導入の1号店は都内の「コナミスポーツクラブ 目黒」で、9月1日から新サービスを開始する。横浜ゴムは昨年8月、都内銀座に「サイエンスフィット」を使用した直営スタジオを立ち上げていた。ゴルファーのスイングを映像で解析できるほか、ヘッドの挙動を瞬時に数値で表すことで、映像とデータの両面からゴルファーを納得させるのがウリ。コナミスポーツはこのシステムを導入するだけではなく、PRGRの公認ティーチングプロを派遣してもらうなど、全面的な協力を得る。
健康ブームの後押しもあって、過去数年、フィットネスクラブは隆盛期を迎えていたが、現在は施設拡大の競争から「中身」の競争に突入している。その際、ゴルフは有効なコンテンツとなるため、各社ともスクールの展開に意欲的だ。「サイエンスフィット」の導入を決めたコナミスポーツには、ライバルとの差別化を図る狙いもあるだろう。また、これまでゴルフバーなどを主要開拓先にしていたシミュレーションゴルフの販売各社も、フィットネスクラブを新たな営業先として本腰をいれはじめた。健康志向の会員がいて、施設も備えているフィットネス市場は、ゴルフ関連企業の有望なマーケットになるはずだ。
横浜ゴムは銀座に直営スタジオを開業した当時、「ボトル一本が数万円もする銀座で、このスタジオが独立して利益をあげるのは難しい。まずは、PRGRの技術力をPRする場として考えたい」と語っていたが、あれから1年――。蓄積したノウハウを異業種に転用することで、ソフトビジネスの収益モデルを確立させる。