーカスタムに加え、女性の悩みである「飛距離性能」に注力したモデルだ。
そこでモデルとして活躍するゴルフ女子の宇水遥佳さんがドライバーとアイアン(7番)を試打。ティーチングプロの常住充隆氏に特徴を解説してもらった。
<strong>宇水遥佳(うすい はるか)</strong>
ファッションモデルの傍ら、ゴルフ番組など幅広い分野で活躍。2021年、ミセスSDGsジャパンのグランプリを受賞し、SDGs関連の活動にも従事している。
<strong>常住充隆(つねすみ みつたか)</strong>
ティーチングプロ、整体師、スポーツトレーナーとしての顔を持つ。運動医学、生理学やトレーニング論をベースに個々の骨格と筋肉の性質を見抜き、独自のゴルフスイング理論を提唱。
<strong>常住</strong>:今回の試打では宇水さんにドライバー2スペック(ロフト:11.5度、フレックス:A/ロフト:13度、フレックス:L)と7番アイアン2スペック(フレックス:A/フレックス:L)を試打してもらいました。
身長も約170㎝と高いので普段はメンズモデルのクラブを使っているという宇水さんですが、最近はドライバーを左に引っ掛けることが悩みだと言います。『オノフレディ』によって弾道に変化が出るのか検証していきたいと思います。
<h2>『ONOFF LADY』を宇水遥佳と常住プロが解説</h2>
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<h2>ずっと打っていたいアイアン</h2>
<h3>7番アイアン(フレックス:L)</h3>
<img src="https://cms-backend-gew.com/wp-content/uploads/2023/05/onoff-lady-iron-l.jpg" alt="7番アイアン(フレックス:L) " width="800" height="371" class="aligncenter size-full wp-image-77271" />
<strong>常住</strong>:データを見ると、クラブパスが7.1度とアウトサイドインではありますが、つかまった球が出て、最高到達点も12.5ヤードを計測しました。ソール形状を見ると肉厚になっており低重心構造が見て取れるので、しっかり球をつかまえて上げてくれるテクノロジーが弾道結果に出たと言えます。
一般的な女性はレベルからアッパーでインパクトしてしまう方が多い中、アタックアングルもマイナス1.9度とロフトを立ててインパクトできている点も好材料です。身長の高い宇水さんにとってLシャフトは短いと思いますが、トータル飛距離も約110ヤードと飛んでいるので、良い結果が出たと言えます。
<h3>7番アイアン(フレックス:A)</h3>
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<strong>常住</strong>:続いてAシャフトを打ってもらいましたが、最高到達点が13.1ヤードとLシャフトよりもさらに球の高さが出ました。アタックアングルがマイナス4.3度と、Lシャフトよりもロフトが立ってインパクトされている分、左に飛びましたが、スピンも4810回転を計測。高さとスピンで止められる球になっていると思います。
一般的なレディスクラブは中から先が動くタイプのシャフトが多いのですが、今作のシャフトは中から元が動く印象があります。宇水さんはバックスイングで体の縦の動きと横の動きを多く使い、左に壁を作りながらインパクトする、比較的女性に多いスイングタイプです。
このような方に先が動き過ぎるシャフトを使ってしまうとヘッドが早く落ちてしまい、ダフるか余計に左に引っ掛けてしまいます。そういう意味でも今作のシャフトは一般的な女性のスイングに合うように設計されていると思います。
<strong>宇水</strong>:実は何年か前に、『オノフレディ』のアイアンを試打する機会があり、打感の気持ち良さが印象的でした。進化した今作を試打してみましたが、やはり打感が柔らかく気持ち良いですね。
普段メンズモデルのRシャフトを使用しており、ラウンド後半になると疲れてしまうことがあるのですが、このモデルは重みも感じずとても易しく振ることができるので、ずっと打っていたい気持ちになります。
<h2>聴覚から気持ち良さを体感できるドライバー</h2>
<img src="https://cms-backend-gew.com/wp-content/uploads/2023/05/onoff-lady3.jpg" alt="聴覚から気持ち良さを体感できるドライバー" width="800" height="533" class="aligncenter size-full wp-image-77274" />
続いてドライバーを試打した。
<h3>ドライバー(ロフト:13度、フレックス:L)</h3>
<img src="https://cms-backend-gew.com/wp-content/uploads/2023/05/onoff-lady-driver-l.jpg" alt="ドライバー(ロフト:13度、フレックス:L) " width="800" height="371" class="aligncenter size-full wp-image-77269" />
<strong>常住</strong>:まずロフト13度のLシャフトを打っていただきましたが、ナイスショットが出ましたね! ミート率が1.42と、しっかり芯に当たっています。最高到達点も17.9ヤードと高さも出ています。特筆すべきはクラブパスがプラス0.3度になっている点です。
宇水さんはアウトサイドインの傾向がありますが、ドライバーでは限りなくインサイドインになっているので、スイング軌道も理想的な数値になりました。インパクトで若干体が突っ込んだ分、アタックアングルがマイナスになり、フェースが開いて右に飛びましたが、全体的に理想的な結果が出たと思います。
<h3>ドライバー(ロフト:11.5度、フレックス:A)</h3>
<img src="https://cms-backend-gew.com/wp-content/uploads/2023/05/onoff-lady-driver-a.jpg" alt="ドライバー(ロフト:13度、フレックス:A) " width="800" height="371" class="aligncenter size-full wp-image-77268" />
<strong>常住</strong>:試打してもらいましたが、実は少し芯を外してしまいました。ただトータル飛距離が約160ヤードと、しっかりと飛んでいるのでミスをカバーするテクノロジーが結果に出たことが分かりました。それとスピン量が2490回転と、Lシャフトに比べて1000回転ほどスピンが落ちたことも飛距離に繋がったと思います。
やはりLシャフトの時同様、クラブ軌道がインサイドアウトに改善されています。宇水さんの悩みである左への引っ掛けも出にくくなり、まさしくクラブの恩恵を受けたと言えそうです。
<strong>宇水</strong>:私はアウトサイドイン軌道がスイングの悩みでしたが、クラブを変えただけでそれが改善されたことに驚きを隠せません。また打音は「スコーン」と抜けるような爽快感のある音で、聴覚からも気持ち良さを体感できました。打感は表現するのが難しいのですが、すぐに球が離れてしまうと言うよりも、フェースに乗りながら球を向こうに届けてくれるような感じがしました。
<h2>新『オノフレディ』を総括</h2>
<strong>常住</strong>:今作の『オノフレディ』は女性が抱えるアイアンへの苦手意識やドライバーの飛距離不足といったウィークポイントを改善してくれるクラブです。ドライバーはヘッドも大きくなり、ソールのパワートレンチも、しっかりミスヒットのカバーと飛距離アップに繋がっていることが今回の検証で分かりました。
<strong>宇水</strong>:『オノフレディ』を試打してみて、ミスヒットしてもしっかり飛んでくれたのはとても嬉しかったです。率直な感想は「気持ち良い」「易しい」クラブ。正直すぐにでも持って帰りたいと思いました(笑)。あとグリップ、シャフト、バッジを自分好みにカラーカスタムできるのは女性にとってはウキウキワクワクするポイントだと思います。私でしたら例えばグリップをピンク、シャフトをホワイト、バッジをブルーという感じで違う色で組み合わせてみたいですね。